人と光の“絆”   作:フルセイバー上手くなりたい

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サブタイで内容バレるなこりゃ…

そこそこ長いです。よろしくお願いします。


Episode18 敗北-ディフィート-

「海だァァァァ!」

1組の誰かが叫ぶと、ずっと寝ていた一夏も起きて、外を見る。隣で座っていた(壮絶ジャンケン大会の勝者)シャルロットの顔が何故か赤い。

「?どうしたシャル?風邪か?」

「な、なな何でもないよ。あ、あはは…(一夏の寝顔に見惚れてたなんて、言えないよォ…)」

恐るべしイケメンパワー…ちなみに一樹は最前列で誰にも邪魔されず寝ている。

 

「今日から3日間お世話になるこの旅館の女将さんだ。皆、挨拶しろ」

『よろしくお願いします』

「あらあらこれはご丁寧に。私がこの旅館の女将です。分からない事があればなんでも私なり、従業員に聞いて下さいね」

「織斑、お前が1番迷惑を掛けるんだ。ちゃんと挨拶しろ」

「お久しぶりです。景子さん」

「あらあら、お久しぶりね一夏君」

「ん?織斑は知り合いか?」

「ええ、ちょっと」

「以前、()()()と一緒に何回か来てくれたわよね」

お友達、のワードに反応する箒と専用機持ち。

「一夏!誰と来たのだ!」

「教えて下さいまし!」

「誰と来たのよ誰と‼︎」

「一夏!教えて‼︎」

「嫁よ‼︎浮気は許さん‼︎」

若干1名、コメントがおかしいのがいたが、スルーする。

「えーと…男子多数、女子少数、だな。言っても皆は分からないから言わない」

しかし女子少数の言葉に過剰反応し、各々の武器を取り出す。

「全く、モテない男の目の前で彼女自慢するとか酷い話だぜ」

色々思うことはあるが、一緒にいた女子陣は恋人がいたというので安心したのか、武器をしまったのだった。

 

「おりむ〜。遊ぼう〜」

1組の癒し系、のほほんさんこと布仏本音に誘われた一夏。

「おう!」

動くために、邪魔なパーカーを脱ぐ一夏。

「うわぁ…織斑君鍛えてる…」

「あの腕に抱えられたい…」

「織斑君に包まれたい…」

「「「「はわぁ…」」」」

鍛えられた一夏の身体に、見惚れる生徒が続出した。

 

一方、生徒たちのいるところからひと区画ほど離れたところ。一樹はウェットスーツ、モリの装備で次々と魚を取っている。女将である景子に聞いたところ、一樹の泊まる部屋、夕食は用意されていないと申し訳なさそうな顔で言っていた。部屋がない一樹は海岸にテントを張ってそこで寝泊まりすることになっていた。

「いくら何でも警戒しすぎじゃね?それとも単なる嫌がらせ?」

 

昨日1日遊んだ翌日である今日は、ISの実習である。専用機持ちはそれぞれの追加パッケージを確認するために(一夏は拡張領域は無いのに)呼ばれた。

「よし、お前らはこれから「ちーちゃぁぁん‼︎」ハァ…」

千冬がこれから指示を出そうとすると、ウサ耳をつけた謎の変態が現れた。

「むむ!どこかで失礼なことを言われた気が束さんはするよ!」

「安心しろ。的確に当てているからな」

「ちーちゃん酷い!」

一夏、千冬、それと何故か呼ばれていた箒以外の全員が口をあんぐりと開けていた。

「あ!箒ちゃん久しぶり!」

「姉さん…お久しぶりです」

「固いなぁ!もっと和気あいあいとしようよ!唯一無二の姉妹なんだから〜。それにしても大きくなったね〜特に胸が」

その瞬間、どこからか取り出した箒の竹刀が束の眉間を捉えていた。

「殴りますよ?」

「な、殴ってから言ったぁぁ〜いっくん、箒ちゃんがいじめるよお〜」

「お、お久しぶりです束さん。あ、後で束さんに頼みたいことがあるんですけど…」

「お!なんだいなんだい!いっくんが私を頼るなんて珍しいね!さあさあこの天才束さんに相談してみな♪」

ご機嫌な束にセシリアが声をかけようとするのを、さっきまで今夜の分の魚を捕まえていた一樹が止めた。

「オルコット、やめとけ。あの人は自分と親しい人以外には冷たく当たるから」

「…え?」

「櫻井の言う通りだ。オルコット、お前の心の平穏の為にも、アイツに話しかけるのはやめとけ」

「お、織斑先生までそう言うならやめときますわ…」

なんとかセシリアの心の平穏を守った一樹達はホッと一息ついたのだった。

「あ!かずくん!頼まれてたのはコレで良いかな?」

束が一樹に気付き、話し掛けて来た。束が一樹に渡したのは小型の探知機4つだった。

「…そうです。ありがとうございます」

「良いよ良いよ。かずくん達にはいつもお世話になってるしね〜。隠れ場所とか〜(箒ちゃんのこととか)」

最後の部分は小声で話した束。箒が聞いたら絶対納得が行かないだろうから…一夏、千冬と同じく、束も『雪恵の真実』を知っている人物だった。

「じゃ、千冬。コレを学園の管制室に1つ。他は誰に渡すかは任せる」

今受け取った探知機を全て千冬に渡す一樹。

「…これは?」

「(例の怪獣“スペースビースト”が出す特殊震動波を感知するシステムだ。これである程度早く生徒の避難が出来る)」

小声で話す一樹。タイミング良く一夏にアイコンタクトして、白式のハイパーセンサーでその会話を聞かせる。シャルロットとラウラにも一夏が個人回線(プライベート・チャネル)で伝えてくれた様だ。

「あの…頼んでいた物は…」

「あ、そうだったね。さあさあ皆の衆!大空をご覧あれ!」

その言葉に生徒全員が空を見上げる。

ズズーンッ‼︎

「「ッ⁉︎」」

「「「「きゃあぁぁぁぁ⁉︎」」」」

何かが落ち、振動と砂煙が舞い上がる。一夏、一樹は振動に耐えたが、他の生徒たちは耐えられず、何人か転んでいた。砂煙が晴れたところには、銀色の箱があった。

「ストライク、ランチャーパック起動。目標、篠ノ之束」

「ちょちょちょちょちょ待ってかずくん!連絡も無しにいきなり落としたのは謝るから!流石の束さんもそれはシャレにならない‼︎」

血管が浮き出た一樹がランチャーストライクを装備し、アグニを束に構える。流石の束も、アグニは対処できないのか、慌てて謝罪していた。

「こ、コホン。気を取り直して、いざ、開封!」

箱が開いたそこには…『(あか)』があった。

「これがこの束さん自らが開発した箒ちゃんの専用機、その名も『紅椿』!全スペックが現行ISを上回るよ!さっすが私!」

子供が自分の作品を見せるように、自慢げに言う束。

「さあ箒ちゃん、初期化(フォーマット)最適化(フィッティング)を済ませちゃおうか。私が補佐するからあっという間に終わるよ」

「…それでは、お願いします」

 

「あの機体、篠ノ之さんが貰えるの?身内ってだけで?」

「なんか…ずるい…」

一連の流れを見ていた一般生徒がボソボソと話しているのを一樹は聞いてしまった。

「有史以来、人が完全な平等だった事は一度もないしな」

「でも…」

納得いかない表情の生徒。それもそうだろう。身内ってだけで専用機を与えられた上に全スペックが現行ISを上回っている…いわゆる、『最強の機体』が渡されたのだ。

「…一応、篠ノ之に専用機を渡すのは多分政治家たちの考えもあるにはあるぞ」

「…え?代表候補生じゃないのに?」

データを取るために専用機を渡されるのが代表候補生。だが、箒の場合は若干異なる。

「データを取るには取るだろうけど、意味合いが変わるな。何せISコアを唯一作れる束さん作だ。得られるデータは各国が作る試作機なんか比じゃないだろうよ」

「まあ、そうだね…」

「あと、それこそさっき2人が言ったように、篠ノ之は束さんの身内だ。どこのテロ組織に狙われるか分からない。クラス別トーナメントの時で分かるようにIS学園にいるからって安心出来ないし。だから自衛の意味もあるんだろう。結局、篠ノ之は今後コアが各国で作られるようになるまで政治家たちに囲まれて生きていくんだ。少しくらい許してやれ」

「…専用機を与えられる=政治家から監視されてるってことか…専用機を与えられるからって妬んじゃだめだね。ありがとう櫻井君。教えてくれて」

「気にすんな」

そんな一樹の視線には、千冬と摩耶が軍用の手話で会話しているのが見えた。

「(また厄介な事が起きそうだな…)」

その内容に、一樹は頭を抱えるのだった。

 

「現状を説明する。現在、アメリカ、イスラエルの共同開発機『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』、以降福音とするが暴走状態となっている。福音の移動コースに最も近い我々が対処する事になった。教師陣が訓練機で周囲の海域を閉鎖するので、専用機持ち達で福音を撃破しろ」

千冬の言葉に、一樹は違和感を覚える。

「なあ、俺が出るで良くね?」

仮にも護衛役として学園に来ている一樹。軍用機が相手なら普通は一樹が出るはずだ。

「…私も櫻井に出てもらおうかと思ったのだが、そうはいかないようだ」

そう言って千冬は1枚の書類を投げてくる。その内容は…

「『本作戦は織斑、篠ノ之の両名で行うべし』…はあ⁉︎」

「コレがIS委員会から通達された。我々はそれに従う義務がある」

「よし、俺は何も見なかったし聞かなかった。福音?ソイツを倒せ?よし行ってくる」

司令室から飛び出そうとする一樹。それを止めたのは、なんと束だった。

「かずくん。ここはいっくんと箒ちゃんにやらせて」

「…何故です?」

「この作戦、箒ちゃんの紅椿なら楽勝なんだよ。わざわざかずくんの手を煩わせる必要ないくらいにね」

「…束さんの開発した機体自体はそうでしょうけど、操縦者の問題があるんじゃないですか?いくら束さんが設定したとはいえ、こういうのは経験が「貴様に心配される筋合いはない」…」

一樹の言葉を途中で遮ったのは、紅椿を受け取った本人である箒だ。相変わらずの冷たい目で一樹を睨んでいる。

「…そうか」

そう言うと、一樹は部屋の端に座る。

「…なら好きにしてくれ」

 

「箒、頼んだぞ」

「本来、女の上に男が乗るなど、私のプライドが許さないが、今回は特別だ」

箒が弾んだ声で一夏に話す。漸く一夏と並ぶ事ができ、更には作戦の要として採用されたのだ。箒にとって、一夏に自分の事をアピールするチャンスなのだ。

「なあ、ラウラ。篠ノ之、浮かれてないか?」

その隠しきれない表情に、一樹は不安が拭えない。それを感じているのは自分だけなのか確認するため、近くにいたラウラに話しかける。

「ああ、私にもそう見える。あれではとんでもないミスをしかねない」

その場の全員が思っていた様で、指揮官である千冬が個人回線で一夏に注意を促していた。一夏も感じていたらしく、すぐに頷いた。

「よし、作戦開始‼︎」

白式を纏った一夏と紅椿を纏った箒が出撃。福音の撃墜作戦が始まった。しかしその瞬間、麻耶が悲痛な叫びを上げる。

「大変です織斑先生!福音の500km後ろに大量のIS部隊が‼︎しかもこの速さは無人機です‼︎」

「何⁉︎」

「…今度は誰か指定されないだろ。俺が行く。他の人は一夏が気になって集中出来ないだろうから、1人で」

一樹が話してる間も、専用機持ちたちは画面の一夏に集中している。そもそもIS部隊が接近してる話すら聞こえていないだろう。正規の軍人であるラウラですらそうなのだ。他の専用機持ちもあてにならない。

「駄目だ!1人なんて危険すぎる‼︎」

「…他のことが気になってる人間が戦場に出ても、的になるだけだぞ。現に、今残ってる専用機持ちはもう一夏しか目に入ってないしな…」

悲しげに一樹は言う。最近忘れかけていたが、これが現実だ。一夏がこの場にいない今、わざわざ危ない場所に行こうとはしない。だって、死にたくないから…

「…確かにそうだ!だが、織斑に聞いたぞ!お前の機体の反応が鈍いと言うことを!」

「…確かに、ストライクは俺の動きについていけてない。けど、一夏も同じ条件で今戦ってる。白式の反応速度が鈍い条件でな。それに______仮に俺が死んだら()()のが大半じゃないかな?コレを見るに」

ストライクもそうだが、白式も一夏の動きに追従出来ていない。先程束が見ていたが、首を振っていたとこを見ると、白式の反応速度は上がっていない。そんな状況で命懸けの戦いに挑んでいる…そして、何より一樹のことを邪魔に思っているのが学園の大半だ。この戦いで一樹がいなくなれば、その者たちは喜ぶ事だろう…千冬はそれが理解出来た。出来てしまった。

「…織斑にも言ったがこれだけは絶対に守れ…()()()

それでも、それを言う千冬。何を言っても止まらないのなら、せめて生きて帰ってきて欲しいと、弟の初めて出来た親友を亡くしたくないと思いを込めて…一樹はそれを理解したのだろうか。敬礼をとると、静かに司令室を出る。千冬と摩耶以外の皆は、モニターの一夏に集中していて、一樹には気付かなかった。そして、他に何も出来ない千冬は悔しそうに拳を握っていた。

 

「…櫻井一樹、(エール)ストライク出るぜ」

司令室から出て、誰にも会わずに広い海岸線に出ると、一樹はストライクを装備、大量の敵IS『ジン』の部隊に単身飛んで行く。それを、束が見ていた。

「…ごめんね…箒ちゃんの心の傷を浅くする為に、あなたの心の傷を深くしちゃって…雪ちゃんがいなくなって、1番辛い筈のあなたに、1番重い荷物を背負わせて、ごめんね…」

いつものふざけた様子は無く、束は悔しそうに泣いていた…

 

「クソッ!やっぱり反応が鈍い‼︎」

福音にスピードに一夏の目、体は付いて行けても、白式自体が、一夏の動きについて行けず、さっきから攻めようにも攻められない状況が続いていた。

「私が隙を作る!その間にお前が斬れ‼︎」

「箒!待て‼︎」

一夏の制止も聞かず、箒は紅椿を福音に接近させる。一夏も文字通り重い体を腕力で強引に動かし、福音を追う。そこに、白式のハイパーセンサーがジンの部隊を補足した上に、下には謎の船が見えた。

「所属不明の船?馬鹿な!この辺りは教師達が塞いでいる筈!」

しかし、現に下にいるため、一夏は千冬に連絡を取る。

「織斑先生!下に所属不明の船を発見!密漁船と思われます!」

『何⁉︎…すぐに第二次攻撃隊を送る。お前達は攻撃隊が到着するまで、船を護衛し、到着次第、帰投しろ』

「了解!」

一夏はすぐに了承したが、箒は…

「馬鹿な!私はまだやれる‼︎」

「箒!織斑先生の指示に従え‼︎」

しかし、頭に血が上っている箒の耳には入らず、単身で福音に斬りかかる。一夏は仕方なく箒より船の護衛に集中する。福音のエネルギー弾をときには雪片で弾き、ときにはシールドで受け止める。

「密漁団など、所詮は犯罪者だ!気にしてる場合か⁉︎」

箒の言葉に思わず一夏はキレた。

「この馬鹿!犯罪者だったら命に価値が無いとでも言うのか⁉︎お前が言ったのはお前が1番嫌いな人殺しと同じ事だぞ‼︎」

「ッ⁉︎私が…人殺し?」

一夏の言葉に動揺したのか、箒は両手に持っていた刀を、思わず離し、頭を抱えた。その後ろで福音が何かを避けるが一夏には見えた。

「(何を避けたんだ?)…ッ⁉︎」

一夏の目にはエネルギーチャージが終了して、今まさにメガビームキャノンを撃ったジンが見えた。箒は気が飛んで行ってるのか、後ろのジンに気づいていない。

「くっ!間に合え‼︎」

瞬時加速を使って箒を抱えた一夏の背中に極太ビームが迫る。

 

レーダーでジンの部隊が福音と合流したことを知った一樹は、出せる最大スピードでストライクを飛ばす。そして、目に映ったのは、ジンの1機が一夏と箒に向けてメガビームキャノンを撃とうとしたところだった。

「(絶対にやらせねえぇぇぇぇ‼︎)」

 

 

当たるのを覚悟した一夏。だが、一樹のストライクがギリギリ間に合い、シールドで極太ビームを受け止めた。しかし、ビームの威力に、シールドだけでなく、左腕の装甲自体が剥がれてしまった…もう、受け止めることも庇うことも出来ない。

「一樹⁉︎」

「よう、一夏。俺が時間を稼ぐから、その内にお前たちは逃げろ」

「でもお前!腕が!」

「いいから逃げろ!」

それでも一樹はジンに急接近、右手のビームサーベルを上段から突き刺し、1機撃墜する。そこに到着したジンの部隊が一樹を囲むと、一斉にメガビームキャノンを撃つ。よけたら一夏達に当たってしまう…

「(ならこうだ)」

一樹は一夏を蹴飛ばす。そして、ビームの嵐をまともに受けた。

「一樹ィィィィ!!!!」

一夏は落ちていく一樹を見るしか出来ない。装備は全て破壊され、海に落ちるしかない一樹。しかし、一樹の体が光に包まれる。光は宇宙へと飛んで行った。ほっとする一夏。だが、ジンと福音が一夏達を包囲、メガビームキャノンを再び撃つ。

「(箒、せめてお前だけは…)」

零落白夜を使った影響であまりシールドエネルギーは残っていない。庇うことが出来ない一夏は箒をその包囲網の外へ投げ飛ばす。箒が包囲網の外に出れたのを確認した一夏は満足げに笑う。

「(ごめん千冬姉。約束、守れそうにないわ…)」

そして、一夏もビームの嵐をまともに受けた。白式が大破し、落ちて行く一夏。

「一夏!!!!」

今到着したシャルロットが落ちてきた一夏を受け止める。そして呆然としてる箒をセシリアが掴む。人を抱えているシャルロットとセシリアはラウラと鈴が牽制射撃をしている内に離脱。4人が逃げ切ったのを確認すると、ラウラ、鈴も急いで離脱するのだった。




ちょっと強引すぎでしたね。すみませんでした。

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