ハイスクールD×D~魔王候補の行く道~   作:姫香

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気が付いたらお気に入り数が100を突破!?
100を超えるまでもう少しかかると思っていたのですが・・・正直嬉しいです。
では、どうぞ!


魔王候補は小さき龍神を救い始める

~教会~

 

 

今、アラタ達はイリナに会うために教会に来ていた。

 

「さてと、イリナはいるかな」

 

『いるんじゃないか?基本はいるって言ってたしな』

 

「そうだなイリナの部屋に行ってみるか」

 

教会に入ったアラタは扉の前で中を見渡しイリナがいないので部屋まで行ってみることにした。

 

「確かここだったよな?」

 

『そのはずだぜ?』

 

『はい、ここはイリナさんの部屋で間違いありません』

 

コンコンッ

 

魔道書状態の二人に確認をとるとアラタは部屋の扉をノックする。

 

「はい。誰ですか?」

 

「アラタだけど。イリナいるか?」

 

「アラタ君来てたの!?」

 

「おう、取り合えず入るぞ」

 

「待って今は!」

 

ギイィ

 

イリナの制止の言葉が言い終わる前にアラタは扉の中に入ってしまう。

 

「なんだ着替え中だったのか」

 

「え・・・あっ・・・」

 

扉を開けたさきにいたのは下着姿のイリナだった。

 

「白もいいが俺的にはピンクも似合うと思うぞ!」

 

「きゃああぁぁぁ!早く扉を閉めてよ!」

 

「おっとすまん」

 

イリナの言葉を聞いてアラタは中に入り、扉を閉める。

 

「何で中に入ってくるのよ!」

 

「ん?出たらイリナの綺麗な姿を見れないだろ?」

 

「綺麗・・・。そ、それはありがとう///」

 

「どういたしまして!」

 

「じゃなくて!着替えるまで部屋の外にいて!」

 

イリナに追い出されアラタは着替えが終わるまで待たされた後にイリナの部屋に入った。

 

「アラタ君今度からは絶対に返事を最後まで聞いてから部屋に入ってね」

 

「うーん」

 

「そこで何で悩むのよ!」

 

「わかった。今後の目標にしよう!」

 

「やめる気がない!」

 

『はっはっは。相変わらず鬼畜なマスターだな!』

 

『本当にごめんなさい・・・』

 

「え、今のはソラちゃんとイリアちゃんの声?」

 

「そういえば初めて会ったときは人間の姿だったな」

 

アラタは二冊の魔道書をイリナの前にだすと次の瞬間にはソラとイリアは人間の姿になった。

 

「え!?本がソラちゃんとイリアちゃんになっちゃった!」

 

「ソラとイリアは俺の魔道書なんだよ」

 

「魔道書が人間の姿になるって聞いたことがないわね」

 

「まぁそういう事だ」

 

「へぇ~おもしろいはね。それで、今日はどうしたの?」

 

「イリナに会いたくなってな。何時でも来ていいって言ってたから遊びにきたんだよ」

 

「え!私に会いたかったの?」

 

「おう!会いたかったぞ!」

 

「そ、そんなぁ///」

 

「相変わらずの無自覚さだぜ」

 

「アラタさんはこういう面では天然ですもんね・・・」

 

ソラとイリアはアラタに聞こえないように話す。

 

「ん?何か言ったか?」

 

「「いいや何も!/いいえ何も!」」

 

二人は口を揃えてアラタに答える。

 

「あ!そうだアラタ君」

 

イリナは思い出したかのように言う。

 

「前に話した友達いたじゃない?」

 

「あぁ。ゼノヴィアって言ったっけ?」

 

「うん、そうよ。紹介したいからちょっとだけ待っててね」

 

「いいぞ」

 

「それじゃぁ連れてくるわね」

 

数分後イリナの部屋に青髪に緑のメッシュが入った女の子が手を引かれ入ってきた。

 

「なんだイリナ。急に連れ出して・・・ん?なんだそいつは」

 

「この人が前に言っていた魔術師のアラタ君よ!」

 

「あぁ。イリナから話は聞いているよ。初めまして、私の名前はゼノヴィア・クァルタ。ゼノヴィアと呼んでくれ」

 

「よろしくなゼノヴィア。俺の名前は春日アラタだ、気軽にアラタって呼んでくれ。それで横にいるのはソラとイリアだ」

 

「私がソラだ。よろしく頼むぜ」

 

「私がイリアです。よろしくお願いします」

 

「二人は魔道書なのよ!」

 

「魔道書?何を言ってるんだイリナ」

 

「二人とも見せてあげて!」

 

「しかたねぇな」

 

「わかりました」

 

イリナのお願いにソラとイリアは返事を返し、人間から魔道書へ、そしてまた魔道書から人間へと一連の動作を見せる。

 

「これは驚いたな」

 

「ね?すごいでしょ!」

 

「すごいのはわかったが何でイリナが得意げなんだ?」

 

「う、それは・・・別にいいでしょ!細かいんだからゼノヴィアは」

 

「悪かったよ。それにしても君がイリナが好きな相手か」

 

「ん?好き?」

 

「何でゼノヴィアは余計な事ばかり言うのよ!」

 

「なんだ?好きな相手ではなかったのか?」

 

「うっ、ち、違うって言ったら嘘になるけど・・・」

 

「だそうだよアラタ。君はどう思ってる?」

 

「待って!ゼノヴィア心の準備が!」

 

「うん?俺はいつでも大歓迎だぞ?」

 

「んん!き、きゃああぁぁぁぁぁ!」

 

バンッ

 

タッタッタッタッタッ

 

ゼノヴィアの問に対するアラタの返答を聞いたイリナは叫び声を上げて部屋を出て、走っていく。

 

「・・・あー。何かすまん」

 

「いや、いいんだ。イリナはあの通り初心な奴だ。だからあいつからは動こうとしないから気長に待ってくれ」

 

「俺は何時でもOKだぞ」

 

「それはよかった」

 

「ゼノヴィアは誰か好きな奴とかいないのか?」

 

「生憎私は恋と言うものがわからないし、する気もないんでね」

 

「そうなのか?」

 

「あぁ。私は身も心も神に捧げると誓った」

 

「・・・・」

 

 

~帰り道~

 

 

二人との会話が終わりアラタは教会を出て禍の団の拠点へ向かっていた。

 

「・・・」

 

「どうした?マスター」

 

「少し考え事をな」

 

「どんなことですか?」

 

「神様がいるんだなーと思ってな」

 

「そうですね。悪魔や天使、堕天使がいるのなら神様くらいいるでしょう」

 

「神様に会えば元の世界への戻り方もわかるのかなってな」

 

「その可能性はありますね」

 

「じゃぁ今後のマスターの目標は神に会いに行くことかい?」

 

「まぁそれもあるが。まずは」

 

「「まずは?」」

 

「飯だな」

 

「あらら」

 

「マスターらしいな」

 

一瞬の緊張感が流れた後のアラタの言葉に二人は肩を落とす。

 

「それじゃあ飯にするか」

 

「今日はどうします?」

 

「部屋に財布を忘れてきちまったからな。取り合えず取りに帰る」

 

 

~ルフェイと黒歌の部屋~

 

 

「ルフェイ、黒歌ー帰ったぞ」

 

アラタの帰宅の声が聞こえるや否や奥からルフェイが走ってきた。

 

「ア、アラタさん!」

 

「どうしたんだ?そんなに慌てて」

 

「オ、オーフィス様がアラタさんの事を探してるんですが!?」

 

「オーフィスが?」

 

アラタはルフェイと一緒に部屋の奥へ入っていく。するとルフェイのベッドの上にはオーフィスが座っており、その向かい側には黒歌が正座している。

 

「どうしたんだ?オーフィス」

 

「アラタと遊びに、来た」

 

オーフィスと会話をしていると向かいに座っている黒歌が話しかけてくる。

 

「ア、アラタとオーフィスはどういう関係かにゃ?」

 

「ん?どういう関係って」

 

「我、アラタと、友達」

 

黒歌の質問にアラタではなくオーフィスが答える。

 

「へ?友達?」

 

質問の答えに黒歌は間抜けな声を上げて再確認を行いう。

 

「そう、友達」

 

「何か問題でもあるのか?」

 

「お、大ありですよアラタさん!」

 

「なんで?」

 

「なんでって・・・」

 

「ルフェイはアラタに禍の団の事についてちゃんと説明したのかにゃ?」

 

「あっ」

 

「なら、アラタが知らなくて当然にゃ」

 

「す、すみません」

 

「禍の団がどうしたんだ?」

 

「アラタさん今から禍の団について説明するのでちゃんと聞いていてくださいね」

 

「わかった」

 

ルフェイの話を聞くためにアラタはオーフィスの横に座る。

 

「我、アラタの上に、座る」

 

するとオーフィスがアラタの膝の上に座った。

 

黒歌とルフェイはオーフィスと禍の団の関係について話し出した。オーフィスが禍の団のトップであること、他の者がオーフィスを利用している事、オーフィスの目的が世界最強クラスのドラゴンを倒すことだという事、オーフィスが世界で最も強い存在であること、その他にも色々な事を話した。

 

「・・・というわけです」

 

「まぁ利用しようとしている奴らばかりじゃないにゃ。私みたいに行き場を失った者たちも安全の確保目的で集まって来ることもあるにゃ」

 

「そなのか?オーフィス」

 

「我、グレートレッドを倒す事を約束に承諾した。そして、蛇、与えた」

 

「蛇?」

 

「蛇っていうのは身体能力、魔力が飛躍的に上がる便利なアイテムの事にゃ」

 

「私たちはそんなものは必要ないので貰ってません」

 

「蛇、いる?」

 

「い、いえ。いりません!」

 

「それじゃあオーフィスは利用されて今まですごしてきたのか?」

 

「そういうことになります」

 

「今は、違う」

 

「「え?」」

 

ルフェイと黒歌が一緒に声を上げてオーフィスを見つめる。

 

「前は、静寂が欲しかった、でも、それよりもっとアラタといっしょにいたい。今、静寂はいらない」

 

「ア、アラタはオーフィスまで落としたのかにゃ!?」

 

『すごいなマスター!ドラゴンを落とすなんて』

 

『アラタさんは女性の姿をしていれば誰でも手籠めにするんですか?』

 

魔道書に戻っていたソラとイリアが話しかける。

 

「ん?てことは禍の団はこれで解散か?」

 

アラタはルフェイに問う

 

「それはありません。ここまで大きくなった勢力はそう簡単に解散できません」

 

「まぁそうだよな」

 

「オーフィス様を利用しようとしている人たちはオーフィス様の名前が欲しいんです」

 

「名前?」

 

「はい。無限の龍(ウロボロスドラゴン)と言う強者が組織のトップに立っているだけで三大勢力にとって脅威になります」

 

「オーフィスはそんなに強いのか」

 

アラタはオーフィスに視線を移す。

 

「我、すごく強い」

 

その視線に気づいたオーフィスはアラタに向かい自分強い宣言をはなつ。

 

「じゃあこの組織の事が知れたらオーフィスが狙われるのか?」

 

「オーフィス様自体を狙うことはありませんが。世の中はオーフィス様に良い印象を持ちはしないでしょう。少なくとも悪者扱いは受けます」

 

「オーフィスを利用するだけ利用して捨てようとしてるのか」

 

「言い方は悪いですがそうなります」

 

「それが・・・オーフィスとの約束を守らず利用するだけして捨てるっていうのがそいつ等の意思なら・・・」

 

「ア、アラタさん?」

 

ルフェイと黒歌の話を聞きアラタの雰囲気が変わる。

 

「だったら・・・そいつ等に直接会って文句をつけないとなぁ!」

 

次の瞬間アラタの体から膨大な魔力が溢れ出す。

 

「ア、アラタさん!?」

 

「何にゃ!?この魔力は!」

 

「アラタ、すごい」

 

『ア、アラタさん!少し魔力を抑えてください!』

 

「おっと。すまんイリア」

 

『い、いえ。私たちは大丈夫なのですが・・・』

 

『他の奴らがびびってるぜ?』

 

アラタがルフェイと黒歌の二人に視線を向けると明らかに震えているのがわかる。

 

「悪ぃ、みんな・・・怖がらせたか?」

 

「い、いえ大丈夫です」

 

「だ、大丈夫にゃ。アラタのすごさに少し興奮しただけにゃ!」

 

「アラタ、実は凄く強かった」

 

『オーフィスさん、アラタさんはとても強いですよ?』

 

『あぁ。マスターは凄く強いぜ。なんせ私たちのマスターだからな!』

 

「うん、びっくりした」

 

「世界で二番目に強い奴のお墨付きだな!」

 

『それよりマスター。帰る前にこの世界でやることができちまったな』

 

「あぁ。俺はこの組織・・・禍の団を潰す!」

 

 




どうでしたか?
禍の団潰す宣言!アラタが今後どのように戦っていくか自分でも考えるのが正しいです。
今後ともよろしくお願いします。

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