【本編完結】影とうたわれるもの~二人の白皇再構成~   作:しとしと

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 ハクオロさんとトゥスクルヒロインズ回の続きです。

 初代をやってない方には、ちょっとちんぷんかんぷんになる展開もあるかもしれません。
 やってない方はこんな作品読む前に是非やってくださいね。不朽の名作です。


参 愛を育むもの 後

「よう、ハクオロさん」

 

 トゥスクルに、ハクが来訪した。

 

 クオンの帰還に合わせたのだろう。

 クオンを追ってトゥスクルから消えたオボロやドリィグラァの姿が見えないため、擦れ違いになったかそれとも彼らを撒いてきた可能性もあるが。

 

 クオンが皆のところへ、特にベナウィに釈明しに行っている間、ハクは私の元へと会いに来てくれたのだ。

 

「やあ、ハク。暫くぶりだ」

「ああ」

 

 以前、温泉で二人仲良く過ごした時以来の再会である。

 本来ならば、待ち望んだ邂逅といっても過言ではない。二人して笑みを浮かべ、握手を交わす。

 

「? どうした、ハク」

「いや……ハクオロさん、大変だったようだな」

 

 ハクは気まずそうに私の顔を見ている。間近で見て色々察したのだろう。

 鏡を見ても判るほどに、今の私は頬も痩せこけているのだから。

 

「ん……まあ……お互い様だ」

 

 彼は彼で、クオンだけでなく数多くの女性に求められているようだから、悩みは一緒の筈である。

 それよりも、今はそういった悩みが共通しているが故に相談したいことがあったのだ。

 

 昼間ではあるが、互いに酒好きの身である。

 奥に隠していた秘蔵の一本を飲み交わしながら、ぽつりと切り出した。

 

「ハク、少し相談事をしても良いだろうか」

「? ハクオロさんが? 何だ?」

 

 私から相談事など珍しいという反応である。確かに、ハクに相談することはそう多くない。どちらかといえば、相談されることの方が多かったように思う。

 

 何事かと戸惑うハクに、私がここ最近の女性事情について悩んでいることを明かす。

 このままでは身が持たないため、何らかの打開策を見つけたい旨を伝えた。

 

 すると──

 

「皆に、休ませて欲しいって言ったら駄目なのか?」

「……しかし、私は彼女達を長年待たせてしまった身でもある。たとえ以前よりも遥かに力が劣ったとしても……彼女達が望むならば、望むままに応えてやりたい」

「……ハクオロさんは、相変わらず真面目だな」

 

 真面目──そうかもしれんな。

 

 ウィツァルネミテアの依代となれば、その精神も融け合い、影響し合う。

 融通の利かない私の生真面目な性格が反映され、世界を混乱させるきっかけとなったとも言える。

 

 しかし、今更どう変われば良いと言うのだろうか。

 

「そうだな……君のように飄々と生きてみたいものだが……」

「いやいや、ハクオロさんはその性格が魅力的なんだろうよ」

「……そうだろうか」

「ああ、エルルゥさん達がハクオロさんを見る目を思えばな」

 

 そうか、もはや何の力もない自分ではあったが、エルルゥたちに未だ自分が魅力的に映っているのであれば良かった。

 しかし、ハクは相変わらず己の嬉しい部分を刺激するのが上手い。人たらしとクオンが言うのもわかるというものだ。

 

「ふ……私は君の方が魅力的に思うよ」

「いやあ、ハクオロさんには負ける」

 

 気持ちの悪い男同士の褒め合いはこのくらいにして、先程の案件に話を戻した。

 すると、ハクは少し悩んだ後に心当たりのあるようなことを言う。

 

「んー、一応あるんだが……」

「ふむ?」

「そうだな……ハクオロさんの本心を話すのが一番だと思うぞ」

「……本心?」

「ああ、何か、言えないことというか……隠していることがあるんだろう?」

 

 ハクの言葉は、私の隠していた胸の奥を鋭く穿った。

 本当の悩みはそこではないと、ハクが知っているかのような言葉であった。

 

「そうか、わかるか……」

「ああ、贅沢な悩みだけじゃないことくらいはな」

「ふ……」

 

 ハクは相も変わらず気持ちが良い程に核心をつく。

 人のことを見ていないようでよく見ている。気づいていないようで気付いているのだ。

 

「君は、どこまでわかっているんだ?」

「ん、いや、具体的なことはわからんが」

 

 それでも、何かを隠していることに気づいたということか。

 

 では、と私の言えなかった本心をハクへと明かす。

 ハクは暫く私の言葉に悩んだ後、元気付けるように言葉をかけてくれた。

 

「そうか……まあ、元が弱かった自分と違うからな……それでも、話した方がいいと思うぞ」

「そう、だな……」

 

 ただ、ハクの言葉を全て受け入れられるかと言えば、そうではない。

 ずっと、言えなかった本心を話すべきなのか。私の恐れを、彼女達に話しても良いものだろうか。思わず弱音が漏れた。

 

「……話しても、良いのだろうか」

「ああ。ハクオロさんが話したら、わかってくれる人達だと思うぞ」

「……うむ」

 

 確かに、そうかもしれない。

 私の弱音に間隔なく応えてくれたハクの言葉。それは驚くほどにすっと胸の内に入ってきた。

 

 誰かへ安易に頼る前に、彼女達へ私の本心を明かすことが先──か。

 

「ま、どうしてもってなら、兄貴おすすめの回復装置を──」

「わかった。皆と話してみよう」

「お、そうか。まあ、いい話になるよう願っているよ」

 

 ハクとの会話で、決心がついた。

 私が帰還した時よりずっと抱えていた、ある本心──私の恐怖を、彼女達に明かす時が来たのだ。

 

 明日、どう彼女達を集め、どうその本心を語るべきか、思考を巡らせたのだった。

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 エルルゥの日であった筈のその夜は、ハクとクオンと共に酒盛りをして過ごした。

 久々の休日というやつである。

 

 ただ、その次の日の朝には、ハクとクオンは何処へと旅立った後であった。

 クオンが、ベナウィの決して逃がさぬという気配を感じたのかもしれない。

 

 クオンが逃げたため、ベナウィは変わらず私を頼り、今日も今日とて政務に精を出す。

 

「ハクオロさん、お茶をどうぞ……」

「あ、ああ……ありがとう、エルルゥ」

「……はぁ」

 

 本来であれば、昨日はエルルゥの日ではあったが、御預けをくらった形となるエルルゥは見るからに溜息を連発していた。頬に手を当てて、その眼は悲しげに俯いている。

 

「昨日は本当に、本当に久しぶりだったのに……う〜……! お薬もいっぱい用意したのに……!」

 

 何やら怖い独り言を呟いているが、エルルゥも最愛の義娘と義理の息子との酒盛りを邪魔するわけにはいかないと思っていたのだろう。

 

 しかし、そんなエルルゥに伝えねばならないことはあるのだ。

 エルルゥの耳元に寄って小声で囁く。

 

「……エルルゥ」

「? どうしました、ハクオロさん」

「今夜、私の寝室に来て欲しい」

「っ──!!!」

 

 その瞬間、エルルゥの顔はぼんと赤くなり、執務室にいるベナウィに気付かれぬよう無言でぶんぶんと首を縦に振り始めた。

 まさか、ハクオロさんから誘ってくれるなんて、と小声で呟き、両頬に手を当て、くねくねと体をしならせ、尻尾は感情を示すかの如く暴れている。

 

「エルルゥに話したいことがあるのだ、いいか?」

「……っ……っ!」

 

 何度も何度も頷くエルルゥ。

 もしかすれば違うことを期待させてしまったかもしれない程に、喜びに満ち満ちた表情であるが、今夜呼び出した訳はハクから言われたことを実行するためであった。

 

 そして次は──

 

「ウルト」

「あら、ハクオロ様。お久しぶりです」

 

 次は本日オンカミヤムカイより来訪したウルトリィである。

 ウルトリィにも様々な苦労をかけた。戦後の動乱を纏めあげられたのは、ウルトリィの力が無ければ成し得なかったであろう。

 

 それに、ハクを私の元まで導いたことや、運命に従うことなく機転を利かしてトゥスクルの皆を呼びに言ったのも功を成した。影の立役者である。

 

「ああ、久しいな。元気にしていたか」

「ええ」

 

 美しい金髪の髪と純白の翼を風にはためかせ、以前と変わらぬ美しい姿に見惚れる。

 いつか、しっかりと礼は尽くしたいと思うが、互いに忙しい身である。ウルトリィがこうして皇都で過ごす間くらいはゆっくりと語らいたいものだ。

 

 暫く心地よい雑談を交わしながら、ウルトリィと言えば――と、今やトゥスクルの重鎮となったフミルィルの話題を持ってきた。

 

「そういえば、この前フミルィルと食事を共にしたが……あの赤子だった子が、ウルトに似て随分綺麗になっていたな」

「あ、あら……そうでしょうか」

「ああ、気品があるところがそっくりだ」

 

 傾国の美女とまで呼ばれているが、その美しさの根源はウルトの立ち振る舞いを真似たようにも思うのだ。

 

「ふふ……ハクオロ様にもそっくりですよ」

「そうか?」

「ええ」

 

 かつて赤子のフミルィルを抱いて仮のマーマとパーパとなった記憶が蘇る。

 母の愛を知り、しかし我が子同然の存在を失い、尚前を向き続けた強き女性。

 

 いつかの光景が蘇り、もう一度ウルトリィと共に足を運びたい欲が出た。

 

「そうだ……フミルィルは今ヤマトで親善大使の任についているが……都合があえば、ウルトとフミルィルの三人で、かつての孤児院に行かないか」

「! 勿論です。私も最近は行けていませんでしたから……今は学び舎ですが、子ども達も喜びます」

 

 フミルィルを本当の親へと返したことで一度は失い、その愛を今度は救われぬ孤児たちへと向けたウルトリィ。

 それだけでなく、未来を担う子ども全てへと愛を向ける学び舎までに昇華してくれたのだ。

 

 気高く、芯を持った強き女性。しかし、その夢は小さな家でただの村娘として暮らしたいという健気な女性。

 こうして生身の肉体を持ったからこそ、ウルトリィの夢をほんの僅かでも叶えてあげられたらとも思うのだ。

 

 ただ、今回話しかけた用はそれだけではない。

 長々と道端で話すことも無いと、要件を伝えることにした。

 

「ウルト、それとは他に願いがあるのだが、良いか?」

「はい? ええ、何でしょうか」

「今夜……私の部屋に来てくれないか? ウルトに話したいことがある」

「!! あら、あらあらあら……まぁ」

 

 ウルトリィは一瞬目を輝かせると、恥ずかしそうに自らの金髪を弄ったり、豊満な胸の下で腕を組んでそわそわしたりと落ち着きが無くなる。

 何か予定があったかと心配になり、思わず聞いた。

 

「すまない、何か予定があったか?」

「い、いえ! 予定は……ありません。ハクオロ様より誘っていただけたのが、その……珍しいことでしたので……」

「そう、かもしれないな」

 

 思い出しても、ウルトリィから会いに来ることの方が多いように思う。

 私から会いに行ったのは、ウルトリィに相談事を持っていくくらいしかなかったかもしれぬ。

 

「迷惑だったか?」

「そんな……嬉しく思います」

 

 ウルトリィは少し頬を染めて微笑む。

 良かった。エルルゥとウルトリィは来れそうである。

 

「気にするな、私もウルトに話したいことがあっただけだ」

「ええ、夜……ですね」

「ああ、ウルトが来るまで待っている」

「っ……わ、わかりました」

 

 唇を噛んでぎこちない笑みを浮かべ、真っ赤にした頬を隠すようにどこかへと向かうウルトリィ。

 夜に呼ぶのはどうかとも思うが、私も昼は政務で時間が取れぬ。仕方のないことでもあるのだ。

 

 さて次は──

 

「カミュ」

「あっ、おじさま! おひさ! どうしたの?」

 

 オンカミヤムカイからの来訪者二人目。

 ウルトリィがいるということは、つまりカミュも必ずいるということだ。さぼって皇都にいることも多いカミュであるが、最近ムントの開発した術のせいでオンカミヤムカイに長く留まっていたようだ。

 

 ここ最近は皇都にいなかったようだから、久々の再開に花のような笑みを浮かべている。

 

「いや……」

「?」

 

 子どもっぽい見た目から随分と女性らしく成長したカミュであるが、未だ身長はそれほど高くない。

 自然カミュを見下ろすような形となる。

 

 ウルトリィよりも成長したと噂のカミュであるが、やはり大きい。

 ムツミが宿る肢体は代々このような遺伝になるのか、それともムツミが選んでいるのか気になるところではあるが、あまりじろじろと見るのも失礼である。

 

 それに、カミュには聞きたいことと、伝えたいことがあるのだ。

 

「元気にしていたか?」

「うん!」

「アルルゥも寂しがっていた。暫くしたら、また戻るのか」

「ううん、ムント達の術に対抗する術を編み出したからね! 暫くまたアルちゃんと一緒にいられると思うよ!」

「そうか」

 

 アルルゥとカミュは一心同体なところがある。二人の仲睦まじい姿は疲れた体も癒える目の抱擁だ。

 かつてはユズハと三位一体であったが、彼女達の姿を見ていればユズハのことも決して忘れていない事はわかる。

 以前、オボロとユズハの墓参りに行ったが、アルルゥとカミュと行くのもいいかもしれないな。

 

 そんなことを考えながらも、もう一つ聞きたいことを問う。

 

「ムツミとは、どうだ?」

「うーん……話す?」

「今話せるのか?」

「うん、直接話したいでしょ?」

 

 そう言って、カミュは目を閉じる。

 暫くすると、姿がぼんやりとぶれ、ムツミが目の前に現れた。

 

「ムツミ……か?」

「どうしたの、お父様」

「いや、元気に、しているか?」

「この子は元気」

「カミュが元気なのは知っている。お前はどうだ」

 

 ムツミは暫く迷った後、相変わらず無表情のまま応えた。

 

「元気」

「……そうか、それは良かった」

 

 ムツミはもはやウィツァルネミテアでは無くなった私の事は眼中にないかと思っていた。

 しかし、こうして未だ意識を共有しているカミュを通して話をしてみると、相変わらず私をお父様と慕ってくれていることがわかったのだ。

 その理由は聞けずじまいではあるが、未だムツミの拠り所となれているのであれば、こんなにも嬉しいことなかった。

 

「ウィツァルネミテアの様子はどうだ」

「眠ってる」

「そうか……」

「私もあの子には感謝している。お父様の願いを叶えてくれてありがとうって、あの人間に伝えて」

「ああ」

 

 ムツミが言うのはハクの事だろう。

 ハクのおかげで、ウィツァルネミテアの孤独を癒し、その真なる眠りを叶えることができたのだ。ウィツァルネミテアの願いを叶えることは、ムツミの悲願でもあった。

 

「……あと」

「?」

 

 ただ、ムツミは少し悩んだあと、もうひとつハクに伝えてほしいことがあるという。

 

「心を折らないでって伝えてほしい」

「心を?」

「お父様の今回の眠りは……封印ではなく、あくまで契約。契約者の心が折れた時、お父様は再び目覚める」

「……」

 

 ムツミの言う通り、ハクが正気でいる限り契約は遂行され、ウィツァルネミテアは眠り続ける。

 しかし、ハクが己の孤独に耐えられなくなった時、その契約は破棄されるのだ。

 

 愛しき存在がいる今は良い。

 だが、その後、気の遠くなるほど長い長い時を、ハクは孤独のまま過ごすこととなる。

 

 ウィツァルネミテアはあくまで他者の願いを叶え、進化させる存在。それだけの力を持つ神を強制的に眠らせたのだ。

 それ相応の代償と言えばそれまでであるが、人の精神にはあまりにも重すぎる代償である。

 

 このことは、ハクに伝えるべきか迷っていたことでもある。それを伝えれば、尚更己の孤独を意識し、一人戦い続けてしまうのではないかと。

 

「お父様が言わないなら、私が言う」

「……そう、だな。だが、それは彼の心が折れる寸前にしてやってくれ。もう、無理をする必要は無いと」

 

 ムツミもまた、オンカミヤムカイの血筋に宿り続ける存在。

 カミュの子々孫々に、再びムツミの意識は宿るであろう。その時、ハクもきっとその世界で生きている筈。

 

 もしその時、ハクが契約を破棄しウィツァルネミテアが目覚めれば、再びヒトを進化させるための闘争が始まるであろう。

 しかし、その時に抗うはハクではなく、彼らの子孫である。彼らの子孫であれば、きっとウィツァルネミテアには頼らぬ未来を、神を必要としない未来を掴もうとしてくれる筈だ。

 いや、私も含めて、その未来をこれから作っていかねばならない。

 

 ムツミは私の願いを聞き入れるように、僅かに頷いた。

 

「わかった、そうするね……今日はもういい?」

「む……ああ。カミュにも言うが、別件で夜に話したいことがある。来てくれるか」

「この子が行くなら私も聞いている」

「ふ、そうだな。だが、お前に聞くのも、私は忘れない」

「……」

「来てくれるか」

「……わかった。じゃあ夜ね、お父様」

 

 そう言って、ムツミは目を閉じる。

 かつてウィツァルネミテアの遺伝子を最も濃く受け継いだ娘のような存在であったが、私は深手のせいでムツミの存在を忘れていた。

 決して私を忘れないで──そう言われた時の、あの時の失態を二度と繰り返しはしない。生きている限り、こうしてカミュを通して繋がり続ける。

 

 それが、ウィツァルネミテア無く、こうして帰ってきた私の役目でもあるのだ。

 

「ん……おじさま?」

 

 カミュが意識を取り戻したのだろう。

 目をこすりながら、私のことを呼ぶ。

 

「話したよ。ありがとう、カミュ」

「いいよ! 用事はそれだけ?」

「いや、もう一つあるんだ」

「?」

「今夜、私の部屋に来てくれないか? カミュに話したいことがあるのだ」

「……っ!? え、えぇっ!!?」

 

 暫く口をぱっくりと空けて唖然としていたカミュが、突然飛び上がるようにして驚く。

 

「どうした?」

「だ、だって! いつも鈍感なおじさまから、なんて、その……め、珍しいなって、あはは……!」

 

 ウルトリィにも言われたな、珍しいと。

 

 こうして考えてみると、やはり私には積極性が無いような気もしてきた。まあ、カルラやトウカなど筆頭に、いるだけで波乱を起こす者が周囲に多数いるのだ。受け身な性格になってしまったのも仕方が無いのかもしれぬ。

 

 カミュはぽりぽりと照れたように頬をかき、私の視線から避けるように目を逸らす。

 都合が悪いのだろうか、もう一度聞いた。

 

「カミュ?」

「ぅ……よ、夜に、おじさまの……その、部屋に行けばいいの?」

「ああ」

「うぅ……わ、わかりました」

 

 翼をへにゃへにゃと曲げ、表情を見せないように額に手を当てて隠すカミュ。

 なぜそんな反応をすると、顔を下から覗きこもうとすると、カミュは逃げるように飛び退いた。

 

「おじさま!」

「な、なんだ」

「わ、わかったけど……み、皆には内緒だよ!」

「? ああ……」

 

 カミュはそう言うと脱兎の如くどこかへと駆けていく。

 

 皆には内緒にしていても、夜には一同勢ぞろいである。

 内緒にする意味がわからないが、カミュの姿はもう遥か先にある。問うこともできまい。

 

 さて、と、政務の合間合間や、厠、食事の合間に他の者にも誘いをかける。

 本来であれば一堂に会する機会に聞けば良いのだろうが、皆ばらばらに動いていて聞こうにも聞けない。こうして偶然出会った者に声をかけるしかないのだ。

 

 そうして、何とかクーヤ、サクヤ、トウカ、カルラにも誘いの話をし、全員から戸惑いを覚えられつつも了承を得ることができた。

 アルルゥにも声をかけるか迷ったが、アルルゥは娘のようなもの。大人な話は聞かせられぬと秘密にすることとした。

 

「ふう、これで全員か……」

 

 やはり、好色皇と仇名されてしまうほどには多い。

 それに、オンカミヤムカイの皇女を二人、エヴェンクルガ族の剣豪、亡国のギリヤギナ族皇女、クンネカムン皇女とその側付など、地位や肩書きもとんでもない者が多い。

 男色の噂しかないオボロと比べ、市井があることないこと噂するには絶好の存在ということだ。

 

「世継ぎ、か……私に、その資格があるのか……」

 

 夕闇が支配する中、女性陣が何やら揃いも揃って湯に向かう姿を捉え乍ら、私は皆を自室で待つこととしたのだった。

 

 そして──

 

「皆、よく集まってくれた」

「これは──」

「どういう──」

「──ことでしょうか?」

 

 台詞を継いで疑問を口にする女性陣。

 

 そう、私の本心を語るためにも、今夜の寝室には私と関係を持つ女性陣全てを集めた。

 具体的に名を挙げれば、エルルゥ、カルラ、トウカ、カミュ、ウルトリィ、サクヤ、クーヤの七人。ムツミも入れれば八人である。

 

「珍しくハクオロさんから誘ってくれたと思ったら……皆で、なんて……どういうこと? 二人っきりじゃ、こんな胸じゃ、興奮しないってこと……?」

 

 エルルゥが虚空を見つめて何かしら独り言を呟き始める。

 

「ふふ、流石好色皇……随分趣向を変えてきましたわね」

「ほ、他の者に肌を見せるのは恥ずかしいが、こ、これも、お役目のため……せっ、聖上が望むなら、望むならば……っ!」

 

 カルラは諸々含んだ笑みでそう言うが、他の者に関しては私の誘い方が悪かったのか、皆一様に戸惑っているようである。

 

 末恐ろしい誤解に背筋が凍り、一刻も早く皆の誤解を解く必要があると焦りに駆られ、口を開いた。

 

「すまない、今日皆に集まってもらったのには、皆に伝えたいことがあったからだ」

「おじ様が皆に……?」

「伝えたいこと……?」

 

 私の言葉を復唱するカミュとウルトリィ。

 姉妹揃って首を傾げて、その言葉の意味を反芻している。

 

 トウカもまた予想が裏切られたような表情をして戸惑っている。

 

「聖上より、話……のみ?」

「残念でしたわね、トウカ。貴女の勘違いだったようですわね」

「んなっ! 元はと言えばカルラが」

「私が?」

「ぐ、ぐむっ……」

「トウカ、勘違いをさせてすまぬが……話を続けてもいいだろうか」

 

 真っ赤な顔で言い争いするトウカに声をかける。

 トウカは先程までの慌てようを思い出したのだろう。顔を伏せて謝罪を述べた。

 

「はっ、某としたことが……と、取り乱して申し訳ありませぬ、聖上」

「いや……私も言葉が足りな──」

「トウカ、貴女、そんな厭らしい服も持ってましたのね」

「も、もうやめろぉ!」

 

 確かに、トウカは肌着といっても良い服装であるが、カルラも人のことは言えぬ服装である。

 ここぞと揶揄うカルラを言葉で制し、何とか皆が話を聞く態勢へと持っていこうとするも、皆も戸惑いが大きいのか未だわちゃわちゃしてしまう。

 

「それで、ハクオロ、余らに話とは?」

 

 一向に進まぬ状況にクーヤの言葉が刺さる。

 そこでようやく、皆が私の話を聞く態勢になったようだ。

 

 しかし、皆の中には心当たりはないのだろう。

 一体何の話なのかと、皆の表情には疑問符が浮かんでいる。それはそうだ、私の本心は誰にも話したことはないのだから。

 

 緊張に声を震わせながらも、ぽつりぽつりと語ることとした。

 

「皆も気づいているだろうが……私の体は以前より遥かに弱くなった」

「……」

 

 その言葉に、誰も否定は返さない。

 

 そして、皆の中にこれは真面目な話なのだと気づいたのだろう。ぴんと張りつめたような緊張感が走る。

 

 無言の空間の中、私はぐちゃぐちゃした心の中を整理するように、ぽつりぽつりと言葉を伝えることにした。

 そう、皆は私がもう彼の者ではないことは知っているが、改めて皆に伝えておきたかったのだ。

 

「そう……私はもうウィツァルネミテアではない、ただの人だ……かつての私と、今の私は違う」

「……」

「かつての私が持っていたもの……敵を屠る力も、皆を救う知も、上に立つ者としての求心力も、もはや何一つ無い」

 

 神としての意識は無かったとはいえ、内より沸き上がる力、知力、技、指導力、求心、その全てが果たして人間である自分が持っていたものであると言えるのか──答えは否である。

 

 こうして人の身に戻ったからこそ理解できる、己の未熟さ、至らなさ。

 

 ベナウィと政をする中でも気付いていた。

 以前とは違い、人として持っていた記憶や知識を思い出そうとすると、靄がかかったように浮かんでこない。思い出すのに多くの時間がかかってしまう。

 疲労も以前より遥かに重く感じる。老いと言えばそれまでであるが、ウィツァルネミテアで在る時は老いなど無かった。

 

 そしていざ戦となれば、以前の私であれば数多の策が即座に生まれていた。今は平和な世であるからこそ確かめる術はないが、あの仮面によって憑代である身に根源の力を与えていたということは、もはや疑いようの無い事実である。

 

 となれば――神としての力があったからこそ、私は皆に頼られてきたのだと、そう考えるようになってしまった。

 

 そう考えてしまえば、もはやそれを否定する思考は浮かばぬ。

 ただの人として帰還した私に何の魅力があるのかと、私はずっとそれを一人思い悩んでいたのだ。

 

 ──彼女達が求めるならば応える。

 

 それは、ハクの言うように私が真面目だったからではない。

 私が考えていたのは、本当の想いは、ただ──

 

「──怖かった……こうして素顔を晒し、皆のところに帰ってきた私は……私であって、私ではない。皆と出会った時の……皆が愛を囁いてくれた時の、強き私ではないことに……」

「ハクオロさん……」

 

 ぎゅっと、言葉を紡ぐほどに拳に力が籠る。

 惚れた女性に対して、自らが如何に情けない男であるか、以前より劣化したか伝える愚かな行為に、肩が震えた。

 

「仮面を……根源との繋がりを失った私は……聖上、主上、主、そのように呼ばれる価値などない。君達の誰よりも、力も知も、その命の限りも劣る、ただの凡人となった」

 

 シャクコポル族が自らの非力に絶望し、ゲンジマルが彼らを救おうとウィツァルネミテアに力を求めた気持ちが今なら分かる。それほどまでに、己に力が無いという絶望は深きものであった。

 皆の表情も見られず、嘆く様に、心の底から謝罪するように、言葉を紡ぐ。

 

「私は、皆の気持ちに十全に応えることすらできない、ただの人という種族に戻ってしまった……君たちの想いに相応しき力も寿命も無いことを……こうして、君たちに謝っておきたかったのだ……」

 

 見限るならば見限ってくれと、それが自分にとって真に恐ろしいことであると知っていても、言わねばならないと、頭を下げた。

 

「すまない……不甲斐なき男で……」

 

 どれくらいの時間が過ぎたろうか。

 ハクが、皆ならばわかってくれると言ってくれたことを心の支えに、ここまで自らの心情を吐露したこともある。

 

 不安に押しつぶされそうだ。心臓が早鐘のようになり響いている。

 

「……ハクオロさんは、勘違いをしています」

 

 私の爆発しそうな心を押しとどめたのは、エルルゥの安心させるような優しき声色であった。

 

「エル、ルゥ……?」

「ハクオロさんが持っていたものは、今も昔も……一つだけだったじゃないですか?」

「……」

「力も、知も、求心だって、無くてもいいんです……元々ハクオロさんは、皇だって周りから求められて嫌々やっていただけじゃないですか……私達がハクオロさんについていった理由は、もっと別のことです」

 

 武力でも、知識でも、指導力でも、無い。私が持つ一つだけのものとは一体何なのか。

 エルルゥは痛い程に握りしめていた拳にそっと手を重ねて呟く。

 

「私のこと……今も好きでいてくれていますか?」

「……? 勿論、好きだ……愛しているとも」

「ほら!」

「む……?」

「ハクオロさんは、変わってなんかないじゃないですか。私達が大事だって気持ちを、封印されても、ずっと、ずっと持っていてくれたじゃないですか……!」

 

 エルルゥがそう言って微笑む。

 その笑みがミコトの笑みに重なる。神すらも魅了した、ヒトの持つ心からの純粋な笑み──

 

「……」

「あの時も言いましたよね……知っていました、って。契約のせいじゃない……私達に温もりをくれた人、だから、好きになったんです……って」

 

 確かに、その言葉は覚えていた。

 

 ウィツァルネミテアとして、エルルゥと別れる前に交わした言葉だ。

 エルルゥが私を慕う理由は、私と契約したからではないと、そう否定してくれたのだ。

 

「神様だからじゃない……ハクオロさんの温かい心が、皆を集めたんです……強いからじゃない、賢いからじゃない……皆、皆、今の優しいハクオロさんが好きなんです」

「……エルルゥ」

「皆が待っていたのは、今のハクオロさんです……ただの人として、私達と一緒に生きていけるハクオロさんのことを……ずっとずっと、待ってたんですよ」

 

 そうだ。

 私は何を忘れていたんだろう。大事なことを。

 

 長き眠りに、大封印に正気を奪われ、分身が神として再び顕現せぬよう、自らの心を堅く律してきた。

 神として、己の心を殺さねばすぐさま封印は融けてしまったであろう。実際、エルルゥの危機によって心を揺さぶられ、封印は弱まってしまった。

 

 そのせいなのだろう、人として持っていた筈の、本当に大事なことを忘れていた。

 

「聖上……某もあの時誓いました。またいつか、お仕えさせていただきます、と……それは、聖上が某の罪を許し信じてくれていたからこそ。それに、大事な人形も修繕していただいたこともありました……某が仕える相手として、今の聖上が以前より劣るものなど、何一つありませぬ」

「……トウカ」

「おじ様は相変わらず鈍感なんだね。まあ、そこがあの子もアルちゃんも好きなところなんだろうけど……」

「……カミュ」

 

 トウカとカミュがエルルゥの言葉を続ける。

 人形に関しては私が壊したんだが、それについては言える雰囲気ではない。それに、純粋に皆の言葉は嬉しかった。

 

 そして、カルラが私の背に枝垂れかかるようにして迫り、ぽつりと心情を吐露した。

 

「主様、言った筈ですわよ……必ず出会って、何度でも、主様のものになってみせますわ……と」

「カルラ……」

「人になったくらいでは、私達の愛は揺らぎませんわよ」

 

 カルラの言葉がじんわりと胸の内に広がり、ただ女々しく怯えていただけなのだと悟る。

 

「それに、主様が弱い方が好きにできますもの」

「……」

 

 そっちが本音じゃないだろうな。

 まあ、以前よりカルラには力で勝てた試しは無いのだ。

 

「ハクオロ様、貴方がいなければ、ここまで皆が家族のように纏まる事は無かったでしょう」

「ウルト……」

「ハクオロ様がこの輪を作ったのです。誇りに思ってください」

 

 優しきウルトリィが、少し怒ったような表情でそう言う。

 怒られて当然だろう。全ては、私の勘違いであったのだから。

 

「ありがとう……」

「もう一度言います。ずっと、ずっと待っていたんです……ハクオロさんが、優しいハクオロさんのまま、私達のところに帰ってきてくれる日を。だから──おかえりなさい」

「……ああ、ただいま」

 

 エルルゥ他、皆の瞳には涙が浮かぶかのように潤んでいた。

 いや、違う──これは、私の瞳が潤んでいたのだ。

 

 日々感じる己の無力さ故に、皆の愛を疑ってしまった。

 しかしもう疑う事は無いだろう。たとえ元と違う存在であっても、私らしくあれ。彼女達はそう言ってくれたのだから──

 

 エルルゥの手の温もり、皆の温もりが伝わってくる。

 皆が傍にいてくれれば、今度こそ人として生きてゆける――そう確信した。

 

「ありがとう、皆に今の私が受け入れられて嬉しい……そこで相談なのだが――」

「──じゃ、話も終わったし、するぞ! ハクオロ!」

「ちょ、クーヤ様!? と、突然何を……!」

「うむ、ハクオロは勘違いをしておる。あんな仮面など無くなって良かったと余が行動で以て示してやるのだ」

 

 クーヤが快活な声を上げて自分の服を脱がそうとする。

 それを見てサクヤが驚愕のままに止めようとするが、あわあわと声にならない涙目おろおろ状態で頼りにならない制止である。

 

「ま、待て、クーヤ。先ほども言ったが、私はもうただの人なのだ。情けない話だが、体が持たない! これからは、皆の愛に応えたいが……できるだけ、その加減を……!」

「見苦しいぞ、ハクオロ。漢ならば責任は取れ」

 

 己の弱さを理由にすることはないと先程誓ったばかりであるが、できることとできなことは未だあるのだ。

 八人は流石に無理であると、焦りに焦って周囲に助けを求めた。

 

「ちょ、待ってくれ……え、エルルゥも止めてくれ!」

「ふふ、大丈夫です。いつもより無理はさせませんから」

 

 エルルゥがクーヤの姿を見て嫉妬を覚えたのか。

 ぎらりとした視線、肉食の笑みを浮かべて対抗心を燃やし始めている。そして、そのような対抗心を燃やし始めたのは、エルルゥだけではなかった。

 

「ええ、私達は永遠に主様の僕であることを、しっかりと刻み付ける必要がありますわね」

「何事も、今日を頑張るものに明日は訪れる──って言葉があるから、今日くらいは、ね? お姉さま」

「ふふ、そうですね、カミュ。普段のカミュに聞かせたい言葉ですが、今回だけは、カミュのその言葉を支持します……皆の愛を疑った代償です。ハクオロ様、今夜だけはお覚悟を」

 

 カルラやカミュはともかく、冷静なウルトリィですらこの判断である。

 であれば、もはや止めるものはいない。

 

 そして、カミュが何か思い出した風に、懐より何やら奇妙なものを取りだす。

 

「あっ、そういえば、今日クーちゃんの部屋からこんなの見つけてね。あの子が動かす方法わかるって」

「な、なんだ、それは……」

 

 大いなる父の遺産、何やら強制回復装置と銘打っているものである。

 そういえば、ハクも辛い故にこういった装置を使っていると聞いた覚えがある。

 

 ムツミはアマテラス等の大いなる父の遺産に介入できるマスターキーもびっくりな存在である。この程度の装置の扱いはお手のものだろう。

 

「クスクスッ……クーちゃんから聞いたんだけど、これを使った時の最高記録……知りたい?」

 

 カミュの瞳は赤く輝き妖艶な笑みを見せ、かつて血を啜っていた頃のような舌なめずりをする。

 もしや、出てきていないだけでムツミの精神も影響しているのか。

 

「ひ、ひぃっ……!」

「ハクオロ様……逃げてはなりませんよ。今度こそ、本当のマーマにしてくださいね」

 

 ウルトリィが呪法を展開して、襖には壁のようなものが展開されもはや逃げ場はない。

 

「ハクオロさん、安心してください。お薬はたっぷりありますから……」

 

 エルルゥがにこやかに、もはや薬をいれすぎて固形物と化した茶の準備を始めている。

 

 身を凍らせるほどにぞっとする光景。

 かつてテオロが言った辺境の女は強いという言葉を思い出す。

 

 決して勝てない、避けられない女難。

 もはやどこにも逃げ場はない。この場にアルルゥを呼んでおけば有耶無耶にできたかもしれぬ──と、深く後悔したのだった。

 

「せ、聖上……」

「は、ハクオロ様ぁ……」

「私達の愛を、しっかりと受け止めてもらいますね……」

 

 愛しき女性たちに囲まれ、深き愛ゆえに訪れる死の恐怖に恐れ戦いたのだった。

 

 

 ○ ○ ○ ○ ○

 

 

 一方その頃、アルルゥの自室では──

 

「……ムックル」

「きゅうん!」

「大人の話だってアルルゥだけ除け者」

「きゃうん!」

「この代償は高くつく。覚えておく……」

 

 自分以外の女性陣がどこかに呼び出されたのに自分だけ除け者扱いに憤慨しているのである。

 

 あまりの怒りにムックルの毛を毟って蝶々結びにするくらいである。

 

 呼び出された面子を見れば、ハクオロと関係のあるものばかり。話の内容は大体察した。

 呼ばれなかったのは、私だけが未だ親子関係のままだからだろう。

 

「ウソツキウソツキウソツキ……!」

「ぎゃうん! きゃうううん!!」

 

 おとーさん、好き――と囁いて添い寝しているのに、一向に進展しない。

 

 私も愛してくれるって言ったのに。

 もう、私も年頃の娘なのだ。いや、娘扱いのままでは駄目だ。つまり、恋人になれるだけの大人な年齢なのだ。

 

 ぶちぶちぶちとムックルの毛を毟りまくり、目指せ銀色の帯とばかりに束ね始める。

 その光景を切なそうに見やるムックルに、私の覚悟を告げた。

 

「おと〜さんに……もっと告げる」

「きゅうん」

 

 一人寂しくムックルと夜を過ごすアルルゥは、己の秘めた愛を告げる決意をすることとなる。

 そして、ハクオロの負担は今後更に増えることとなるが、それはまた、別の話であった。

 

 




 初代の御馴染展開というか、初代で私の好きな台詞やキャラとの思い出をそこかしこにちりばめるのを優先した回となりました。下ネタ多くてすいません。
 
 今回書ききれなかった出番の少ないトゥスクルヒロインや、トゥスクル勢に関しては、また別の話で登場回数を補完できるようにしたいと思います。フミルィルとか今回出せてないので。
 他にも、トゥスクルとヤマト勢での絡みとかもあるといいなあとかも思ったり。ここんとこ下ネタ続きで申し訳ないので、ハクのルルティエやネコネあたりと純情な恋模様とかできたらいいなとも思ったり。
 ただ、次回以降の展開は暫くお待ちください。


 そして話は変わりますが、斬2のPV見ました。
 オシュトル役であった利根さんが、亡き藤原さんのハクトルを見事に演じていましたね。
 ハクらしい部分ではハクっぽく、ハクトルの部分ではオシュトルの真似をするハクっぽくと、藤原さんの遺志を継いだといっても過言ではない素晴らしい演技に本当に感動しました。これはアニメも期待できますね!

 私はクオンとネコネの店舗特典が入ったものを予約しました。
 発売日までもう少し! コロナで気軽に外出できない中の発売ですので、とても楽しみです。

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