その輝く君に永遠を誓う   作:ヨーソローはやて

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今回は少し文字数少なくなっちゃった・・・w


第8話 ~足止めする為Death☆~

俺は今ダイヤに謝る、もとい告白をするためにダイヤの家へとバスで向かっていた。こんなとき車やバイクでもあればいいのだが、残念ながら車の免許はあるものの肝心の車がない。まぁ、ないものをねだっても仕方ないか。

 

「しかし勢いで出てきたはいいものの、ダイヤがあってくれなかったらどうしよう・・・電話もさっきからしてるけど全然出てくれないし・・・。」

 

 そうこうしているうちにダイヤの家の近くのバス停に着いたので慌ててバスを降りた。あぶねぁ、色々考えてたら乗り過ごすとこだった・・・。

 

「ふふふふふっ。待っていたわよっ!!!」

 

 バスを降りるといきなり聞き覚えのある声が俺を呼びとめた。振り向くとそこにはマリーと果南が仁王立ちしていた。どうやら俺が来るのを待っていたらしいけど、なんで俺がここに来るのが分かったんだ?

 

「なんでここに来るのがわかったの?って顔してるね悠君。」

 

 また心を読まれた・・・俺ってそんなに表情に出るのかなぁ?今度からはポーカーとかはやらないようにしよう。まぁほぼやったことないけど・・・。

 

「で、なんで二人ともここにいるの?」

 

「それはユウを足止めする為Death☆」

 

「なんで!?てか今『です』が英語だったよね!?」

 

「そんなことないDeathよ~☆」

 

 絶対嘘だ・・・。今絶対に英語で俺に死ねって言ってた!!しかも2回も・・・。

 

「もぅ鞠莉そう言うのは後にして!!気持ちはわかるけど、そんなことよりも大事なことあるでしょ!!」

 

 あ、気持ちわかっちゃうんだ・・・。つまり果南も俺に死ねと?しかも俺の死をそんなこと呼ばわりですか・・・。

 

「悠君ダイヤを泣かせたでしょ?わたしと鞠莉が泣きながら家に帰るダイヤを見かけて、声をかけたら悠君に振られたって言ってたんだよ。わたしと鞠莉は悠君の気持ち知ってるからそんなことないのは知ってるから不思議に思ってダイヤに詳しく聞いたら、この期に及んでダイヤを妹扱いしたんだって?いくらなんでもヘタリすぎでしょ!!」

 

 うぐ・・・痛いところを・・・それを言われたら何も言い返せないじゃないか・・・

 

「そんなヘタレでお馬鹿で無神経でダイヤを泣かすおバカさんにはダイヤに合わせてあげません。」

 

「え!?それは困る!!俺今からダイヤに謝ってちゃんと俺の気持ちを伝えようと思ってるのに!!」

 

「それでもダ~メ。そもそもダイヤがもう会いたくない、顔も見たくないって言ってるんだから諦めなさい。」

 

 ダイヤが俺に会いたくないだって!?それじゃ、家に行っても会ってもらえないってこと?でも、そりゃそうか・・・。さっきから電話も出てもらえないし、これって完全に詰んだ!?

 

「それに、すぐに弁解しないで少し時間をおいて謝ったり、本当は~なんて言って信じてもらえるって悠君は本気でそう思ってるの?」

 

「いや、それは・・・」

 

 先ほどからごもっともな指摘をズバズバと容赦なく突きつけられてかなり凹むんだけど・・・。まぁ親友が傷ついてるんだから当然といえば当然の態度だよなぁ。俺は知り合ったのつい数日前だし、どっちの味方かに着くかは明白だよなぁ・・・。

 

「とにかく今は諦めてかえりなさい。それに、その様子だとワタシ達の曲まだ完成してないんでしょ?意気込んできたところ悪いけど、ダイヤの事は諦めて今は曲作りに専念してもらえるかしら?ワタシ達も遊びでやろうとしてるわけじゃないのよ?」

 

「でも・・・」

 

「デモも案山子もありませんっ!!とにかく今は帰りなさい。それと、曲ができたらワタシに連絡頂戴。ダイヤはユウの連絡には出ないだろうから。」

 

 そう言ってマリーは自分の連絡先の書かれた紙を渡してきた。正直言っダイヤに謝りに行きたかったのだが、このままではこの二人にストーカー扱いで通報されそうだし、どうしたもんかなぁ・・・。

 

「悠君には悪いけど、今回はどう考えても悠君が悪いのは自分が一番よくわかってるよね?ダイヤの事を想うなら今はそっとして置いてあげてほしいんだ。それと、鞠莉も言ってたけど、スクールアイドルをやると決めたからには遊びで終わらせるつもりはわたしも、もちろんダイヤだってさらさら無いからね。ダイヤの事を本当に考えているなら今、悠君が一番にやらないといけないことは何?」

 

「曲を完成させることかな・・・ダイヤを泣かせてしまったんだ、ただ謝るんじゃなくて最高の曲に仕上げて、それを手土産にちゃんと気持ちを伝えないと!!」

 

「よくできました。そうときまれば善は急げだよ♪」

 

 なんか年下の果南に子供に諭すかのように言いくるめられた気もするが、不思議と嫌な気分じゃないな。まぁ情けなくはあるけど、今はそんなことどうでもいい。最高の曲に仕上げてダイヤにちゃんと俺の気持ちを伝えないと!!

 

「そうだな。それじゃ悪いけど、俺帰るよ。」

 

「うん、頑張ってね。今度ヘタレたら魚の餌にしちゃうからね?」

 

 うわ~、果南のやつやっぱりダイヤを泣かせたこと相当怒ってたのね・・・。死刑宣告されるとは思わなかったよ・・・。でも・・・うん、おかげで今度こそ本当に気合入ったかも!!

 

「ねぇ果南。ワタシより酷いことさらっと言ってない?でも、本当にそうだよユウ。これがラストチャンスだと思って死んでも頑張ってね☆」

 

 死んでもって・・・死ぬの確定ですか!?普通そこは死ぬ気で、じゃないの?まぁいいけどさ・・・。

 

「了解です・・・それじゃぁな!!」

 

 俺は二人に見送られながら家路に着いた。帰りのバスの中でダイヤに『しばらく編曲作業に集中したいからしばらく手伝いは来なくて大丈夫。』とだけメールを入れておいた。まぁおそらく顔も見たくないと思われるほどだから何も言わなくても来ないとは思うが、今ダイヤに会ってもきっとグダグダするだけだと思うのでけじめだけは付けときたかったからね。さぁて、がんばりますか!!

 

 

~~鞠莉Sido~~

 

 

「ねぇ鞠莉、本当にこれでよかったの?ダイヤを泣かせたのは許せないけど、今告白しに行ったらダイヤは喜ぶと思うし、うまくいったと思うんだけど?」

 

 ユウを見送った後、果南がこれでよかったのか疑問に思いワタシに問いかけてきた。まぁ、確かにこのままユウが告白してもうまくはいくだろうけど、それじゃなんのRomanticもなにもないしつまらないじゃない?それにやっぱりこういうのは思い出に残るから大事だと思うのよね☆

 だからRomanticな告白を演出してあげようワタシは果南に協力してもらったのデス☆果南の事だから、ダイヤがただ落ち込んでただけならユウを行かせちゃうだろうから、『ダイヤが泣いていた』と一つだけ嘘をついて、今は会わせない方がいいと納得してもらったのデス。ゴメンネ果南☆

 

「これでいいのよ☆ユウはヘタレたんだからお仕置きが必要だし、ダイヤにも色々考える時間が必要だろうしネ☆それに電話でも言ったでしょ?ダイヤを喜ばせるためにRomanticな告白の舞台を演出しようって☆」

 

「それはそうだけど・・・よかったのかなぁ~」

 

「いいのいいの☆結局もうこの話に乗ってしまったんだから今さら遅いわよ☆あとは・・・ルビィにも協力してもらわないとね♪」

 

「えぇ~!!ルビィも巻き込むの?あの子隠し事とかできないんじゃないかなぁ?特にダイヤにはすぐ何かあるってバレるんじゃない??」

 

「NoProblem☆ルビィだって大好きなお姉ちゃんとお兄ちゃんの一大事ならふんばルビィしちゃうわよきっと♪」

 

「だといいんだけど・・・」

 

 ワタシはまだ納得いかない果南をしり目にさっそくルビィに連絡を取った。ダイヤの様子を確認したら、やはり落ち込んでるのか、今日は早めに休むと言って自室にこもってしまったらしい。ワタシはルビィに先ほどのダイヤとユウの話をしてワタシ達に協力してもらうようお願いしてみることにしのデス。

 

「というわけで、ワタシとしてはこの二人にうまくいってほしいと思ってるんだけど、普通に告白しただけじゃつまらないし、どうせなら思い出に残るような告白にしてあげたいからワタシ達で舞台を整えてあげようと思うんだけど、ルビィも協力してくれないかしら?」

 

「そう言うことならお手伝いしたいんですけどルビィで大丈夫でしょうか?ルビィ嘘つくの苦手だし、ついてもお姉ちゃんにすぐバレちゃうと思うんですけど・・・」

 

「その辺は考えてあるわ。ルビィにはしばらくダイヤが間違ってもユウに連絡したりユウのところに行かないように邪魔してもらえればいいだけだから、嘘をついたりしなくて大丈夫ヨ☆」

 

「そうゆうことならルビィでも出来そうです♪」

 

「それじゃ、よろしくね☆他にも手伝ってほしいことがあったら連絡するわね☆」

 

「分かりました♪」

 

 これでよしっと♪あとは、ユウが曲を完成させてくれたら行動開始ね。うふふふっ、待っててねダイヤ☆必ず思い出に残るようなRomanticな告白をユウにさせちゃうんだから☆

 

「さて果南。あとはユウが曲を完成させるまでにワタシ達は来るべき日のために根回しをするわよ~☆」

 

「根回しって・・・一体何する気なの?告白を応援するとは聞いたけどどれだけ大がかりなものにする気なの!?」

 

「ふふふふっ~よくぞ聞いてくれました!!実はね☆」

 

「ちょ!!鞠莉息くすぐったい・・・二人っきりなのに耳打ちする必要あるの?」

 

「あんっ☆もぉ、果南ったら~気分の問題よ気分の☆」

 

「気分ね~・・・で?どうするの?」

 

「それは・・・・・・・。」

 

 ワタシは果南の耳元でそっと今考えていることを伝えると、さっきまで渋っていた果南の顔が明らかにワクワクした表情になってきた。

 

「それ面白そうだね♪それにしても鞠莉よくそんなこと思いついたね?」

 

「ふふふっ♪凄いでしょ?もっと褒めて褒めて~☆」

 

「よしよし♪」

 

 わ~い☆果南にイイ子イイ子してもらっちゃった~☆

 

「ならさっそく明日の放課後からMissionStartよ☆」

 

「りょ~かい♪面白くなりそうだね♪」

 

 先ほどまで渋ってたのに果南ったらもうノリノリね☆果南もやる気になってくれたしこれでこのPlanは成功したも同然よ!!

 

 

~~鞠莉Side End~~




いかがだったでしょうか?
この大風呂敷をきちんと畳むことができるかな・・・

大天使さん評価ありがとうございます♪


この後もがんばります!!

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