その輝く君に永遠を誓う   作:ヨーソローはやて

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第13話 ~いくら見てもかまいませんから~

 初ライブの次の日。俺は久し振りにのんびりと三度寝に興じていた。ん~布団最高!!

 

♪~

 

「ん~・・・しつこいなぁ・・・まだ10時じゃないか・・・こんな時間に誰だよ・・・」

 

 折角人が三度寝を楽しんでいるというのに頭の上でけたたましくスマホから着信音が流れていた。あまりにも眠かったのでさっきから無視していたがいい加減しつこいので諦めて画面を見てみると発信者はマリーからだった。

 

「もしもし?こんな時間に何の用だ?くだらない用だったら速効できるぞ?」

 

「あ!やっとでた~!!もぅ一体何時だと思ってるの?さっきから電話してるのに~」

 

 朝から元気だなぁこいつは・・・。寝起きにマリーの声は頭によく響くなぁ・・・。

 

「それは悪かったな。今の今まで寝てたんだ。休みの日くらいゆっくり心行くまで寝かせておいてくれよ。」

 

「もぅ、なに休日のサラリーマンみたいなこと言ってるの?まだ若いんだからシャイニーしなさいよ!!折角付き合って最初の休みの日なのにダイヤをデートに誘わないの?」

 

 シャイニーするって何だ?海にでも行って叫べばいいんだろうか?

 

「お前がそれを言うか?誘おうと思ったけどお前らが新曲作るっていうから諦めたんじゃないか。」

 

「ユウってばどこまで奥手なの?そこまで急いでないんだから今日くらいデートに誘っても問題ないでよ?ダイヤだってきっと待ってるはずよ?」

 

「そりゃまぁ・・・。でも今から誘うのはなぁ・・・。ダイヤだって用事あるかもしんないし・・・。」

 

「ほんとじれったいわねぁ!!断られたらそれはそれでしょ?とにかく誘いなさい!!いいわね?」

 

「は・はい・・・」

 

「ヨロシイ☆じゃぁガンバッテネ☆影から見守ってるからねぇ~☆」

 

「おう?」

 

 ん?なんか今変なこと言ってなかったか?まぁいいか・・・。マリーと電話を終えて俺はこのまま寝てもよかったのだが、マリーの言うことももっともだしなんだかんだで俺らの事心配してくれてるんだろ。ダイヤとデートもしたいし取り合えず誘ってみるだけ誘ってみようとダイヤに電話をかけた。

 

「あ、もしもしダイヤ?今大丈夫か?」

 

「えぇ。大丈夫ですわ。どうしたんですか突然電話してきて?」

 

「いや、まぁダイヤの声が聞きたくなってさぁ」

 

「まぁ♪」

 

「ところでダイヤ、今日は暇か?」

 

「作曲を少ししようかなぁと思っていたくらいで特に予定はありませんわ。」

 

「なら良かった!急なんだけどさデートしようぜ!!デート。俺ら付き合ってからまだ一度も恋人らしいことしてないしさ、折角の休みの日だしどっか行こうぜ!!」

 

「本当ですか!?嬉しい♪悠さんとどこかお出かけしたいと思っていたんです。でも昨日なにも言ってくれませんでしたし、私から言うのはなんだかはしたない様な気がして言いだせなくて・・・。」

 

 マリーの言う通りだったな。てかよく考えれば当然だよなぁ・・・好きな人とましてや恋人同士になったのにデートしたくないやつはいないよな。特にダイヤなんか子供のころからずっと俺を想ってくれていたんだしなおのことだろうな。

 

「そっか、悪かったな。作曲が忙しいと思って言いだせなくてさ。マリーに言われて慌てて電話してよかった。」

 

「まぁ、鞠莉さんがそんな事を?これは後でお礼を言わなくてはいけませんね♪それにしても悠さんも酷いですわ。鞠莉さんがお節介をしてくれなかったらまた当分お預けでしたの?」

 

「あ、あはは・・・それは本当にごめん!!お詫びに今日は全部俺がおごるからさ!!」

 

「本当ですか?」

 

「あぁ!なんでもいいぞ!!と言っても俺もそこまで金ないからそんなに高いものは無理だけど・・・。」

 

 あぁ、情けない・・・。沼津に引っ越してくるとき遠くなるからバイトは辞めたけど、いい加減こっちでバイト見つけないとなぁ。ダイヤとのデート代も出せなくなってしまう。流石にそれは年上の彼氏としては避けなくては!!

 

「うふふ、そんなに構えなくて大丈夫ですわ。悠さんと行きたいところはたくさんありますが、これからいくらでも行けますものね♪だから今日は背伸びをしないで学生らしいところに行きましょう♪」

 

 一体学生らしくないところとはどこなんだろうか?やっぱりお金のかかるところなのだろうか?それとも・・・?なんにせよやはりバイトを早くい探さないとなぁ。

 

「で、ダイヤはどこに行きたいんだ?」

 

「そうですわねぇ・・・定番ではありますが水族館なんていかがですか?」

 

「いいなぁ!でも水族館って言ってもどこにするよ?この辺水族館多いじゃん?」

 

「そうですね、全部、と言いたいところですが時間が足りませんし・・・やはり三津シーでしょうか。うちっちーと一緒に記念撮影もいいですよわね~♪それにあの綺麗なクラゲの水槽を眺めるのもいいですわ~♪」

 

「そうだな。マリンパークや深海水族館もいいけど今日は三津シーにするか♪今度他の水族館も行こう。」

 

「はい!!」

 

「なら一時間後にダイヤの家のまで迎えに行くよ。」

 

「わかりました。では、お待ちしてますね♪」

 

 さて、そうと決まればさっそく準備しないと!!服は・・・まぁ気取らない感じでいいかな。後は財布と・・・あ!スマホ、スマホ♪これさえあれば写真も撮れるしその写真も待ち受けにできるしいいことずくめだ♪しかも最近のスマホは下手なデジカメより高性能と来たもんだ。いい時代に生まれたなぁ♪後は髪を整えたら準備完了っと。さぁて、ダイヤを迎えに行くぞ~!!

 準備を終えた俺はバスに乗ってダイヤの家へと向かった。バスの中ではウキウキしながら今日の三津シーのイベント情報などをスマホで調べどうやって回ろうか考えていた。降りるときに何やら周りの人から変なものを見るような眼で見られていたような気もするが気のせいだろう・・・・。

 

「お待たせ♪」

 

「あ、悠さん♪おはようございます。」

 

「わざわざ外で待っててくれたのか?中で待っていてくれてもよかったのに。」

 

「いえ、少しでも早く悠さんとお会いしたかったので部屋でじっと待ってると落ち着かなくて・・・。」

 

「ダイヤ・・・」

 

 なんか恋人っぽい会話だぁ。こんなたわないもない会話なのに感動しちゃうなぁ。

 俺は予定より10分ほど早く着いたが門の前ですでにダイヤが待っていた。今日のダイヤは白い花柄の黒のスカートと薄手の白いニットセーターと言った格好で凄く女の子らしくも清楚な感じが出ていてよく似合っている。そして極めつけはすらっと伸びる健康的な生足!!家に来る時も制服のまま来ることが多く見なれてると言えば見なれてるのだが、それまでは妹としてしか見ていなかったからあまり気にしたことはなかったが、ダイヤの事を女の子として見るようになったのだから健全な男子としては自然と目が行ってしまう。一応言っておくが俺は別に足フェチじゃないぞ?好きな女の子だから意識しちゃうんだからね?

 

「な・なんですの?この格好は変でしたか?」

 

「い・いや、全然変じゃないぞ!!むしろよく似合ってる!!いつもは制服姿ばっかだったか新鮮で感動してただけだ!!」

 

「ならいいのですが♪・・・?・・・・・っ!!////悠さんのエッチ///」

 

 ダイヤが俺の視線に気づいたらしく顔を赤くしてスカートを押さえる様なしぐさをした。か・可愛い///

 

「え、あ、いや、その・・・悪気があったわけではなくだな、健全な男の子として仕方ないというかダイヤが魅力的でついつい目が行ってしまうと言うか・・・。」

 

「///も・もういいです。私の事をちゃんと女性として見てくれてるわけですし許してあげます!!」

 

「あ、ありがとう///」

 

「でも、私以外の人をそんな目で見たら許しませんわよ?いいですね!!」

 

「い・イエス、マム」

 

 ダイヤに物凄い顔で睨まれてしまった。あ、あれ?これってもしかした速効で俺尻に敷かれてる?・・・まぁ、ダイヤにならいいか♪

 

「わ・私だけならその・・・いくら見てもかまいませんから////」

 

 な・なな・・なんだこの可愛い生物は!!!!!よくテレビなんかであるような『ズキューン』て効果音っが聞こえそうなくらいの勢いで俺のハートを打ち抜かれた気分だ!!

 

「お、おう。ありがとう///」

 

「///////」

 

 やばい、この空気に耐えられん!!恥ずかしすぎる!!

 

「えっと、とにかくだ、時間ももったいないしそろそろ行こうか?」

 

「え・えぇそうですわね。折角の初デートですものね。もう二度と初デートは出来ないんですしいっぱい楽しきましょう♪」

 

 なんだかんだ初っ端からやらかした感はあったが、俺達は無事初デートに出発したのであった。

 

 そして三津シーに着いた俺達はチケットを買って中に入った。

 

「さて、これからどうするか。昼飯には少し早いし、今からだと・・・あ、セイウチの食事タイムがそろそろだけどダイヤはどうしたい?」

 

 俺はスマホでイベントと情報を確認しながらダイヤの希望を聞いてみた。

 

「そうですわねぇ・・・セイウチのお食事を見たらお昼にしてその後イルカショーを見たら後はのんびり見て回りましょうか?」

 

 ダイヤは俺のスマホを覗き込みながら時間を確認して簡単な予定をたてた。

 

「そうだな。なら、そんな感じで見て回ろうか♪」

 

「はい♪」

 

 そして俺とダイヤはセイウチのいるスペースへと向かうのだった。しかしこの時の俺達は後ろから後をつけてくる3つの陰にまだ気づいていなかった。

 

 

~~???side~~

 

「ほ・本当にいいのかなぁ・・・」

 

「気にしない気にしない☆あの二人はワタシ達のおかげで今があるのよ?初デートを見守るくらいの権利はあるのよ☆」

 

「そ・そうかなぁ・・・?」

 

「まぁ、いいんじゃないかな?面白そうだし♪それに、わたし達は彼氏いたことないし実際のところデートってどんなのか興味あるでしょ?」

 

「まぁ・・・ない事はないですけど・・・・」

 

「ほら、無駄話はこのくらいにして行くワヨ?二人を見失っちゃう!」

 

「そうだね。ほら行こ♪」

 

「・・はい・・・」

 

 二人ともごめんなさい・・・この人たちを止める事は出来そうにないです・・・ウユウユ・・・

 

 

~~???side END~~




HappyPartyTrain発売しましたねぇ♪PVも素敵でした♪
しばらくはこの曲をヘビロテだ~♪

さてさて、前回デート回と言いながらスタートしただけで終わってしまいましたw
次こそはイチャイチャさせるぞ~!!
あと隠してる意味のない???さん達を絡めたはいいけど、どうして行こうかなぁw

では、宜しければまた読んでやってください♪

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