縦横の時間軸の奇跡   作:八幡主義

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ちょくちょく他の原作のキャラを出していきます。
誤字・脱字、感想、アドバイスなど待っています。


御門涼子①

訓練が終わり、姉貴と一緒にとある場所に行っている。

 

「なぁ、姉貴」

 

「なんだハチ?」

 

「姉貴は何かサイドエフェクトを持っていないのか?」

 

どこかで聞いたことがあるが、トリオン量は遺伝する可能性があるとかないとか。なら俺が高ければ姉貴や小町もトリオン量が多くてもおかしくないだろ。

 

「・・・」

 

「姉貴?」

 

俺が聞いても姉貴は困った顔をして答えてくれない。何か言いにくいことでも聞いてしまったのだろうか?

 

「・・・あぁ、すまない」

 

「何か聞きにくいことだったか?」

 

「いや、聞きにくい事ではなく、私の場合、答えにくいことなのだよ」

 

「答えにくい事?」

 

「・・・・・サイドエフェクトには、様々な種類がある。例えば未来視や強化聴覚」

 

「!未来視なんかあるのか」

 

「そして厳密には違うが、サイドエフェクトを持っているかどうかを匂いで判断できる強化嗅覚」

 

「へぇ、色んな能力があるんだな・・・・・あ」

 

俺は感心して聞いていたが、姉貴が言おうとしていることが分かってしまった。

 

「そうだ。私は、サイドエフェクトを持っていること自体は知っているがそれが何なのか把握していない」

 

「・・・確かにそれは答えにくい」

 

俺はそのことにどう接すれば良いか思いつかなかった。しかし俺はあることに気が付いた。

 

「・・・!ならその人に俺の事を見てもらえば、サイドエフェクトを持っているかどうかわかるんじゃ・・・」

 

「・・・そうだな。それをできればサイドエフェクトかどうかすぐにハッキリできるな」

 

「?」

 

「ものは試しだ、行ってみるか。ハチ、この後用事があるわけじゃないだろ?」

 

「ああ、確かに用事はないが」

 

「こっちだ」

 

「?」

 

俺は訳の分からないまま、姉貴について行った。

 

 

 

姉貴のあとについて行ったら、療養所的な場所に着いた。

 

「ここだ」

 

「・・・ここって、保健室的なところだろ?」

 

「そうだ。ここに彼女がいる」

 

彼女ってことは女の人だな。姉貴と同じ年齢だとしたら、病気の人なのか、それとも保健室に登校してくるノリの人見知りなのか、はたまた気難しい人なのか。

 

「涼子、いるか?」

 

姉貴はドアの前で、ノックをして中に声をかける。

 

『いるわ。入ってきて良いわよ』

 

中から大人びている女の人の声が聞こえてきた。やっぱり女の人か。

 

「入るぞ、ハチ」

 

「・・・ああ」

 

姉貴の後に続いて部屋に入ると、案の定仕切りカーテンが付いているベットと薬品。そして目の行きつく先は、丈が極めて短いタイトミニ、はじけんばかりの巨乳を見せつけようとしている服装に白衣を着ている茶髪の女の人がいた。

・・・一般の人の観点から見れば、エロいな。生憎と俺は一般その他諸共と違うから興奮なんかしない。鍛錬やら仕事やら不幸やらでそんな事を気にする暇はなかったわ。

 

「あら、ついに彼氏でも連れてきたの?」

 

「違う。そもそも私は彼氏をつくる気はないと前から言っているだろ」

 

その人は俺の事をじろじろと見ながら姉貴に質問してくる。周りを見渡すと、一つのベットは使われているようだな。付き添いのやつもいる気配がする。

 

「それで?どこか怪我でも・・・トリオン体だからないか。私に用があるのよね?」

 

「そうだ。私の弟を見てほしい。が・・・」

 

「私のサイドエフェクトが必要なのね・・・でもその子がいくら真弓の弟だからと言っても、そう簡単にやらないわよ?」

 

「そこは涼子が気に入るかどうかで決めてくれても構わない」

 

さっきからなんの話をしているんだ?俺は完全において行かれたぞ。でもさっきの俺の予想していた人物象と全然違っていたな。お互いに名前を呼んでいるという事は同い年か、それに等しいものだろう。彼女の態度を見ると病気の人じゃない。かと言って想像していたのと違う。・・・絶対ここを担当している先生か何かだろ。

 

「・・・とりあえず、自己紹介をしましょうか」

 

「・・・・・うっす」

 

「私は貴方のお姉さんの同級生で、ボーダーの療養所を担当している御門涼子よ」

 

「弟の比企谷八幡です」

 

「八幡くんね。君はサイドエフェクトの有無を知りたくてここに来たのよね?」

 

「まぁ、姉貴に連れてこられただけですが、結果的にはそうですね」

 

「そうよね、誰でも自分の力は把握しておきたいもの。でもそう簡単に見てあげられないのよね」

 

「?」

 

何か発動する条件でもあるのか?それともただ単に使う相手を選ぶとか?

 

「私のサイドエフェクトは、端的に言えば強化嗅覚」

 

姉貴がそんな事を言っていたな。てか強化嗅覚って犬みたいだ。

 

「そして詳しく言えば、その人が発している・・・例えば病気の人なら他の人とは違う特有の匂いを感じ取ることが出来るの。そしてサイドエフェクトでも、持っている人から特有の香りがするわ」

 

そんなことができるのかよ。サイドエフェクトというのは便利だな。副作用とは思えない。

 

「で、ここからが問題なの」

 

「何か問題があるんですか」

 

「私が話している時に、犬みたいだ、とか思っていなかった?」

 

「・・・・・まぁ、その・・・」

 

やべぇ、おもいっきり思っていたんだが・・・そういうのでもサイドエフェクトで分かったりするのか?

 

「私だって、このサイドエフェクトが犬みたいだって思うから別に遠慮する必要はないわよ?それでも、この判別の有効範囲は半径五センチ」

 

「・・・五センチ」

 

「別に人をクンクンするのが嫌なわけじゃないのだけど・・・」

 

もしかして特有の匂いというのが人によって違うとかそういう事か?

 

「・・・過去にこいつがにおったやつが、そうとう嫌な臭いだったそうだ」

 

御門さんが言いにくそうだったから、代わりに姉貴が答えてくれた。

 

「しかもそれが男だったそうだ」

 

「・・・あー」

 

俺も男だからサイドエフェクトが使いにくいわけか。しかしその特有のにおいを嗅いだ御門さんは不幸としか言いようがないな。ま、俺の不幸にはかなわないと思うけど。・・・そういえば今日は不幸が来ていないな。

 

「ここでハチに質問だが、最初に涼子を見て、何を思った?」

 

「・・・突然なんだよ」

 

「良いから答えなさい。これは大事な事なのだよ」

 

最初に思ったこと・・・そりゃ、

 

「エロいと思ったぞ」

 

別に俺が思ったわけじゃなく、一般人から見たらの話だから言いにくい事でも何でもない。それに無表情で言えている。

 

「・・・・・」

 

俺がそう答えたら、御門さんは不意を突かれたかのように固まった。・・・あれ?正直に言ったらいけなかったのか?それともごまかすとでも思っていたのか?

 

「・・・ふふっ、やっぱり真弓の弟ね」

 

「はっ、当たり前だろ。私の自慢だからな」

 

二人は俺の顔を見て微笑んでいる。どこに微笑む要素があるんだ・・・謎だ。

 

「私のサイドエフェクトは、負の感覚・・・つまり妬みや悲しみ、嘘などで強く反応してしまうの。でもさっきの君には負の感覚が感じられなかった。むしろ純粋な気持ちしかないと思うの」

 

俺が純粋なのか?めっちゃ邪悪だと思うが・・・。

 

「八幡くんのサイドエフェクトを診てあげるわ。こちらに来て」

 

「?・・・どうも」

 

見てくれるのならこちらとしては都合がいいから素直に御門さんの目の前の席に座る。

 

「失礼するわ」

 

「え・・・」

 

すると御門さんは俺の両肩を掴み、抱きしめるように体を近づけてきた。そして彼女は鼻をスンスンとならしながら俺の首など、いたるところを嗅いできた。

部屋には彼女が出す音しか響いてこない。

 

「・・・やっぱり思った通りだわ」

 

「何か分かったんすか?」

 

俺は非日常的な事を他人事と思いながら普通に接した。

 

「貴方は純粋な匂いがするわ。それも善ではない何か・・・!?」

 

「どうしたですか?」

 

御門さんが嗅いでいる時に驚いたような態度をしたから、少し心配してしまった。が、彼女はさっきよりも激しく俺の匂いを嗅いできた。まるで何かを探し当てようとしているように。

 

「こらこら涼子。そんなことをしなくともお前の能力は発動しているだろう?」

 

見かねた姉貴は御門さんに注意するが、それを無視して一心不乱に嗅ぎ続ける。

俺と姉貴は何も聞かない彼女に対して、放置という形を取り満足するまでしてもらうことにした。

 

 

 

「ふぅ・・・ふふ、良い匂いだったわ!」

 

三分くらい経って、ようやく御門さんは俺から離れてくれた。俺はやっとかというため息をつき、姉貴は彼女の近くに向かい頭を軽くどつく。

 

「匂いを堪能してどうする。私の弟に何をしてくれるのだ」

 

「別に減るものじゃないのだから、三分くらい良いじゃない。それに他の要因もあったのよ」

 

「・・・その言いようだと、ハチにサイドエフェクトは備わっているのだな?」

 

「えぇ、あるわ。だけど八幡くんは他の人と特殊ね」

 

「特殊?・・・何が特殊何ですか?」

 

「八幡くん。貴方はサイドエフェクトをおそらく四つ持っているわ」

 

「それは本当か!?涼子!!」

 

姉貴は唐突なことで、驚いたあまり大きな声を上げてしまっていた。

 

「それは珍しいことなのか?」

 

「珍しいも何も、あーちゃんが言っていただろう。サイドエフェクト自体発現が稀だと。それが四つもあるなど普通はありえない・・・涼子、もう一度確認するぞ。それは本当のことなのか?」

 

「本当の事よ。最初からサイドエフェクトがあるのは分かっていたけれど、その匂いも重なり合っていて判別しづらかったわ。だからあんなに時間がかかったの。まぁ、覚醒していないのなら、正確には分かりようがないわね」

 

「そうか・・・ハチ、何か他の人と違うところはないのか?」

 

姉貴は俺のサイドエフェクトの事が気になるらしく、少し期待の目を俺に向けながら聞いてくる。

 

「・・・そんな事分かるわけないだろ。それに俺は自分で言うのも何だが、普通とはかけ離れているからどこが普通じゃないとか、分からないんだが」

 

「・・・・・弟のネガティブな意見を否定してやりたいが、私も言っていて思ったから否定できんな」

 

「だろう?それにまだ覚醒していないだけなんじゃないのか?・・・御門さん。サイドエフェクトは、この年で覚醒していないというのはありえないんですか?」

 

「涼子で良いわよ。それはまだ分からないわ。なにせトリオンというもの自体歴史が浅いから」

 

「なら覚醒するまで待っていれば良いでしょ・・・それとも待てないのか?姉貴」

 

「実の姉を馬鹿にするような態度をとるとはいい度胸をしているな。ま、気長に待てば良いというのは一理ある」

 

「そりゃ良かった・・・ところで」

 

俺は話の区切りをつけて、俺が入ってきた時から使われていたカーテンで仕切られているベットに視線を向ける。二人も気が付いていたようで何も言わずに俺と同じ方向を見る。

 

「そこで盗み聞きをしている二人は、いつまでそれをしているんだ?」

 

そう言うと、片方は驚いてるようだが、もう片方は動じていない。ていうか、驚いている片方は俺のよく知るバカだ。

 

「御門さん。あの中にいるのは四人で合ってますよね?」

 

「合ってるわよ。それと御門さんじゃなくて涼子で良いわ、八幡くん」

 

「・・・善処します」

 

さて、向うが出てくる気がないのは分かったが、どうやら無関係なやつが二人いるな。開けようもないし・・・無視するか。

 

「姉貴、スコーピオンの使い手か、それに関する動画を見せてくれよ」

 

「そうだな、視聴覚室にでも行くか」

 

「御門さん・・・いえ涼子さん、ありがとうございました」

 

「ふふっお安い御用よ。また来てね、八幡くんならいつでもサービスするわよ!」

 

「はい」

 

俺と姉貴が部屋から出ようとすると・・・

 

「待って待って!!!!小町を放っておかないで!!」

 

うちの愚妹がカーテンからこちらに向かって出てきた。

 

「混ざりたいなら最初から出てくれば良かっただろ」

 

俺はあきれながら俺に向かって突進してきた小町を受け止める。おい、どさくさに紛れて身体を触りまくるんじゃない。

 

「だって出るタイミングを見失っちゃったんだもん」

 

「・・・この愚妹は」

 

それを許す俺も相当の愚兄だ。甘やかしちゃいけないんだけど、それは姉貴の仕事だ。

 

「小町、さっさとハチから離れろ」

 

「えー、でも・・・」

 

「離れろ」

 

「・・・はい」

 

姉貴は、小学六年生で母親を失った小町のために優しくしたり怒ってくれる。母親の代わりをしてくれているってわけだ。俺は基本的に親が死ぬ前から人格が成長していたから姉貴に怒られることはなかった。

 

「それで?陽乃も一緒になって何をしていたのだ?」

 

「小町ちゃんを怒ってあげないで。すべては私が誘った事なんだから」

 

小町と一緒に出てきた、肩まである黒髪の、一般的に見れば美人の類に入る人が出てきた。

 

「それは知っている」

 

「ひどーい!でもさすが真弓!」

 

さっきまでシュンとしていた態度から一変して、姉貴の指摘で、明るい声音にニコニコした顔になった。

 

「一人状況を理解していないやつがいるから自己紹介をしろ、陽乃」

 

「はーい!」

 

その人は俺に目を合わせてきて、気持ち悪いくらいの笑顔で俺に自己紹介をしてきた。

 

「はじめまして、比企谷八幡くん。私は君の妹さんの隊の隊長をしている雪ノ下陽乃だよ!」




現在公開できる資料
比企谷八幡
・サイドエフェクト
  ????(真似をする?)
  ????
  ????
  ????

比企谷真弓
ポジション:オールラウンダー(場合に応じてオペレーター)
年齢:19歳        誕生日:9月25日
身長:174cm       血液型:AB型
星座:みかづき座     職業:大学生
好きなもの:弟、妹、親友、働くこと

verオールラウンダー
トリオン:11
攻撃:8
防御・援護:10
機動:8
技術:11
射程:5
指揮:8
特殊戦術:5
TOTAL66

verオペレーター
トリオン:11
機器操作:10
情報分析:9
並列処理:7
戦術:6
指揮:8
OPTOTAL51

SIDE EFFECT ????

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