真剣でサスケ(偽)に恋しなさい。   作:体は大人!!心は中二!!

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6話

うちはの介入によって、原っぱ大戦は終結した。

小学六年生たちが駅前で右に左に縦横無尽の華麗なる腰振りダンシングが動画サイトにUPされている頃……。

木遁影分身の一体がとある理由からオリジナルから消される事なく、親不孝通りにてマダラとして活動していた。

 

 

☆マダラ(サスケの分身)☆

 

 

マタタビの件が解決したとオリジナルから報告を受けた俺は、親不孝通りでの情報収集を打ち切った。

俺はオリジナルが術の解徐をするか、戦闘で実体を維持できない一定のダメージを受けるまで消える事が出来ない。

その為、今まで足を踏み入れる機会のなかった親不孝通りを練り歩く。

 

辺りには学ランを着て咥えタバコをしている不良に暴走族の特攻服を着て頭に立派なパイナップルを乗せた男達。

そして、一般大衆の中では活動しない裏のお仕事をしているやさぐれたおっさんもチラホラ見かける。

親不孝通りとはよく言ったものだ。

 

「ちょっとちょっと!そこのお面の人!

今からこの廃ビルで面白いショーをやるから見ていかないか?

今なら見学料千円だ。

もし、混ざるんだったら一万円な」

 

「……一体何のショーだ?」

 

うろうろと歩いていると、薄汚れた廃ビルの前でパイナップルボーイ(リーゼントの不良)が手作り感溢れる券を見せながら話しかけてきた。

きっとまともな物ではない。

正直、無視して立ち去りたいが、不良と言う人種は無駄にプライドが高く、自分のメンツを潰す奴には物理で潰して返す。

騒ぎを起こしてオリジナルに消されるまでの間、パイナップルと追いかけっこは面倒だ。

適当に相手して、立ち去るとしよう。

 

「おう!ここらで突っ張っていたクソガキとその妹を集団でリンチにするのさ!!

その為に色々エキサイティングな趣向を取り入れたから客を入れる事にしたんだよ。

二人とも小学生で妹も当然小学生だから、児童ポルノと特殊プレイが好きな変態中年やイケメン大学生が何人も買ってたし。

大盛り上がり間違いなし!まあ、あの変態達は突っ張っていた男の尻に興味深々のようだったが…。

まあ、そんな感じで客も入っているし、きっと盛り上がって面白いから券を買ってくれよ。」

 

「そうか……なら、お前にもエキサイティングな趣向を取り入れたお仕置きをしてヤロウ」

 

「へ?」

 

面から見える右の瞳が、模様の付いた紅に変化した時。

パイアップルボーイは闇に落ちた。

 

幻影に囚われたパイナップルボーイは四肢を動かそうとするも、何かに固定されたように動かない。

動けない四肢と暗い世界に恐怖を覚え始めた、パイナップルボーイの前に一人の男が現れた。

 

「今から72時間…貴様に金的をする。

回数はプレミアム料金分の一万回だ。」

 

「……へ?ちょっとまっ!?」

 

月読の世界の中でパイナップルボーイは72時間の金的を味わい、子孫がお亡くなりになりましたとさ。

悲鳴を上げる事無く、気絶したパイナップルを放置して廃ビルの中に侵入する。

 

「お客さん、チケットの提示を頼んます」

 

「ああ、いいだろう」

 

「ぐへっ!?」

 

受付の男にチケットと言う名の拳を顔面に叩き込み、鼻をへし折ってやる。

汚い声だ。

 

「は、鼻が……俺の鼻が…」

 

「さて、お前には子供の居場所を教えてもらおうか?」

 

「ひ、ひぃ!?」

 

男の服の襟を引っ掴んで持ち上げ、小学生二人の居場所を写輪眼で男の記憶から覗き込む。

男の記憶の中で二人の長髪の少年とツインテールの少女が捕まっていた。

 

一番奥の部屋か……。

人数は客を会わせて十五人。

主催者のチンピラとその護衛の武装はナイフと鉄パイプ。

 

この程度なら何とかなりそうだな。

用済みとなった男の意識を写輪眼で落とて、ゴミの様にポイ捨てする。

 

俺は、そのまま一番奥の部屋へと突き進んでいった。

 

……。

 

部屋に入ると、全裸に向かれて暴行を受けている少年。

そして、それを涙を流しながら止めてと言う少女。

 

観客の男たちは笑顔を浮かべながらその光景を見ていた。

実に醜悪で醜い。

 

「目には目を……」

 

「ぐほッ!?」

 

「歯には歯を……」

 

「何をすッ!?」

 

「悪には正義の鉄槌を」

 

男達の腹部と顔面に鉄拳を叩き込み、地面に転がしていく。

観客たちを全員が意識を絶ったり悶絶している斬新な光景が出来上がった所で、チンピラたちが俺を取り囲む。

 

「おいおい、アンタ。何、人のビジネスを邪魔してくれちゃってんの?」

 

「タダで済むと思うなよ?お面野郎。」

 

「ボコボコにした後、全裸にして変態駅の前に吊るして放置してやるよ」

 

「ほう?この俺を倒して吊るすだと?面白い冗談だ」

 

ナイフと鉄パイプを構える男達に構うことなく少年たちの元へ前進する。

 

「くたばれ変態野郎!!」

 

上段から振り下ろされる鉄パイプをひらりと躱し、輪廻写輪眼の人間道で気を死なない程度に搾り取る。

気を吸収された男は体に力が無くなり、ゆっくりと地面に崩れ落ちた。

 

「ち…力が……入らねぇ…!」

 

「一人で相手をするな!!全員でやっちまえ!!」

 

『おう!!』

 

「集団での攻撃か……確かに一人で戦うよりも効率的だ。

…俺が相手でなければの話だがな。

千鳥流し!」

 

『ぎゃぁああああああ!?』

 

右てを床に付け、雷遁を地面に流して周囲から攻撃を繰り出す男たちに電流を流して気絶させる。

……初めからこうしておけばよかったな。

 

俺は、少年たちを解放し、観客と主催者のチンピラたちに仕置きの暗示を仕込んだ後、自宅まで送ってあげた。

あげたのだが……。

 

彼らの家庭はやばかった。

両親は蒸発。

一番上でも、まだ学生である長女が年齢を誤魔化しながらイケないバイトで生活費を稼ぎ、下の妹と弟達を養っている。

弟も弟で姉の苦労を知っているから、家族を守る為に持ち前の肉体で不良共をボコって金をむしり取る。

 

はじめは店の手伝いなんかで金を集めようと幼い弟君なりに考えたのだが、全ての店に追い払われたらしい。

まあ、小学生を雇う事なんて普通の企業では無理だろう。

 

無理なのはわかるのだが、誰も助けようとは思わなかったのだろうか?

いや、無理だな。

現代の日本人はことなかれ主義だ、子供を助けようと言う人間が稀なのだ。

 

事実、あの観客たちの正体を知ってそれが良く分かった。

あの中には子供を教えて導かねばならない教師に大学生など大人と大人に分類される青年たちだ。

 

周りは助けてくれない。

ならば……。

 

「お前たちを俺の弟子にしてやる」

 

こいつらに理不尽と自分たちにとっての悪をねじ伏せる力を与えてやろう。

 

こうして、木遁影分身の俺はケンカを吹っかけてくる不良たちから気を吸収しながら存在し続け、マダラとして彼女たちを鍛える事となったのだ。

ちなみに、肝心のボコボコにされた観客とチンピラは数年前から変態駅と呼ばれるようになった駅で、さわやかな朝に健康的な全裸ストレッチを行った。

 

「いーち!」

 

「にー!」

 

「さーん!!」

 

「この辺に、変態パワーが溜まって来ただろう!!」

 

強面のチンピラから、さわやかなイケメン大学生と小学校教師に病院に勤める看護師。

彼らはすがすがしい表情で、変態に慣れて色々と悟ってしまった警察官達に逮捕された。

 

逮捕された男たちは、家宅捜査を受けた事により、例のごとく余罪が発覚。

観客だった男たちはただの児童ポルノ愛好家ではなく、実際に百人以上の男子児童に手を出していた変態だったのだ。

 

もはや主催者のチンピラなどよりも有名となった男たちは全国で批判を浴び、彼らよりも先に収監され、この事件の事を知ったハードコアな変態に少年たち以上のわいせつ行為が彼らに行われるのだった。

牢屋も地獄、世間も地獄……彼らの生きる場所は何処にも無くなっていた。

 

 

ちなみにその頃のオリジナルは……。

 

「サスケ、お前に精神修行を申し付ける。

黛十一段の元で一か月、修行しなさい」

 

「はい」

 

小学生たちへの暴行がバレて父フガクに精神修行を命じられた。

 

 


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