チョウワン伝説   作:塔の跡
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苦手なステージに迷い込んだようです。
あそこは狭いので苦手です。


苦手だったんですが好きになりました

 チョウワン生活8日目。煉獄の地下街からおはよう。あの後ブラッドから逃げ延びてここまで来ました。・・・ここまで来ましたじゃないね、散々迷ってここに入っちゃっただね・・・。
《うわー・・・ここには嫌な思いでしかないわー・・・》
 アラガミってマグマの上平気で歩くじゃん?そこで死なれて捕食できなかったことが何度かあるんすわ。しかもここ、狭いじゃん?よくお手玉されるんだよ。避けるの下手くそなんだよ俺・・・。クアドリガなんか出てきてみ?そんでミサイルぶっぱされてみ?避けられなくて、ガードも間に合わず、吹っ飛ばされるのが目に見えてんじゃん。そこにクアドリガと一緒に出てきたアラガミなんかいた日にゃーそりゃ悲惨なことになるわけよ。ボーン→吹っ飛ぶ→攻撃される→吹っ飛ぶ→ボーンの繰り返しになんかなったらそっとリセットしたくなるよ・・・。
《ま、まあ俺今アラガミだし!歩けるかもしんないし!》
 おそるおそる足を踏み込んでみる。
《熱くない・・・溶けたりもしてない・・・》
 すげえなオラクル細胞。万能すぎんだろ。チョウワンでも歩けるもんなんだなぁ・・・。
《あ、そういやサリエル喰ったのに確認してなかったや。なんかいないかなぁ・・・》
 不思議と視野が広がった気がする。遠くまで見えるし。
《そういやサリエルって視力がよかったんだったっけ。それを取り込んだのか。どうせなら技が欲しかったなぁ・・・。燐粉飛ばしたり、毒燐粉撒き散らしたり、カーテンウォール出したり・・・》
 あ、今やってみりゃいいのか。どれ、さっそくカーテンウォールを・・・。
《そいやっ!》
 気合いと共に力を込めると、カーテンウォールが俺の周りに現れた。
《すげー!出せた!さすが俺のオラクル細胞!》
 燐粉飛ばしはたぶん針飛ばしの要領でやりゃいいんだろうが・・・ホーミングレーザーみたいなのだから相手がいないとわからんなぁ。
《毒燐粉撒き散らしを試してみるか》
 とりあえず針飛ばしをやってみる。が、毒針がで・・・た?
[ブワッ]
《Oh・・・毒針が強化された・・・》
 毒針の周りに毒霧がまとわりついていた。とんだヴェノムハザードだな・・・。とんでもないリーサルウェポンを射てるようになってしまった・・・。使うときは気をつけよう・・・。
《さ、さーて、ホーミングレーザーを当てられるやつはいるかなー!》
 半永久封印することにして、ホーミングレーザーを当てる相手を探していると、聞き覚えしかない鳴き声が聞こえてきた。
〔グワーグググギリギリギリ・・・〕
《出やがったなクアドリガ!ホーミングレーザーの餌食にしてくれるわ!》
 サナギからもらった三叉追尾弾もどきを発射する要領でホーミングレーザーを発射してみる。
[ビーッ!]
〔グワーグググ!?〕
 ホーミングレーザーが当たった。ちゃんとクアドリガに向かって飛んでいった。しかも弱点であるミサイルポッド、前面装甲、廃熱機関に勝手に飛んでいく。三叉追尾弾よりもかなり優秀だ。威力も結構強いようで結合崩壊・・・部位破壊もできた。すげえなサリエル。
〔グワーグググ!〕
 おっと、結合崩壊させたせいで怒ってしまったようだ。怒ったらオラクル細胞が活性化して強くなる。
《もういっちょくらえ!ホーミングレーザー!》
 飛んでいったホーミングレーザーはクアドリガの弱点にまたぶち当たった。それでクアドリガは沈んだ。
《やべえ・・・パワーインフレハンパねえな!オラクル細胞すげえなおい!》
 思わずはしゃいでしまった。てかこれははしゃがずにはいられないだろ!あの、あのクアドリガを2発でぶっ倒したんだぞ!?凄くね!?
《おっと、こうしちゃいられん。さっさとコアを喰わねば!》
 急いでクアドリガに近寄り、まずは細胞を喰ってみる。
[バキッメキメキ・・・バキンッ]
《かった・・・牙折れるかと思った・・・》
 とりあえず前面装甲を喰ったが、いやー堅いのなんの。でもなんかミサイルポッドも喰っときたいかも。
[バキッバキバキバキバキ・・・バキンッ]
《ぐおお・・・牙もげるかと思った・・・》
 よし、もうやめておこう。さっさとコアを引きずり出さねば。
[バキバキ・・・メキメキメキメキ・・・]
 なんとか装甲からなにからひっぺがし・・・というより解体し、コアを引きずり出した。
[バキッゴリゴリゴリ・・・]
《なんでだろう・・・馬刺しの味がする・・・。あーなんかクアドリガって馬っぽいフォルムしてるからなぁ・・・それでか》
 そんなに好きじゃないんだよなぁ・・・馬刺し。これは失敗だった。でもコアはなるべく喰っとかないと完全なアラガミになれないし・・・我慢するか。
《・・・マグマ飲んだらどうなんのかな》
 ちょっと試しに飲んでみるか。ちょっとだけ・・・ちょっとだけ・・・。舐めるくらいで・・・。
[ペロッ・・・]
《熱くないな・・・。ちょっと美味しい・・・けど・・・なんだろう、例えが思いつかない》
 思いつかないだけで美味しいちゃあ美味しいからもうちょい・・・。
[ゴクッゴクッ・・・]
 飲んでみた。うん・・・改めてオラクル細胞すげえな。マグマ飲んでも全然平気とか。
《いやーここは最高だな!飲み物がたくさんある!》
 苦手なこの場所が好きになった気がした。 



クアドリガの鳴き声の表現って難しいですね。独特すぎて表現に困りました。

チョウワンはいったいどこに向かっているんで・・・あ、完全なアラガミだった。