チョウワン伝説 番外編開始   作:塔の跡
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チョウワンは中型に手を出すようです。手なんてないですけどね。


中型を狩ろうと思う

 チョウワン生活4日目。黎明の亡都からこんにちは。嘆きの平原からここまで結構かかったよ。と言うのも、道中ヴァジュにゃんに見つかって鬼ごっこしてました。結構つらかったよ。ヴァジュにゃんてば図体デカイくせに速いんだもん。さすがに攻撃通じなそうだったから逃げ回ってやっと撒けたよ。生きた心地がしなかったね。
《さて、目的の獲物はいるかなー》
 ここに来た目的は、ずばり中型種の狩り。小型ばっかり喰ってても強くなれないし、ここらでちょっと中型に挑戦してみようかなと。ヤバくなったらとんずらすればもーまんたい。ではさっそくいってみよう。
《確かここらにエテ公がのさばってたはず・・・》
 エテ公とは、言わずと知れているであろうコンゴウのことだ。サルというかゴリラちっくな猿型アラガミである。ヤツには何度お手玉されたことか。
《お、エテ公発見!ふっふっふ・・・立ち回りド下手くそんの俺だと思うなよ、エテ公!》
 俺の吠え声に気づいてこちらに向かってきた。エテ公は聴覚が発達しているアラガミだ。ちょっとした物音に反応する。だが、動きが大振りで避けやすい。ずっと他のゲームやってて久々にやるとお手玉されるけどな・・・。
《くらえ、闇針!》
 ナイトホロウから譲り受けた(勝手にいただいたとも言う)闇の力を受けてみろ!
〔ボガアァァ!?〕
《ちっ・・・やっぱり一発じゃ足りないか・・・。ならばくらえ!エアーバズーカ!》
 ザイゴートから譲り受けた(勝手にいただい((ry)空気砲だ!
[ボンッ!]
〔ボガアァァ・・・〕
《よっしゃー!エテ公をとっちめてやったぜー!》
 ではさっそくいただこう。
[ミシッギシギシギシ・・・ブチッ]
 めっちゃ喰いづらい。無駄に筋肉質だから筋張ってるし硬い。美味しくない。
《仕留められたのは嬉しいが味が美味しくないのはがっかりだよ・・・。まあ、俺の本命はコアだし、いいんだけどさ》
 美味しくない外身はどうでもいいのだよ。コアが美味けりゃそれで十分だ。
 硬い外身をせっせとひっぺがし、コアを引きずり出して喰ってみる。
[バキッゴリゴリゴリ・・・]
《美味い!なんかジャーキーみたいな味がする!》
 やっぱりコアは美味いのか。じゃあ、見るからに不味そうなサリエル堕天(簡単に言えば亜種)とか、変態オッサン(アイテール)とか、陶器面(プリティヴィ・マータ)とか、クソジジイ(ディアウス・ピター)とか、猫カーメン(セクメト)とかも美味いってことか?そう考えるとヨダレが出てきそうだ。
《喰うためにはもっと力をつけねば!》
 ウキウキ気分で今日の寝床を探そうとしていたら、声が聞こえてきた。
「あっれー?おかしいな・・・。フラン、討伐対象のコンゴウがいないんだけど」
【すみません、連絡が遅れました・・・。先程、チョウワンの反応を確認・・・。そのチョウワンに・・・コンゴウが倒されたようです・・・】
「どういうことだ?」
【どうやら単独行動をしていたあのときのチョウワンがこの付近に出没したようです。現在も反応を確認しています。念のため、警戒を】
「ああ、わかった。総員、各自警戒体制をとれ。単独行動をする変わった個体のチョウワンだ。何をしてくるかわからない。出会ったら、すぐに信号弾で報せろ」
「「「「「了解!」」」」」
 あそこにいるのは・・・ジュリウスとロミオ!すげー・・・生で見れたよ。あ・・・眼から涙が・・・出なかった。そもそも眼がなかったわ。でも心で泣いた。
(って、こんなとこにいつまでもいたら見つかるな・・・急いで離れないと)
 こそこそ隠れながら、黎明の亡都を後にした。ああ・・・もうちょい近くで見たかったなぁ・・・近づいたら抹殺されるけど。



アラガミの鳴き声でわかりづらいやつはこう聞こえたなー・・・程度です。
他のやつらもそうですが、だいたいあってると思いたい。