チョウワン伝説 番外編開始   作:塔の跡
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体当たりか尻尾ぶん回しか針飛ばしぐらいしか取り柄のないチョウワンに中型~超大型は無理なので、まわりくどく進化させる予定です。


初めての食事

 チョウワン生活1日目。と言っても、もうすでに辺りは薄暗くなっていた。ここは嘆きの平原。ちなみに逃げ出した場所は贖罪の街だ。そこからこそこそと移動してきて、今はアラガミ生初の食事をしようと思っているところだ。とはいえ、俺の母たるイェン・ツィーに生成されたチョウワンなんかに狩りができるわけもなく・・・。
《どっかにアラガミの死骸があれば万々歳なんだけどなー・・・》
 なんでも喰えるアラガミだが、偏食という性質がある。簡単に言ってしまえば好き嫌いが激しいってことになると思う。特性としては同族は喰わない。それ以外は基本なんでもかんでも喰える。そして、オラクル細胞は喰ったものの性質を取り込んでそれを表に出せる。戦車を喰ったらクアドリガになりましたーってのが一番わかりやすい例だろうか。そんなわけで、俺は別アラガミの性質を取り込んで完全なアラガミになってやろうという計画を立てた。きっと完全なコアを喰えば俺の不完全なコアが強化されて、完全なコアを持てると思うんだよ。
《そのためにも、早いとこ狩りができるくらいに強くならなくては!》
 そう意気込んでアラガミの死骸を探していると、同族っちゃあ同族のオウガテイルが横たわっているのが見えた。
(あれ?そういやチョウワンって眼がなかったんじゃなかったか?)
 眼らしきものが見当たらなかった記憶があるんだが、問題なくクリアに見える。眼の代わりになにかしらオラクルパワーが働いているのかもな。
《さて、これはギリセーフか?ギリアウトか?》
 とりあえず匂いを嗅いでみる。嫌悪感というか、拒絶反応はでない。
《セーフでいいのかな。じゃあいただきます》
 とりあえず一口喰ってみる。
《うぶっ・・・・・・》
 くそ不味い・・・。全然セーフじゃなかった・・・ガチアウトだった・・・。
《おえぇぇ・・・》
 思わずリバースしてしまった。ダメだこれ。喰ったらアカンやつだ。
《くっ・・・ならせめてコアだけでも・・・》
 そう思ってコアを引きずり出そうとしたのだが・・・。
〔クワァァン・・・〕
《げ・・・イェン・ツィー・・・》
 まるではぐれた我が子を呼んでいるかのような鳴き声だ。まさか、俺の母たるイェン・ツィーか?でもあいつらが取り逃がすとは思えないし・・・別個体か?
(どちらにせよ見つかる前に退散した方がよさそうだな・・・)
 コアを引きずり出すのは諦めて、そそくさとその場を離れた。

 イェン・ツィーに見つかる前になんとか俺の生まれた場所、贖罪の街に戻ってきた。辺りはすっかり暗くなっているが、問題なく見える。アラガミってすげえ。
《とりあえずなんか喰いたいな・・・。オウガテイルはくそ不味かったから、できればアンコウとかワニちゃんの死骸を・・・》
 ちなみにアンコウがグボロ・グボロ、ワニちゃんがウコンバサラだ。GOD EATER2はアラガミの種類が多くて食材が豊富だからな。
《お?あれは・・・虫野郎か》
 カブトムシとコガネムシが合体したような姿の甲虫型アラガミ、ドレッドパイクだ。あれだったら喰える。見た目さえ我慢すれば。
《いただきまーす!》
 そう言いながら虫野郎に特攻していく。こっちに気づいたのか、逃げ出そうとしていたが、遅い。
[バクンッ]
 噛みついてやった。これが初の食事だ。ん?オウガテイル?知らんな。
[バリッボリボリ・・・]
 うん・・・不味くはない。不味くはないけど美味くもない。微妙だ。例えるなら・・・ダメだ例えようのないくらい微妙な味だ・・・。物体Xに指定したいくらいくそ不味かったオウガテイルに比べたらましだけど。
《ま、まあ、こいつもアラガミだし、コアをいただくとしよう。この丸いのがそうかな》
 コアを喰ってみる。これで少しは完全なアラガミに近づける・・・はず。
[バキッゴリゴリゴリ・・・]
 歯応え抜群だな。顎が痛くなりそうだった。
《・・・なにこれめちゃウマ!》
 後からじんわりと甘味がくる。これは美味い。
《あー・・・こんなだったら速攻引きずり出しときゃよかった・・・。もったいないことをした》
 まあ、細胞があんだけえもいわれぬ不味さだったんだからコアの方も期待できそうにないがな。
《どれ、腹ごなしもしたし、移動するか。いつまでもこんなとこにいたら殺神鬼に追っかけまわされるからな。それだけはごめんこうむる》
 しばらくは小型アラガミのコアを喰っておこう。そうすればそのうち中型アラガミも狩れるようになるだろう。
《よーし、頑張るぞー!》
 意気揚々と俺の生まれた贖罪の街を後にするのだった。



味は主観です。THE・適当です。
たぶんコアは美味しいだろうと思ってます。