ぼっちは語れない   作:苺ノ恵

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りゅうおうのおしごと面白い!!

じいじに将棋を挑む

飛車角行金落ちでボロ負けする

居飛車戦法を勉強中←今ここ


それではどうぞ



第十八話:亜人会議(上)

開かれる扉。

 

締め切られたカーテンに薄暗い室内。

 

その中心に佇むジョジ〇立ちの小鳥遊。

 

因みに人差し指と薬指を器用に用いて英語の参考書をソレっぽく持ってる。

 

ちょっとだけカッコいいと思ってしまった俺。

 

そんな俺に小鳥遊は決め顔で宣言する。

 

「第一回!亜人会議を始めようと思います!」

 

「邪魔したな」

 

速攻回れ右。

 

しかし、掴まれるカバン。

 

しまった、反応が遅れた。

 

「始めようと思います!!」

 

小鳥遊の強行。

 

というより恐慌。

 

俺は無視して逃亡。

 

…って、力強!!?

 

結構、力込めてんのにじりじりと引き込まれていく。

 

「止せ、放せ、引っ張るな、引きずり込むな!」

 

「そんなこと言って~ほら、身体は正直だよ~ホレホレ~」

 

「だろうな。だから全力で逃げようとしてんだろうが」

 

「まあまあ、取り敢えず座って座って」

 

「話聞けよ」

 

なんだかんだで押し切られた…。

 

小鳥遊ェ…。

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

「__で?亜人会議って何?」

 

「ちょい待ち。ヒッキー君、何か大切なこと忘れてない?」

 

「ん?」

 

「電気着けようよ」

 

「お前が消したんだろ」

 

「いや、私じゃないよ?」

 

「?なら、着けないままここにいたのか?」

 

「まあ、私暗いトコでも結構見えてるしね」

 

「ヴァンパイアの特性か…」

 

「そうそう。それに~こんなこともできるんだよ!…ハイ!」

 

小鳥遊が下手くそながらも指を鳴らすと照明に明かりが灯る。

 

「おお…!?」

 

どういうからくりかと、辺りを見渡すとなんてことはない。

 

ただのデュラハンがスイッチを押しただけだった。

 

…ただのデュラハンという言い回しに違和感を禁じ得ないが黙認する。

 

「…お前…あの時の…」

 

言ってしまって後悔。

 

ラノベのテンプレ過ぎる呟き。

 

ぼっちにはそもそも出会いとか皆無だから「あれ?私この人知ってるような?」とかいう理由で話しかけたりなんか普段は絶対にしない。

 

ただ、不思議なことに自然と口から零れた言葉だった。

 

…構音障害だろうか?

 

今度、耳鼻咽喉科に行こう。

 

俺がバカなことを考えていると、以前と同じように俺と同程度の身長の少女は俺を見上げながら自己紹介する。

 

「えっと…こんにちわ、比企谷くん。1-Aの町京子です。この間はありがとう」

 

件のことは俺も覚えている。

 

ただ、こういう時どう対応したらいいのか俺には分からない。

 

「…別に、歩くのに邪魔だったから拾っただけだ」

 

それなら、道を変えれば良い話なのだが、遠回りするのは雛だけで充分なのだ。(*氷菓参照)

 

「それでも、ありがとう」

 

「………」

 

純粋なお礼なんて久々に受けた。

 

人間、誣いては日本人はありがとうをすみませんで済ませるくらい卑屈だからな。

 

まあ、卑屈さで俺に敵う奴なんてこの世に存在しないだろうがな。

 

…何と張り合ってるんだ俺は…。

 

 

【挿絵表示】

 

 

所在なさげに眼を逸らすと足元にヴァンパイアが転がっていた。

 

なんか呻き声上げて両目を抑えてる。

 

「目が…目が~!!?」

 

ああ、照明か。

 

そうだね、君バカだもんね…。

 

ほら、お友達もどうしたらいいか分からないからとりあえず笑っとけみたいな感じの笑顔だぞ?(*極めて主観的な感想です)

 

「クッ…どうやら私はここまでのようだな…。勇者よ…あとは、頼んだ…世界を…救って………グハッ!!」

 

お前はどこの冒険者だ?

 

「誰が勇者だ。いろんな意味でお前の方が勇者だよ」

 

バカという名のな。

 

「グハハハ、よくぞここまでたどり着いたな冒険者よ。じわじわと嬲り殺してくれる!」

 

「死んだ仲間魔王かよ…。つーか、冒険者を回復させる前に自分のHPを回復させたほうがいいんじゃないか?傷だらけだぞ魔王様?」

 

遭遇した時から既に瀕死状態なんだけど、この魔王。

 

心も体も社会的にもレッドゲージだよ。

 

「ぶー!!ちょっとマッチ―聞いた!?ヒッキー君のこの言い草!!せっかく私が一人二役やってるのに乗り悪くない?」

 

「お前のテンションに素で乗れる奴がいるなら会ってみたいわ」

 

「なんだとコルァ!!」

 

「あ~それは私も比企谷くんに同意かな?」

 

「ちょっとマッチ―!!?私たち友達だよね?ね!?」

 

「………………………もちろん」

 

「その間は何!!?」

 

「邪魔したな」

 

「勝手に帰ろうとするな!!」

 

斯くして、図らずとも亜人の面々がここに集った。

 

いや、完全に図られてるな…うん。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 

 

「…おかしい」

 

「今度は何の寸劇だ?」

 

「寸劇言うな!」

 

だってさっきの見たら…ねえ?

 

「おかしいよ!だってヒッキー君__全然キョドらないじゃん!!」

 

「邪魔したな」

 

「ごめんなさい!ちょっと調子に乗ってました。お願い帰らないで!!」

 

「あはは…比企谷くんって、やっぱりちょっと変わってるよね」

 

「やっぱりって何だよ」

 

「あ、気に障ったならごめんなさい…比企谷くんって、外面は冷たい人って感じだけど、話してみるとやっぱりとっても優しい人だなって思って」

 

「優しいっていうのはよく分からんが冷たいってのは的を射てるな」

 

「えーと…ごめん、どっちかっていうと冷凍保存されてる魚みたいな感じで__」

 

「目が腐ってて悪かったな…!」

 

「あ、ごめん!大丈夫、比企谷くんの眼は腐ってなんか無いよ!えと…その……ちょっと死んでるだけだから!!」

 

「何のフォローにもなってねえよ、ただの死体蹴りじゃねえか」

 

「こういうのを寸劇っていうんだね?」

 

「………お前に言われると何故か腹が立つな」

 

「事実だからでしょ?」

 

「………」

 

小鳥遊にしてやられた気がする。

 

なんか癪だから、今日は言葉攻めにして涙目にしてやろう。

 

邪な計画を画策しているとデュラハン…町がとんでもないことを口走る。

 

「そういえば…二人はいつから付き合ってるの?」

 

「「付き合ってない」」

 

即返答。

 

「え?嘘?そんなにも仲いいのに?」

 

「どこが?」

 

「お前のほうが目腐ってんじゃないか?」

 

「…語るに落ちていくってこういうことなのかな…」

 

八幡の眼がより腐り、ひかりの耳が赤くなっていることに町はため息を吐くしかなかった。

 

そんな妙な空気を嫌ってか、小鳥遊がわざとらしく咳払いをする。

 

「ゴホンッ!…自己紹介も終わったんだから早く始めるよ。全く、何で話がこんなに脱線するわけ?」

 

「脱線させてる本人に言われたらお終いだろ」

 

「…うるさい、ぶちころすぞ我…!」

 

「お前はどこの姉弟子だ…」

 

因みに俺は二番弟子のあいちゃんが好みだ。

 

理由?

 

声y(自重)

 

「それで、亜人会議?についてなんだけど、具体的に何をするのかな?それに、私とひかりそうだけど比企谷くんは?」

 

「ああ、一応俺も亜人だからここに呼ばれたんだろうな」

 

「そうなんだ。何の亜人なのか聞いてもいい?」

 

「はいはい~、マッチ―ストップね~。これから話す内容に被っちゃってるから」

 

「?うん、分かった」

 

「亜人会議…それは即ち___女子会!!」

 

「邪魔したな」

 

「四回目!?」

 

そして、亜人会議が始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




2六歩、2五歩、2四歩、歩交換、飛車をさげて棒銀…いや3六歩から早繰り銀のほうが…

どうも、将譜とにらめっこしていますが実は全く理解できていない九条明日香です。

ダリフラにりゅうおうにヴァイオレット…書きたくなる作品多すぎ…!!

ダリフラならエンディングに出てくる女の子たちがメインの学園青春もの、りゅうおうなら姉弟子とクズ竜王のラブコメ、ヴァイオレットなら少佐との純愛もの__妄想が止まらない!!


閑話休題


さて、始まりました亜人会議。

三人寄れば文殊の知恵と言いますが、この三人は揃えても大丈夫なのでしょうか?

パソコンの前で勝手に戦々恐々としております。

ひとつツッコみたいのが「あれ?この八幡コミュ力高くない?」ということですね。

作者はコミュ力皆無なので、異性と噛まずに話せたらその人はリア充という判断をしてしまいます。(激甘判定)

十八話で早くもぼっちを卒業しかけている八幡…この作品ならではということでしょうか。

テンポ良く話が進められるように頑張っていこうと思います。

今回も読んでくれてありがとう。

意見・感想をお待ちしております。

それではまたの機会に
(…そうだ、短編なら全部の作品書けるかな?)



【挿絵表示】

↑本編とは関係ありません

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