【実験】主人公補正を奪われた主人公はどうなるのか【観察】   作:Pyromane

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安心院さんはかわいい(布教
半袖ちゃんは天使(確信


第1話 変な夢

「なあ、今朝方変な夢を見たんだが・・・」

 

「どんな夢だよ月海(つぐみ)

 

「いやなぁ・・・なんか知らん美少女からスキルを上げようとか言ってキスされたりその女がこの世界の主人公はあの(・・)兵藤一誠だとか言ったりする夢だったんだけどさ」

 

「月海・・・お前、そんなに欲求不満なのか?それにあの変態がこの世界の主人公?そんなことがあったらせかいのほうそくがみだれるっ!ってなるぞ?あのゲームみたいに」

 

「ハハッ、そんなわけねえだろ。それに妙にリアリティがあったんだよな。とはいえ俺の妄想であるとしてもあれが主人公なんてあるわけねえだろ?」

 

「おい馬鹿その笑い方はダメだろ。消されても知らねえぞ?」

 

 

 

相談している男の名前は月海天(つぐみそら)。妙な夢を見たと友人に相談しているのだが、冗談交じりのため事実を言っているのか嘘を言っているのか判断に困っている友人をからかっているような感じだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「やあ、月海君、僕は安心院なじみ。信頼を込めて安心院さんとでも呼んでくれたまえ」

 

「いや、知らんがな。それで安心院さんとやら?ここはどこであんたは何をするために俺のもとに来たんだ?そもそも俺は自分の部屋のベッドの上で寝ているはずなんだが?」

 

「僕は親切だから一つ一つ懇切丁寧に説明しよう。まずここがどこかという質問については君の夢の中でいいよ。なぜ君の夢の中にお邪魔させてもらったかというと理由は2つ。最大の理由は面白そうだったからだね。もう1つの理由は君に僕の持っているスキルをいくつか上げてその後の行動を見て楽しませてもらおうと思ったからだよ」

 

「ふぅん?で、肝心のスキルとやらはどうやって渡すつもりなんンゥッ!??」

 

 

 

安心院さんが天にいきなりキスして、驚いている隙に彼の口内は安心院さんの舌に蹂躙されていた。30秒くらいたったのだろうか、それとも10分?1時間かもしれない。時間間隔がおかしくなるほど蹂躙されていた。彼は安心院さんの顔が離れていくのを確認することもできないくらいやばい状態だった。むしろ全ての感覚が狂ったように感じていた。

 

 

 

「うん、これでスキルの受け渡しは終了だよ」

 

 

 

安心院さんはそんなことを言っていたが彼にはほとんど理解できていなかった。彼にとってはファーストキスだったのだが美少女に無理やり奪われるとか普通逆じゃね?などと思っていた。(小並感)

そしてそのスキルとやらの中の一つの効果なのだろう。どのスキルの効果がどのようなものなのか?とかそんな感じのことが直接、彼の頭の中に入ってきたのだ。

 

 

「『目一杯(スキルフル)』はおまけだよ。スキルを上げても使えないと意味がないからね。あ、それとこの世界がジャンプだったりマガジンだったりの少年漫画雑誌とかだったら主人公は君の同級生の兵藤一誠とかいうやつだぜ」

 

「あの性犯罪者が主人公!?・・・いや、だからか。そう考えたら納得できる部分が多いからな。わかった、あんたの話を信じよう」

 

「僕は物わかりのいい子は好きだよ?それに美少女だなんて嬉しいことを言ってくれるね?これでもビッグバンの前から世界に存在してたんだけどね」

 

「それは渾身のボケなのか?それとも本気で言ってんのか?」

 

「それは君に渡した『欲視力(パラサイトシーイング)』の試運転もかねて僕の思考を覗いてみるといいよ。僕はその程度のことは気にしないからね」

 

「いや、その返答で大体わかった。本当のことなんだな」

 

「じゃあ僕はこの辺でお暇させてもらうよ」

 

「ああ、いきなりキスされたのには驚いたが・・・これ以降は会えないのか?」

 

「馬鹿話とか聞くためにたまに会いに来るよ?僕の端末がこの世界には6億人くらいいるからね。君の知り合いにも端末()がいるかもね」

 

「じゃあまたいつか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そういって彼は夢から覚めた。だが欲視力を使えるのかのテストをしてみたところ・・・普通に発動した。とりあえず支取生徒会長の思考を覗いてみた、すると面白い情報が大量に流れ込んできた。

 

「ふぅん・・・悪魔って本当にいたんだな。てかうちの学校にまあまあいるな。有名人であるグレモリー先輩、姫島先輩、木場、搭城って全員悪魔だったのか・・・」

 

 

その他はといえば匙、真羅先輩、由良、巡、花戒、草下、仁村という、生徒会メンバーだった。現状では他にもいるのか彼にはわからないのだがわかるのはそれくらいだ。

 

 

 

「というかグレモリーで悪魔っていうとやっぱあの悪魔なのかねぇ?てか支取会長もシトリーって・・・ほぼソロモン72柱で確定だろ。」

 

 

 

 

という風に説明した。そこまでは彼の隣で歩いている山下には言わなかったが。

情報を好きに得られるのが便利だと感じていた彼は、それでいてそれなりに親しい友人である山下の思考は覗かなかった。友人が本当は自分のことをどう思っているのかを知るのが怖かったのだろう。ただし、兵藤(変態)の思考を時々覗いておこうと思っていた。そうすれば変態3人組が女子に迷惑をかけるのを止められるかもしれないのだから。

 




黒のアリスさん、誤字報告感謝いたします

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