エロエロンナ物語   作:ないしのかみ

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ギリギリ今週に間に合ったかな。
実習航海編4をお届けします。


〈外伝〉、実習航海4

〈幕間〉魔導地雷

 

 遺跡、主に古代遺跡だが、を探検する冒険者(クエスター)は厄介な罠に遭遇する事が多々ある。

 釣り天井や落とし穴と言った物理的なトラップ。

 モンスターを利用した生物兵器的な物。窓に見えて実は素材がゼラチンキューブだったりとか、絨毯にキノコが仕込まれていて、踏むと猛毒の胞子がまき散らされるとかだ。

 そして魔法を用いた罠の数々。

 その中でも魔導地雷なるものを、諸君はご存知であろうか?

 

 これは初歩的な罠なのだが、床や壁に仕掛けてあって、誰かが触れるとスイッチが入って作動する厄介な罠だ。

 外見は魔石に似た水晶状の結晶である。六角柱型で大きさや色は様々だ。

 効果は大抵が人を殺傷する物で、爆発したり、凍結したり、とえげつない。

 中には冗談っぽく、人々を驚かすだけの罠もあるのだが、外見からは区別が付かない。

 巧妙に偽装されたのもあって油断出来ないが、大半はあらかじめ【魔法探知】を用いれば比較的簡単に察知可能だ。

 とは言うものの、四六時中【魔法探知】を継続出来る魔導士など少ないので、大抵のクエスターは一度は引っかかる類の罠である。

 もっとも、その一回であの世行きになる者も居るから、洒落にならないのだが。

 

 発見したクエスター達は、これを無駄に作動させるか、可能なら解除して(【封印】の呪文が唱えられる者が居れば)無効化を図るのが常である。

 魔導地雷を作る魔法、もしくは錬金術は現在発見されておらず、古代王国期のアーティファクトであるから、クエスターギルドに持ち込めば金銭に換金可能である。

 但し、値段はそんなに高くない。

 鑑定しても「火の魔法が入っている」「水の魔法が入ってる」程度で、その威力がどんな物なのかの測定不能であるからだ。つまり、作動させてみないと本当の威力が分からないと言う事で、これでは罠として再利用しようと買う者も躊躇してしまう。

 警備用に屋敷に仕掛けて作動したら、「屋敷全体が大爆発で吹き飛びました」では洒落にもならない。

 

「弩砲の弾にしたらどうだろう?」

 近年、行われている再利用法がこれだ。

 無論、発射前に爆発せぬ様に後付けされた封印を解く必要がある。これが可能なのは少なくとも「ルーン(魔法文字)が読め」て、【解呪】の使える魔導士に限られ、実際に弾頭に触れて魔力をその場で注入せねばならない。

 威力は相変わらず不定だが、敵に対して飛ばす物だから問題にはならないだろう。威力を被るは敵なんだし。

 元々買い手が付かず、殆ど屑アイテム扱いだけあって、クエスターギルドでも在庫縮小の効果があって一石二鳥だった。また、買い手側もマジックアイテムとしては安価である分、歓迎されている。

 まぁ、安価と言ってもそれは普通のマジックアイテムに比較しての事だから、魔導弾頭を買うお得意さんは軍が主であり(魔導士も必要だし)、一般的に普及しているとは言い難い。

 

 更に「飛竜から落とす爆弾にしたらどうだろう」と声も上がり、研究が成されたが、こっちは途中で放棄された。

 翼下か胴体(或いは足に掴んで)に携行出来たのなら事情は違ってたのかも知れぬが、それでは魔力を注入出来ないから、飛行中に騎手自身が弾を取り出して【解呪】する事になる。

 でも想像してみるがいい。それは危険すぎた。

 飛行中に呪文を唱えるのも困難なら、成功したとしても、封印解除後に何かの拍子に起爆部分に触れたら空中で自爆する。

 余りに危険さに騎竜科は装備を拒否したのも仕方があるまい。 

 

リック・ワイルダー著『マジックアイテムあれこれ』より

 

 

 

〈外伝〉実習航海4

 

 改めて商船『ハイザブン』の臨検と内部調査が行われ、捕虜から聞き出した情報では敵の本隊、つまり首領の乗っている船が私掠船『アモンラー』である事が確認された。

 

「こっちの船は殆ど使い捨ての囮だな」

 

 検分の終わったダニエルが、記録を付けながら言った。

 ハイザブンは単なるコグ船だ。弩砲を装備しておらず、一艢しかないマストに太く、丸っこい船体から機動性に優れている訳でも無い。

 取り柄は効率良く、大量の積荷を搭載可能な事だ。これは商船としては大変優れた特性であるが、戦闘艦には向いていない。

 

「小手調べと言う所ですわね。余り、乗員の質も高くなかった様子ですから」

 

 生き残りの捕虜を尋問する形で聴取が行われた結果、この船に乗っていた連中は海賊から見て、使い捨てに出来る人材が中心だと言う事が判明している。

 ビッチはため息をついた。

 

「元々、襲った商船で命乞いをして助かった者ですしね」

 

 そう、襲撃で生き残った元船員に対して「仲間になるのなら忠誠心を見せてみろ」と船を与えられ、無理矢理、このエロンホーフェンへぶつけられたというのが真相である。一部を除いて士気が低かったのも頷ける。

 結果としては敗退。船も大打撃を受けて廃船同然だ。

 しかし、それでも敵船を入手したからには勝手に廃棄処分も出来ず、近くの港へと曳航し、こうして調査しているのが、今の士官候補生達であった。

 

「しかし、酷いな。船倉を調べてみたら食料、水は一週間(六日)分。武器もなまくら刀やナイフに斧がせいぜいだ。厄介払いに近かったんだろうな」

 

 バニーアイランドのフロリナ港にエロンホーフェンの姿はあった。

 最大のバニーアイランドを含めて、通称、バニー諸島(南洋諸島)と呼ばれる多島海。その入口に位置する港で、ポートバニーから見れば南西側にある地方港だ。

 背後に薄く棚引く煙を出している火山を持ち、時々噴火する厄介な場所であるが、バニー麻と言うロープ用の麻が特産品である。

 ここもポートバニー程ではないが活気に満ちており、ウサ耳族やヤシクネー達が盛んに働いている。

 ビッチ達はこの港で待機中である。

 

「敵の捕虜は官憲に引き渡したし、船の検分も済みましたのに、何をグズグズしているのでしょうね」

「本国からの応援を待っているらしいですよ」

 

 それに応えたのはガリュートだった。あれから体調も回復している。

 

「本国って、出せる様な艦艇いましたかしら?」

 

 東西戦区に分けられた王国の領海。西海域は法国や帝国の領海と接しているので、戦力的にはまだ充実しているが、逆に東海域には接する国がない分、ろくな艦隊が配置されていない。

 

「私掠船隊ですよ」

「海軍の指揮下には入ってますの?」

「多分…。でも、まだ分かりませんね。俺も大佐達の会話を小耳に挟んだだけですから」

 

 とにかく、合流するまで待機との話である。洋上合流(ランデヴー)も有り得たのだが、士官候補生には荷が重かろうとして、この形に落ち着いたらしい。

 

「まぁ、俺達は暫くのんびりと出来るって話だろう。

 しかし、実習期間の延長が有り得るのかな?」

 

 赤毛の士官候補生の言い分はもっともだった。

 元々、二週間の予定で組まれたスケジュールだが、既に一週間を消化している。このままだと、海賊退治が終わるまでこの海域に釘付けって話になりかねない。

 

「その為の応援だと思われます。サー」

「だと良いんだがな、海曹」

 

 ちなみに海曹とはガリュートの事だ。

 士官(オフィサー)扱いの班長に対して、副班長は下士官(サージャント)の位が仮に与えられるのである。

 新たにくる援軍が任務の交代をしてくれるならば、エロンホーフェンも通常の練習航海に戻り、士官学校へと帰投出来る。

 

「まぁ、練度はかなり上がりましたわ。今では船酔いで吐く軟弱者は見当たりませんし」

「そりゃ、認める」

 

 戦闘航海一回で、かなり鍛えられたのは確かだ。

 本職から見たらまだまだだろうが、それなりに海軍軍人としてのスキルは上がったと自覚を持てる程度までは成長している。

 

「第10と14班はこれから半舷上陸になるが、お前はどうするんだ?」

「そうですわね…」

 

 共に午後担当だから、18:00(ひとはちまるまる)には夜間班と交代になる。その後は翌日正午までは自由時間だ。

 

「ここじゃ、余り良い遊び場は望めそうも無いよな」

「全く、殿方と言うのは…」

 

 ビッチは呆れるが、半舷上陸中は船乗りの定番コース、呑む、打つ、買うの三つに明け暮れるのが常である。

 まぁ、それでも士官候補生。大抵は良い所の出身ゆえに質は問うから、場末の所へは行かない。変な所で何かに当たったり、病でも貰ったりしたら大変だからである。

 ここは港自体を活気を帯びてはいるが、残念ながら規模的にポートバニー程は達していない。よって歓楽街も小規模であった。

 

「今夜は副班長と話をしようと思ってますわ」

「恋バナか?」

「殴りますわよ。何発がお望み?」

 

 おお、怖とばかりに両手を挙げるダニエル。

 それを無視してビッチはガリュートの方へ向き直る。あれから忙しくて全然時間が取れなかったからだ。

 

「よろしいですわね?」

 

             ◆       ◆       ◆

 

 黒い影が海面を進んでいた。

 それは船ではなかった。大半が水面下に沈んでおり、今見えるのは魚で言えば、いわば背びれ部分に相当する箇所であり、本体の形は蓉として知れない。

 

「こんな物まで必要なのか」

「いや、本来なら不必要だとも」

 

 私掠船『アモンラー』はナオ級の中型船である。

 その船上で渋い顔をしていた首領のブロドールは、「むっ」と言う顔で己の言葉を否定した男を睨み付ける。

 

「君とその配下の艦隊があれば、練習艦の一隻如きを沈めるは容易い筈だ」

「お世辞か、教授」

「まさか。正当な評価だよ。ブロドール船長」

 

 奇妙な仮面を付けた男はそう言い切る。だが、この男は何を考えてるのか分からないから、素直に受け取るのは危険だと船長の勘が告げている。

 ブロドールは赤ら顔の鼻を「ふん」と鳴らす。

 

「ちょっと派手な事をやってしまったのでね。いつもの自家用機が使えなくなった。

 あれはその代わりの足さ。まぁ、君らの戦いに介入する気はない」

「貴様に与えられたのは、結社本部からの極秘任務か?」

「それは想像に任せるよ。墓守が案外ケチでね。私の計画を進める代償に、幾つか雑用をこなさなくならなくなった」

 

 教授は如何にも面倒臭そうな仕草で首を振る。

 

「もっとも、君にあの練習艦を叩き潰して欲しいと言う願いは本当の事さ。

 あの船には『光の乙女』の関係者が乗っている。そいつを殺して精神的なダメージを彼女に与えて欲しいとも思うからね」

「何だ、その『光の乙女』って?」

 

 それはエロコの現代訳語名であるが、ブロドールは当然知らない。

 

「今の所は単なる士官候補さ。

 私が直接手を掛けると面倒なんでね。一見、無関係の君に是非とも始末を頼みたい。今後の事を考えると、あの友人達は生かしておくと厄介だからね」

 

 船長は「良くは判らんが、皆殺しにすれば良いんだな?」と念を押す。教授は黒衣を翻し、短く「ああ」とだけ答えて、舳先から跳躍した。

 前方百mは離れているだろう黒い影、迷信深い船乗り達の間では『海魔』と恐れられている怪物の上へ降り立ち、中へと消える。

 暫く影は水上航行していたが、やがて音も無く海面下に姿を消した。

 

             ◆       ◆       ◆

 

 フロリナ港の船宿。

 ランクから言えば、この港では上等な方だろう。

 魔道具のランタンの下、ガリュートはビッチに呼び出されていた。

 

「昔からの部族の慣習ですか」

「古い、古い約定だと聞きます。祖先がバニーアイランドへ定住した五千年前からの」

 

 超古代文明が滅んで一万年。

 そして古代王国が花開いたのが八千年前。五千年前に女傑テラが降臨し、最盛期を迎えた古代王国が突如、衰退したのが千年前。

 以後、新暦として現代の文明が千年間続いているのが、エルダ、特に中央大陸の大まかな歴史である。

 別の大陸では、特に南大陸辺りでは別の歴史が語られている模様であるが、ビッチにはその知識が無いので論評出来ない。が、中央大陸に興ったこの二つの王朝(超古代文明が王制を取っていたのかは不明だが)は、全大陸に影響を及ぼしている筈だ。

 ガリュートの語った五千年前からと言うのは、建国して五百年のグラン王国の歴史から見れば、その十倍の長さを持つ伝統と言う事になる。

 

「途方も無いですわね」

「魔族戦争の頃からの約定ですからね」

 

 残された口伝や文献を紐解けば、古代王国の歴史は魔族との戦いの歴史だった。

 魔界、なる世界から大挙として魔族が押し寄せ、世界の存亡を賭けて戦ったのが古代王国であった。

 しかし、長きにわたる戦いで魔軍も一枚岩ではなくなり、一部はヒト側に味方する者も現れる。そして魔族と妥協する勢力もヒト側に現れた。

 魔界からやって来た第一世代はともかく、現地で生まれ、エルダ育ちの第二世代以降は魔王の命令を無視して、自由勝手に離反し始めたのも理由であるが、要するに双方とも泥沼の戦に疲れたのだ。

 

「我がウサ耳族は、その中で離反したヤシクネー族と和解しました。

 その際に彼女らの子孫に関する約定を結んだんです」

「それが、族長の種を与える契約ですわね」

「族長だけでは無いんですけどね。まあ、男性ならば無条件にですよ」

 

 成人男性に達すると有無を言わさず、寄ってたかってヤシクネー達に童貞を奪われるのだ。彼女たちは決してむごい扱いをしないとは言うものの、幼い子供にとってはトラウマになりそうだ。

 

「で、捕まった貴方も?」

「当然です。母から『これも次期領主の役目です』と宣言されて人身御供ですよ。何人もとまぐわって、一瞬の隙を突いて、逃げ出しましたが…。

 でもルウには悪い事をしてしまったな」

 

 その状況から救ってくれたのは、あの褐色娘ルウ・ピプン。

 自分の番に行為をしながら脱走し、港へ送り届けてくれたのだそうだ。「村八分にされてなければ良いんですが」と副班長は力なく言う。

 

「島にいる間、不干渉にせよとわたくしも男爵家に説得しますわ」

「ここからですか?」

 

 ここもバニーアイランドであるが、ベクター男爵領とは30Km程離れている別の貴族が有する荘園だ。隣の島、ランバート島を領地とするセクウィン男爵の飛び地であり、それ故、ベクター男爵家の魔手がガリュートに及ぶ事は無い。

 

「難しいですの? 街道があるでしょう」

「同じ島内と言っても、ここからベクター領へ赴く事は困難さを極めますよ」

 

 本土の方は勘違いする事が多いのだが、大陸は長年の整備で道が整っているのが当たり前だと思ってるし、街道と名が付けば、立派の舗装道路だと想像するのだろうが「島嶼の道なんて名だけ街道が多いのだ」と説明する。

 物資輸送用に立派な道はあるが、それも途切れ途切れで、特に隣の領地へ繋がる道は経済上で必要な物はともかく、軍事上の問題から荒れたままの道が多い。

 

「では、一度、ポートバニーに戻らないといけませんわね」

「フロリナでの待機命令後、その機会が訪れれば良いんですけどね」

 

 そうなのだ。このまま援軍と合流後、何処へ行くかは未確定である。

 思わず顔をしかめてしまったビッチへ、ガリュートは「それはそれで構わないと思いますよ」と私見を述べる。

 

「無理矢理実家を説得するより、俺がウサ耳島を物理的に離れてしまっ方が、後腐れ無いと思いますからね」

「しかし…」

「骨折り有難うございます。でも、俺とてガリュート・ベクターとして生を受けた手前、部族の当主としての責務を負います」

 

 そして決めたのだと決意を述べる。

 領内の労働力が不足しているのが問題になっているのが分かったからだ。

 ウサ耳族はともかく、ヤシクネー達は外から来る人々との子作りに支障を来している問題があった。

 下半身節足動物の魔族は外見的嫌悪が大きく、子孫が順調に増えていない。勿論、領内の男衆は頑張っているけども、人口はずっと横ばい状態が続いている。

 

「奴隷制があった頃は問題なかったんですけどね。外から買ってきた男を、繁殖用に使えましたから」

「理屈としては分かりますわよ。うちも奴隷制が無くなってから、労働力は確保が難しくなったと父が嘆いておりますし」

 

 南部に広がるロートハイユ公爵領は綿花の一大産地だ。だが、綿花栽培には人手が掛かり、仕事も過酷で、近年は労働力を確保するのが難しくなってきている。

 奴隷制廃止はこうした弊害を伴う政策なのであり、ギース王に対して各地の貴族が潜在的に不満を抱いているのも分からなくも無い。

 

「士官学校在学中は自由にやらせて貰うつもりです。でも一年半後、島へ戻って当主の座を引き継ぐ予定です」

「それで構いませんの?」

「はい。ただ…」

 

 彼は言った。「懲罰を受けるだろう、ルウの件に関しては何とかしたい所です」と。

 ぐらり、と部屋が揺れたのはその直後だった。

 

             ◆       ◆       ◆

 

「損害を報告せよ」

 

 船長であるエッケナー大佐が後部甲板へ登ってきて叫ぶ。

 

「今の所、怪我人が数人」

「舷門に横付けしていたタラップが損傷」

「第二マストの帆桁が落下して、リギンが数本駄目になりました」

「揺れに竜が驚いて、固縛を解いて逃げました!」

 

 その報告にカイゼル髭を撫でて、やや安心する大佐。

 

「損害軽微か。何が起こったのか?」

「沖合で爆発です。海底火山が噴火した物かと…」

 

 夜間だというのに、沖合が真っ赤に染まっている。

 

「海底噴火か。知識としては知っていたが、本物に遭遇するとは」

 

 火山爆発の中でも海底噴火は特殊なケースであり、それがあるとの知識だけは古代の文献から知られているが、それを直接目にした者は極めて少ない。

 

「大佐、すぐに高波が来ると思います。出港を提案致します」

「うむ、出港用意だ。しかし、半舷上陸した者の回収はどうする?」

 

 大佐が港の方へ視線を走らせた。

 揺れによって安普請の建物は倒壊したり、中には火事になっている家屋もあって、被害は甚大そうだ。

 

「暫く待って、集合出来なかった者は置いて行くしか有りませんな」

「よし、10分だけ待とう。それと港の方へ使いを出せ。恐らく、津波が押し寄せるから高台へ逃げろ、とな」

 

 指導教官の報告に大佐は即答した。

 この海底噴火の影響は大きく、バニー諸島の各沿岸部に甚大な被害をもたらしたのだった。

 

〈続く〉




さて、教授登場。
果たして結社の目的は?

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