意見等がたくさんあってとても嬉しかったです!
機会があれば質問回答コーナーでも作ろうかなと考えています!
それではどうぞごゆっくり!
太平洋での戦闘が報道される同時刻。
織斑家。
「千冬姉、今日の昼飯どうする?」
「そうだな・・・一夏、久しぶりに外食でもどうだ?」
「千冬姉、外食はあんまり・・・」
「たまにはいいだろう、毎日上手い飯を作って貰っているんだ。少しくらい休め」
リビングでは姉の織斑千冬と弟である織斑一夏が今日の昼飯について話し合っていた。
今日は休日で、実家に帰ってきた二人は久しぶりに姉弟でのんびりと生活している。
織斑一夏が高校入試で誤ってISを起動して以来、男性初のIS操縦者として強制的にIS学園に入学させられ今はISについて猛勉強している。
姉の織斑千冬はその学園の教師として生徒に教育をしている。
偶然かどうかは不明だが、織斑一夏の在籍するクラスは1組で、その担任が姉である織斑千冬なのだ。
普段は姉を織斑先生と呼んでいるが、今はプライベートであり千冬姉と呼んでいる。
「まぁ・・・千冬姉がそういうなら。どこにいくんだ?」
「それなら既に決めている。ラーメン店にいくぞ」
「ラーメンか!久しぶりに食べるなぁ」
「美味い店を知っているんだ、さっさと準備して行こうか」
「おう」
二人は普段着から外出用の服に着替え、家を後にする。
暫く歩いて駅に到着。
電車賃を電子カードで支払い電車に乗り込む。
2つ目の駅で降り、改札を出て街を歩く。
この街は一夏がよく知っている街だった。
IS学園から近いということもあって、買い物をするために立ち寄っている街だ。
だが織斑一夏は違和感を感じた。
この街にいる大勢の女性達。
いつものような楽しげな会話ではなく、何やらソワソワしていて落ち着かないような感じだ。
回りを見渡すと女性達が街のあちこちに数人くらいで集まってなにやら噂話をしている。
「なぁ千冬姉、何かおかしくないか?」
隣を歩いている織斑千冬に問いかける。
「何がだ?」
「何か・・・いつもならこう、楽しげな会話をしているはずなのに今は落ち着かないような感じがするんだ」
「・・・言われて見ればそうだな。だが今はプライベートだ、仕事の話はなしだぞ一夏」
「いつも大変だもんな、千冬姉は」
「主に愚弟のせいでな」
「ちょ、千冬姉!」
「フ、冗談だ」
織斑千冬は笑みを浮かべ、織斑一夏は全く・・・といった表情をした。
暫く歩いた二人は目的地であるラーメン店に到着した。
織斑千冬が引き戸を開けて入店、織斑一夏も続いて入店した。
「いらっしゃい!」
カウンターの奥で雑誌をを読んでいた店主が出迎えてくれた。
カウンター席に座り、机に水とおしぼりが置かれる。
「こりゃ織斑のお嬢じゃねぇか。ん?お前さんはお嬢の弟か!テレビで見たことはあるが、直接見るのは初めてだな!俺はこの店の店主をやってる木村だ、宜しくな」
「どうも、弟の織斑一夏です」
織斑一夏は店主と挨拶をかわした。
「久しぶりに姉弟で外食ってとこか?」
「えぇ、それより今日は客が少ないですね」
回りを見渡すと、いつも客で席が埋まっているはずなのに今日は誰一人客が入店していない。
「そうなんだよ・・・何かは知らねぇが女にとって何やらまずい事態になってるって話を聞いたんだがさっぱりでよう」
「まずい事態・・・ですか」
「街にいる女達が言うにはな。お嬢はいつものやつか?」
「えぇ、お願いします」
「へいよ、坊主は?」
「えっと・・・味噌ラーメンと餃子で」
「ほぅ、こいつは面白ぇな!家族そろって同じ注文と来たな!んじゃ今作るからよ!」
そう言って店主は伝票に注文の品を書き込んでいく。
書き終えた店主はカウンターの奥にある調理場に立ちさっそく調理する。
「千冬姉も?」
「あぁ、味噌ラーメンと餃子。仕事が遅くなったときにいつも食べに来ているんだ」
「通りで体重が増えてる訳だ・・・」
「何か言ったか一夏?」
「いえ何でもないです」
女性に対して言ってはいけない爆弾発言を織斑一夏は慌ててごまかした。
それよりも織斑一夏は先ほどの事が気になって仕方がなかった。
街のあちこちに集まった女性達がなにやら噂話をしていた。
そして今店主が言っていた女性にとってまずい事態。
一体何があったのだろうか。
ふと、彼は壁にテレビがかけてあるのを見つけた。
織斑一夏は店主に一言。
「すみません、テレビつけてもいいですか?」
「おう、好きに見な!」
リモコンにある電源ボタンをテレビに向けて押し、電源を入れる。
テレビはニュース番組を映した。
「なんだ一夏、さっきのが気になるのか?」
「あぁ、どうも気になって仕方ないんだ」
「噂話程度なら報道などされないと思うがな・・・」
織斑千冬がそう言って水を飲みかけた時だった。
その時見た報道が織斑千冬を驚愕させる。
<今入った情報です、日本の領海に接近してきている不明勢力とスクランブル出撃した自衛隊及び日本のIS部隊が太平洋上で衝突し戦闘になったとの情報が入りました!官邸で行われた緊急記者会見で、日本側の被害は甚大との発表があり、たった今官邸で対策本部が設立されました。日本側の被害はIS1機が消滅し、2機は不明勢力に撃墜されISごと囚われたとのことです。また、IS部隊がスクランブル出撃した後に航空自衛隊の戦闘機が出撃しましたが、これも撃墜され全滅したとのことです。また、戦闘があった海域の付近で漁業をしていた漁師が戦闘を撮影し、その映像が公開されました。映像をご覧ください>
映像が切り替わり、某動画サイトの画面が表示され、撮影された動画が再生される。
それを見た織斑千冬は目を見開いた。
映像はISよりも大きい巨人と1機のISが格闘戦を行っているところだった。
ISのブレードが巨人のシールドに当たりISは弾き飛ばされる。
巨人が手にしていた銃をシールドに格納すると、右腰から筒を取り出し、その筒からビームの剣が出現した。
それを構えた巨人はISとの距離を一気に詰めてビームの剣を振る。
ISはビームによって消滅した。
爆発もせず、存在そのもの全てを消し去られた。
それを一緒に見ていた織斑一夏は凍りついた。
ISにはシールドエネルギーと、操縦者の命を守る絶対防御というものがある。
その両方の機能が容易く破られISもろとも操縦者を消し去ってしまったのだ。
ISの操縦者である織斑千冬と織斑一夏にとって、とんでもなく信じがたい事が太平洋で起きてしまった。
「嘘だろ・・・ISごと・・!?」
「そんな馬鹿な・・・ッ!?」
「なんてこったい・・・そういう事だったんか。二人とも、お代は要らねぇ、これを持っていきな」
店主は二人に即席で作ったラーメンの具材と米で作った握り飯を渡す。
「そうもいきません、緊急事態とはいえ・・・」
「いいんだよ織斑のお嬢、行くんだろ?なら差し入れくらい受けとれや。坊主、持っていきな!」
店主は握り飯の入った袋を織斑一夏に手渡す。
彼はそれをしっかりと受け取った。
「ありがとうございますッ!」
「良いってことよ!ほれ、行ってきな!元気な顔でラーメン食いに来てくれよ!」
「はい!」
「ありがとうございます。このお礼はまた来たときに、では行ってきます」
「おう!気をつけてな!!」
店主に見送られ、織斑千冬と織斑一夏は急いでIS学園に戻った。
専用機持ちの生徒も、この報道を聞いて直ぐに学園に向かったのだった・・・。
読んでくださりありがとうございます(^o^)
駄作ですが、評価してくれると嬉しいです!
ではまた!