IS/MS   作:ジャスティ―☆

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久しぶりに小説書きます。
駄作覚悟の小説ですが宜しくお願いしますm(_ _)m


ドゴス・ギア級3番艦 ペガサス・コーウェン ※プロローグ

第二次ネオ・ジオン抗争から3年後の宇宙世紀0096年。

インダストリアル7でラプラスの箱を巡って戦闘が行われている中、発射態勢が整っているコロニーレーザー、『グリプスⅡ』から少し離れた所で大型戦艦、ドゴス・ギア級3番艦『ペガサス・コーウェン』が試験航行をしていた。

『ペガサス・コーウェン』は2番艦である『ゼネラル・レビル』の後に続いて一ヶ月後に進宙式を控えている大型戦艦だ。

ティターンズ崩壊によりドゴス・ギア級戦艦の建造は凍結されてたが、連邦軍再編計画で2番艦『ゼネラル・レビル』が建造された。

3番艦『ペガサス・コーウェン』は建造途中で凍結されていたが、2番艦『ゼネラル・レビル』はフル・フロンタルが操るMS、シナンジュによる単機での攻撃により損害を受け、急遽建造途中であった3番艦『ペガサス・コーウェン』を完成させ予備の大型戦艦として誕生した。

その誕生から1週間後、最終的な試験と調整の為実際に4個MS大隊を載せて試験走行を行っている。

そして、3番艦『ペガサス・コーウェン』の艦長を務めるのは・・・一年戦争時に蒼い死神と呼ばれたMSのパイロットだった、ユウ・カジマ大佐である。

ユウ・カジマは初の艦長勤務で早速壁に当たってしまった。

 

「・・・困ったな、通信は未だに不調か?」

 

「はい、出港してから通信が全く繋がりません」

 

「これでは航行できない・・・。仕方がない、進路を変更して帰還しよう。試しに1機のMSを起動させ通信が使えるかやってみれくれ」

 

「り、了解!」

 

通信オペレーターは緊張しながらコンソールを操作する。

ここにいるオペレーター達は卒業したての新人。

上層部からは、試験航行と同時に今後戦艦のクルーとして勤務するため実際に戦艦を動かす訓練もかねて任務を遂行せよと命令されており、ユウ・カジマも初の艦長勤務としてこの任務に参加している。

分からないところがあれば階級関係なしに助け合う、前線で戦う戦艦クルーとしてはまだまだ新米だ。

だがこんな雰囲気も嫌いではない、むしろベテランのクルーの中に一人新米が入るといった気まずい雰囲気よりはマシだとユウ・カジマは感じていた。

だが今はそれどころではない。

通信が一切繋がらないまま広すぎる宇宙を航行するのは自殺行為に匹敵する。

迷ったら最後であるのがこの宇宙なのだ。

何よりも、艦長であるユウ・カジマは1500人強の乗員やMSパイロットの命を預かっている。

こんな所で、ましてや戦闘も起きていないのに死なせるのは絶対にあってはならない。

ひとまずユウ・カジマは戦艦の不調で帰還することを選択した。

 

 

 

MS格納庫では1機のMS、RGMー89S スタークジェガンが起動していた。

コックピットの中でタッチ式のモニターを操作しているのはこの機体のパイロットである、ゲン・タチバナ少尉だ。

彼は先ほど、艦長命令でMSによる通信を試みよと言われ、それを行っている最中だ。

コックピットハッチには数名の整備員がパソコンを使って機体を調整をしている。

 

「調整完了、タチバナ少尉」

 

「了解」

 

整備員の合図でモニターを操作し、通信を試みる。

 

「こちらノーベンバー3、ペガサス・コーウェン応答願います」

 

数秒後、艦橋から通信が帰ってきた。

 

<こちらペガサス・コーウェン。ノーベンバー3、感度良好です>

 

「こちらも感度良好です」

 

整備員にグッドサインを出す。

整備員はインカムで艦の通信機を調整している整備員と話始める。

 

<タチバナ少尉>

 

通信モニターが表示され、この艦の艦長であるユウ・カジマ大佐の顔がモニターに映る。

艦長直々に通信が来たので驚いてしまう。

 

「か、艦長?」

 

<ん?驚かせてすまない、すまないがそちらで月のフォン・ブラウンにいる寮艦に通信を試みてくれ>

 

月のフォン・ブラウンには寮艦であるクラップ級巡洋艦『ズール』が駐留している。

本来なら試験航行に同行するはずだったが、古い事もありエンジントラブルが発生しフォン・ブラウンで修理を行っている。

 

「了解、やってみます」

 

モニターを再び操作し、寮艦に通信を行う。

 

「こちら、ペガサス・コーウェン所属ノーベンバー3。ズール、応答願います」

 

<・・・・・・・・・>

 

応答がない。

もう一度呼び掛けてみる。

 

「こちらノーベンバー3、ズール応答を」

 

<・・・・・・・・・>

 

返事が帰ってくることはなかった。

仕方ないと溜め息をつきながら艦長に通信を繋ぐ。

 

「こちらノーベンバー3、艦長駄目でした。恐らく通信圏外かと思われます」

 

<了解した、整備班によれば艦の通信機材は故障していないそうだ。多分通信圏外に出てしまったのだろう。あとは休んでくれ、タチバナ少尉>

 

「了解、通信終わります」

 

通信を切断する。

休めとは言われても十分睡眠はとったし、消灯時間までやることがないのでスタークジェガンの調整でもするかと考え、そのままコックピットの中で機材を操作する。

 

「なんだ調整か?手伝うぜ」

 

「助かります」

 

整備員と交渉をしながら機体の微調整を開始した。

 

 

 

艦橋ではユウ・カジマがクルーに指示をしていた。

 

「本艦はこれより帰還する、襲撃ないとは思うが警戒しながら前進する。通信オペレーターは通信圏内に入ったら寮艦に通信で呼び掛けてくれ。さぁ、帰ろう」

 

クルーは彼の指示通りに動き出した。

フォン・ブラウンに着くまでは時間がかかると思ったユウ・カジマは艦長席に座る。

ドリンクホルダーにある飲み物を取り、飲もうとしたその直後・・・。

 

「ッ!!艦長、7時の方向から高エネルギー反応を感知!!」

 

「何ッ!?すぐに回避だ!!」

 

「ま、間に合いません!!高エネルギー接近!!」

 

オペレーターが高エネルギーの接近を知らせると、宇宙一面が一気に明るくなる。

ユウ・カジマは背筋が一気に凍りついた。

彼はこの光を知っている。

そう、この光は・・・コロニーレーザーの光であることを。

 

「馬鹿な・・・なぜアレが・・・・!?」

 

気づいたときには視界が真っ白になり、彼は意識を失った。

 

 

 

コロニーレーザーが発射される数分前。

MS格納庫でゲン・タチバナはスタークジェガンの微調整を実施していた。

しかし、スタークジェガンのセンサーが高エネルギー反応を感知し、パイロットに警告を促し始める。

 

「高エネルギー反応!?敵が来たのか!?」

 

命令は出ていないが戦闘になる。

パイロットスーツを着用しないままゲン・タチバナはコックピットのハッチで作業していた整備員を待避させ、コックピットハッチを閉じる。

スタークジェガンが唸りをあげて起動し、バイザーに光が灯る。

すると同時に視界が急激に明るくなる。

この瞬間、ゲン・タチバナは絶望する。

ビームか何かが戦艦に直撃したのだろう、装甲が焼けていくような感じがしたのだ。

 

「そんな馬鹿な・・・!?」

 

視界が真っ白になり、ゲン・タチバナはその言葉を最後に意識を失った。

 

 

 

この時、ドゴス・ギア級3番艦『ペガサス・コーウェン』はインダストリアル7に向けて発射されたコロニーレーザーに飲み込まれ、一瞬で存在そのものすべてを消されて帰らぬ戦艦となった。




これから頑張って投稿していきますが、更新は忙しい時は不定期になります。
駄作になりますが、それでもというかたはこれからもぜひ宜しくお願いしますm(_ _)m

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