諸行有常記   作:sakeu

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碓氷勇人の昔の話です。いつ、幻想入りするんでしょうねー。


第3話 過去の日の青年

宇佐見蓮子を助けた後、ベットに戻ると弟が起きていた。真っ暗中、声をかけられたので柄にも無く

 

「ヘアッ?!」

 

と変な声が出てしまった。両親が目覚めなかっただろうか。

 

「今日も喧嘩しに行っていたのか?」

「あぁ、でも、人助けもしたぞ」

「??」

「まぁ、いい。はよ寝ろ。」

 

と言うと弟は寝た。俺も寝るとするか。と思ったが、そういえばこの事知ってる奴であの3人だっけな?と考え始めた。

 

 

蓮子は前回言った通りだ。弟は小4の時に一緒に帰っている時、たまたま自分は欲求がたまっており、所謂、いじめっ子という奴に絡まれてつい、ぼかしてしまった。弟はしっかりと見ており、当初俺はバレてしまうと思ったが、意外にも弟は両親に言わなかった。

あの時は本当にビビった。今なら、吉良さんの気持ちが分かるかもしれない。あと1人だが、これはじいちゃんだ。いつだっけ?えーっとあーー、そうだ、小2の頃だ。ちょうど、攻撃欲が出始めた頃だ。その時、どうしたら良いか分からずじいちゃんに当たってしまった。小2の力ぐらいじゃ痛く無かっただろうが。

その時、じいちゃんの顔は何故だかものすごく申し訳そうな顔をしていたと記憶している。で、小3になると、じいちゃんは

 

「お前のその性格をどうにかする方法を教えよう」

 

と喧嘩の仕方を教えてもらった。そして、顔を隠して、相手の顔には攻撃せず、胴体を狙うようにしなさいとも教えられた。まぁ、つまり、証拠が極力残さないようにしろってことだな。とんでもねぇ、ジジィだと思う人がいるかもしれないが、俺としては唯一俺のこの事を理解してくれた人だと思う。

だけど、そのじいちゃんは俺が小6の時に死んだ。原因は事故で車で川に突っ込んだそうだ。でも、この事故は所々不可解なところがある。もう、事故で処理されてしまったが。その遺品として、俺はじいちゃんの箱を持っている。なんせ、箱の中の手紙に俺に渡せと書いてあったそうだ。

まるで、自分が死ぬのがわかってたみたいだ。その箱は、中々大きく、じいちゃんは釣りが好きだったから、釣り具を入れる箱かと思ったが中には手紙とリストバンドになんか装置みたいなのが引っ付いているものしかなかった。あと蓋の中央に宝石みたいなのがあった。手紙の内容はというと勇人へとは書いてあるが、それ以外何も書いたいなかった。じいちゃんも変な事するんだなぁと思いつつ、その箱はベッドの下に置いた。

 

 

とかなんやかんや考えてたら眠くなってきた。明日は朝補習あるから早くおきないとなぁ。

 

 

 

 

 

その明日がいつもどうりにはいかなかった。




アドバイス、誤字脱字の指摘よろしくお願いします。

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