諸行有常記   作:sakeu

22 / 105
前回のあらすじ

勇人と妖夢のじいちゃんがいた

銃と剣どちらが強いか?

戦闘


第22話 一騎打ちの日の青年

ただいま、妖夢と向き合って立って入る。両手には自動拳銃、もちろん、リロード済み。それ以外は一切持ってない。

「勝利条件は胸にあるお皿を割った方が勝ちよ〜」

 

始まりは幽々子さんが行ってくれるようだ。

 

「先生ー!がんばれー!」

「妖夢さんもがんばってください!」

 

うむ、生徒達の前で恥ずかしい試合はできない。小細工無しで全力で勝負だ!

 

「準備はいいかしら?」

「大丈夫です」

 

そう言い、俺は銃を構える。

 

「いつでもかまいません」

 

妖夢も剣をかまえる。あれ?2つあるのに片方しか使わないのか?もしかして、なめられてる?

 

「それじゃあ、始め!」

 

「ふっ!」

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

開始とともに4発ぶち込む。遠距離ならではだな。明らかにこっちが有利だ。

 

「は!は!」

 

避けずに剣でさばいたな…近づいてくるか…

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「くっ!」

 

さすがに厳しいだろう、この銃は装填数15発ずつ計30発だ。リロードもグリップに霊力込めて、スライドを引くだけ。あまり隙はない。

距離を取るようだ、意味無いが。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

むむ…中々近づけません…何発まで撃てるのでしょうか…必ず装填するはずなのでそこを狙うのみです!今はこの銃弾をさばきましょう。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「ほらほら、妖夢どうした?」

「くっ…今は我慢です…」

 

あー、これはリロード待ちだな。うむ…早くリロードして返り討ちにするか…皿は左胸にあるな…この銃はまだ調整すべきだな、ちと精度な悪い。まぁ、近ければ問題ない。残りは10発と…

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

ほら、お望みのリロードだ…来い…

 

…!装填するようです!今がチャンスです!

 

「はぁぁぁぁぁ!」

 

よし、来た!ふふ…驚くなよ!スライドをひいて…はい!完了っと。

 

パンッ!パンッ!

 

「……!?」

 

は、早い!予想より早い!

 

あ、危なかった…

 

さばきやがったか…ただ、隙だらけだ。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

「きゃっ!」

「よし!」

 

終わりだな。よし、風呂入ってくる。

 

「まだ、ですよ!」

「あ…外してる…」

 

あちゃー、どうやら弾は皿には当たってないようだ。弾も皿を割ることのみを目的としているので威力も高くない。

 

「どうやら、30発撃てるようですね…」

「で?リロードには時間がかからんから問題ないんだぜ」

 

いえ…それだけでも十分です…

 

ジリ貧になるだけだな…少し弾を変えるか…その前に少し牽制だ。

 

パンッ!パンッ!パンッ!パンッ!

 

さすがに見切ってくるなぁ…よし、弾を変えるか…

 

「……!」

 

装填に入るようです!一瞬をつくにはあの技です!

 

ん?来るようだな…だが、その距離だと…リロードが早いな…

 

「妄執剣『修羅の血』!」

「は…!」

 

どこいった?消え…

 

「隙あり!」

「な!」

 

ヤバっ!

 

「ぐ…」

 

なんとか…避けれた…

 

「終わりではないですよ!」

「しまっ…

 

決まりました!

 

「ゴフッ…」

「安心してください…峰打ちですから」

 

 

「さすがじゃな、やはり、銃よりも剣、お主の孫よりもワシの妖夢の方が強かったのぅ」

「やっぱり、お主の孫じゃな、あれで終わりと?」

「完全に決まったろぅ、勝負ありじゃ」

 

「な、なーんちゃって…」

「…!」

「さ、皿は割れてないぞ、イタタ…峰打ちでも痛い」

「ですが、私が有利です!」

 

パンッ!パンッ!

 

「もう、見切ってます!」

「さぁねぇ、それはどうかな!」

 

「これぐらい、剣で!」

「斬らない方がいいと思うけどねぇ…」

「ふん!」

 

ピカッ!

 

「きゃっ!」

「ぬぅ!な、何があった!」

 

パンッ! パリンッ

 

「あ!」

「俺の勝ちだな」

 

「ま、負けた…」

「いやぁ、危なかった、危なかった」

 

「さすがわしの孫よ!」

「なん…じゃと…」

 

「やっぱり、ここよ、ここよ」

 

と俺は頭を指す、

 

「うう、ぐやじいでず…」

「おい、泣かなくてもいいだろう…」

 

「むぅ…敵ながら天晴れじゃ…そもそも、皿を割らなければならないというルールを逆手にとって、体にわざと当たるとは…普通ならもう斬られてるが…」

「峰打ちすると読んでと…やはり、わしに似て頭が切れる」

「頭が切れるだけでは無いな。あの閃光の間はあいつも見えないはずじゃが…」

「あ、それなら、気配を、探っただけです」

「何!?気配のみで皿に当てるとは…」

 

「先生すごい!」

「さすがあたいの先生だ!」

「なんで、チルノが偉そうなのだー?」

「はは!そうだろう?」

 

「すいません…お師匠様…」

「何を謝っておる?お前も随分と成長したじゃないか…」

「おじいちゃん…」

「じゃが、油断はいかんぞ!それと、少々お前は真っ直ぐ過ぎる、勇人に読まれていた。じゃが、『修羅の血』はとても良かったぞ。これからも精進せい!」

「は、はい!」

 

「おい、勇人!」

「んぁ?どうした、じいちゃん」

「さすがじゃ!」

「あったりまえよ!頭の切れなら妖夢に負ける気がしねーぜ!」

「それもじゃが、その銃、随分とうまくできておるではないか」

「あぁ、まだ調整が必要だが、いい感じに仕上がってきている」

「もう1つも、もっておるか?」

「あ、それは置いてきた。やっぱり、じいちゃんのは使いやすい」

「そうじゃろ!わしが教えてやってもいいぞ!」

「マジか!?是非おしえてくれ!」

 

 

 

 

 

 

 

こうして、課外授業は終わりとなった…






▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。