「…ん…ふぁ…あ、頭が…飲み過ぎましたね…」
頭がガンガンします。どうにも、私はお酒に弱く、すぐに酔っ払ってしまうようです。
それにしても、この抱き枕、暖かいですね…また、眠く…
「え?…」
博麗神社に抱き枕?そんなのあるわけ無いじゃないですか。ただでさえ、金欠だと聞いているのに…
「…スー…スー…」
「ゆ、勇人さん!?」
ど、どうして、ゆ、勇人さんと!?も、もしかして…
「あら、早苗、起きたのね」
「れ、霊夢さん!き、昨日は何が…」
「…覚えてないのね、まぁ、昨日はあんたいつもより、酔っ払ってたからね…」
「そうだぜ、なかなかお熱かったぜ、な?」
「魔理沙…まだ、帰ってないの…確かに熱かったわ。ホント、他所でやって貰いたいわ」
「え、ええ?一体、私は何を…」
「ハハ!昨日お前ら、堂々とキスしてたぞ!」
「き、キス!?」
「あぁ、そうさ。お前の方からな。まさか、お酒を口移しで飲ませるとは…」
ど、どうしましょう!は、初めてのキスがゆ、勇人さんなんて…
い、いや、別に嫌ではなく、寧ろ… で、でも、勇人さんも多分、ふぁ、ファーストキスですよね!こ、これは…
「ん…ふぁぁ…体が痛い…」
「あら、起きたのね」
「あれ?なんでここで寝て…」
「あら、あの時のことを覚えてないの?」
「…?なんの話だ?」
「え、昨日…「なな、ナンデモナイデスヨー!」
「そ、そうか」
「貴方は二日酔いしてないの?」
「ん?全然大丈夫だが?」
そういえば、七杯飲んだはずだが、全くそういうのは無いな。寧ろ、布団もひかずに寝たせいで体が痛い…でも、寒くは無かった気が…まぁ、いいか…
「そういえば、今何時だ?」
「んー、お昼前ぐらいかしら?」
「何!?授業始まってしまってんじゃんか!ちょっと、片付けは手伝えない、すまん!」
「あら、行っちゃったわね」
「あいつ、飛ぶの速いなー」
「お、覚えてないようですね…」
良かったのでしょうが、なんだか、残念な気もします。
「あら、そういえば、慧音から明日は休みだと伝えてくれと言われたわね…」
「え?」
「ウォォォォォォ!完全に遅刻じゃあねぇぇかぁぁ!」
只今、人生で一番早く飛んでいます。もう、霊力使い果たしそうな勢いで。
「みんな!遅れすまない!って、アルェ?」
だーれもいない。どいうこと?理解不能、理解不能……
「も、もしかして…もう、終わったのか?」
や、やってしまった…あぁ、俺も慧音さんの頭突きを喰らってしまうのか…
「おや?勇人じゃないか」
「あ…け、慧音さん…」
終わった…
「す、すいませんでしたぁぁぁぁぁ!」
「な、何だね、急に!」
「え?だって、授業に遅れるどころか….終わってしまって…」
「何を言ってんだ?今日は休みだぞ?霊夢から聞いてないのか?」
「いや…」
「まったく…あの巫女は…すまない、直接伝えるべきだったな、さすがに宴会の次の日に授業はキツイだろうから、今日は休みだ、ゆっくりしなさい」
「は、はい…」
もう、ゆっくりできてない…
「そうだ、これを機にこの里を見て回るがいい」
「そうさせて貰います」
たまには、ゆっくり出掛けるのも悪くない。
只今、片付けをしております。宴会がある度にここは散らかるので、いつも、私と霊夢さんと魔理沙さんで片付けをしています。今回は咲夜さんも手伝ってくれてます。この前の事は、もう和解しました。勇人さんが許したのなら、私がグダグダ言っても仕方ないです。
「今回も結局大騒ぎでしたね」
「そうね、久々にやったせいかしら、まぁ、お酒と食料を持ってきてくれるからいいけど」
「相変わらず、貧乏なのな」
「うるさいわね、あんたが来る度にお賽銭くれれば、苦労せずに済むの」
「へいへい」
「ところで早苗」
「何でしょうか?」
「勇人とはどんな関係なの?」
「あー、それ私も思ったんだぜ」
「えぇ!」
「もしかして、付き合ってるとか?」
「い、いや…あの…何というか…同居人というか…」
「それだけ?」
「えっと…確かに頼もしくて…でも、どこか抜けてて…顔は無愛想ですけど…実際はとても、優しくて…」
「こりゃあ、ダメだな」
「結局、あいつのことは悪い方には捉えてないわね…」
「ふーん…」
「結論から、言うといい人です!」
「ん!この団子うめぇな!」
今、ゆっくりとしています。団子屋にて団子を食べております。こういうのも、いいなぁ。お茶も美味い。こんな、何ともない感じがいいねぇ。
だけど、ここは本当に妖怪がよく来るのね…あの人なんか…うさ耳が、生えとる。どう見ても、おかしいはずなのだが…
あれは、藍さんだ、尻尾の存在感が…モフッてみたいな…ん?油揚げばっかり買ってないか?ま、いいか。団子うめぇ。
「お隣いいですか?」
「あ、どうぞ、どうぞ」
「って、貴方は!」
「へ?あ!貴女は…」
アルェ?名前が出てこん。確か幽々子さんと一緒にいた娘で…
「魂魄妖夢です。覚えてくださってないのですね…」
「え?いや、そ、そんな事はないですよ?それより、団子食べましょう?ほら、どうぞ」
「あ、ありがとうございます。それでは、言葉に甘えて」
モグモグ…あぁ、うめぇ。こういうのが、幸せと言うのだろうか…
「あの、昨日の事なのですが…」
「ん?あぁ、白玉楼へのお誘いか?いつか、行かせてもらうよ」
「それもそうなのですが…剣か銃のどちらが強いかという話なのですが…」
「え?あ、あぁ。剣もいいと思うぞ」
「そうですか!なら、是非、剣術を学びに!」
「お、おう。でも、刃物ならこのナイフが…」
と俺はナイフを取りだす。なぜ持ってんのかて?入れっぱだっただけ。
「拝見させて貰います…ふむ、悪くないですね…」
「だろ?だから、じゅう「ですが!」ア、ハイ」
「やはり、剣を学ぶのは心も鍛える事です!教師なら心も強くあるべきです!やっぱり、剣術を学びにましょう!」
「あ、じゃあ、い、いつか…ね」
「それでは、明日にしましょう!」
「でも、授業が…」
「安心してください!慧音さんに頼んで生徒さんも連れて行ってもらうようにします!」
「なるほど、課外授業か…いいかもな…」
「なら、決まりです!それでは、早速!」
「え?ちょっと…あぁ、行ってしまった」
剣の事になるとやや暴走してしまうようだ。それにしても、あの団子の量は…まぁ、課外授業も悪くない。だからと言っても、俺は銃は剣より強し派だが。
「あ!勇人さんじゃないですか!」
「げっ、文だと!?」
「げっとは何ですか!失礼ですね!」
「で、なんだ?」
「それはですね、是非、取材を!」
「あぁ、構わんよ」
「そうですよね…って、えぇ!」
「今は機嫌がいいんだ、気が変わらんうちに取材するんだな」
「えぇ、是非是非!」
「それでは、紅魔館での事件を詳しく!」
「どこで知ったんだ?」
「企業秘密です、さぁ!」
「そうだな…」
青年説明中……
「な、なるほど!その時に能力が、分かったのですね!これはいい記事が書けそうです…」
「脚色した場合、お前を潰しにいくからな」
「しませんよ…では、次に貴方のプロフィールを!」
「まだ、すんのかよ…」
「では、いきますよ!まず、趣味は?」
「読書」
「好きな食べ物は?」
「うーん…蜜柑?」
こんなんでいいのか?
「では、嫌いな食べ物は?」
「キノコ」
「身長は?」
「…172…」
「本当は?」
「くっ…168……」
まだ、希望はあるのだ!
「年齢は?」
「16」
「誕生日は?」
「5月5日だ」
ふっ…俺の誕生日は絶対休みなんだよ。あと、工藤監督と同じ誕生日だぜ…今年も優勝してくれっかなー?
「早苗さんとの関係は?」
「…!?ま、まぁ、住む場所を貸してくれる人?」
「えー、なんか無いんですか?」
「無い!やましい事なんか何1つ無い!」
「そうですか」
となんやかんやで取材は終了っと。
「ありがとうございましたー」
「脚色したら、容赦無く倒すからなー」
そういえば、身長伸びたんじゃね?いつか、測ろう。
もう、日が落ちてきたな、帰るか。
そうして、今日も終わりを迎えるのだった…
はい、これにて第2章終了です!
ソフトバンク、優勝してくれませんでしたね(泣
次回も是非読んでいただけるとありがたいです!