諸行有常記   作:sakeu

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第2話 いつもと違う日の青年

今日も真っ暗な夜の中、喧嘩の相手となりそうな相手を探しながら歩いた。警察にでも見つかったら補導されるだろうが、今通っている道は車も通ってない。この時間は両親も弟や妹も眠ってるだろう(弟1人妹1人の3人兄弟です。)。

そんな中、普通は虫の鳴き声しか聞こえないはずなのに人の声が聞こえた気がした。

 

「気のせいか」

 

と呟いたら

「ーーさい」

 

かすかに聞こえた。人の声だった。

 

「離してください」

 

確かに聞こえた。声のするところへ行くと、同い年ぐらいか?暗くてよく見えん。

まぁ、そのぐらいの少女がチンピラ2人に絡まれていた。なんでまた、こんな時間に出歩いるんだ?(←お前もな)普通ならば、助けに行くべきだろう、だが助けに行けば、面倒なことになる。もしかしたら、今出歩いてることがバレるかもしれない。それはごめんだ。でも、助けに行かないのも後味わりーな。とか考えてると。

 

「そこの貴方助けてください!」

 

呼ばれちまった。これで助けに行かないのはないだろう。すると、

 

「兄さん、今回のことは見なかったことにしてや、な?さもねーと...」

「さもないと?」

 

ボフッ!

 

腹に膝蹴りされた。少々痛い。まぁ、予期してて腹に力いれたので、なんともねーが。

「わかったろ」

 

と2人は笑う。

 

「ッククク.....フフッ....クハハハハハハ!!」

 

俺は笑う。いつものことだ。絡まれるとき俺は必ず1発喰らうことにしている。そうすることで、躊躇うことなく殴れるからだ。そのとき、思わず笑ってしまう。自分でも気持ち悪い笑い方だ。まぁ、だからといって無我夢中になることはない。

呆気にされてるチンピラの片方に腹に拳を入れる。

 

「グヘッ」

 

まさに、カエルの潰れた声を出してその場に崩れ落ちた。それで正気に戻ったもう片方が

 

「この野郎!」

 

と殴りかかってきた。とはいっても、ただがむしゃらに殴っているので避けるのは簡単だ。ヒョイっと横に避け、

 

「ほらよっと」

 

腹に蹴りを入れる。完璧に入ったな。今度は声も出なかったようだ。しばらく、この2人をサンドバッグにさせてもらった。

 

 

 

 

 

 

ある程度殴って、欲求を解消したところで

 

「フースッとしたぜ」

 

このセリフ一度言ってみたかったのだ。あのキャラは意外とすきである。と感慨にふけてると

 

「あの...ありがとうございます?」

 

そうだった。女の子がいたのだった。

 

「あー、もう大丈夫だから早く帰れ」

「貴方、碓氷?」

「は?なぜ俺の名前を?っておまっ、蓮子?」

 

宇佐見蓮子、中学校で同級生だった女の子だ。中学生の時はずっと学年1位で、運動もでき、生徒会会長であり、男子から人気もある、才色兼備の少女である。少々、性格が変わってるが。まぁ、俺も生徒会役員だったので交流はある。

 

「相変わらず、その性格治ってないのね」

「なんで知って....あーこれデジャヴだ」

 

そう、デジャヴである。実は中3の1学期終わりに同様に蓮子は絡まれていたのである。その時も今回と同じようにチンピラをぼこしたが。

 

「で、なんでこんな夜中に?」

 

予想はつくが聞いておく。

 

「星を見に」

 

やっぱり。

 

「あんまり、夜中に出歩くなよ。」

 

と言い、踵を返し家に帰ろうとする

 

「あんたもね」

 

と言われたが俺は防衛手段があるので大丈夫だ。とは言わない。

 

 

 

この日は少々いつもと違ったがかまわんだろう。そんな事を思っていたが、少々違ったはずなのに大きな問題が生じるのを知る由もなかった。




今回も短かったです。すいません。文字数増やせるように頑張ります。
少しながら東方の要素を出せたので良かった。


アドバイス、誤字脱字の指摘よろしくお願いします。

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