諸行有常記   作:sakeu

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今回から、第2章です。主に紅魔郷メンバーを出せたらいいなぁ。


第2章 ティーチャー青年とロリータ吸血鬼
第13話 先生となった日の青年


「これにX=7を代入することで……」

 

今、俺は授業をしている。受けているのではない、しているのだ。つい、この前まで授業を受ける側のはずだったが、今は教える側だ。人生どうなるか分かんないな。

俺の授業は基本、数学すなわちここで言う和算をやっている。ただ、ここに来るのは、慧音さんの和算の授業では物足りない人が来るのだが、外界の数学が不思議なのか、来る人が多い。たまに、慧音さんも受けるってから驚きもんだ。

今日の授業を終え、明日の授業の内容を考えてたら、

 

「勇人、少し頼みたいことがあるのだが…」

「はい、何でしょうか?」

「お前に担任してもらいたい組があるのだが…」

「全然いいですよ」

「そうか!なら、今から挨拶しに行ってくれないか」

「了解です」

 

 

 

 

 

 

「担任か…ますます先生っぽくなってるぞ」

 

人里に行くと知っている子供達から

 

「碓氷先生〜!」

 

と呼ばれる。だから、周りの大人の人たちも

 

「こんにちは、碓氷先生」

 

と声をかけてくれる。なかなか、むず痒い。

さて、どんなクラスかな?と思いながら扉を開けると…

 

「あ!慧音先生じゃぁ無いのか…」

 

悪かったな!慧音さんじゃなくて。

 

「えっと、今日からここを担当する碓氷だ。よろしく」

 

これ、先生っぽくね!?

 

「「「「よろしくお願いします」」」」

「よろしくなのだ〜」

「よろしくしてあげるよ」

 

問題発生。生徒が人間ではありません。

 

「ちょっと、待っててください」

 

タッタッタッ…

 

「慧音さん!どう言うことですか!」

「ん?何か問題あったか?」

「問題しかありません!どう見ても人間じゃないでしょ!」

「あぁ、そのことか」

「そ、そのことかって…」

「実はな…」

 

 

 

けーね説明中……

 

 

 

 

「はぁ…」

 

溜息つきながら、あの部屋へ戻る。

慧音さん曰く、この里自体、妖怪がよく来るらしい。何かの約束事で妖怪は襲えないから問題ないらしい。その中で、寺子屋に興味を持つ者が出たようだ。それで、慧音さんは人外のクラスを作ってたのだが、人間のクラスで大変な上にそれよりもタチが悪い人外も持つのは大変だったらしい。それでは、断れない。

 

「遅くなりました。すいません。それでは自分の名前と種族を言ってください。じゃあ、君から順に」

「あ、はい。私は…大妖精と呼んでください。えと…種族は名前の通り妖精です…」

 

うむ、個人的な名前を持たないようだ。髪は緑色、青い服を着ている。まぁ、背中にある羽が人間ではないことを示している。だが、しっかりしている娘のようだ。良かった、人と変わらんかもな…

 

「あたいはチルノ!サイキョーだからよく覚えてなさい!」

 

前言撤回、大変そうだ。種族も言えと言ったのに言わないあたり、大物(⑨的な意味で)だ。全身青色という印象を受けるな。まぁ、背中には当たり前のように…あれは羽か?氷の結晶みたいだ。まぁ、大妖精と同じ妖精だろう。あの娘は絶対問題の種になるな…

 

「私はルーミアなのだー、妖怪なのだー」

 

この娘もチルノと同じ匂いがする。種族を言うあたりまともだと言えるか。

 

「お前、食べれるのかー?」

「食べれません、ハイ次」

 

物騒なこと言うなよ…

 

「私はリグル・ナイトバグです。種族は妖蟲です」

 

あ、女の子でしたか。まぁ、触覚が生えてるあたり、人間じゃない。一瞬Gか?と思ってしまったが違うようだ。すまん。

 

「ミスティア・ローレライです。種族は夜雀です。あと、屋台もやってますので、良かった来てください」

 

この娘もまともそうだ。羽があるあたりにんげ(ry

 

「私の名前はフランドール・スカーレットだよ。種族は吸血鬼」

「………!」

 

はぁ!?フランドールってあのフランドールか?早苗から聞いたのだが、かなり危険な奴と聞いているが、ここにいて大丈夫か?

銃を持っていて正解だった…自動拳銃は椛との戦いの時におかしくなったので、修理中だ。

 

「そういえば、碓氷先生の種族はなんですか?」

 

と大妖精が

 

「そうだ、私も気になった」

 

とリグルが

 

「ん?俺か、人間だが?」

「「「え?」」」

「じゃあ、食べていいのかー」

「ダメだ」

「じゃあ、あんたは弱いのね!ありがたく思いなさい!このサイキョーな私がついてるわ!」

「いえ、結構」

「えー、強い人が来るって聞いたのに…壊していいかな?」

「もちろん、ダメだ、あれか、人間で残念か?」

「「うん」」

 

おい。

 

「私は大丈夫ですよ…」

 

さすが、この中の良心である、大妖精。あれ?目から汗が…

リグルとミスティアもいいようだ。

ただ、問題は…

この⑨とこの両手広げてる娘とサイコパス少女だ。

てか、慧音さんはなんと言う紹介をしとるのだ。強い人って、俺が戦ってるところなんか知らないはずだが?

 

「とりあえず、今日は自由にしてくれと、慧音先生から言われてます。何かしたいことは?」

「「弾幕ごっこ!」」

 

⑨とサイコパ(ryが言った。

 

「ダメです、寺子屋に被害が出る」

「いや、構わんよ」

「あ、いいそうです…って、慧音さん!?」

「安心しろ、ここはなフランドールを参加させる代わりに結界を張ってもらってる。いくら、暴れても傷はつかんぞ」

「やったー!」

「Oh,shit!」

 

ダメだ、つい汚ない言葉を。

 

「碓氷先生勝負しよう!」

「いや、チルノとしたらどうだ?」

「チルノは弱いもん」

 

ひどい言い草だ。

 

「むー、誰が弱いって!あたいはサイキョーだぞ!」

「ふんっ、なら私に勝ってみなさいよ!」

「よし、勝負だ!」

 

よし、対象がそれたな。

 

「すまない、勇人、私では少々荷が重いのだ」

 

俺もですよ。

 

「ほら、お前、妖怪を軽くひねったのだろう?」

「……は?」

「ほら、この新聞に」

 

文々。新聞?あぁ、この前のインタビューか、ん?これ、膨張や虚偽のことまで書かれてあるぞ!

 

「お前なら大丈夫だと思うが、もしかして、スペルカードもってないのか?」

「もってます…」

 

もう、どうにでもなれ…

ピチューン

 

「ん?」

「あーあ、つまんないの」

 

もう終わったのか!?あの⑨も力あったと思うが…

 

「ねぇ、碓氷先生しようよ」

 

こうなったら、腹をくくるしかないか…

 

「……一回だけだ」

 

銃一つだけで吸血鬼相手にすんのか…

 

「頑張ってくれ」

 

その哀れみを含んだ目で見ないでください…

諏訪子様、神奈子様…この碓氷死地に参ります…

 

「先生、人間だから、ハンデあげる、1発でも当てたら勝ちでいいよ」

 

ぐ!どうする?ここにきてプライドが!

 

「……そ、それでや、や、や、ろう」

 

くそっ、俺のプライドが…こんなロリ容姿にハンデだなんて…だが、命には変えられない。1発当てればいいんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃあ、いくよー」

 

俺の場合、逝くですが。

先手必勝!

 

「早撃 『クイックドロウ』!」

 

ダッダッダッダッダッダン!

 

「きゃっ!」

 

当たるか?残念当たらなかったようだ…精密をあげないと…バックの中からナイフと例のリストバンドがあったのでそれも装備している。が、残りスペルカードは2つだ。ははははははは…はぁ…

 

「すごい!楽しめそうだね!」

 

無邪気な笑顔は素晴らしいだろうが、今はただ、狂気しか感じない」

 

「こっちもいくよー、それ!」

「ぬぁっ!」

 

なんという量!一つ一つ荒く出してるが量が多すぎる。仕方ねぇ、飛ぶか。

 

ダッダッダッダッバッ

 

「ほらー!」

 

本当にホラーだよ!

くそっ、リロードする暇がねぇ、このままじゃあ体力的にこっちが分が悪い。

 

 

 

 

ーー10分後ーー

 

 

 

 

 

 

「はぁー、はぁー…」

 

こっちはもう息が上がってんのに、あっちは全然余裕そうだ。残りスペルカード2つでどうするか…

 

「もぅ、飽きてきた…これで終わらせる…禁忌『フォーオブアカインド』」

「!?」

 

分身しやがった!とりあえず、スペルカード宣言で弾幕が薄くなったのでリロードする。しょうがねえ、一気にカタをつける!

 

「欺刃『カッティングズレッド』」

「…?そんな遅いナイフ当たらないわ」

 

まぁ、当たる気0だし。ナイフは簡単に避けられて後ろの壁に刺さる。

 

「そこからだぜ!」

 

俺はフランドールの周りを飛ぶ。

 

「!?」

 

分身の1つが真っ二つになった。

種明かしをするとナイフには糸がついていて霊力を流すことによって、切断できるようになる。これで、一気に!

 

「何かあるのね!」

 

本体は避けられたか、だが!

 

「弾痕『バレットホウル』!」

 

バンッバンッ!

 

「ふんっ、もうそんなのには引っかかるもんですか!」

 

2つの弾が避けられるが、俺は反転して歩く。

 

「!?終わってないわよ!禁忌!きゃっ!」

 

2つとも命中か…前回、説明した通り、弾痕「バレットホウル」は自動追跡をする。これで俺のプライドも少しは救われたかな。

 

 

 

 

 

 

 

「…………………」

「どうした?フランドール」

「……勝手なことして怒ってる?」

 

あぁ、そういうことか。うむ、彼女は寂しかったのか。それを紛らわすために弾幕ごっこをしてたのか。彼女は姉から監禁されてたと聞いている。こうして、負けた今また友人を無くすと思ってるのか。

 

「俺は別にそのことに怒ってはない、ただ1つやるべきことはあるだろう?」

 

と俺はチルノの方を見た。

 

「おーい、チルノ!」

「ん?なんだー?」

「フランドールが話があるようだが」

「……!」

「どうした?フラン?」

「……あ、あなたのこと………ば、馬鹿にしてごめん……許してくれる……?」

「なーに、言ってんの、あたいとあんたは友達だから許すに決まってんじゃん!」

「本当?」

「もちのろんよ!ねぇ、みんな!」

「そうですよ!フランちゃんは友達です!」

「よろしくなのだー!」

「これからもよろしく、フランちゃん」

「よろしく、フランちゃん」

「みんな…」

うむ、友情というのは美しいもんだ…

「というわけで、今から授業だ!」

「えー!?」

「遊ぼうよ」

「もうさっき遊んだろ!今から楽しい和算教室だ!」

「楽しくないのだー」

「ほら、部屋に戻った、戻った」

 

なんやかんや言いながら楽しそうだ。

まぁ、授業ではチルノは惜しみなく才能(⑨的な意味で)を発揮してくれ、ルーミアは寝てしまう(霊力を込めたチョークを額に投げたが)。

他のみんな真面目に受けてくれる、いたって問題なく授業できてる。休み時間もみんな仲良しで微笑ましい。

 

「勇人」

「はい?」

「ありがとう、お前のおかげでフランは馴染めたようだ。私ではできなかったよ」

「いや、褒めるべきなのはまわりの娘達でしょう。あの娘達のおかげです、ってこらぁ!俺のカバンを凍らせるな!」

「やばっ、バレたぞ!逃げろー」

「はぁ…まぁ、いいか」

 

あとであいつらはチョークの刑だ。 その前に、

 

「おらぁ!」

 

コンッ!

 

「きゃっ!」

 

ガサガサ…ドサッ!

 

「イテテ…何をするんですか!」

「あぁ、あんたに用があったんだ、あの新聞よく書かれてるよ…」

「そうでしょう、うまく脚色できたと思います…あ」

「そうかそうか、死ねぃ!」

 

スカァーン!

 

「痛い!チョークなのにこの威力!でも、私のジャーナリスト魂は止まりません!早速、さっきのことを記事に!」

「待て!ゴラァ!」

「幻想郷最速には勝てませんよ!」

「くそっ」

 

本当、速いな。あとでしばくとして、今は授業をしますか。

こうして、俺の先生としての生活も始まった。

 

次の日の新聞には

 

「外来から来た男、碓氷今度は吸血鬼も倒す!幻想郷最強候補か!?」

 

と書かれてた。




ヘタッピな戦闘シーンですいません。アドバイスをいただけるとありがたいです…

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