俺が妹の友達と仲良くなるなんて間違っている?! 作:いろはすりんご味
水無瀬side
朝、いつもより早く眼を覚ました私は、八幡さんから返信がきていないか確認した。すると、嬉しいことにちゃんと返信してくれていたみたいだった。
「こちらこそよろしく」
短い文だったが、返信してくれた事が嬉しくて私は朝からテンションが上がっていた。
「よかった。無視されてなかったんだね」
そんなことを呟いてから、私は少し早いが学校に行く準備を始めた。今日はいつもより早く起きたぶん、余裕を持って学校に行く事が出来た。
「梨花ちゃーん!おっはよー!」
いつものように小町ちゃんが私に挨拶をする。
「小町ちゃん、おはよう!」
「それで、昨日はお兄ちゃんに連絡した?」
「うん!したよ!」
「なんて返ってきたの?」
「これだよ!」
そう言って昨日八幡さんからきたメールを小町ちゃんに見せた。
「あちゃー、うちのごみいちゃんがこんなでごめんね?」
「ううん、返信きただけでも嬉しいかったよ!!昨日、メールして、待っててもこなかったから、嫌われちゃったって思ってたもん」
「梨花ちゃんは可愛いなあ〜」
そう言って小町ちゃんが抱きついてくる。
「やめてよ〜。周りの男子達が見てるよ?」
「そりゃー、梨花ちゃんは可愛いからね!!」
「そ、そんなことないよ!小町ちゃんの方が可愛いよ!」
「梨花ちゃんは、男子からかなりモテてるんだよ?しょっちゅう小町に水無瀬さんの連絡先教えてくれない?って言ってくる人が多くて困ってるんだから!」
「そ、そうなんだ。教えてないよね?」
「当たり前だよ!でも、梨花ちゃんは男子達の連絡先欲しいって思わないの?」
「私は思わないかな。小町ちゃんがいれば充分だよ!」
「ありがとね!」
小町ちゃんと話していると先生がきたため、小町ちゃんは自分の席に戻って行った。八幡さんになんてメールしようか悩んでいると放課後になっていた。
「梨花ちゃーん、帰ろう!」
「ごめんね小町ちゃん。ちょっと用事あるの」
「そっか。用事なら仕方ないね!じゃっ、また明日!」
「うん!」
小町ちゃんと別れ、私は本屋さんに向かった。今日はラノベの新刊の発売日だから、買っておきたい。もしかしたら八幡さんもラノベ読んでるかもしれないし、八幡さんとそういう話もしてみたいなぁ〜と思いながら向かった。
本屋につき、お目当のラノベを見つけ手に取ろうとすると、誰かと同時に取ろうとしてたみたいだ。
「す、すみません。私はいいので、どうぞ」
そう言って私はその人の顔を見ないままその本を差し出した。
「こちらこそ、すみません。って水無瀬じゃねーか」
えっ?この人私の名前知ってるの?もしかして知り合いかな?などと思いながら顔を上げると、八幡さんだった。
「ふぇっ!?八幡さんですか?」
「お、おう。俺もその本買いにきててな。まぁ俺はまた今度買いにくるから、水無瀬に譲るわ」
「は、はい。ありがとうございます。まさか、八幡さんに会えるなんて、嬉しいです!」
「そ、そうか」
「はい!今この本買ってくるんで、待っててもらえないですか?」
「もう帰ろうと思ってたんだけど」
「だめ、ですか?」
そう言って私は無意識の内に八幡さんに近づいていた。
「ち、近いから。離れてくれると助かるんだが」
「す、すみません」
はう〜、恥ずかしいよ〜。八幡さんに近づき過ぎたよ〜。でも、八幡さんいい匂いしたなぁ。ってこれじゃあ私、変態さんじゃないですか。
「待っててやるから、早く買ってこい」
「はい!」
そう言って私は本を会計の所に持っていく。会計を済ませ八幡さんの元に戻った。
八幡さんと、もう少しお話ししたいなぁ〜と思っている私だったが、八幡さんに迷惑かなと思い、帰ることにした。
「八幡さん、この本譲ってくれてありがとうございました。私は帰りますね」
「なら、送ってくぞ?もう暗いしな。この前みたいにナンパにあったなんて洒落にならんしな」
えっ?今八幡さんが私を送ってあげるって言ったの?八幡さんともう少しお話し出来ると思うと顔が緩んでしまう。それより、八幡さんに迷惑じゃないかな?と思い、私は聞いてみることにした。
「ほんとにいいんですか?迷惑じゃないんですか?」
「おう。迷惑じゃないぞ?寧ろ送っていかなかったら小町に怒られるしな」
「ありがとうございます!それじゃ、帰りましょうか」
「お、おう」
本屋を出て、帰る途中、いろいろな話を八幡さんとした。主にアニメの話や、ラノベの話だったが、それでも楽しかった。それと、今日買ったラノベを貸す約束もできた。
「ここが私の家です。今日はありがとうございました」
「いや、俺がしたくてした事だしな。ていうか、水無瀬の家って俺ん家の通りだったんだな」
「はい!なのでいつも小町ちゃんと帰って来てます!」
「そ、そうか。まぁ小町の事よろしく頼む。小町が男子と仲良くしてたら教えてくれ。ちょっとそいつ、お説教しないといけないから」
「小町ちゃん、いつも私といるので大丈夫ですよ?」
「それならいいんだが」
「はい!あの、今日この後メールしていいですか?」
「おう。返信遅くなると思うが、メールしてきていいぞ」
「ほんとですか!?絶対メールしますね!」
「お、おう」
「それじゃ、また夜に」
「お、おう。それじゃーな」
「はい!」
そう言って私は八幡さんに手を振る。それに八幡さんは手を挙げて応えてくれた。
家に入り、夜ご飯を食べ、お風呂に入った。お風呂の中で私は今日の出来事を思い出していた。
「まさか八幡さんに会えるなんて思ってなかったよ。しかも送ってくれるなんて、嬉しすぎる。もう少しで泣いちゃう所だったよ。泣いてたら、変な子って思われてたよね。それにしても、八幡さんいい匂いしたなぁ〜。ってだめだよ私。それじゃ変態さんになっちゃうよ。
私は湯船から出て、頭や身体を洗い、お風呂を出た。
私は部屋に行きベットに横になると、八幡さんにメールするのも忘れ、眠ってしまった。
読みにくいと思いますが読んでいただき、ありがとうございました!
感想、ご指導のほどよろしくお願いします!