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〜???〜
「「「ヒャッハー!!!」」」
「い、いやああああああ!!」
「た、助けてくれえええ!」
世界は、悪に満ちているッ!!
悪は弱き者から何もかもを奪い、己の欲の為に残虐非道な行いをする。誰しもが世界に絶望し、ただただ耐える日々を過ごすしかない……
しかぁし! この世界にもまだ希望があったッ!!
「ハァーッハッハッハッ!!」
「な、何だ?!」
「何処だ……何処にいる!?」
「…………ッ! オイ! 上を見ろ!!」
悪が満ちる世界で、美しき蝶が舞い降りる!
その名は……
「美と正義の使者……華蝶仮面、推参ッ!!」
美しき可憐な蝶、華蝶仮面であるッ!
「変な奴がいるぞ!」
「ヘンテコな仮面を被りやがって……!」
「ふつくしい……」
「フフフ……」
どれほど言われようとも決して崩れない華蝶仮面の強き忍耐!
「構うことはねえ! とっととやっちまうぞ!」
「「「ヒャッハー!!!」」」
「やれやれ、舐められたモノだな…………セィヤアアアアアア!!」
「「「グワアアアアア?!!」」」
圧倒的な数の暴力ですら華蝶仮面の正義の槍の前では朝飯前なのだ!
「す、すごい! あれほどの数の賊を一瞬で!」
「キャーステキー!」
「流石は華蝶仮面様だ!」
華蝶仮面が現れるだけで皆に希望を与える正義の使者!
「正義は……勝つ!」
決めポーズとともに何処からともなく爆発が起きるが安全性はバッチリである!
「「「華蝶仮面様、バンザーイ!!」」」
こうして華蝶仮面の活躍により、平和は保たれた。だがこの時、強大な悪が忍びよっていたのだ……
「フハハハハ!!」
「ッ!? 何奴ッ!」
突如として高笑いが聞こえ、警戒する華蝶仮面。
すると屋根に黒いフードを被り、顔が完全に隠している男の姿があった。
「これが華蝶仮面の力か。なるほど、面白い」
「おのれ……貴様、一体何者だ!」
「ふふふ……聞かれたからには答えてやろう」
男はビシィッとポーズを決める!
「俺は怪人、ゾウハ!悪の世界“テンセイ”よりこの世界を侵略するためにきた漆黒の怪人なり!」
「漆黒……怪人だと?」
「そう! この世界はとても悪に満ちている。ならば悪による支配が必要となろう」
「それが貴様の目的か? ならば貴様を倒せば済む話だ。覚悟!」
「フハハハハハ! 甘いぞ華蝶仮面! 既にこの世界には多くの悪の怪人が現れているのだ!」
「なッ!?」
それと同時に華蝶センサーが反応を示す。
華蝶センサーは悪が発生するとその位置を正確に教えてくれる仮面の力だ!
「それに……今の貴様に私が倒せるのか?」
「…………ッ」
「どうやら図星のようだな!」
華蝶仮面は気付いていた。ゾウハから溢れ出る膨大な力を。今の自分では歯が立たないことを。
「此処は退かせて貰おう。そして……生きていたならまた会おう! フハハハハハハ!」
ゾウハは笑いながら闇へと消えていった。
「クッ……この私が何も出来ないとは」
自分の無力さに後悔し、拳を握りしめる華蝶仮面。このままでは多くの人々が傷付いてしまう。
その時である!
「諦めてはなりません……」
「ッ!? 誰だ!!」
突如、謎の声が華蝶仮面の耳に入る。
声が聞こえた方を向くと、上空から光と共に美少女が現れたのだ!
「………………」
その姿に声を失う華蝶仮面。
「私は慈悲の女神、ユエ。この世界を悪の怪人から守るために参りました」
「め、女神……?」
今ある現状に理解が追いついていない華蝶仮面。
怪人の次は女神も現れたのだ。少し混沌となるのは仕方なし。
「本当ならば、一つずつ説明をしたいですが……時間がありませんので、簡潔に致します。このままでは世界は崩壊し、多くの人間が犠牲になってしまいます」
「……だが、ゾウハとやらの力は未知数かつ絶大だ。今の私では歯が立たない」
「確かに今のままではやられてしまうでしょう……ですが、彼に勝つのは不可能ではありません」
「ッ!?何かあるのか!」
「彼に勝つ為には……同じ華蝶の力を持った仲間、そして彼の部下である“
「仲間……そして三獄士……」
「まずは知略の蝶、コウメイを探して下さい。彼女は今、南中にいると思われます」
「了解した!!」
こうして華蝶仮面の壮大な戦いが始まった。
しかし、彼女は知らない。ここから始まるのはどの戦いよりも過酷であり、残酷なる物語であるのを……
〜華蝶連者、集結!〜
「既に世界が危ないのは承知しておりました。この知略が必要となるならば、存分にお使い下さい」
「おお! 感謝するぞ、
「頑張りましゅ!」
全てを見通す知略の目! 知の蝶、朱華蝶!
「…………動物の、危機」
「うむ。これは人類だけでなくこの大陸をも飲み込むモノだ。出来るならば……」
「…………わかった」
「よし! よろしく頼むぞ、
優しき力で悪を粉砕! 勇の蝶、恋華蝶!
「ぬふふ、話は聞いたわよん。華蝶仮面一号」
「お、お前は一体……」
「今は語れないけど、貴女を助けにきたわん。この……力の華蝶仮面二号が!!」
敵か味方か! 謎多き、華蝶仮面二号!
大陸の危機で多くの華蝶仮面が集まった。
だが!悪の三獄士は凄まじいものであった!
〜三獄士、襲来!!〜
「グッ! つ、強い!」
「あらあら……こんなものなの? 正義の味方さん?」
「まだだ! 行くぞ!」
「いいわ……そうこなくては!」
圧倒的な力でこの世に絶望を与える暴君。
三獄士が1人、破壊のシェレン!
「もう一度だけ言うわ。私の下へ来なさい、華蝶連者」
「断る! 私たちには正義の味方、貴様なんぞに屈したりはしない!」
「………………やっつける」
「ぬふふん」
「…………そう。ならさよならね」
そのカリスマと頭脳で民を苦しめる梟雄。
三獄士が1人、謀略のカリン!
「恋華蝶! 目を覚ますのだ!」
「………………………………」
「無駄です……私は皆を愛します。その愛に応えてくれるこそ、愛せるのです」
全てを愛という洗脳によって、生き人形とする偽善。
三獄士が1人、博愛のトウカ!
仲間の犠牲がありながらも三獄士の退治に成功した華蝶仮面。しかし、ユエからある衝撃の事実が判明した!
「ゾウハはかつて、華蝶仮面と同じように正義を愛する者でした。しかしある戦いの中で、彼は巨悪の根源とも言える怪人に出会いました」
「……巨悪の根源」
「彼は全ての力を持って彼を封印しました。ですが……その封印は解かれてしまいました」
「その名は……虚無の闇、イェンレン」
〜復活! 巨悪の根源、イェンレン!〜
「フン……雑魚が」
「ハァ……ハァ……」
目の前の膨大な力を前に膝をついてしまう華蝶仮面。三獄士とは比べものにならない。
しかし、彼女もまた倒れるわけにはいかない。ここで倒れてしまっては散っていった仲間たちや多くの民が危険にさらされてしまう。
「わ、私は……まだ!」
「もういい……ここで死ね」
だが、無情にも冷徹な刃は華蝶仮面に襲いかかった。
「これまでか……」
目を瞑り、覚悟を決めた華蝶仮面。
その時!
「セイッ!」
「…………ッ!?」
「ほう……」
その刃を止める者あり!
それは、華蝶仮面が倒すべき敵、ゾウハであった。
「フフッ……フハハハハハ!! 会いたかったぞ! ゾウハ!!」
「あいも変わらず下品な輩よ」
「貴様は……何故!?」
イェンレンは一度距離を取り、力を溜める。
そして華蝶仮面とゾウハは横に並び、武器を構える。
「勘違いするなよ華蝶仮面。貴様を倒すのはこの俺、ゾウハ様だ」
「それはこちらとて同じこと……しかし」
「ああ……そうなると目の前の邪魔者を消す必要がある」
それを合図に華蝶仮面とゾウハ走り出し、イェンレンに向かっていく。力を溜めたイェンレンもそれを迎え撃つ。
「「ハァアアアアアアアア!!!」」
「なめるなアアアアアアア!!!」
〜因縁の決着!〜
「さぁ……イェンレンも消えた。残るはこの俺だけだ」
「その前に答えてほしい。かつては正義を愛した男が何故こんな真似を……」
「…………この世は悪を欲している。たとえ全ての悪を消し去ろうとも人間は新たな悪を作り、戦争を生む」
「………………」
「人間のために戦おうとも、人間は変わらぬ! それならばいっそ、俺が悪となりて世界の敵となる!」
ユエが言っていた通り、ゾウハは優しき正義の味方であった。しかし、人間同士の戦いで心が傷ついたゾウハは新たな悪となり、別の形で平和を願っていた。
「想いはわかった。だが! それを理由に弱き者たちが傷つくのが何故わからない!」
「犠牲なくして平和など掴めん!」
「……ならば我が槍でその想いを応える」
「やってみせろ……さぁ! 悪は此処にいるぞ!」
互いに武器を構え、対峙する両者。
人のために戦う者、人のために悪となった者。想いこそ違えど、人のために戦うことは変わらない。
しかし、彼らは止まらない。止まってしまっては全てが嘘になる。だからこそ戦うのだ!
「「ハァアアアア!!」」
これは、正義を愛する物語である……
〜臧覇サイド〜
「なんじゃそりゃああああ!」
俺は布団から勢いよく飛び出す。
辺りを見回すと見慣れない風景が目に入る。そしてすぐに曹操さんから借りた部屋だと気付いた。
「ハァ……ハァ……ゆ、夢か」
良かった……あんな正義の味方が闇落ちした俺なんていなかったんだ。
「…………ッツ!?」
そしてすぐに頭痛に襲われる。
な、なんでこんなに頭が痛いんだ?昨日の俺は何をしてた?
…………ダメだ、全然思い出せない。
「仕方ない。一度、起きて……」
そしてかかっていた布団を取ると……
「すぅー……すぅー……」
身に覚えのない女性が、裸になって眠っていたのだ。
「」
………………………………はぁ!?
〜???サイド〜
いやはや……中々面白い夢であったな。
だが我が主、桃香様が敵として出てくるのだけはいただけないな。そこは後で変えておかねば。
しかし……
「ゾウハ……か」
夢の住人にしては濃ゆい人物であったな。あそこまでの人物なら共に華蝶仮面を盛り上げていけるのだがな……
「もしも、ああいった御仁に出会えるのなら……ふふっ」
私の人生がより楽しくなるのかもしれないな。お主もそう思わんか?
本来はエイプリルフールの日に載せようと思っていた話でしたが、中々話がまとまらず、此処まで伸びてしまいました。
夢ですらフラグを立てるとは……このリハ◯の目をy)
ありがとうございました。