人間だけど私は魔化魍を育て、魔化魍の王になる。   作:創夜叉

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大変長らくお待たせしてすいません!!
色々とやる事もあったり、小説のアイディアが少し枯渇したりとあったので、アイディア補充少ししながら書きました。
今回は前半は幽冥とカツラオトコの会話が少々と、新魔化魍の戦闘シーン(蹂躙)です。


記録捌拾参

【んぐ、んぐ、うむ、むむ】

 

 私との話の前にという事で勧めた焼き魚はカツラオトコが次々と喰べて、どんどん無くなっていき、逆に焼き魚を刺していた木の枝はどんどん積まれていく。

 一応勧める前に自分の分は確保しておいたが、もしも確保してなかったら今頃、自分の分の焼き魚は無かっただろう。

 

【ふうー、美味かった。ご馳走様】

 

 手を合わせ、人間の食材に対する感謝の言葉を述べて、カツラオトコは幽冥たちのいる方に身体を向ける。

 

【改めて、カツラオトコと申します】

 

「まあ、知ってるんだよね? 魔化魍の王になる予定の安倍 幽冥です。こっちが今日、私の護衛として一緒にいる家族の睡樹と南瓜です」

 

シュルゥゥゥゥ カッカッカッカッカ

 

 カツラオトコの自己紹介に対して、幽冥も向かい合い自分と睡樹と南瓜を紹介する。睡樹は手を上げ、南瓜は腕を組みながら静かにカツラオトコを見ている。

 

【存じております。王とその家族の噂は我らの所にも轟いております。我ら魔化魍にとって王とは絶対なる存在。しかし、『人間が魔化魍の王になるのはあり得ない』、『そんな馬鹿な』、『なぜ人間如きが』と声にする者もおります。

 ですが、それが何ですか!! 我らの王である魔化魍の王がこの時代に現れた。ならば、魔化魍たるもの王を崇めず、誰を崇めという。『そこら辺の上位の魔化魍を崇めろ』、『王の子孫である魔化魍を王にするべきだ』。はっ、下らないことを言うのなら、存在する王を崇めろというものを、第一に––––】

 

 某夢の国の青いランプの魔神の様なマシンガントークに少しの頭痛とすごく褒められているという状況に顔が赤くなるという状況になり、そんな私の状態を気にせずにさらに話を続けようとするカツラオトコ。

 

南瓜

【ああ、すまん。これ以上は話が脱線しかねない。それに貴方もそろそろ本題を言ってくれないか】

 

 そんな話がコロコロ変わるカツラオトコを南瓜が止める。

 

【それもそうであった。いや、すまない。噂だけとはいえ、今代の王に会えたのだ。話がコロコロ変わるのも仕方ないだろう。まあ、それは置いておくとしよう】

 

 ごほん、咳払いをして真剣な顔つきになったカツラオトコは口を開いた。

 

【9代目魔化魍の王 安倍 幽冥様。我が友の考案したある計画。その計画に協力をお願い申し上げる】

 

「計画ですか? それはどんな計画なの?」

 

【は、その計画とは–––––】

 

 そして、カツラオトコの口から出た言葉に私たちは驚くのだった。その言葉とは。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【九州地方の猛士殲滅作戦に御座います】

 

 九州地方に存在する猛士の支部の殲滅。それの協力を頼まれたのだった。

 

SIDE◯◯

 幽冥のいる場所からかなり離れた場所にある海。

 そこの砂浜には数十人の鬼が魔化魍と戦っていた。

 

「速い!?」

 

「もっとちゃんと狙え!!」

 

「無理だ!! 速すぎる!!」

 

ポオオオオオオオオオ

 

 汽笛のような音が魔化魍の口から響き、鬼の攻撃を避け、魔化魍の速さはさらに増す。

 鬼たちは持っていた音撃武器を使って攻撃するも、するりするりと魔化魍は避け、さらに速度を上げるかの様に魔化魍は無数の脚を動かす。

 だが、速さに慣れたのか音撃弦を持った鬼の1人が、魔化魍の頭部のくる位置に音撃弦を突き刺した。

 

ポオオオオオオオオオ

 

 鬼の音撃弦の攻撃に当たったかに思えた魔化魍の身体は節々の繋ぎ部分でバラバラに分かれて、鬼の攻撃を避け、先程の時と同じ速度で、数名の鬼を囲う様に走る。

 

「なっ!! がぁ」 「なんだよ!! あいつ!! ぐわあ」

 

「みんな、がはっ」 「ぎゃあ」 「ごばっ」

 

 分かれた魔化魍の攻撃に数名の鬼は巻き込まれて、上空に上げられては落ちて、落ちた先で再び上空に上げられ、それを繰り返して、地面に落下した数名の鬼目掛けて分かれていた身体を繋ぎ、そのまま突っ込んでくる魔化魍。

 何度も繰り返された攻撃で鬼の身体にはまともに残った骨はなくほとんどの骨が複雑骨折しており、避けることもできない鬼はそのまま突っ込んでくる魔化魍に轢かれた。

 

ポオオオオオオオオオ

 

 魔化魍の通った場所には全身から血肉をぶち撒けて、骨も臓物もぺちゃんこに潰れた死体が、轢殺された鬼の数だけ折り重なる様にあった。

 

「うわあああ!!」

 

「逃げろ!!」

 

「死にたくない!!」

 

 魔化魍の攻撃を避けられ、轢かれて潰れて、血肉をぶち撒ける仲間の死体を見た鬼の数十名はその場から走り去った。

 

ポオオオオオオオオオ

 

 汽笛の様な魔化魍の鳴き声が鬼の死体の散らばる砂浜に響き、魔化魍はそのまま鬼の死体を喰らい始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 汽車の様な鳴き声が遠く離れた陸地に響き、鬼達はその方角に目を向ける。

 

「あっちに魔化魍がいる様だな」

 

「ああ。あれが噂のやつの1体。『汽笛』に違いないだろう」

 

「だが、噂の魔化魍は全部で7体。その内の1体である『白蜥蜴』は別班が追い掛けてる様だから、正確には6体だろう」

 

「『縫いぐるみ』、『首長』、『鏡』、『鉄人』、そして正体が未だ不明とされている『不明』か。今までは『縫いぐるみ』と『首長』、『鏡』が主に行動していたが、今週に入ってからは『白蜥蜴』、『鉄人』、『汽笛』、『不明』も行動する様になった」

 

 猛士九州地方支部、いや、猛士において、魔化魍は種族名で呼ぶことが多いが、同じ魔化魍による被害が拡大すると、その魔化魍に対して通称を付ける。例えば、以前四国で暗躍していた朧には『三度笠の狼の魔化魍』、骸には『独眼蛇の魔化魍』と呼ばれていた。

 だが諸々の事情により魔化魍と付けるのを止めて、現在では『三度笠』や『独眼蛇』と呼ばれいる。そして、九州地方全体では上記の7体の魔化魍が多大な被害を出しており、『白蜥蜴』は今、幽冥と話をしているカツラオトコのことである。

 

「本部の噂によると『魔化魍の王』が目覚めたことで魔化魍達が活発化してきたという話らしい」

 

「それは俺も聞いた。何でも最初に『魔化魍の王』を倒した『8人の鬼』の末裔も既に4人死んだとか」

 

「本当か!?」

 

「ああ、本部にいる友人の話だから信憑性はある」

 

「糞っ!! 魔化魍たちが暴れるのも全てそいつが………」

 

 鬼の1人が『魔化魍の王』に対して怒り、近くにあった石を砕く。

 他の3人の鬼も何も言わないが、その面の下にはまだ見ぬ『魔化魍の王』に対しての怒りの顔に変わっていた。

 

ザ…アアア………アア…   パリ…、……ン、パ…ン、パリ…

 

「なんか聞こえなねえか?」

 

「いや、聞こえねよ」

 

「幻聴じゃねえのか?」

 

 鬼の1人が聞こえた声に聞こえなかった3人は幻聴と思った。

 

ザ…アアア…ア…アアア   パリ…、パ…ン、パ…ン、パリン

 

「幻聴じゃない、俺にも聞こえる!!」

 

「魔化魍だ、みんな円を組め!!」

 

「魔化魍め!! どっからでもきやがれ!!」

 

ザアアアアアアアアアア   パリン、パリン、パリン、パリン

 

 近くまで聞こえた魔化魍の声に四方八方を見渡す鬼たちの側の海から盛り上がった2つの影は4人の鬼を襲った。

 

「…………」

 

「がっ、がふっ、…………」

 

 1人は『首長』と呼ばれた魔化魍に頭を捥ぎ取られ、その頭が口の中に収まって、残った身体からはピュウウウと血が吹き出して、その血で鎧の面が汚れた鬼は『首長』の背にある無数の棘が矢の様に発射され、血で面が汚れ、前の見えない鬼の身体を貫いた。

 

「べがっ……」

 

「がああああ」

 

 『鏡』と呼ばれた魔化魍の触手が鬼の身体と顔を貫き、もう1人の鬼は特徴的でもある頭部の巨大な鏡から放たれた熱線で焼かれた。

 そして、鬼を仕留めた『首長』と『鏡』は今殺したばかりの鬼の死体を静かに喰らい始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 海から現れた2体の魔化魍による一瞬の攻撃で4人の鬼は殺され、その肉を喰らう2体の魔化魍の食事場所から少し離れた暗い砂浜では、1人の鬼が音撃棒を構えて、辺りを見渡していた。

 

 音の聞こえた方に音撃棒を砂浜にいる何かに向けるが、姿は一向に見えない。

 

 砂浜の砂の上に軽快な音を立てながら走る音に鬼は音撃棒を向けるが、やはり、そこには何もいない。

 

 再び鳴る音に鬼は辺りを見るも何も見えない。

 

 やがて、全体から聞こえるように鳴る音に気を取られすぎた鬼は迫りくる影に気付かず、隙を見せていた。その結果–––

 

ヌーーーーーイ

 

「ぐがっああああぁぁぁ……」

 

 熊に引っ掻かれた様な傷を喉元に作り、噴出する自身の血を見た鬼は、そのまま息絶えた。そんな血の池を作った鬼の死体の側に、くるりと回転して宙から着地した幼稚園児と同じ大きさの小柄な魔化魍 『縫いぐるみ』と呼ばれている魔化魍がいた。

 

ヌーーーーーイ

 

 『縫いぐるみ』からわずかに離れた所には、顎の下部分が物凄い力で抉られた死体。

 

 面越しに顔の中心に何かが貫通した様な大きな孔のある死体。

 

 四肢があり得ない程に捻られ芋虫の様に横たわった死体。

 

 自らの喉に音叉刀を突き刺した死体。

 

 腹を切り裂かれ垂れた大腸に錆びた様な色合いの五寸釘が虫の標本の様に地面に貼り付けられた死体。

 といった惨い死体のある中で『縫いぐるみ』は声を上げる。

 

 そんな、惨劇を作り出した『縫いぐるみ』の視線の先には、上記で死んでいった鬼達によって生き残った鬼が走っていた。『縫いぐるみ』は手に持つ針を逃げる鬼に向けるが–––

 

【◯◯◯◯◯、殺さなくて良いですよ】

 

 後ろから聞こえた声で、『縫いぐるみ』は投げようとした針を鬼の死体の頭に突き刺した。

 だが、『縫いぐるみ』は刺した針を鬼の頭から引き抜き、背中に仕舞い込む様に針を消し、後ろにいる魔化魍に『縫いぐるみ』は質問した。

 

【逃していいの?】

 

【ええ。その方が手間が省けます。おそらく、鬼たちは集合場所を定めてます。ですが、我々はその場所を知りません。ならば、その場所を知る案内人について行けばいい………既に、あの鬼には私の一部がついています。貴方には–––】

 

【分かってるよ。他のメンバーに伝えればいいんだよね】

 

【はいお願いします。その間は私が鬼の相手をします】

 

 そう言って、魔化魍と話していた『縫いぐるみ』はその場から消えて、その場に残っていた魔化魍は逃げた鬼の鎧の隙間に光る物を見て、そのまま歩き始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 各場所で襲われて生き残った鬼たちは合流地点と定めていた場所に集まり始めていた。

 その数は数十人。集まった鬼たちは生き残った仲間を見て喜ぶ者や死んだ仲間の事を話し泣く者、仲間を殺した魔化魍に恨みを抱く者と様々だった。

 

ギギギギッギギギギギ

 

 だが、がらがらと何かが重なり合って響く大量の音と共に立て付けの悪い扉の様な音が響き、鬼達の耳に響く。

 

「なんだよ!! この音は!!」

 

「俺に聞くな!!」 「おい見ろ!!」

 

 鬼の1人が指差した方角から巨大な影がどんどん近づいてくる。

 

「アイツだ!! あの魔化魍が!! 『不明』が!! 他の魔化魍を指揮している奴だ!!」

 

 迫りくる巨大な影、もとい魔化魍 『不明』を見て鬼の1人が叫ぶ。

 この鬼は『不明』が『縫いぐるみ』を指示する姿を見ていた鬼で、他の仲間の時間稼ぎでなんとか逃げられた鬼だった。だが、この鬼を逃す代償として数人の鬼は『不明』の指示に従って行動していた『縫いぐるみ』によって殺された。

 

「アイツのせいで、アイツのせいで俺の仲間が!! うおおおおおお!!」

 

「おい! よせ!!」

 

 仲間の鬼の静止の声を無視して鬼は変身音叉を音叉刀に変えて、殺された仲間の恨みを晴らす為に『不明』に斬りかかる。

 

「死ね!! 魔化魍!!」

 

 だが、『不明』の身体に鬼の音叉刀が触れると音叉刀は真ん中かバキリと折れて、その刃が宙をくるくる回る。

 

「むぐっ、ぐぐぐ、がああ–––」

 

 音叉刀が折れて、動きの止まった鬼の頭を『不明』は巨大な腕で掴み、そのまま力を込めて、頭を握り潰す。頭を失くした鬼の身体はピクピクと僅かに動くも、直ぐに『不明』は鬼の死体を砂の上に投げ捨てる。

 

「くそ!! 奴に近付かずに音撃管で攻撃するぞ!!」 

 

「「おお!!」」 

 

 その様子を見た音撃管の音撃武器を持つ別の鬼は近場の攻撃では『不明』の巨大な腕に握り潰されると判断し、中距離から同じ音撃管を持つ複数の鬼と協力して攻撃を始める。

 

 しかし、『不明』は迫りくる音撃管の空気の弾丸に向けて、自身の身体にあった一部を取ると手裏剣のように投げつける。空気の弾丸は魔化魍が投げたものに当たり乾いた物が割れるような音ともに消えた。

 

「撃ち続けろ」 

 

 防がれた事を知った鬼はさらに音撃管を撃つが、『不明』は同じ動作で同じように攻撃を防ぎ、空いている腕を脚の一部に伸ばして引き剥がす様に脚にある栄螺の様な部分を取る。

 

ギギギギッギギギギギ

 

 『不明』の声と共に引き剥がした栄螺のパーツが槍の形状に変わり、『不明』はそれを勢いよく投げる。 

 

「がっあ……」

 

「がびゅ……」

 

 栄螺の槍は鬼の1人の身体を貫き、さらに後方にいた鬼の顔に突き刺さった。『不明』の槍の投擲から運良く逃れた鬼は、ベルトのバックルを外して、音撃管の先に付け、鬼の必殺技である清めの音を放つ––––

 

「がへあっ」

 

 てなかった。突如、暗闇から飛ばされてきた巨大な鉄球が音撃を放とうとした鬼の頭にめり込み、その命を散らせていた。

 顔の半分が鉄球で潰され、手には音撃を放とうとした音撃管が握られたままだったが、鉄球に繋がっている鎖が何かに引っ張られると、生き物の様に鉄球は外れて、音撃管はその衝撃で離れた砂場に落下し、鎖に繋がった鉄球は持ち主の手元に収まる。

 

 鉄球から伸びる鎖の音と共に暗闇から歩いてきたのは、鈍色の鎧に全身が覆われ、鎖骨から背中に掛けて伸びる2対のパイプ、腰には英語のdに見立てた金色の蛇が描かれたバックルの付いた赤いベルトを巻き、側頭部から伸びる湾曲した2本の角を持った異形 『鉄人』だった。

 

「ふん。つまらん」 

 

 『鉄人』は殺した鬼の持っていた音撃管を一瞥すると、脚を振り下ろして音撃管を踏み壊す。それを見た鬼の1人が手に持つ音撃弦にバックルを嵌めると、弦を弾く。

 

音撃斬(おんげきざん) 雷電爆震(らいでんばくしん)!!」

 

 弦を弾き、爆音が響くごとに『鉄人』の周りに黒雲が発生し、鬼が弦を勢いよく弾くと黒雲は『鉄人』を呑み込み、雲の中から激しい爆音の如き雷鳴が迸る。

 『鉄人』を仕留めたと思った鬼は次の音撃を放つ為に音撃弦を『不明』に向ける。だが–––

 

「…………やはり、あいつとは違う」

 

 黒雲の中から一切の傷が無い『鉄人』が歩いてきた。

 

「何故だ。間違いなく音撃は直撃した筈!!」

 

「………俺の知る男の使った電撃は身体の芯に響くものだった。こんなのが、今の仮面ライダー(・・・・・・)なのか? ………やはり、世界が違うとこうも違うのか(・・・・・・・・・・・・・)? まあ良い。死ね」

 

 そして、手にある鉄球を回し始める。ぶんぶんと空気を裂く音が響き、ヒュンという音と共に鬼の1人が鉄球の餌食になった。

 

 『不明』と『鉄人』の圧倒的な力に鬼たちは身を震わせ、戦う気力はどんどん下がっていく。

 統率をしていた鬼は即座に判断した。この場で戦って死ぬより、生きて情報を届け、後続の鬼たちの助けにするため。そう判断して鬼は撤退の命令を下そうとした。しかし、その判断は遅かった。

 

「全員に告げる、これより撤、がはっ………退を…」

 

 倒れた鬼の背中には無数の矢が突き刺さっており、鬼を統率していた鬼が死んだことにより、生き残った鬼たちは、己の生存を考えて、その場から逃げようとする。

 

ザアアアアア パリン、パリン ヌーーーーーイ

ポオオオオオオオオオ 

 

 弓を番えた妖姫に引き連れられた無数の魔化魍が鳴き声を上げながら、生き残った鬼たちを見つめる。

 

「「「「「「うわあああああああああ!!!」」」」」」

 

 その光景を見た鬼たちの悲鳴が夜の海の波音に呑まれて消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 巨大な魔化魍とその仲間が立ち去った場所には粉々に砕かれた鬼の鎧の破片と赤黒く染まった砂浜、僅かな骨と小さな肉片が残っていた。




如何でしたでしょうか?
今回の魔化魍の内、『鉄人』のみは魔化魍ではなくあるライダーに出た怪人です。まあ、特徴を結構書いたとのですぐわかると思います。
それでは、次回は幽冥とカツラオトコの会話と幽冥の消えた妖世館での状況を書きたいと思います。


ーおまけー
迷家
【はいーはーーーい。第3回おまけコーナー始まるよーーー!!】

睡樹
【い……ええーー…い?】

迷家
【うんうん。いいノリだね】

睡樹
【こ………うした…方が………いいん…だよ…ね?】

迷家
【そうそう。そんな感じだよ。で、今回のゲストは眠り呼ぶ小さき植物魔化魍 コロポックルの睡樹だよ】

睡樹
【主と…一緒に……いたの…に何で…こんな…所にいる………の?】

迷家
【これが噂のご都合主義ってやつだって変な人が言ってたよ】

睡樹
【そう……なん…だ】

迷家
【まあ、そんことはほっといて、ねえねえ。睡樹は今どんな野菜を育ててるの?】

睡樹
【野菜? ああ……主…と昇布……と…買い………にい…った…物……だよね。
 この……間…までいた………万年…竹に………よると…胡瓜……トマ…ト………大根……それと…とく…せ…い竹だよ】

迷家
【成る程、ねえねえ睡樹の野菜で喰べれるのなんかある?】

睡樹
【そろ………そろ…トマト……が収…か…く……出来…る。それ……出来…たら……し…げ…久のピザ……に使っ……ても…らう………だ…から…そん………時…に…喰べ………させて…あ……げる】

迷家
【それは楽しみだね。おっと、そろそろお別れの時間だね】

迷家
【じゃ、ばいばーーーーい!!】

睡樹
【ばい…ば…い】

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