何だか違うDB   作:パンチ拳血

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皆さんこんにちは。投稿致します。
遂にここまできました!
サイヤ人編の最後であるナッパとベジータ戦ですね。
それではどうぞ。


サイヤ人襲来 恐るべしサイバイマン!

 地球に、かつてない恐怖が訪れようとしていた。

 

 

___東の都にて。

 

 

 住民たちはいつもの通りに生活をしていた。車のクラクションが鳴り、人の声が騒がしい。

 そこに、二つの飛来物が近付いていた。

 

 そして、墜落。いや着陸か。

 ビルを貫き、車道を破壊してその二つは日が傾き、薄暗くなっていた都に落ちた。

 人々は騒ぎ、その飛来物に近寄る。

 

 すると、飛来物の扉が開き、誰かが出て来たではないか。しかも彼等は空中に浮き、ゆっくりと地面に立つ。

 人々は更に騒ぎ立てる。

 

 

「地球て言ってたな、まぁまぁな星じゃないか」

 

 

 まるで品定めする様に辺りを見渡していた。

 もう一人の大きい方は、

 

 

「ピーピー五月蝿いヒヨコ達に、挨拶してやろうかな」

 

「加減しろよ」

 

 

 そう言うと、大型な男は開いた手をゆっくりと上に上げ、上げ切る時に人差し指と中指を揃えて天に向かって突き出した。

 

クンッ

 

 瞬間、爆発。

 東の都を大きな光が覆い、爆風を巻き起こす。その範囲は異常なもので、東の都全てを破壊し、そこは最早見る影もないクレーターと化してしまった。

 

 そしてそれは、地球の戦士達にも伝わった。

 

 

「うわぁぁぁッ」

「なんだ⁉︎ や、奴等、何をやりやがった⁉︎」

 天津飯と餃子が、

 

「い、一体ッ!?」

 ヤムチャが、

 

「桁外れだッ!」

 クリリンが、

 

 

 他の戦士にも伝わり、その爆風は広がっていった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 卑下た笑い声がクレーターとなった東の都跡地に響く。

 

 

「ハッハッハッ、ちょっと挨拶が丁寧になり過ぎちまったかな?」

 

「これぐらいにしとくんだなナッパ。あまり派手にやらかすと、この星が高値で売れなくなるぞ」

 

「そ、そうかぁ」

 

 

 ふと、ナッパと言われた男が何かを思い出す。

 

 

「そういやぁ、どんな願いも叶う球も探すんでしたな」

 

「そうだ。先ずはラディッツを殺した奴等を探し出して吐かせるか」

 

「そうですなぁ」

 

 

 どうやらナッパという男の方が、立場は下らしい。口振りからしてもそれが伺える。

 

 

「だがもしその球がこの近くにあったとしたら、俺達に永遠の命をという願いはパーになるぞ。貴様のくだらん挨拶の所為だ」

 

「すいません、うっかりその事を忘れてたんで」

 

「ま、済んだ事だ。取り敢えず戦闘力の一番高い奴を探すんだ。そいつが例のカカロットか、もしくはラディッツを殺した誰かだからな」

 

 

 そう言って左目の機械のスイッチを押す。だが、その時にナッパの顔が曇る。

 

 

「妙だ。戦闘力1000を超える反応が、一つや二つじゃあない」

 

 

 ナッパは首を振り、戦闘力のある所を見て驚く。

 

 

「こんな星にどうして?」

 

「狼狽えるな、所詮俺達の敵では無い。取り敢えず一番の戦闘力を持つ奴を探せ」

 

 

 ナッパはその言葉を頷き、辺りの戦闘力を見る。

 だが「ん?」と唸り、ナッパが男に話しかける。

 

 

「どうやら、そいつらはこちらに来るようですぜ」

 

「フン、手間が省けたな」

 

 

 男達、いやサイヤ人の二人はニヤリと顔を歪ませて夕暮れの空を見上げるのだった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 サイヤ人の元へ急ぐ地球の戦士達。

 誰もかれもがこの時の為に自分を強化して来たのだ。絶対に負ける訳にはいかない。

 

 

「餃子っ! お前はここに残っていろ!」

 

「ヤダ! 僕も行く! 折角修行したから行く! 天さんと、一緒に!」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「天津飯達が動き出した! 俺も早く行かなきゃ!」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「遂に来おったか……」

 

「どうかしましたか? 亀仙人様?」

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

「修行の成果を見せる時が来たか……!」

 

 

 各人がサイヤ人の所へ飛ぶ。

 それぞれの思いを胸に。

 

 

 

 

 最初にサイヤ人の所へ到着したのは天津飯と餃子、そしてクリリンだった。

 

 

「来た来た、お強そうなのが三匹ッ」

 

「どうやら俺達のことは、よ~くご存知らしいぜ」

 

 

「あ、あいつらがラディッツより上のサイヤ人かッ……! な、なるほど、恐ろしい気を感じるッ!」

 

 

 クリリンが震えながら言う。その震えは武者震いか、それとも恐怖によるものなのか。

 そのサイヤ人はラディッツと似た戦闘服を着ており、同じく左目にレンズの様な機械を付けていた。

 何より証明するのは腰に巻きつけてある尻尾。ラディッツも言った、サイヤ人の特徴である。

 

 

「念のために聞くが、ここに一体何の様で来た……?」

 

 

 天津飯が尋ねる。

 すると大柄のサイヤ人、ナッパが答えた。

 

 

「一番の目的は願いを叶える球ってやつだ。俺達に大人しく寄越すんだな」

 

「だが持ってもいないようだし、知ってても教えるもんかって感じだな」

 

 

 クリリン達が構える。

 と、そこへ見たことのある飛空艇が上空に現れた。

 そして、一つの影がその他に降り立つ。その正体は、

 

 

「お主達がサイヤ人か」

 

「む、武天老師様!」

 

 

 クリリンが叫んだ通り、亀仙人が駆けつけたのだった。

 だが、サイヤ人達は全く驚く素振りを見せず不敵に笑っていた。

 

 

「む? そこの爺さんも戦闘力が1000を超えてやがるのか」

 

「ナッパよ、スカウターを外せ」

 

「なに?」

 

「そいつらは戦いに応じて戦闘力を変化させるんだ。こんな数字は当てにならん」

 

「そういやぁそうでしたねぇ。弱虫ラディッツの馬鹿は、スカウターの数字に油断してやられやがった様なもんだったからなぁ」

 

 

 そう言ってスカウターと言われる機械を外し、地面に投げ捨てた。

 クリリン達は弱虫ラディッツという言葉に反応して驚愕する。

 

 

「悟空の兄を、弱虫扱いだと⁉︎」

 

「弱虫ラディッツか、へへ……」

 

 

 あの時のラディッツは自分達にとって圧倒的存在だった。それを弱虫とは……。

 

 

「そうだ、こいつらのお手並みを拝見させて貰おう。おいナッパ、サイバイマンが後六粒ほどあっただろう? 出してやれ」

 

「ベジータもお遊びが好きだなぁ」

 

 

 どうやら小柄な方のサイヤ人はベジータと言うらしい。

 ナッパが懐から小瓶を取り出すと、地面の土を摘み、感触を確認するかの様に擦りながら落とす。

 

 

「この土なら良いサイバイマンが育つぜ」

 

 

 そう言って指で穴をつくり、その中に粒を入れて緑色の液体を流し込むと、地面が盛り上がり薄気味悪い怪物が生まれた。

 

 

「標的はあの四人だ。痛めつけてやれ、サイバイマン」

 

 

 ベジータの声が合図となり、サイバイマンが襲いかかった。

 

 土埃が舞う。いつの間にかメディアのカメラマンがヘリコプターから撮影しているが、速すぎて個人を映せていなかった。移動した軌跡が飛び交うだけで、何も見えない。

 ヘリコプターの音に機嫌を悪くしたのか、ナッパがその中の一機を破壊する。それを見た他のヘリコプターは蜘蛛の子を散らす様に逃げていった。

 時間にして数秒間。一旦の打ち合いが収まり、再び構えるクリリン達。

 

 

「こいつら、中々できるぜ」

 

「その様だな」

 

 

 ナッパが「痛めつけてやれッ!」と再度サイバイマンに向かうように言い放った。そのとき、

 

 

「ちょっと待った!」

 

 

 クリリン達が聞き覚えのある声が響いた。その正体はひと吹きの風と共に姿を現す。

 

 

「クリリン、それに皆、遅れてすまない」

 

「ヤムチャさんっ!」

 

 

 現れたのは顔に傷をつくり、髪が伸びたヤムチャの姿だった。

 ヤムチャは「サイヤ人は二人では無かったのか?」と尋ねると、クリリンが事情を説明し、ヤムチャはサイヤ人の方を向いて構える。

 

 ベジータはその数を数えていた。

 

 

「ふむ、五人か。足りんが、まぁいいだろう……。どうだ? 貴様等こちらの兵と一匹ずつ戦ってみんか? ゲームだ」

 

「残りの一匹は?」

 

「カカロットにでも取っといておけ」

 

 

 その発言に、クリリンは好都合だと思った。悟空も未だ到着していないこの状況、多対一にならずに済むこのルール、時間稼ぎには丁度良いと思った。

 「いいだろう」と名乗りを上げたのは天津飯。かかってきな、と言わんばかりに拳を前で突き合わせた。

 

 

「お前からいけ、思いっきりぶつかるんだ」

 

「さぁサイバイマンよ、遠慮せずに叩き潰してやれッ!」

 

 

 二人の声に、サイバイマンの一匹は不気味な声を上げ、襲いかかった。

 天津飯は向かって来るサイバイマンに合わせるように掌を突き出した。すると拳圧がサイバイマンを吹っ飛ばし、更に追い討ちをかけようとする。しかし、サイバイマンは体勢を直すと、頭が割れて謎の液体が噴出した。それは天津飯だけではなく、他の皆にも当たる量。

 天津飯はこれを避け、皆の方に飛んだ液体は亀仙人が掌で風を起こして身を守る。ヤムチャも過去に受けた、"爽やかな風"だ。

 隙を見つけた天津飯は、空中に逃げるサイバイマンに的確に肘をめり込ませダウンを奪った。そのままサイバイマンの一匹は動けず、この勝負は天津飯の勝ちとなった。

 

 

「ば、馬鹿な。サイバイマンの戦闘力は1200だぞ。パワーだけなら、ラディッツに匹敵する!」

 

 

 ナッパが驚く。それに対し天津飯は、

 

 

「そうか? ラディッツの方が何倍も強く感じたが」

 

 

 と言い捨てた。

 ナッパは悔しがるが、事実だ。ベジータはそれに口出しする。

 

 

「奴の戦闘力はそれを超えると言うことだろう。ナッパ、どうやらあいつら少しは楽しませてくれそうだな」

 

 

 ベジータはそう言うと、倒れたサイバイマンをバラバラにした。

 地球の戦士達は驚き、そして納得した。やはりラディッツの言っていた事は本当なのだと。仲間も仲間と思わない奴等なのだと。

 ただ、ナッパは「なんてことを」と驚きを隠せなかったようだが。

 

 

「さて、次はどいつだ?」

 

 

 その言葉にクリリンが前に出ようとしたが、ヤムチャがそれを止める。

 何故ならクリリンはすでにドラゴンボールで生き返っているからだ。もしもの事があった場合、取り返しがつかない。

 

 

「俺が出る。ここらでお遊びはいい加減にしろってとこを見せてやるぜ」

 

 

 ヤムチャが前に出た。

 サイバイマン達はナッパに「ハナっから飛ばしていけ」と怒鳴られ、真剣な面構えを取っているように見える。

 

 そして一匹が前に出て、勝負が始まった。

 ヤムチャとサイバイマンの打ち合い。最初から本気になったサイバイマンは簡単にはやられなかった。

 ヤムチャの拳を見切り、ジャイアントスイングをかますサイバイマン。そのまま隙だらけのヤムチャにトドメを刺そうとしたが、その攻撃はすり抜ける。

 それは残像拳であった。サイバイマンよりも更に上に行き、溜め終わったかめはめ波をぶつけるヤムチャ。

 その勢いは凄まじく、地面ごとサイバイマンを押し潰し、動く事は無かった。

 

 

「お前達が思っているほど、その化け物は強くなかったようだな。他の四匹もこの俺が片付けてやる」

 

 

 ナッパは「なんだとッ」と反応するが、ベジータは不敵に笑って、

 

 

「どうやら今度は貴様等がサイバイマンを甘く見たようだな」

 

 

 

 

 気付いた時にはもう遅い。

 

 

 

 

 死んだと思ったサイバイマンがヤムチャの身体に組み付く。

 ヤムチャは「しまった」と言って剥がそうとするが、一向に剥がれる気配がない。

 

 すると、サイバイマンの身体が何やら怪しく光り、

 

 

 ドォォォォン……

 

 

 爆発した。

 そして、爆発の後地には、

 

 

 

 

 

 何も残っていなかった。

 

 

 

 

 

 

 




???「いった側からまた油断、馬鹿は死ななきゃ治らない」



別にこれといって変わってないですが、亀仙人が出陣して悟飯とピッコロがいないという。
あれ?もしかしてピンチ?

いえいえ、悟空が早めに来るんで大丈夫なはずです。
因みに、亀仙人が飛空艇でやってきたのは、鶴仙流を嫌っていたので舞空術を学びませんでした。


では、ありがとうございました。

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