何だか違うDB   作:パンチ拳血

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はいこんにちは。投稿致します。

原作との細かい矛盾点がこの作品にありましたら余り気にしないでいただけると嬉しいです。


修行の始まり

 悟空の発言により、神様の宮殿に行く事になった地球の戦士達とラディッツ。

 しかしその道中は過酷なもので、特にカリン塔と神様の宮殿を繋ぐ如意棒の道のりでは、皆雷に打たれながら何とか到着するのであった。

 因みにカリン塔で仙豆を齧っていたヤジロベーも半分無理矢理で連れて来た。

 

 宮殿に辿り着き、そこで出迎えたのは神様とミスターポポ、そして意外にも占いババであった。

 

 

「ね、姉ちゃん!?」

 

「久しぶりじゃな。しかし相変わらずスケベな顔しとるのう」

 

「ほっとけ!」

 

 

 亀仙人との再会に、辛辣なことを言う占いババ。

 それはともかくとして、神様がこの宮殿に下界の人間を呼び寄せるのは前例がない事だった。二代に続いて神に仕えたミスターポポも、悟空が初めて来た時に「ここに来た人間初めて」と言っていたので、かなり珍しい事なのだろう。

 全員が集まった事を確認すると、神様は言った。

 

 

「よく来た。さて、では孫悟空とその兄よ。こちらに来るがいい。ミスターポポ、後は任せたぞ」

 

 

 ポポは「はい」とだけ返事をし、戦士達の方を向く。

 悟空とラディッツは言われるがままに神様に付いて行き、占いババもその後を追う。

 

 悟空等が行ってしまい、暫く時間が経った後、クリリンが口を開いた。

 

 

「あの〜……、俺達はどうしたら?」

 

「お前等、ミスターポポと試合する。勝ったら神様の修行受けられる」

 

 

 神様の修行。その言葉に、ヤジロベー以外の皆が驚いた。悟空があそこまで強くなった修行を、勝てば受けられるのだと言う。

 皆が歓喜する中、亀仙人はミスターポポに質問する。

 

 

「悟空とその兄はどこへ行ったのですかな? 出来ればその理由も」

 

「神様達、あの世に行った」

 

 

「あの世っ⁉︎」と、皆が先程の歓喜も忘れて反応する。死にに行った、という訳では無いだろうが、そんな言葉を聞いたら誰だって困惑する。皆が騒ぎ立てると、

 

 

「お前等せっかち。話は最後まで聞く」

 

 

 どうやら続きがあるらしい。

 そう言えばそうだ。亀仙人だって理由を尋ねたし、皆早とちりしたのだ。落ち着きを取り戻すと、ポポは続きを話し出した。

 

 

「悟空とその兄、強い。神様の修行では足りない。だからあの世で界王様という偉い方に修行受けに行く」

 

 

 どうやら神様の修行よりもっと凄い修行を受けに行くらしい。皆は納得し、そして疑問に思った。

 

 

「ならば何故俺達も連れて行かなかったのですか? 一年後の戦いの為、更に強い戦力が必要ならばそれが一番なはず」

 

 

 どんな厳しい修行にも耐えてみせる、そう言わんばかりの面構えで天津飯は尋ねた。

 

 

「そんなの簡単。お前等弱い。だから無理」

 

 

 単純明快。しかしそれは残酷な言葉だった。最早訪ねる訪ねないに関係なく、会うことすら出来ない立場にあるらしい。

 勿論それを聞いて黙っている彼等では無い。悟空やラディッツには及ばないものの、天下一武道会ではそれなりの実績を残し、この地球でも屈指の武闘家だと自負している。

 それを思った一人であるヤムチャが、ポポに物申す。

 

 

「それは聞き捨てならねぇな。俺だって借り物の身体とはいえ、神様に一発与えてるんだ。舐めてもらっちゃ困るぜ」

 

「ならばミスターポポに勝って証明する。出来たら行けるかもしれない」

 

 

 ポポは「いつでも来い」と言う。

 

 ならばお言葉に甘えて、と言わんばかりにヤムチャは飛びかかった。

 その構えはヤムチャの代名詞、狼牙風風拳だ。それは悟空をして疾いと言わしめた技であり、ポポに無数の打撃を浴びせる筈だった。

 だがそれは空を切り、逆にカウンターを受け、ヤムチャは気絶してしまった。

 余りにも早い決着に、皆は茫然とした。

 

 

「次の奴、来い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 この後めちゃくちゃ負けまくった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 神様に連れられ、悟空とラディッツが来たのは閻魔大王の目の前であった。

 ここに来る前にラディッツが「また別のナメック星人か……」と言い、「やはり私はナメック星人なのか……」という会話があったのは省略する。

 今、神様が閻魔大王に長々と話しているが、どうやら何かの許可を得ようとしているらしい。

 

 

「___と言う訳で修行させたく、生身のままで伺った訳です。どうか閻魔大王様、界王様の下へ伺う事をお許し下さいませ」

 

 

 その言葉に、閻魔大王は唸る。

 

 

「うぅむ、孫悟空とその兄、ラディッツか……。孫悟空の実績は素晴らしいが、兄の方がなぁ……」

 

 

 ラディッツは確かに昔、多くの惑星に住む生物を襲い、殺してきた。当然それは死んだら地獄行き待った無しの罪である。閻魔大王はそれを案じて悩んでいるのだろう。

 

 閻魔大王が悩む。その長さに遂にラディッツも我慢出来なくなり、力尽くで界王の居場所を突き止めようとした。

 だが、

 

 

「大人しくしていろ。このまま地獄行きにして欲しいか」

 

 

 と言い、たった数分でラディッツを取り押さえてしまう。それを見た悟空は、

 

 

「へぇ〜、あの兄ちゃんをいとも簡単に取り押さえるなんて凄ぇなぁ〜。オラ閻魔大王様に修行つけて貰おうかなぁ……」

 

 

 と感心していた。もっとも神様はその余りの無礼さに「敬語で話せ」と焦っていたが。

 閻魔大王は純粋に凄いと言われ悪い気がしなかったのか、照れているようにも見えた。

 神様は続けて「界王様の方が凄い」と内緒話の様に悟空に言ったが、それを閻魔大王に聞かれてしまう。

 

 

「ほぉ……、地球の神よ。ラディッツと一緒に地獄行きにしてやろうか?」

 

 

 ギクッと飛び跳ねたのは神。

 その後センスの無いギャグで誤魔化そうとしたが、余りのセンスの無さに茫然とされてしまった。

 そして閻魔大王は何か諦めた様子で、

 

 

「よかろう。そんなに行きたければ行くがいい。だが、蛇の道から落ちても、わしゃあ知らんからな」

 

「あ、ありがとうございます!」

 

 

 閻魔大王の許しを得て、悟空とラディッツは占いババに連れられ蛇の道の出発点、蛇の頭に連れられていく。

 神はただ、悟空達と地球の未来を祈るのみだった。

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 かくして、悟空とラディッツは蛇の頭に到着した。

 

 

「ここが蛇の道じゃ。界王様はこの先におられる」

 

「長ぇなぁ〜」

 

 

 それはどこまでも続く一本道。道の先は雲に隠れ、見えない。

 

 二人は早速走り出そうとすると、

 

 

「おっと、言うのを忘れとった。雲の下には落ちるなよ。そこから下は地獄じゃ、落ちたら二度と戻れはせん」

 

 

 占いババからの遅い忠告。

 悟空が立ち止まり、答える。

 

 

「この蛇の道てどのくれぇの長さなんだ?」

 

「詳しい事は分からんが、噂によれば、およそ100万kmだったかのぅ?」

 

「ひゃ、100万!? 辿り着いた奴いんのか?」

 

「確か、閻魔大王様が一人くらいだと言っておった」

 

 

 あまりの長さに悟空は驚いたが、到達した人物がいるならば行けるか、と楽観的に考えた。

 要するに、この蛇の道から落ちずに辿り着けばいいのだから。

 

 

「それっ、舞空術〜」

 

「ほぅ、カカロットの所では飛ぶのに名称があるのか」

 

 

 飛んで行ってしまえばいいのだ。

 呑気な話をしながら、悟空とラディッツは瞬く間に飛んで行った。

 そのあまりの速さに、暫くはポカーンとしていた占いババなのであった。

 

 

 

 

〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 何日が経過したのだろうか。

 一週間、いや一カ月かもしれない。それほどの長き間、悟空を除いた地球の戦士達はポポとの試合に明け暮れていた。

 しかし、一人としてポポに打ち勝つ事は出来ずにいた。

 

 天津飯が四人に増え、同時にかかっても避けられ。

 餃子の超能力も当たらなければどうと言う事はなく。

 クリリンはかめはめ波を放つがポポに食われ。

 亀仙人の深い読みも疾さに負け。

 ヤジロベーの不真面目さにポポは頭を殴り。

 ヤムチャは繰気弾で狙い撃ちするも、遊ばれ、挙げ句の果てに自分に当たる様に誘導されてしまった。

 

 最初はどうにかいけるだろうと思っていたが、今ではどう勝つかも分からない始末。

 意気消沈した彼等を見て、ポポは言った。

 

 

「みんなダメ、無駄な動きが多い。だからミスターポポに当たらない」

 

 

 心を無にする、とポポは言っていた。

 だが、意識してどうこうするものでも無い。オマケに空気も薄いので、疲れも倍増だった。

 ポポは更に言う。

 

 

「お前達は目だけでモノを見ようとするから、ポポの動き読めない。物の気配や微かな空気の動き、そして勘。見るだけではなく、感じるんだ。コレ凄く大切なこと」

 

 

 一心不乱に技術を上げてきた彼等も、これは盲点だっただろう。運動神経も動体視力も関係なく、無我の境地。悟空もこれに至った。ならば超えなければいけない。

 沸々と闘志を燃やし、クリリンを筆頭に立ち上がる。

 弱音なんか吐いていられない。サイヤ人はすぐそこまで迫っているのだ。いつまでも悟空に任せ切りなのが可笑しいのだ。自分達がやらないで誰がやるのだ。

 それを見て、ポポは言った。

 

 

「お前達、いい顔になった。でもそれが分からなければミスターポポに勝てない」

 

 

 だからどうした。ならば証明してみせよう。何度倒されても諦めない心で。

 

 かくして、全員の修行が始まった。その結果がどうなるのか、それは誰にも分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 サイヤ人が地球に到着するまでの時間は、刻一刻と迫っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




はい、ありがとうございました。

普通に亀仙人が前線側にいるというこの作品。
でもあの人300歳越えてるのに戦闘力上げる凄い人なんですよね。だから大丈夫だ、問題ない。


いやぁ〜、修行の描写て難しいですね。
どう強化するにしても、そこの詳しい描写がなければ意味が無いですし伝わりにくいという。

さっさと書き終えたので技量不足な点があると思いますが、読んでいただけたら嬉しく思います。

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