強く生きろ!!
陛下!!
ムゲンはいつの間にか子供に戻っていた。原因は帝具の影響で子供に戻っていたらしい。
そんなことより、今日は新しいサーヴァントを召喚させた。
なかなか粗野の女性に見え、ライオンのような耳と尻尾。そして目差しは獣のように鋭い。
サーヴァント。アーチャーのアタランテを召喚した。
アタランテ「汝がマスターか?」
アタランテはムゲンに向けてそう答え、ムゲンは、
ムゲン「確かに、俺が召喚したが、マスターは俺と同じ背のこの人だ。」
ムゲンは陛下に向けて指を指した。
そして無事に契約をし。陛下のサーヴァントとなった。
その後、ムゲンはアタランテに伝えなきゃいけない事を広場で話した。
ムゲン「アタランテ。実は召喚した理由は全て他でもない」
ムゲン「これから言う事は全て本当の事だ。この世界には聖杯戦争は無い」
アタランテ「なに!?それはどういうことだ!?」
ムゲン「でも、今はそんなくだらない聖杯より、もっと最悪な戦いに出てもらう」
アタランテ「それはどんな戦いだ?」
ムゲン「ここで話しても上手くいかない事もあるから、少し別の部屋で見せたいものがある。今の世界の状況を」
ムゲンは鍵を使って皆を連れて来て、別の部屋の部屋に向かい、今の状況の世界を見せた。
アタランテ「こ、これは!?」
アタランテは空から見ていた。
街に人はいるが明るい表情が無い。
子供達は暗殺者として育てて、暗殺部隊から罪のない子供を取引して、人体実験に使ていた。
ムゲン「このが今の世界だ。この世界の子供や大人まで、生きる考えさえも無くなっている。お前にとって一番汚い世の中だ」
アタランテ「これが、今の世の中なのか!?」
ムゲン「そうだ。夫と妻が楽しく幸せに暮らしていたはずが、1人の外道の考えで、その家族は崩壊した。その中にも子供がいたらしい。だが、その子供は修道院の所で預けられて、さらにその子も……暗殺部隊に入れられ、死亡した。」
アタランテ「なに!?」
アタランテは今の世界に、それ以上にない激怒を感じた。
アタランテ「(子供は、宝だというのに…その宝を汝らの勝手で変えられて、死んでゆく…)」
ムゲン「この世界を、…全てを変えたいと思わないか?」
アタランテ「…なに?」
ムゲン「俺たちは、この世界を変えるために戦っているんだ。力を貸してくれないか。お前の聖杯への願いは、『この世全ての子供たちが愛される世界』。その願いと一緒に俺たちの世界を変えないか!?」
ムゲンの言葉にアタランテは聖杯に願いの事を思い出した。
この世に生を受けた子供は皆、両親からも周囲の人々からも愛され、そうして育った子供たちが新たに生まれた命を愛するという世界の循環を…。
アタランテはそのことに激怒が消え、冷静さを保ち、自分のマスターである陛下に、「このアーチャー。アタランテが汝をお守りします」そう答え、新しい家族、アタランテが加わった。