異世界での生活も楽ではない   作:XkohakuX

4 / 17
今回は投稿が遅くなることが無かったので良かったです笑( * ˊᵕˋ )
これからも週一のペースをキープしていきたいです笑笑( *´꒳`* )


第4話 *力自慢の大男*

パタパタパタと鳥が飛び立つ音で目を覚ます。

昨日はあまり忙しいことが無く、のんびりと過ごしていたからか昼に起きることが無く朝に起きることが出来た。

「ふぁ〜ぁ。よく寝たなぁ...。」

軽く欠伸をしてからレンのところに向かうため身支度を始める。

いつも寝巻きに使っているジャージを脱ぐと引き出しを開けた。

そこには、レンから譲り受けた衣類がたくさん入っている。

(昨日レンが連絡事項があるから来てくれ、とのことだったが一体なんだろうか?)

そう思いつつ裕兎は適当に一番上にあった衣類を手に取ると、それを着る。黒に灰色の縦ラインが入ったワイシャツに上から青色の燕尾服のような物を着る。その燕尾服の内側は黒色に白い茨の模様があった。

ズボンは灰色のものだった。

(それにしても慣れない生活のせいか、ちょっと寝足りないな...。)

自分の部屋を出て廊下へ出ていくとレンの部屋へと向かった。

裕兎は眠たそうに目を擦りながら歩く。

なんとなく窓から外の自然をぼぉーっと見ているとふと思いつく。

(そういえば、蕎麦って穀物のソバの実から出来てるんだよなぁ。久しぶりに食べたいなぁ...。蕎麦。)

ギュルギュルとお腹を空かせ、ため息を吐く。

自然と低くなった視線を再び上げると、とある部屋から煙が出ていた。

「今日は通り過ぎるぞ...。うん!通り過ぎる!」

しかし、それでもチラッチラっと目を泳がせ気になってしまう裕兎。

「はぁ...。何か安全に覗く方法ないかなぁ...。」

うーん、と顎に指を添えながら瞑目する。

そうして数秒裕兎は閃きカッと目を見開く。

「そうだぅあっとぉぉぉ!!」

目を開くと丁度目の前にロウソクがあり、裕兎はギリギリのところで背を反り、クルッとターンし避ける。

「あ...あっぶねぇー...。」

はぁ、はぁ、と呼吸を荒げ少しずつ息を整えていく。

「携帯で撮れば良くないか!?...にしても、ある台数は俺の一台のみ!あぁーリスク高ぇなぁ。」

眠気で頭が働かないながらも、またもや閃いた。

「あっそだ!携帯を作ろう!...にはパソコンが必要かぁ。あと携帯は需要度高いから回線も使っていきたいなぁ。うーん...、まぁ、今は眠いし後々考えるか。」

欠伸をしながら疲れたなぁ、とのそのそ歩いているといつの間にかレンの部屋に着く。

そしてドアをノックした。

コンコン。

「入るよー。」

「うん。構わないよ。」

ドアの向こうから爽やかな優しげな声が聞こえた。

裕兎はドアを開け部屋へ入ると再び声が飛んでくる。凛とした声と共に。

「おはよう。早かったね。」

「おはよう。今日は朝早いのね。」

どうやら、声の主はレンとミカだったようだ。

裕兎はレンの爽やかな笑顔やミカの微笑みに迎えられた。

「ん?あー...うん。おはよう」

相変わらず眠たそうにして挨拶を返す裕兎。

「眠たそうだね。朝早かったかな?」

レンは少し申し訳無さそうに頬を掻いていた。

(あれ...?俺ってこんなに朝弱かったっけ?まぁ、疲れや慣れない生活が原因なんだろう...。)

「一体何をしていたのかしら?まぁ、夜な夜なすることといえば予想つくのだけれど。」

「いや、大丈夫だ。問題ない。って、ん!?ちょっとミカさん?俺がそんなことしてると思います?」

予想外の言葉に苦笑いしながらも否定を試みるが、ミカは未だに軽蔑の目を向ける。

レンに関しては普通に笑顔で受け入れていた。

「まぁ、年頃の男の子だもんね。」

しかし、ミカは二人の反応を見てフッと勝ち誇るように嘲笑う。

「レンも裕兎も何を言っているのかしら?私は何の本を読んでいるのかしら、と思っただけよ。汚らわしい。」

「えっそうなの!?」

「ハメられたぁー!!」

二人して頭を抱える中、ミカは出し抜けたことに満足したようで今までで見たことがないような明るい笑顔をしていた。

「そんなことより、裕兎に連絡事項があったんじゃないのかしら。」

気合いを入れ気持ちを切り替えると裕兎はしっかり聞こうと耳を傾ける。

「あぁ、連絡というのはね、王都の方から遠征を頼まれてね。俺はミカと一緒に行ってその間の警備は屋敷の者達に任せようかと思うけど裕兎はどうする?」

「遠征かぁ...。興味はあるな。」

「そう?なら、分かったよ。なら裕兎も幹部なんだし仲間の1人は必要だろう。皆が特性持ってる訳じゃないから難しいだろうけど、街で特性持ちの人見つけたりしたら勧誘したらいいと思うよ。」

(なるほど。仲間かぁ。)

いいな、それ。と目を輝かす裕兎。

「分かった。遠征はいつ行くんだ?」

兵の準備などの遠征の準備で時間は結構かかるだろうし1ヵ月といったところだろうか、と考えていたが

「予定通り行けば1週間後、遅くても最悪2週間後...かな。」

案外早かった。あまりの驚きにきょとんとするレベルだ。

しかし、裕兎はまぁ、いっか。早いに越したことはない、と気持ちを切り替えて胸を張った。

「なら、それまでになんとか見つけて見せるか!」

「うん、宜しく頼むよ。」

「じゃあ、善は急げ、だな。もう探しに行ってくるわ。」

ドアへ向くと部屋を出ようと歩み、後ろ向きのまま手をヒラヒラする。

「だね。また後でね。」

今日もまた忙しい日になりそうだな、と大きく息を吸うとゆっくりと吐いていく。

 

* * *

(懐かしいなぁ.....。)

そこは裕兎が転生され、色々と情報収集をしていた街だった。

そこはアルジェと呼ばれる街で、裕兎も前ここで街の名前を数度聞こえることがあった。

まずはどこへ向かおうと考え無しに動き出そうとすると丁度体格のいい男性が通り過ぎた。

(おっ。なんか強そう。特性保持者かもしれないし話しかけてみるか。)

「ねーそこの人。ちょっと時間あるか?」

「ん?なんだ?坊主。」

裕兎はその男性の肩を叩くと男性は振り返った。

更には意外と強面だった。

(近くで見るとよりでかいな...。185?190はありそうだな。)

「あんたって特性持ちだったりするか?」

「あ?いや、持ってねぇけど。坊主は軍人か何かなのか?」

「あーまぁそんなとこだ。ならさー何か特性持ってるやつとか、持ってそうだなぁ、強そうだなぁって人知らねぇ?」

すると、男性はうーんと別の方向を見て考える素振りをする。

「あーそういえば、南の街アムステルダムにいる鍛冶屋に1人だけ2mはある身長に図太い体格をしたとてつもなく力の強い男がいると聞いたぞ?」

そう言うと、その方向へ指を指した。

「とてつもなく力の強いって特性持ってそうなほど?」

「あぁ。俺は噂を聞いただけでほんとかどうかは知らんがな。」

少し困り果てたように男性は言う。

(まぁ、可能性はあるな。行ってみるかなぁ…。)

「あっそういえばさ、アムステルダムが南の街として、ここアルジェはどこの街?」

アムステルダムを向かう前に自分のいる方角の街を知ろうと聞いてみたが、なっ!?と男性から驚かれる。

(まぁ、そうなるよな...。レンに聞いとけば良かったなぁ。)

色々説明して誤魔化すの面倒くさそうだなぁ、と考えていたが男性はすぐに驚きの表情がさっきまでの表情に戻り教えてくれた。いや、地味に何で知らねぇんだよ。こいつ馬鹿か?みたいな顔をしてやがる。

「アルジェは東だよ。」

「あーそっか、そうだったなぁ。じゃ俺はその鍛冶屋のところに行ってみるわ。」

アルジェの位置する方角を思い出した風を装い別れを告げる。

「じゃあ、俺急いでるから。」

「おう。じゃあな。あと、坊主!自分の街くらい知っとけよ。」

笑いながら手を振ってくれる強面男性に案外優しいんだな、と安堵しつつ裕兎はアムステルダムへ急ぐ。

その道中人に会う度とりあえず、聞いてみる裕兎であったがあまり成果は見受けられなかった。

結構な時間を経て住宅街を抜けるとアムステルダムへ続く道へと出ることが出来た。しかし、その道のりは長く軽く疲れ始めていた。

「案外遠いなぁ…。これ多分特性使った方が早いやろし疲れない、かな。よし!使うか。」

一体何を使おうかなぁと考えていると飛んでみたいな、とふと思った裕兎は飛行系の生き物題材に再び考え始める。

(うーん、飛んでいったら気持ちいいやろうけど変態する生き物によっては結構疲れるからなぁ.....。)

うーんと唸っていると、そういえばと思い出す。

「トンボは低燃費でメッチャエコな飛行をしてるんじゃ無かったっけ?うーん、まぁ、とりあえずトンボで行ってみるか。」

(トンボといえばオニヤンマ、かなぁ。)

トンボの種類でパッと思いついたものに決めると颯爽特性を発動する。

「鬼蜻蜓"(アノトガステルシエボルディー)。」

バサッと背中から4枚の羽根が生えた。その羽根は一見普通のトンボの羽根のように見えるが外骨格みたいな枠ぶちのようなところが緑色のクリスタルとなり刺々しく。身体は、胸から腕にかけて黄色と黒色の鎧を纏い目の色が黒から緑色へと変わる。

「うおぉ!カッコイイな、これ。あっとりあえず、羽根を使いこなせるか確認しないとな。」

羽根を振動させ徐々に早くしていくと身体が浮き始める。

そのことに感動しながらもそのまま上昇して横に動いたり下降したりし軽く練習を始めることにした。

「まだ少し遅いけど飛べたから良しとするか。それにしても凄いなぁ。」

飛べたことの優越感に浸りしばらくそこら辺りを飛び回った。

だが、距離も分からないところを無駄に飛んでると体力が持つか分からないと気づき、先を急ぐことにした。

30分程飛んだだろうか。もしかしたら1時間以上飛んだかもしれない。

表情に疲労の色が見受けられるがなんとか、裕兎は無事にアムステルダムに着くことが出来た。

「ふぅ~結構飛んだなぁ。あー...疲れたぁ。」

特性使用を解除すると羽根と鎧が灰のように粉と化して風に飛ばされた。

(そういえば、タコの足のときもこんな風になったなぁ。どんな原理なんだろ。)

不思議に思い考えていたが、まぁ考えても分からないだろうと思い考えるのを辞める。

「とりあえず、鍛冶屋っぽいところを探して聞いてみるか。」

と思っていたが、アルジェでの聞き込みに時間がかかってしまった為か、外はもう暗くなり初めていた。

鍛冶屋から宿屋に変更し途中で八百屋で買ったりんごを食べながらのんびり探す。

(あっこのリンゴ盗んだ訳じゃないからね。ちゃんと買ったからね。幹部になった祝いで貰った資金だから、レンからの入社祝いだから。これ。)

リンゴを食べ終わりお腹が膨れたところで丁度宿屋らしき建物を見つけた。

「ここだと嬉しいなぁ。早く休んで寝たいわ...。」

ギギッと古い木の軋む音を鳴らしながらドアを開けると、この宿のオーナーらしき男性がコップを拭いていた。

どうやら、この建物は一階が飲み屋、二階が宿屋となっているようだ。

「いらっしゃい。」

接客が得意そうに見えなく無愛想だった。

「一日泊めて欲しいんだけど。」

「でしたら、こちらの紙に名前をお書き下さい。」

「ここってさ、ご飯付きだったりする?いやぁ、お腹空いちゃってさぁ。」

あはは、と軽く笑いながらもスラスラと紙に記入事項を書いていく。

「付きも可能ですよ。ですが、その代わり代金が上がってしまいますが宜しいですか?」

「ほぅ。いくらだ?」

「金貨3枚です。」

(確か銀貨10枚で金貨1枚分だったよな。うーん、ちょっと高いがいっか。)

仕方ない、と割り切り小包みから金貨を3枚出すと店主に渡す。

それを確認すると店主は後ろで並べられている鍵を一つ取ると裕兎に渡す。

「部屋は006号室となります。あとでご飯の方も運び致します。」

「分かった。」

渡された鍵を受け取ると裕兎は二階へと登っていく。

一号ずつ部屋番号を確認していくと自分の部屋を見つけ、ガチャっと鍵を開けると入っていく。

中は簡素的な部屋で特に何もなく、ただベットと椅子と小さめなテーブルがあるくらいだ。

あまり汚くなく、綺麗に整理されていた。

裕兎はふぅー、とため息を深々と吐くとベットに倒れ込み突っ伏す。

「ベットはやっぱ気持ちいいなぁ。」

満足そうにベットをコロコロ転がっていると、不意にドンドンとドアが叩かれた。

急な音にビクッとビクつかせていたが、ドアを開けると店主がお盆を手に立っており安心する。

「こちらが今日の夜食となります。ごゆっくり。」

何かを挟んだパンを乗せた皿を裕兎に渡すと店主は軽く会釈をし戻っていく。

受け取ったパンをテーブルの上に乗せると裕兎も椅子に座り再びパンを見直す。

どうやら、パンに挟まれているものはハンバーグもしくはステーキのようだ。

「サンドイッチというより、ハンバーガーだな...。」

フッと笑いながらハムッと一噛みすると、肉汁が口の中いっぱいに広がり予想を超える美味さだった。

あっという間にハンバーガーを二つ食べ終わると、ん〜と背伸びをし再びベットへ飛び込んだ。

お腹が満たされたせいか、裕兎の視界は次第に暗くなっていき虚ろな目となっていく。

そのままいつの間にか眠ってしまった。

 

* * *

営業時間になり店が開かれたのか人々の喧騒により裕兎は目を覚ました。

「あー、いつの間にか寝てたわ。」

昨日は早めに寝た為、裕兎はすぐ頭が冴えることができた。

乱れた布団を畳み直し綺麗に並べていると、コンコンとドアをノックする音が聞こえる。

なんだろう、とドアを開けると昨日と同じように店主が立っていた。

今日はおにぎりと唐揚げのようだ。

昨日のように無愛想な表情のまま裕兎に手渡すとサッと去っていく。

そんな後ろ姿を見送っていると階段を下りていき見えなくなった為、ドアを締めご飯を食べ始めた。

食べ終わると片付けと身支度を始め宿屋を出ていった。

それからしばらく歩いて鍛冶屋探しを始める。

辺りは住宅街らしく家が多く立ち並んでいた。

そんな中から鍛冶屋混じってないかなぁ、と辺りをクルクル見渡すこと数分。

すると、案外早い内に見つけることができた。

そこはそこら中にある家から少し離れたところにある建物だが、家よりも圧倒的に大きいその建物は存在感があり遠くからでも簡単に見つけられた。

「あっここっぽいな。見るからに工場的な感じの建物だしな。行ってくるか。」

ドアを軽くノックし開け中に入る。

そこでは数十人の人がカーン、カーンと色んなものを作っていた。

「あのーすみませーん。誰か暇ある人いませんかー?」

すると近くにいた女性の方がこちらに向かってくる。

騒がしい中、自分の声がちゃんと通って良かったと安堵する裕兎。

「どうしたの?君。」

「いやぁ、この街に力がとてつもなく強い男性がいると聞いて会ってみたいなぁって思って。知りませんかぁ?」

その女性はどうやら知っていたようで別段困ることなく笑顔で言う。

「あーガリア・カエサルさんのことですかね。あの人でしたら今日は鍛冶屋の仕事じゃなくて大工の仕事してますのでここから3キロ程いったところの山で木を刈ってると思いますよ?」

鍛冶屋だけでなく大工もやるとか働き者だなぁと、裕兎は感心する。

「じゃあ、そこ向かってみるか。わざわざお忙しい中ありがとうね。」

人懐っこそうな笑顔を浮かべお礼を言うと裕兎は工場を出ていく。

その女性は裕兎が見えなくなるまで笑顔で手を振っていた。

そんな女性を見て裕兎はドアを閉める前にももう1度微笑みかけドアを閉めた。

それから山の方向を確認すると鬼蜻蜓(アノトガステルシエボルディー)を使い空高く舞い上がると瞬時に飛び去った。

それからしばらく飛び進めると山付近に着いたが。

「着いたはいいけど、結構広いなぁ...。どうやって探すかなぁ。」

しばらく森林の上空を飛び周りながら考えていると数km先らへんに木々が倒れる音がする。

そして、ドスンという音と共に鳥達がさえずりながら飛び立っていた。

「ん?あそこか?とりあえず、行ってみるか!」

音がした方向に向かうため羽を上手く翻すと速度を減速しクルッとバク転をする要領で回転すると方向を変え飛び去る。

しばらく飛び回り辺りを見渡すと人影がチラっと木と木の間から見つけ出すことができた。

しかし、木々の影によりその人物までは見据えることは出来ずにいた。

バサッバサッ!と力強く羽ばたき、少しずつ地面に近づきゆっくり降りる。

「お前がガリア・カエサル、か?」

その男は俺の声に気づくとゆっくりを振り返る。その表情には怪訝な顔色が伺えた。

「そうじゃが。何ようじゃ?」

カエサルは50~60代の高年齢のようだ。白い髪に前髪が軽く残されオールバックといった髪型となっていた。身長は聞いた通り高かったが、体格の図太さは予想を軽く超えていた。例えば、殴ってもこちらの腕が痛くなりそうだと錯覚してしまうほどの丈夫そうな筋肉だった。そのためかまだ全然老人には見えなかった。

(うわぁ、でけぇ...。ってか、コイツの迫力のせいで存在感薄れてるけど何その大きい斧。重そうだなぁ...。それにその斧中世の兵とかが持ってそうな斧っぽいんだけど、大工感全くねぇ...。メッチャ兵士っぽいじゃん。)

少し迫力に気圧され気味だったが落ち着きを取り戻しカエサルの問いに応える裕兎。

「俺は嵐鬼 裕兎といって軍人だ。だけど、なったばかりでな。仲間になって欲しいんだけど。カエサルは特性持ちだったりするのか?」

「うむ。確かに"増力"(フェアメールング)という特性を持っておるが、わしは自分より弱い奴につく気はないんじゃがのぅ。お主は強いんかのぉ。足を引っ張られ死にとーないし、給料もそれなりに出ないとなぁ。」

「給料はそれなりに出すが...実力、かぁ。どちらが強いかは分からない、が一試合やってみるか?」

(いくら体格がいいとしてもこっちは人間を超えるほどの力倍増が可能な訳だし勝てるだろう。)

そう踏んで勝負を仕掛けた裕兎だが、それに対してカエサルは

「よかろう。」

余裕の笑みで勝負を受ける。

裕兎は指の骨をポキポキと鳴らすとカエサルをしっかりと見据える。その目は先ほどとは打って変わりとてつもなく真剣な眼差しだった。

カエサルもそれに呼応するかのように下に下げていた斧をブンッブンッ!と勢い良く回転させると肩にドスン、と乗せ戦闘態勢を取る。

「"飛蝗" (カヴァレッタ)!」

「"限界点" (リミットフェアー)!」

互いに戦う準備ができ今勝負が始まろうとしていた!

 

 

 

 

 

 

第4話.......終




戦闘シーン書くつもりでしたが、カエサルに会うまでの過程が予想以上に長くなってしまい次回作となってしまいました(´д⊂)


龍弥/ライダーさんお気に入り登録ありがとうございます(♡´艸`)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。