生徒会の一存 -アイドルは生徒会長(補佐)!?- 作:あこ姫
この話から「生徒会の二心編」に入っていきます。
ではどーぞ。
第十一話 冒険する生徒会 ①
「怖くても、一歩踏み出してみる勇気!それこそが人類を繁栄させたのよ!」
会長がいつもみたく
私は共感半分冷めた目半分な状態で会長を見る。
まぁ私自身それで救われてここにいるみたいなものだし、本当は完全に共感すべきなのだろう。
だけど
「気のせいじゃないよね。紛れもない事実っしょ」
「あー、やっぱり?」
「会長さんは
「だよねぇ・・・・冒険なんて言葉とは全くを持っての無縁よね」
「むぅ・・・・ちょっと、亜梨沙どういう意味よ、それ?」
「まんまの意味よ」
「むぅ・・・・・モモぉ・・・・・」(←泣き顔)
「よしよし・・・・(なでなで)」
あ、そうだ、言っておくと今日は
会議に出てるのはラジオ回以来だよね・・・。(←メメタァ)
まぁそれはさておき
この人が何故こんなこと言い出しているかというと、発端は昨日だったりするんじゃないかな。
おそらく、この人は昨日、ON●PIE●Eの単行本を全87巻一気読みしたんじゃないかな。
そして金曜日にその全巻を発払いで宅配便で送ったのは私であったりする。
なので、こうなっている原因は私であったりするんじゃないかな。
まぁ、言わないけどね(笑)
「生徒会も、既存の生徒会と同じ活動ばかりしていてはダメだと思うの!」
会長は「自分自身は今、とっても立派なことを言っているわ!」って表情をして今日のテーマを私達に投げかける。
対して、私達役員はこの会長様の扱いには手慣れたもので、
「そうですねー」 ←キーくん
「そのとおりね」 ←知弦さん
「そうだなー」 ←深夏
「そのとおりですー」←真冬ちゃん
「さっすがー」 ←琴葉
「すごいねー」 ←亜梨沙
「感銘受けましたー」←私
と、テキトーに賞賛の言葉を言って流していた。
この生徒会に入ってからというもの、
というか、最近では頭で考える以前に口が動いている。
女の子を攻略することが生き甲斐で口先で生きているよなキーくんならまだしも、決して喋り上手ではない真冬ちゃんでさえ、今となっては半眼で流しているくらいだし。
会長・・・・・(ある意味)ギザオソロシス。(←しょ●たん風に)
まぁ、今日も安定の「ただ一人、この”流し雰囲気”に気づいていない」会長さんは私達のテキトーな相槌に気を良くしていた。
そして、ホワイトボードに今日のテーマを大きく書き出していた。
「「・・・・・・また面倒そうな・・・・・・」」
深夏と琴葉が今日の議題を眺めて憂鬱そうに小さく舌打ちをしていた。
私とキーくんもホワイトボードの方に顔を向ける。
「「・・・・『生徒会の新しい活動を模索する』、ですか・・・・」」
「そう!言われるままの仕事なら誰でも出来るからね!」
会長が、また色々な所で聞き飽きたであろう言葉を偉そうに
その時、会長除く生徒会役員がこう思ったことであろう。
(((((((いや、会長は今のところ、通常の職務でさえ充分にこなしているとは・・・・・・・)))))))
それ以上言うのは流石に心の声といえど、自粛した私達である。
・・・・なんか、それを言ったらおしまいというか、私達全員が根底から全否定されている気がした。
会長の言葉を受けて、キーくんの目の前の席の知弦さんが「そうねぇ・・・・」と思案するように呟き、全員の視線が彼女に向けられる。
この生徒会、並びにこの学校がこんな会長でもなんとかマトモに機能しているのは、知弦さんがある程度うまいこと、軌道修正・アイデアの矯正で舵取りをしているからである。
本来であれば、それは私の仕事なのだろうが、本来会長のやる書類仕事・定例会議等々も多い上、アイドル業との両立となると、キツいものがある。
なので、知弦さんのお蔭で私の負担が5割くらい減少する。なので、書類・会議に集中できるのでアイドル業(兼事務作業諸々)と両立することが出来ている。
全くを持って知弦さん様々である。
知弦さん、考えを纏めている時に、あろう事かキーくんは自分の世界にトリップしていた。
その顔・・・・表情みれば一発でわかるわwwww
そんなキーくんを見て、私は、亜梨沙の方へ視線を向ける。
私に気付いた亜梨沙は両手をチョキにして何かを切る仕草を見せた。
よし全カットけってーい!(←夢原●ぞみ/キ●アド●ーム→CV:三瓶由●子風に)
ラノベサイズの文庫に換算して2頁半になる奴を載せられるかってんだ。
書くのだけでも面倒になってくるわ!そんなに長ったるい物!
どんなにキーくんに頼まれたって絶対全カットしたるわ!
もうこれは決定事項です。いいね?
「アッハイ」
誰だ?忍●語のお約束通りに答えた奴。まぁいいや。
まぁ、キーくん本人は「高尚な考え」とでも思っているであろう。
そう思えるのは本人とその考えを全理解できて全共感できる奴だけだ。
後の残る奴は「(゚Д゚≡゚Д゚)?何言ってんの?コイツ?」としか思わないだろう。
私?私はもちろん後者だ。
そーいうのは基本論外だかんね☆
などと、そういった感情が私の中で今現在渦巻いてるんだけど、キーくんには気取らずに済んでいる。
こーいう場面でもちゃんとポーカーフェイスを保つことが出来ているからね。
私てば凄い!
自分で自分を褒めてやりたいね!
「自分で自分を褒めるとか無いわぁ・・・・。うん無いわ」
「大事なことだからって二度も言うんじゃねぇ。偶に自画自賛しねーとやってらんねーの」
「ちょwwwおいwww素性出てるんですけど、モモ!?」
「そんな素性出てるなんて瑣末な問題なの」
「おい、それでいいのか、現役アイドル」
「いいの。そーいうのは瑣末な問題なのですよ?
「アッハイ」
とんでもないこと口走った琴葉にはO☆HA☆NA☆SHIをしておいた。
いやぁ・・・・・色々吹っ切れたっていうのが一番大きいよね。
一々素性を隠さなくても済むわけだし。
「キャラ崩れてるwww」とか「貴女ってそんなキャラだっけ?」とか言わないこと!いいね?
「アッハイ」
いや、だから誰なんだよ。忍●語のお約束通りに答えた奴。
気にするのも野暮ってやつか?まぁいいや。
結論から言うと、全て
「以上、杉崎鍵がお送りしました」
自分の脳内で論文を語り尽くしたキーくんの言葉で現実に戻る私。
・・・・( ゚д゚)ハッ!危なっ!
私も自分の世界にトリップしてたわ。私も人のこと言えねーじゃん。
うわ、凹む。ガチへコだよ。
と、軽い自己嫌悪に陥っている私の横でキーくんは深夏を口説いていた。
最初の方はキーくんが主導権を握っていた。が、
「安心しろ深夏。俺の精力による恩恵は、いつか必ずお前も得ることになる」
「恩恵と呼ばれるものを、あたしは初めて拒否したいと思ったよ」
「素直じゃないなぁ、深夏は。ハッキリ言えばいいじゃないか。『鍵が欲しい』と」
と、キーくんが深夏に要求し、
「『鍵が欲しい』」
深夏はそれを本当に素直に言った。
「む」
完全に意表をつかれたキーくん。
その動揺をみて、ニヤリッと微笑む深夏。
あ、これ完全に主導権深夏に移ったわwwww
キーくんご愁傷様wwww
「この学校の番長として是非とも・・・・・・」
また鍵盤連合ですか・・・・・。
かなりしつこい性格してんな。深夏。
事はほんの三週間前。
風紀委員長からの依頼で学校周辺に屯っている不良を一掃を行った。
「ザッケンナコラーッ!」
「スッゾコラー!」
「チェラッコラー!」
「ルルァックァラー!」
「ワドルナッケングラー!」
「ワメッコラー!」
「ドカマテッパダラー!」
などとヤクザスラングを連発する
咬み殺し、ヌッ殺し、しめやかに
その結果、こうしてこうなったのである。
突っ込みどころ満載だろうが、こうなったんだから仕方の無いことである。
キーくんが深夏を口説くことを仕方なく諦めたと同時に丁度いいタイミングで知弦さんが顔を上げる。
どうやら、
「先ず、アカちゃんには、一応これだけはわかって欲しいのだけれども」
「なあに?」
と会長が首を傾げ、知弦さんは
① 世間では『マニュアル通り』と悪い意味で使われる傾向があるが、マニュアルとは本来、先人(身近なところでいえば先輩方)が積み重ねた経験を基に纏めた本当に大切な珠玉の知識集であること。
② マニュアル通りに物事を遂行する事は決して悪いことではない。
③ アドリブや冒険を成功させる人だけが優秀なわけではない。
以上の3点を会長に説明した。
「あ・・・・う、うん。そう・・・・・だね」
知弦さんの言葉に会長は今までの「思いつきだけの勢い」を削がれ、頷く。
その様子を見ていた私達は感心していた。
相変わらず、会長の扱いが上手いお人だ。知弦さん。
頭ごなしに否定するんじゃなくて、それとなーく軌道修正するのはマジで凄い。
えっと、なんて言えばいいのかな?母性?そーいうのを持ち合わせいる彼女の今の姿はまるで子供を導く母親のようだ。
知弦さん、マジパネェ。
そんな感じの尊敬の視線を送っていた私達。
もっとも、キーくんの場合はその20%くらいは性的な欲情だろうな。
湊・ルーク・桃花の名の下に断言するわ。
そんな中で、知弦さんは会長に再び微笑みかける。
「じゃあ、その上で、考えましょうか。アカちゃん。新しい活動」
「あ、うん」
「そうそう、こういうのは、先ずはブレインストーミングするのがいいんじゃないかしら」
「ぶ、ぶれ・・・・・・・」
会長が舌を噛みそうになっている。
この瞬間、「あ、これは劇場開幕ですわwww」と私は思った。
キーくんの嗅覚も敏感に「萌えポイント(本人命名)」を感じ取ってるみたいだし。
「あれ、会長。もしかして、ブレインストーミングも知らないんですか?生徒会長なのに?」
キーくんのこうげき。
「う・・・・」
キーくんの言葉に一瞬たじろぐ会長。
それを見てキーくんは真冬ちゃんに話を振って、
ぼんやりしていた真冬ちゃんは唐突だったせいか、「ふぇ?」と一瞬慌てた素振りを見せる。
それを「ブレインストーミングを知らない」と勘違いした会長は、
「杉崎。そんなのやっぱり普通は知らな―」
と、げ●きのか●まりを使って回復し、苦笑いしようとした。
が、真冬ちゃんがそれを遮ってブレインストーミングの解説をして、
はにかんだ真冬ちゃんはちらりと会長を眺める。
会長は汗をダラダラとかいていた。
これでHPが緑からオレンジに変わったよな。
その様子に気づいた深夏は( ̄ー ̄)ニヤリと顔を歪め、
「あれぇ?会長さん、もしかして知らなかったんじゃあ・・・・・」
深夏の
ぎこちなく
残りHP1くらいじゃね?会長。持っていたき●いのはち●きで持ちこたえたか。
「そ、そんなことあるわけないじゃない!知ってるわよ!ぶれ・・・・ぶれ・・・・」
「ぶれ・・・みん・・・・ぐ」
ごにょごにょと誤魔化す様に呟く会長。
分かってない。この人は絶対に分かっていない。
ってか、「ブレインストーミング」って言葉自体さっき初めて聞いたんだろうね。きっと。
まぁ、高校生なら実際知らなくたってそんなに不自然な言葉ではない。
そんなことは、今の会長には関係ない話である。
それよか重要なのは
勝手に追い込まれていく会長を知弦さんは恍惚とした表情で眺めていた。
今回は助け舟を出さないあたり、この人は「会長遊びのプロ」なんだと実感できる。
そんな劇場を横目に
「ねぇ、ブレインストーミングってどんな意味だっけ?」
「え、琴葉も知らないの!?」
琴葉の疑問に驚く私。
「仕方ないよ、桃花。だって琴ちゃんバカだし。」
「むぅ・・・・ハッキリ言うなし」
「事実だしキッパリ諦めろ」
「むぅ・・・・」
「まぁ、琴葉がバカのはわかりきった事だしおいといて。ブレインストーミングってのは、自由に意見を沢山出して、そこから結論を作り出していく・・・・簡単に言うと『質より量の精神で、批評とかしないで、なんでもいいからアイデア出してね!』みたいな議論方法のことよ」
「だってさ。わかったかな?読者諸君」
「ちょwww何で黒●姫(CV:三澤紗●香)風なの!?」
「しかもアンタ、解説役じゃなくて、解説される側だったじゃん」
「いやぁ・・・・・『その場のノリ』ってやつ?」
「「褒めてねぇし。そして、『その場のノリ』かよwwwwww」」
そんな感じで盛り上がっておりました。
因みにこーいう劇場においては
「アッハイ」
いや、だから誰なの、ホント!?忍●語のお約束通りに答えた奴!出てこいや!
「とにかく!方法はともかく、会議を始めるわよ!『アイデアを出す方法を考えて時間を浪費する』ことほど、無駄なものはないんだからっ!」
>かいちょうはどうする?
>たたかう ポケモン どうぐ にげる
>にげる
>かいちょうはにげだした!
さっさと自分の好きな議題に持っていこうという心が丸見えな会長が完全に逃げたことによって劇場は終幕した。
ティ●・フィ●ーレとは関係ないかんね!
「何言ってんの、モモ!?」
「なんとなく?」
「「誰だってわかるわ!そんなの!」」
・・・・
そんな会長に、キーくん達は流石に追撃をしなかった。
会長は、じわじわと、やんわり、泣かない程度に追い詰めて楽しむのが正解なのだ。
やりすぎてはいけない。
イジメはカッコ悪いけど、軽いS行為なら良し。
と、言うのが生徒会のルール。或は大人のマナーってやつ。
わかったかな?読者諸君。(←黒●姫(CV:三澤紗●香)風)
こほん、と会長が仕切り直す。
「じゃあ、まず私から一つ。生徒会の新活動」
一呼吸おいて会長が提案した。
続く!
はい。
導入部分だけでまさかの6000字越え。
ネタを挟んでいるうちにこうなった。
マジ、どうしてこうなった。
書いてる時思ったけど、忍殺語使いやすくね?
これから活用回数増えるかもな。
続きは上手くいけば年内だろうけど、多分年明けになるかもです。
次も読んで頂ければ幸いです。
ここまでのお相手は蒼紗でした。
今天就写到这里,再联系!