覚悟しろよ…このクズ野郎!   作:氷結アイスブリザード

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UAが伸びないからもう投稿するのやめようかなと思ったけど…


サトシの6匹目

「いっけー!ゴウカザル!フレアドライブだ!」

 

自然溢れる山の中

サトシはトリプルバトルの真っ最中だった

この勝負、サトシは負ければジムバッチを全て破壊しなければならない

多くの仲間や見物人が見守る中、激戦を繰り広げていた

オオスバメを失ったサトシだったが、オニゴーリ、リザードン、ピカチュウの連携技により、相手のサザンドラを打ち倒す

さらにゴウカザルのもうか発動により、ペルシアンを瞬殺し、進化のきせき持ちのサマヨールのみがわりをあっさり消滅した

そのまま勢いに乗ったサトシはゴウカザルにフレアドライブを指示し、本体のサマヨールに狙うが…

章タイトル

 

「怪しい光!」

 

「しまった!?」

 

サマヨールから放たれた妖しげな光を受け、ゴウカザルは視界がぼやける

混乱したことによりゴウカザルは頭がクラクラし、目が焦点にあっていない

まるで蜃気楼に包まれたかのように頭の中はぼやけ、モヤモヤし、現実と夢の区別さえできなくなる

そんなとき、ゴウカザルの視界に何か影が映る

それを敵だと誤認したゴウカザルはフレアドライブを発動し迫ってしまう

 

「ウキャキャ!!」ゴオオオオ

 

「ダメだゴウカザル!敵はそっちじゃない!!」

 

サトシが必死に呼びかけるが間に合わない

 

「ゴリィィィ!!」

 

ゴウカザルのフレアドライブがオニゴーリに炸裂してしまう

 

「オニゴーリ!!」さすがのオニゴーリもあのフレアドライブを受け戦闘不能になってしまう

 

「オ、オニゴーリ戦闘不能…」

 

動揺をしながらもデントは審判の役割を果たしていた

さらに青年トレーナーは戦闘不能になったペルシアンを戻した後ギャラドスを繰り出してきた

 

「っ、まずい!?戻れゴウカザル!!」

 

ダメージが大きい上に混乱しているゴウカザルを戻そうとするサトシだが

ギャラドスの巨体が邪魔でモンスターボールの光線が届かない

 

「ギャラドス!たきのぼりだ!」

 

「よけろゴウカザル!!」「ウ、ウキャ……」

 

混乱しているゴウカザルにはサトシの声を聞き取ることができない

さらにゴウカザルは自分が倒したのは仲間のポケモンだったことに気づき、動揺していた

そして今、目の前にいる相手が敵か味方かさえわからず、どうすればいいのかわからない

そんなゴウカザルに無慈悲にもギャラドスの攻撃が炸裂した

 

「ゴウカザルー!!」

 

 

「ゴウカザル戦闘不能…」

 

「あのゴウカザルが倒されるなんて…」

 

「かなりダメージ負っていたからな…それにフレイムドライブの反動ダメージあったし…むしろよく倒れずがんばったと思うぜ」

 

審判のデントの言葉にベルはいまだ信じられない様子だ

ケニヤンは最後の最後まで戦ったゴウカザルのファイト魂に好感を持っていた「ゴウカザルもすごいけど、あのオニゴーリも相当強いわよ

もうか発動中のあのゴウカザルのフレアドライブを食らって気絶で済んでるんだから…私のポケモンだったら確実に重傷よ。ヘタすれば…」

 

そう言いながらラングレーはチラッと視線を向ける

真っ二つに折れた大木の成れの果てと焼け野原と化した大草原だった物を見てゾッとするラングレー

 

「………」(もし、ぼくのバイバニアがあれを食らったら溶けてしまうんじゃ…)

 

自分の氷ポケモンならどうなるか想像してシューティは身震いしていた

そんなことなればヘタすればソフトクリームを食べられなくなるという奇妙なトラウマができてしまうだろう「ポケモンを混乱させ同士討ちを狙うとは」

 

「えげつないな」

 

「ああ、だが有効な手段だ。敵のパワーを利用して倒すとはな」

 

シゲル、シンジ、タケシは冷静にバトルを見続けていた

ヤナップの草笛で眠っているアイリスは「サザンドラを倒した罰が当たったのよ」と寝言を言っていた

他の見物人たちもあのオニゴーリとゴウカザルが倒されたことに驚きを隠せないようだった

 

 

「よくがんばってくれたなオニゴーリ、ゴウカザル。ゆっくり休んでいてくれ…」

 

ねぎらいの言葉をかけながら、自分のポケモンたちをボールに戻すサトシ

サマヨールの怪しい光により勢いを潰され、同士討ちにより精神的にもダメージを受けたがサトシの心は折れていない

むしろ、戦闘不能になった自分のポケモンたちの敵を打つのだと目に闘志を宿し、闘争心が高まっている「ウェヒヒ!!これであの厄介なゴウカザルは葬った!あの連携技の要のオニゴーリももういない!形勢逆転だな!」

 

「そういうおまえこそペルシアンを失っただろう。サマヨールももうみがわりを使うだけの体力は残ってないはずだ」

 

「ピカピカ!」

 

「ウェーヒヒヒヒ!!だが残りのコマはこっちが上だ!」

 

口元を歪めながら奇妙な笑いをあげる青年トレーナー

一時、ゴウカザルの猛攻により動揺していたその姿はもうない

完全に冷静な思考を取り戻していた

 

「いけ!ピカチュウ!カビゴン!」

 

「ピカッピカピカピ!ピー!」

 

「カビィ!」

 

サトシの六対目は

 

カビゴンだった

400キロの体重を持つカビゴンの登場により地面が一瞬揺れた

ピカチュウは仲間が倒されたことでかなりいきりたっているようだ「うおっ!なんだあのでかいポケモンは!」

「あんなポケモン見たことない!ぽよぽよしたおなかがかわいい~!」

「ふ、ふん…何をそんなに驚いているんだ君達は…いくらでかいからって」

「そういうお前が一番驚いていないか?」

 

ケニヤンやベルはカビゴンの大きさに驚き、シューティは見栄を張っているが、そんなシューティをラングレーは呆れた目でみていた

見物していた他のイッシュの人々もカビゴンの大きな体に驚きを隠せない

当然イッシュに存在していないポケモンだからだが、カントーでも持ち主が少ない上、イッシュには他地方の情報があまり入らないためこの場にいるイッシュ人はカビゴンの姿どころか名前すら知らなかったのだ「サトシの最後のポケモンはカビゴンか」

 

「カビゴン特性はあついしぼう。氷の牙もれいとうパンチも効果は薄いぞ」

 

「…この戦いで唯一ダメージを受けていないポケモンだな」

 

シゲルたちの会話を聞いて見物人にいた子供たちが「あのポケモン知っているの?」とか「強いの?」と聞いてくる

タケシは律儀に質問に答えてやった

この場にいるイッシュの人々はバトル見ながら、タケシの話に聞き耳をたてていた

 

 

一方バトルの方は

 

「戻れサマヨール。いけマニューラ」

 

 

「なぜ、ノーマルタイプに有利なゴーストタイプを交代?わけがわからないよ」

 

シューティにはなぜあのトレーナーがポケモンを変えたのか理解できなかった

 

「奴のことだから何か企んでいる」シンジはわざわざマニューラに出したのには理由があるはずと感づく「ギャラドス!りゅうのまいからたきのぼりだ!」

 

「受け止めろ!」

 

「カビィ!」

 

強化されたギャラドスの攻撃を受け止めたカビゴンに見学者は大興奮だ

 

「すげー!あのカビゴン!攻撃を受け止めたぞ!」

「すごいすごい!サトシくんのポケモン!ゴウカザルもいいけど、カビゴンもいいなー!絶対交換してもらうんだから!」

「あれだけ強いポケモンが何体もいるなら、常にリーグで上位とっているのも納得だわ」

「……くっ!」

 

ラングレーたちの会話を聞いてシューティは悔しそうに唇を噛みながらバトルを見続けていた

 

「いまだピカチュウ!十万ボルト!リザードンはメタグロスに火炎放射!」「メタグロスまもる!マニューラはカビゴンにつじぎり!ギャラドスはカビゴンから離れろ!」

 

「カビゴンよけるんだ!」

 

マニューラの鋭い攻撃をかわしたカビゴンだったが、この後思わぬ追撃を受けることになる

 

「さらにけたぐりだ!」

 

「何っ!?」

 

マニューラから放たれたけたぐりを受けたカビゴンは蹴り倒され地面に尻餅をつく

 

「カビィィ!!」

 

 

「嘘だろ!あの巨体のポケモンを蹴り倒したぞ!」

「スピードだけじゃない…あのトレーナーのマニューラというポケモン攻撃力も相当高いぞ!」

「あの少年(サトシ)といい、さっきの山火事を一瞬で対処したトレーナーたちといい、他地方のポケモンやポケモントレーナーはこんなに強いのか…」イッシュの人々は小柄なポケモンであるマニューラが巨体であるカビゴンを蹴り倒したことが衝撃的だったようだ

それにサトシのポケモンは今までの戦いで強いと認識されているためなおさらだ

 

「奴の狙いはこれだったのか」

 

「けたぐり

相手の体重が重いほど威力のあがる技だ

カビゴンには最悪な技だな」

 




きのうはよく寝た

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