「「えっ!?」」
タケシに告げられた衝撃的事実にこの場にいる全員が驚く
まさかメタグロスがそこまで危険な状態だと誰も思いもしていなかったからだ
「ラッキーたまごうみだ!」
「ラッキー!」
メタグロスの状態がわかった後、タケシはすぐラッキーを出し、たまごうみでメタグロスの体力を回復させる
だが、
「…相当衰弱している…たまごうみの回復でも命を繋げるだけでせいいっぱいだ!
このままではメタグロスが死んでしまう!」
「そんな!」
「どうにかならないの!」
「メタグロスかわいそう…」
「くっそー!どうすればいいんだ!」
「ちっ!マジかよ…」
サトシやラングレーたちもメタグロスを心から心配している
青年トレーナーにもとっても予想外だったらしい
「ここまで弱っているともうポケモンの技や通常のアイテムでは助からない
げんきのかたまりがあれば…」
「げんきのかたまり!?それってさっきクロバットにもたせた紙に書かれたやつか?」
サトシの言うとおりタケシはたまごうみを使ってすぐクロバットに何かを書いたメモを渡し、ポケセンタに飛ばせていたのだ
ちなみにげんきのかけらを使ったが回復できなかった
「ああ、非売品で緊急用の回復アイテムだ」
げんきのかたまりはどこにも売ってない
それもそのはず、傷薬と違い人工で作れず、ごくまれに自然界で発見される貴重品だからだ
だから、一部のポケモンセンターにしか置かれていない
確実にありそうなのはヤマブキシティのような大都会のポケモンセンターかポケモンリーグ内のある回復施設だろう
「そのメタグロスおれのリングマに運ばせるか?」
「いや、今のメタグロスは体を動かすだけでも危険だ」
この山ではちゃんとした治療ができないだろうとシンジがポケモンに手伝わせようと声をかけるがタケシによるとわずかな振動も危険なようだ
「タケシ何かオレたちにできることはないか!」
「ラッキーのたまごうみをできるだけ長く持続させるためにはヒメリの実が必要だ。持っている人や山にあるのを持ってきてくれないか」
「わかった!」
「私達も手伝うわ!」
「わたしも!」
「オレもだ!」
「ぼくも手伝おう」
サトシやラングレーたちだけでなく他の見物人たちも協力してくれた
この場にタケシのラッキーのたまごうみ以外回復技を使えるポケモンはいない
メタグロスの存命はラッキーにかかっているのだ
シゲルは研究者の知識でヒメリの実ができやすい場所などみんなに教えた十数分後
必死にメタグロスの回復を続けるラッキー
サトシたちが集めたヒメリの実のおかげでたまごうみを持続できている
「がんばれラッキー!死なないでくれメタグロス!」
「ピカピカピー!」
「まずい!ラッキーのたまごうみが尽きかける!」
「このままでは…」
タケシとシゲルが暗い表情でいう
それを聞いてベルたちも悲しそうに俯く
その言葉を聞いてサトシは
「…メタグロスが死ぬっていうのか…
そんなことあってたまるか!メタグロスはトレーナーの指示に従っていただけじゃないか!それなのに死ぬなんて!」
「ピカ………」
悔しそうに拳を握りしめ、震えるサトシ
ポケモン大好きであるサトシには受け入れがたい現実だった
「うおおおー!!!」
「サトシ!どうしたんだい!」
急に叫び声をあげたサトシに驚くデント
「げんきのかたまりがないなら!」
心配そうなデントの視線に気にせず、サトシは右手を前方に向け、手のひらを広げ力む
「作り出せばいいんだろう!!!!」
目の前の失われようとしている命を救うためサトシは誰もが思いつきもしなかった挑戦に挑もうとしていた
やがてサトシの体が光りはじめる
「こ、これは…」
「なんだ!」
「まさか!げんきのかたまりを生み出そうとしているの!」
「無茶だ!そんなことできるわけない!」
メタグロスが心配で見守っていたケニヤンたちもサトシの行動に驚く
次はもっと速く投稿できるといいな…