わんわんおなんて言わせない 作:暇人(暇では無い(´・ω・`))
だってあれだもん、人類って言うほど範囲広くないもん。
言ってモンハンの世界だよ?限度ってもんがあるんですよ。
まあ、今回重要なのはそこじゃないんですよ。
ジンくん、はよ強くならなくちゃタグ詐欺もいい所ですよ...。
突然ですが、私は今、アイルーの里に来ております。ここで私は、新たな可能性を見つk「わー!ジンオウガさんの尻尾滑り台たのしーのニャー!」れも、ミツネさんにあることを言われたのが初まr「僕も!僕も滑るのニャ!」...。
はあ。こうなるはずじゃあ無かったんだけどね。
話は、およそ三時間前へと遡る...。
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【渓流(早朝)】
「おぬし、あれじゃろ?俗に言う、“すらんぷ”という奴じゃろ?」
きっかけは、ミツネさんのその一言だった。
ミツネさんとの手合わせからおよそ...何日だっけ?だめだ、ジンオウガになってから日にちが分からなくなってきた。自分の数少ない人間要素が無くなってしまう。まあこうして人の言葉を理解していることが最大の人間ポイントなんだけどね。
っと、話が逸れた。手合わせから数日後、雷光虫の許容量を増やすにはどうすればいいか。雷光虫弾を強くするにはどうすれば良いのかと悩み、挙句の果てに諦めて睡眠学習に手を出そうかとしていた時、ミツネさんにそう言われたのであった。
「んー、まあそんな感じなのかな。なんて言うか、どこか違う気もするけど。」
「まあ、大体あっとるんじゃからいいじゃろ。」
「んで?そのスランプ中の私に何か用でもあるんで?」
「おっとそうじゃ、忘れるところじゃった。」
...いや、今のポイントのどこで忘れかけてたんだ。このミツネさん、そこそこ年配者だとは思ってたけど、ここまで深刻なのか。アルツハイマーかな?こりゃあ将来も一緒に暮らしてくなら面倒くさくなりそうだ。
「いや、わしもな、年配者としておぬしに道を示してやろうと思ってな。」
...え?なんか急に凄い人っぽくなって来たんだけど。あ、人じゃないか。凄いモンスターっぽくなってきた。って、そんなこと言ってる場合じゃない。だってね?今の今まで結構老化進んでんじゃーんとか思ってたんですよ?そんな考え吹き飛ぶレベルですよ。いやー、ミツネさん侮ってました。まああれだもんね。手合わせの時分かったけど、ミツネさん凄い強かったもんね。
「...おぬし、結構酷いこと考えてたじゃろ。まあいい。それで、示す道じゃが、二つあるんじゃ。」
「ええ、二つなの?手っ取り早く、一つに絞ってくれてあったら嬉しいんですけど。」
「それじゃあおぬしに示す道が無くなってしまって、意味が無くなるじゃろうが。」
「あぁらほんと。ミツネさんがせっかく選ばせてくれるって言ってるのに意味なくなるもんね。」
「ちゃんとそういう所考えて欲しいの。...っと、おぬしと話すと話がどんどん逸れていく気がするの。さて、まず一つ目じゃが、《このまま1人で延々と思考を巡らせ、1人で生成していく。》じゃ。まあ、簡単な事じゃな。実際におぬしはついさっきまでやっておったのだし。...本当に考えておったのかは知らんが深くは聞かんよ。」
「ア、ハイ。ソレガイイトオモイマス。ハイ。」
「...おぬし、本当にわかりやすいのぉ。そして二つ目じゃが、《外へと知識を求め、視野を広げる。》じゃ。」
「ふーん...。」
「さあ、道を示したものとして聞こう。と言っても答えは分かりきってるがの。さて、おぬしは前者と後者、どちらを選ぶ?」
「...そんなの、決まってるじゃん。もちろん、俺が選ぶのはーーー」
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んで、今に至る。
アイルーたちは仕事があるらしく、ある程度遊ぶと帰っていった。しかし、ミツネさんとの手合わせで面が割れているとはいえモンスターを簡単に入れてしまうような、そんな警備で大丈夫か?(イケボ)
「大丈夫ニャ、問題ないニャ。」
「おっと、あなたが長老さん?」
「いかにも、ニャ。して、本日はどのようなご要件でいらっしゃったのニャ?」
「ああ、今のユクモの村の技術とかを教えてもらおうと思ってね。」
「技術、ですかニャ。ふむ...それでは、竹とんぼなんていかがでしょうかニャ?」
ズコーッ。いや、あのね?そういうんじゃ無くてさ。こう、もっと、なんて言うか...。ああ説明しづらい。竹とんぼなんて誰でも知ってるじゃないですか。んなもの教えられてもこっちは困るんですよ...。
「ふむ、違いましたかニャ。...それでは、水鉄砲なんていかがですかニャ?ユクモの木から作った一級品ですニャ。」
ほう、水鉄砲とな。
少なくともさっきの竹とんぼよりは参考になるだろう。さらば、竹とんぼ。お前の尊い犠牲は新たな可能性を見つけたぞ。あんまり尊くないけど。
って!水鉄砲がいい感じだったからその後に来るのにも期待してたけど、結局紹介されたのが全く参考にならないのなんの。独楽に面子、双六...。私はね!古き良き日本の遊びを学びに来たわけじゃ無いんですよ!全く、ユクモはそんなに進んで無いのか…。あれ?確かゲーム内でも近代的なものは全く無いと言っても過言では無かった気が...。うーむ、外に知識を求めると言っても、自分の周りには知識が少なすぎる。あ、そうだ。ミツネさんに自分は転生者って言ってなかったわ。そりゃあ俺が悪いわ。仕方ないね。
んじゃ、しゃーない。とにかく帰るか。水鉄砲って言う発想に行き着けただけでかい収穫だったな。うんうん。
【渓流(夜)】
...溜めて...、溜めて...、溜めて.........、
放つっ! ドーン!
...うむ、我ながらいい出来である。
アイルーの里から帰った後、あの水鉄砲を何とか利用出来ないかと考えた結果、水鉄砲の構造自体を真似することにした。最近の現世の方の水鉄砲は、本物の銃に似せて作ってあるが、この時代の水鉄砲は至ってシンプルなデザインである。細い筒に水を入れ、水が漏れないようにしながらもう1本の棒を挿し、圧力で水を飛ばす。水鉄砲は、先端部分の穴が小さければ小さいほどよく飛び、威力も上がる。これを雷光虫弾でやるだけである。
やり方は簡単。
①︰いつものように雷光虫を溜める。
②︰出来るだけ形状を細くする。
③︰思い切り飛ばす。
たったのスリーステップで今までよりも高威力の雷光虫弾を放つことが出来る。命中率は少し落ちるが、もともと射的は得意な方である。威力も射程もスピードも文句無し。とりあえず
そう、まだまだ問題は山積みなのである。
体が小さいことによるリーチの短さ。
雷光虫の許容量増幅。
そして何よりも根本的な強さ。
これから全部の問題と向き合っていかなければならないと考えると、気が滅入ってしまう。まあ、これは自分自身が望んだからやるのだ。時間はまだまだあるし、これと言ってやらなければならないということも無い。
何時かミツネさんを倒し、アマツさんを倒して霊峰を取り戻すその日まで、前進あるのみである。
頑張れ、俺。明日は近いぞ。
そうと決まれば、雷光虫弾も完成したんだし、早いとこ寝てしまうに限る。現世にいた頃は会社が忙しくて全く出来なかった早寝を欠かさずすると心に決めているのだ。
明日も頑張r_(ˇωˇ」∠)_ スヤァ…
【渓流(朝)】
ふあぁ...。
早寝を欠かさずしているとはいえ、朝には弱い。会社員体質はとっくの前に抜けてしまったのだ。
とは言っても寝床の崖から飛び降りるのはもう慣れた。毎回こけてちゃ笑えないからね。
ん〜...!よし!今日も1日、頑張...ろ...?
目の前に映っている、寝転がったままのミツネさん。ぱっと見れば、まだ寝ているだけにも見える。しかし、ミツネさんの背中から突き出ているのは...。
ーーーきっちりと綺麗に研がれた、大剣...。
「あ、ああ...。」
ミツネさんの周りには、もう、泡は浮いていない。血も、1滴も出ていない。
目の前が真っ暗になり、倒れてしまった。
そこで記憶は、途切れている...。
ミツネさん、死んじゃったよぉ...。(´;ω;`)ウッ…
ジンくんには災難しか降りかかりませんな。
ここからジンくんはどう成長するのか。楽しみですな。
では、また気長に5話をお待ち下さい〜。