株が急上昇しているあの方です。
ありえない話には※印付けます。
八幡side
《王竜星武祭》から早1週間、俺は今自室に篭って、自身の持つ陽の力を3つのアクセサリーに送り込んでいた。依頼主からの要請だからな。『選べるのなら校章じゃなく、装飾類がいい。』っと。
八幡「………こんな感じだな。」
うし。完成した事だし、メールでもいいか。あいつにも予定あるだろうしな。
八幡「『完成したぞ。俺はいつでもいいから、暇な日連絡くれ。』これでいいだろ。」
pipipi…
ん?だれから……
FROM:オーフェリア
早っ!?送信してから30秒も経ってないぞ!?見るのも文字打つのも早くね!?
FROM:オーフェリア
『今がいいわ。場所は私たちが最初に出会ったお花畑よ。待ってるわ。』
oh………しかも奴さん、受け取る気満々やないの。場所まで指定するなんて。
まぁ俺としても断る理由が無いから別にいいけどな。
八幡
『了解。すぐ向かう。』
さて、早く貰いたくてウズウズしてるお姫様のところまで行ってきますか。
ーーー商業エリア・花畑ーーー
ゆっくり来たはいいが、オーフェリアは着いてるかもな。商業エリアは俺の学院からじゃ真逆の方向だし、レヴォルフからは2番目に近い場所にあるからな。
………やっぱ人が居ないな。オーフェリアが居るだけでこんなになるかねぇ?
オーフェリア「………」
………居た。オーフェリアは花を優しく触りながら微笑んでいた。これは俺の見たまんまの感想だが、すげぇ楽しそうだな。
邪魔したくはないな。それに、あんな顔は初めてだ。微笑んでるのは見た事あるが、あんなに嬉しそうに、楽しそうに微笑んでるのは初めて見る。
オーフェリア「………っ!八幡。」
八幡「あっ……」
………見つかった。
オーフェリア「………少し趣味が悪いわ。覗き見だなんて。」
八幡「いや……悪い。すげぇ楽しそうにしてたからよ、邪魔したくなかったんだよ。」
オーフェリア「………そう。」
あー、やっぱこうなったか。
八幡「そ、それよりも、一応完成したから持って来たぞ。これでよかったか?」
そう言って八幡が出したのは、白い桜が着いたチョーカー、髪留め、ブレスレットだった。白い桜だけなのは、おそらく考えるのが面倒だったからだろう。
オーフェリア「………桜?今時桜は咲かないわ。何故………」
八幡「創造の力を使って作った。自慢になるが、物を作るのは自信があるんでな。」
オーフェリア「………多彩なのね。」
八幡「そりゃどうも。」
オーフェリアはそう言うと、俺の渡したアクセサリーを着けていた。
オーフェリア「………似合うかしら?」
八幡「……少し意外だな、お前がそんな事を聞いてくるなんて。まぁ似合ってるけどよ。」
オーフェリア「………前までは自分の見た目なんて興味は微塵も無かったけど、これだけでも気持ちが変わるものなのね。」
目立ちはしないが、やっぱ良いな。
オーフェリア「………何かしら?」
八幡「いや、やっぱりお前って白とか黒の色が似合いそうだなって思ってただけだ。」
オーフェリア「………私を着せ替え人形にする気なのかしら?」
八幡「俺にそんな趣味はねぇ。」
オーフェリアは軽い冗談に引っかかったのが可笑しかったのか、少し笑った。
……………………………
オーフェリア「………?」
八幡「……………」ナデナデ
オーフェリア「………八幡?」
八幡「ん?……うおっ……わ、悪い。」
オーフェリア「………どうかしたの?急に頭を撫でるなんて……」
八幡「いや……なんていうか、お前を見てると無性に撫でたくなるんだよ。俺にも分からんのだが、とにかく撫でたくなる。」
いや、本当に分からんのだよ。
オーフェリア「………そう。私でよければいいわ、私も八幡に撫でてもらうのは嫌いではないから。むしろ好きよ。」
八幡「………オーフェリアってよ、どっちが本物なんだ?」
オーフェリア「………どういう意味?」
八幡「なんかお前見てるとよ、偶に分かんなくなるんだよ。冷静な方となんか甘えてるような感じのが混ざり合ってるっていうか、なんというか。」
オーフェリア「………私にも分からないわ。1つ言えるとすれば、貴方の側はとても安心するということよ。」
八幡「………そうか。なぁオーフェリア。お前ってカキツバタって知ってるか?」
オーフェリア「………えぇ、名前は知ってるわ。勿論、花言葉も。」
八幡「そうか。なら言わなくても分かるよな?俺はそう思ってる。」
オーフェリア「………ありがとう。じゃあ私からはスノーフレークよ。」
八幡「マジか……そんな名前の花もあるのか。少し勉強したつもりだったんだが…」
オーフェリア「………なら教えてあげるわ。スノーフレークは別名『
【純潔】【純粋】【汚れなき心】【皆をひきつける魅力】よ。」
八幡「……俺に合ってるか?」
オーフェリア「………えぇ、合ってるわ。貴方の心は汚れていないし、何処にも邪なんて感じないわ。【皆をひきつける魅力】は分からないけど。」
オーフェリア「でも、私は惹きつけられたわ。魅力かどうかは分からないけど。」
八幡「……そうか///」
……笑った。今、完璧に笑った。すぐに元の顔に戻ったが、明らかに今笑った。
………やっぱ良いな、こいつの笑顔。
本当はあり得ない話その4
『いい加減にして』
オーフェリア「………?」
八幡「……………」
オーフェリア「………えへへぇ♪」
あぁ〜………
スタッフ「はいカット!」
八幡「……オーフェリア、頼むから我慢してくれ。」
オーフェリア「うぅ〜だってぇ〜。」
八幡「もう30回目だぞ?頼む。」
オーフェリア「だってお兄さんの撫で方が上手なんだもん!しょうがないじゃん!」
八幡「………俺のせい?」
八幡の手は魔性の手?