学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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最終章 卒業式編
※卒業式のイメージ


 

八幡side

 

 

………ライブからおよそ1ヶ月が過ぎ、今は3月の中旬。そう、もうすぐ卒業&入学シーズンだ。俺たちがこの学院に居られる日も数えられるくらいになっていた。いつも通りっちゃあいつも通りなんだが、なんだかピリピリした空間が漂っていて、それも日に日に増している。今も普段と変わらない放課後の稽古をしているんだが、どうにも集中し切れていない。

 

 

八幡「………なぁ、ちょっといいか?」

 

「「「はい、宗師っ!!!」」」

 

八幡「………あまり集中出来ないようだったら、無理して鍛錬する必要ないからな?卒業式も近いんだ、気負い過ぎると身が持たないぞ。」

 

「も、申し訳ございません、宗師。折角ご教授して頂いているのに、心配をかけてしまうなんて……」

 

八幡「いや、別にいいんだが、そんなに稽古に打ち込めない程の何かがあったのか?」

 

 

すると、道場にいた全員が押し黙るように俯いた。え?俺何かまずい事聞いたか?そんなにいけない事聞いちゃった?

 

 

「……その、もうすぐ宗師が卒業してしまうと思うと、なんか鍛錬どころではなくなってしまいまして……集中しようとは思っているのですが、どうにも卒業式が頭によぎってしまい………」

 

八幡「そ、そうか……」

 

 

……成る程な。要は俺が居なくなると寂しいって思ってくれているのか。そんな事今までになかったからどう言えばいいのか分からん……いや、金輪際界龍には来ないってわけじゃないから、今生の別れにはならないと思うが、なんだろう、この悪い事をしてしまったような感情は。

 

 

八幡「あー……大した慰めにはならないが、偶になら俺も界龍に来る。その時に稽古とか世間話くらいならしてやるよ。」

 

八幡「卒業だからってもう2度と会えないってわけじゃねぇんだ。そんなに思い詰めるなよ。」

 

「何を言いますか!?宗師にとってはそれくらいの事かもしれませんが、私にとってはそれくらいで済まされる事ではないのです!私は序列外の時から宗師のご指導を受けておりました。今では序列54位にまで上がる事が出来ました!これを宗師のおかげと言わずしてなんと言いますか!?」

 

 

いや、お前の努力の賜物じゃないの?

 

その後もその場にいた殆どの生徒のエピソードを聞いて、お腹いっぱいの状態で帰路についた。

 

 

ーーーマイホームーーー

 

 

シルヴィア「そんな事があったんだ……私の学園なんていつも通りだよ?」

 

八幡「それが普通なんだろうけどな、俺の学院ではそうじゃないらしい。学院を卒業するお祝いだってのに、なんだか悪い事をしているような錯覚に陥っちまった。」

 

シルヴィア「八幡くんが悪い事をしたから退学になっちゃった的な?」

 

八幡「よし、今から執事服に着替えてくるから待っててくれ。」

 

シルヴィア「あ〜待って待って!!冗談だから!シルヴィアジョークだから!!」

 

 

………そんなに執事の俺って嫌なのか?

 

 

シルヴィア「ふぅ………でもさ、ある意味当たり前じゃないかな?だって長い人だと10年も八幡くんにお世話になってる人もいるんだよ。恩師みたいな人が居なくなるのはやっぱり辛いよ。」

 

八幡「そういうもんなのか……俺にはそういうのよく分からん。今まで俺に親身になってくれた奴なんて居ないからな。出来たのがこの学院に来てからだったもんだから実感とか感覚がイマイチピンと来ない。」

 

シルヴィア「……八幡くんはそうだよね。高校1年生まではそれが当たり前みたいな学校生活だったもんね。」

 

 

俺の中での卒業式のイメージ……入場して、卒業証書をもらって、校長の話を聞いて、在校生と卒業生の答辞、歌を歌って、退場して、そのまま帰る。みたいな感じだ。別にこれといって特別な事があるわけでもない。

 

 

シルヴィア「でも今年は八幡くんの思っているような事は持ち込まなくてもいいんじゃないかな?だってそういう風に言われるくらいなんだから、きっと良い卒業式になるよ。」

 

八幡「………そうなるといいな。」

 

 

 

 

 

 

 

 




同じアニメで!

もしもこんなやり方だったら?

『仮想世界で(現実世界編)』







八幡「………」

俺は病室には入れたが、カーテンの奥に入るのが少しだけ怖かった。もし、心電図が停まっていたら?もし何かされた後だったら?何もかもが遅かったら?


(ほら、待ってるよ。)


八幡「っ!」


その声に従うかのようにカーテンを開けた。そこにはナーブギアを頭から外して夜空を眺めている俺の最愛の人、シルヴィア・リューネハイムがいた。


八幡「……シルヴィ。」

シルヴィア「………八幡……くん。」


シルヴィは俺に向かって手を伸ばしてきた。俺はそれを掴んで握り返してシルヴィを優しく抱き締めた。


シルヴィア「漸く……漸く君に、君に会えた。」


シルヴィアは泣きながらそう言うと、俺から離れて向き合った。


シルヴィア「初めまして、シルヴィア・リューネハイムです。ただいま、八幡くん。」

八幡「……比企谷八幡です。おかえりシルヴィ。」


俺たちは徐々に近づいて、唇を合わせた。そしてふと目を開いて窓の方を見てみると、そこにはゲーム時代に装備していた(六花の制服)服装の俺たちがいた。そして俺たちを見守り終わると、手を繋いで向こうへと行ってしまった。


はい、ここまでです。全く変えていません。
皆さんはなんのアニメか分かりますか?

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