学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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引退ライブ ③

 

シルヴィアside

 

 

シルヴィア「いや〜凄いね〜!八幡くんってあんなに高い声も出せたんだっ!男の子なのに本当に凄いね!」

 

八幡「いや、この歌を歌っている人の音はもっと高い。男ならあの音を出すのは難しいというか、不可能に近いだろうな。俺でもカラオケとかで歌っても1か2段階前の音程が限界だった。」

 

シルヴィア「うへぇ〜……八幡くんよくそんな曲を選んだね?」

 

八幡「良いだろ別に。良い曲なんだから。それともネタバレしない方が良かった感じか?」

 

シルヴィア「そういうのはないけど………この曲を選んだ理由って?」

 

八幡「俺が選曲するにあたって必ず入れるのが今と過去の俺に合ってる曲っていうのが条件なんだ。」

 

シルヴィア「へぇ〜初めて知ったよ!あっ!歌詞の中にあった『僕だけの瞳の色』って八幡くんの過去を表してるんでしょ!?」

 

八幡「そうだな、昔の俺はこんな目じゃなかったんだぞ?もっと気持ち悪かったんだぜ?」

 

 

ザワザワザワザワ………

 

 

八幡「気になるか?じゃあ俺が界龍に入った時にもらった学生証な。」

 

そこには今の八幡くんみたいな瞳ではなく、濁ったような、あまりよろしくないような感じの目をした八幡くんが映し出されていた。

 

 

八幡「まぁこれが10年くらい前の俺だな。」

 

 

またも観客からは信じられないとでもいうような歓声が上がった。うん、私も最初はそんな反応でした。

 

 

八幡「まぁだろうな。今じゃ別人だろ?でもこれ手術したわけじゃないからな?俺の隣にいる人が原因でこうなったんだ。勿論、良い意味でだぞ。」

 

シルヴィア「あのエピソードは皆には内緒だね。所謂私たち2人だけの秘密って奴だから詮索はなしだよ♪」

 

 

観客からは教えて〜みたいな感じの流れになってる。うん、教えません!次だ次!時間も押してるだから!30分くらい!

 

 

八幡「ほらほら!次はシルヴィアが歌う番なんだから静かにしていてくれよ?」

 

 

〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!

 

 

八幡「………イエッサーって言わないの?」

 

 

wwwwwwっ!!!!!!

 

 

八幡「まぁいいや。それじゃあ次はシルヴィ、お願いします。」

 

シルヴィア「はいっ!この曲は8年前の秋に千葉のライブで私が作った曲です!!隣にいる八幡くんの為に作りました!聴いてください!

『私の幸せ』!」

 

 

8年前と同じでギター音から始まる曲。うん、テンポ良く始まるからいいね。

 

 

シルヴィア「朝に目覚めたら、君を見ていたの♪〜♪〜」

 

シルヴィア「ずっと目を合わせてたね♪〜♪〜」

 

 

朝起きたら八幡くんが見ているか、寝ていた。起きたら話しながらずっと目を合わせているよね。

 

 

シルヴィア「君が抱き締めた瞬間、満たされた♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君といれるだけで私は幸せよ、Thank You♪〜♪〜」

 

 

1日に1回は抱きしめ合う。お互いの体温と心臓の鼓動が聞こえるから近くにいるっていうのが分かる。分身には鼓動の音が無いからね。

 

だから近くに八幡くんがいるだけでも幸せに感じるんだ。

 

 

シルヴィア「君とならいける、たとえ過酷でも♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君と一緒なら、きっと大丈夫だから♪〜♪〜♪〜」

 

 

例えどんなに過酷な未来が待っていても、八幡くんと一緒ならきっと乗り越えられる。

 

 

シルヴィア「君だけが良いの、君以外は嫌なの♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「私が選ぶのは、君しかいないから♪〜♪〜♪〜」

 

 

私はもう八幡くん以外は選ばないし、選ぶ気もない。私が生涯で1番愛しているのは八幡くんだから。

 

 

シルヴィア「昼に出かけたら、手を繋いだよね♪〜♪〜」

 

シルヴィア「当たり前だけど、嬉しい♪〜♪〜」

 

 

お買い物とか、デート、散歩をする時は手を繋いでる。オーソドックスだけど、それがなんだか嬉しい。

 

 

シルヴィア「君がくれた温もりまだ残っているよ♪〜♪〜」

 

シルヴィア「この手の温もりは、私だけの秘密だから♪〜♪〜」

 

 

家に帰ったら手を離しちゃうけど、八幡くんと手をつないだ温もりは残ってるから幸せだよ。勿論、この温もりの幸せは私だけの秘密だけどね♪

 

 

シルヴィア「夜に寄り添ったら、肩合わせてたね♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「眠る時間には、抱き締め合っていたよね♪〜♪〜♪〜」

 

 

ソファで八幡くんと一緒に座る時は肩を合わせてるよね。そして私がその肩に頭を落とす。あれって落ち着くんだよ?

 

今では普通に一緒に寝て、八幡くんの手を抱き締めるか、お互いに抱き合って寝る。だってその方が幸せだから。

 

 

シルヴィア「そして朝になり、君の横顔を見る♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「この繰り返しが、堪らなく好きなの♪〜♪〜♪〜」

 

 

そしてまた八幡くんの寝顔か起きてる顔を見る。当たり前だけど、このやり取りが凄く好き。

 

 

シルヴィア「君とならいける、負けそうになってたら♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「声が聞こえたよ、『頑張ってくれ』と♪〜♪〜♪〜」

 

 

9年前の《王竜星武祭》、私はオーフェリアさんに負けそうになった。でも、何処からか八幡くんの声がしたの。『頑張ってくれ。』って。

 

 

シルヴィア「たとえ苦しくても、痛さで辛くても♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「君からの声で、何度でも立ち上がる♪〜♪〜♪〜」

 

 

オーフェリアさんから受けた毒で身体中が痛かったけど、君の声援のおかげで勝つことが出来たんだよ。

 

 

シルヴィア「そしてその夜、夢が実りました♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「私の願いが、叶った瞬間です♪〜♪〜♪〜」

 

 

その日の夜、私と八幡くんはお互いに告白をして恋人同士になった。私の夢と願いが叶った瞬間だね。

 

 

シルヴィア「目を閉じて待てば、唇の感触♪〜♪〜♪〜」

 

シルヴィア「そのひと時が、私の幸せ♪〜♪〜♪〜」

 

 

初めて交わした口づけ………レモン味ではなかったけど、人生で1番幸せだったよ。すごく幸せな1日だった。

 

 

シルヴィア「君と一緒なら、何処へでも行くよ♪〜♪〜」

 

 

八幡くんと一緒なら何処へだって行ける。何処までもついていくからね。

 

 

ギターのBGMがなくなって曲が終了した。観客からは大歓声と拍手、又はペンライト(ピンク)の振るうのがみえていた。

 

 

 

 

 





『私の幸せ』…『一番の宝物』を生焼け肉がアレンジしたもの。
【八シル劇場 ライブ編2nd】でも出ています。

歌:シルヴィア・リューネハイム
作詞:生焼け肉
作曲:流石に無理!作詞で精一杯!


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