八幡side
朝の空中庭園散歩を終えて朝食も済ませた俺たちは、商業エリアに足を運んだ。とは言ったものの、この1週間で回れるところは回ってしまったので、殆ど見慣れた風景と化してしまっていた。
八幡「今日はどうすっかなぁ……もう目に止まるところは大体行ったし、腹も空いてないし、運動をしたいわけでもない。散歩?」
シルヴィア「それも良いけど朝に庭園でしちゃったからね。あの狭い中で散歩って言えるのかは分からないけど。」
オーフェリア「………散歩よ。植物やお花に囲まれながら歩いていたのだから散歩よ。」
シルヴィア「(でもそれって植物鑑賞なんじゃ……)う、うん、そうだね。」
八幡「だが、他に何か楽しめそうな場所ってないもんかねぇ。」
正直、他に何があるのかもう分からない。見落としているところもあるかもしれないが……
???「あれ?八幡?」
八幡「?」
???「やっぱり、八幡だ!それにシルヴィアさんも!」
シルヴィア「あっ、戸塚くん!」
戸塚「こうして会うのは久しぶりだね。元気にしてた?」
八幡「あぁ。そっちも元気そうで何よりだ。」
戸塚「うん!ところでもう1人の女の人は誰かな?僕は戸塚彩加。星導館学園の高等部2年です。八幡と同じ総武高から来たんだ。」
オーフェリア「………オーフェリア・ランドルーフェンよ。レヴォルフ黒学院の生徒会長をしているわ。」
戸塚「へぇ〜八幡ってそんな凄い人と知り合いなんだ!」
八幡「一応俺の彼女もその凄い人に入ってるんだけどな。シルヴィもクインヴェールの生徒会長だぞ。」
シルヴィア「いいよいいよ、別に自慢出来るようなことじゃ無いしね。」
いや、まぁ六花の生徒会はあってないようなものだけどよ………威厳とかそう言うのはあるだろ。ウチに至ってはそんなの欠片もねぇけどよ。
戸塚「3人は今何してるの?散歩?」
八幡「今のところはな。する事が中々見つからなくて困っててな……とつか、この辺りで何かないか?」
戸塚「う〜ん……僕も頻繁に街に出るわけじゃ無いから分からないかな。ゴメンね、力になれなくて。」
八幡「いや、いいんだ。戸塚はランニングか?」
戸塚「うん。千葉にいた時もこうして休みの日はランニングしてたから。こっちでも日課になっちゃったんだ。」
シルヴィア「へぇ〜向こうでもやっててこっちでも続けてるんだ。凄いね。」
戸塚「日課になったらそんなに苦労しないよ。それに楽しいからね。」
八幡「そっか……なら邪魔しないようにしないとな。」
戸塚「ううん、僕から話しかけたから。じゃあね八幡!シルヴィアさんとオーフェリアさんも!」
別れの挨拶と共に戸塚は軽快な足取りで星導館方面へと走って行った。
オーフェリア「………暇つぶしになれるようなのは聞けなかったわね。」
シルヴィア「彼も彼なりに忙しかったんだと思うよ。仕方ないよ。」
あぁ、なんせ此処にきてすぐに【影星】に入ってあいつらの監視に当たってるんだからな。そのかわり、金とかは結構もらってるんだろうが。
八幡「取り敢えず街をぶらつくしかなさそうだな。俺たちに共通する何かがあれば良いんだけどな。」
オーフェリア「………魔法。」
八幡「街中でそれをぶっ放すわけにはいかんでしょうよ……特にオーフェリアのは尚更だ。」
シルヴィア「歌とか?」
八幡「悪くはないが、昨日行ったしやったからな。やっても良いとは思うが、そこまで面白くはないと思うぞ。」
オーフェリア「………デート。」
八幡「答えに困るな……今って言ったらどうだ?」
シルヴィア「じゃあ……星武祭!」
3人だけでやる星武祭って寂しっ!いや、面子豪華だから盛り上がりそうだけどさ!
ーーー1時間後ーーー
あれから色んなところを回ったが、これといってめぼしい場所はなかった。
八幡「……ねぇもんだな。」
シルヴィア「そうだね……何かないかなぁ……」
オーフェリア「………八幡、あれはどうかしら?」
2人「?」
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お世話になったあの人にご奉仕しちゃおう!執事とメイドになってご主人様に癒しを!
体験料金:1,000円!!
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八幡「………執事になって欲しいのか?」
オーフェリア「………それもあるのだけど、私たちが八幡に奉仕をするのもアリだと思うわ。」
シルヴィア「じゃあ私とオーフェリアさんで八幡くんをご奉仕しちゃおっか!」
オーフェリア「………えぇ、その後で八幡にやってもらいましょう。」
あ、俺もやるのね。
八幡「俺はいいぞ。ならここでブランチにでもするか。」
シルヴィア「じゃあ決まり!最初は私とオーフェリアさんが八幡くんに奉仕して、その後で八幡くんね!2人だけど頑張ってね!」
オーフェリア「………ファイト、八幡。」
八幡「分かりましたよ、お嬢様方。」
わがままお嬢様の言う事を聞くのも、専属執事の仕事だからな。
内容を考えるって難しいですね………