学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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奉仕部じゃないけど、依頼が!




霊たちからの依頼

 

 

八幡side

 

 

……………また此処か。多分、あいつらも居るんだろうな。居てくれなきゃ困るんだけどよ。

 

 

朱雀『ちーっす!お疲れさん旦那!』

 

八幡「やっぱり最初はお前か。何と無く想像出来てた。1番はお前なんじゃないかってな。」

 

朱雀『おっ、そいつは嬉しいね!さすが旦那だぜ、俺の事分かってんなぁ!』

 

 

一応お前とは1年の付き合いだからな。1年もすりゃあ大抵の事は分かるだろ。

 

 

八咫烏『参上つかまつった。』

 

八幡「よぉ八咫烏、久しぶりだな。」

 

八咫烏『主人、久しいな。』

 

八幡「お前を最後に纏ったのは……2ヶ月前の鍛錬の時だったか?」

 

八咫烏『その時期であったな。主人も無茶をする男だ、4対1で鍛錬をするなど……』

 

八幡「結果勝ったからいいだろ。それに鎖分銅の使い方俺よく分からんかったからちょうど良かったんだよ。」

 

朱雀『旦那よぉ、使い方が分からなくて4対1で使い方を習得すんのは、俺も流石にどうかと思うぜ?』

 

 

何でだよ?チームワークも上がるから良いじゃねぇか。

 

 

白虎『皆揃っていたら不安だっだが、どうやら3番手だったようだな。』

 

朱雀『よう白兄!玄ちゃんと姉貴はまだ来てねぇからリラックスしてて良いぜ。』

 

白虎『どこをどうリラックスしろというんだお前は。苦手な奴が来るというのにリラックスも何もない。』

 

 

うん、全くその通りだと思う。お前の場合、好き嫌い激しいから本当にヤバいんだよな……うん、あまり同情はしないけどドンマイだ。

 

 

白虎『して八幡よ、これはどういった事なのだ?』

 

八幡「いや、俺にも分からん。誰かが呼んだのか、俺がここに来たのかどっちかなんだが、後者は無い。俺、こっちにくる方法なんて知らんから。」

 

白虎『ふむ……そうか。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

索冥『すみません、遅れました。』

 

玄武『ふえぇ〜……メイちゃん速過ぎるよぉ〜。』

 

索冥『貴方が遅過ぎるのです。そう思うのでしたらもう少し早く行動するようにしてください。』

 

玄武『はぁ〜い。』

 

 

あんまし反省してるような感じがしないのは気のせいか?いや、喋り方の問題か。

 

 

八幡「んで?だれが俺をここに呼んだんだ?言っとくが、俺はここにくる方法なんてサッパリだからな?」

 

索冥『ご安心下さい、八幡様をこちらにお呼びしたのは私です。今回お呼びしたのは、八幡様にお願いがあったからなのです。八幡様が鍛錬や試合などに使われる憑霊、次の本戦では私か白虎を優先的に使って欲しいのです。』

 

八幡「……出番が無いからか?それとも今までに使役した事がないから試運転がてら試したいって事か?』

 

索冥『流石は八幡様、その通りです。』

 

八幡「優先的に使うといってもなぁ……俺も出来るならそうしたいが、どんな憑霊になるのかも分からないからな。試せるのに越した事はないが、ぶっつけでやるのは危険だな。」

 

索冥『……そうですか。』

 

八幡「あぁ勘違いするなよ?別に渋ってるわけじゃないからな?チーム戦をやる上では味方の配慮も必要だ。可能性は全くないが、俺がお前らを纏ってる間に全員やられてるなんて洒落にならんからな。」

 

八幡「1対1ならまだなんとかなるが、5対5は守られながらになっちまうからな。移動しながらの憑霊もやった事ないからそれも今後の課題だな。』

 

 

少し理詰めになっちまったが、《獅鷲星武祭》でやったことの無い憑霊をするのはそれくらい覚悟がいるって事だ。

 

 

朱雀『……流石旦那だな。こんだけの事をよく考えつくもんだな。』

 

八幡「因みに言っとくが、朱雀も今回の星武祭ではアウトだからな。範囲が広過ぎるからな。」

 

朱雀『まぁその辺は俺も分かってたから大丈夫だよ。使えるとしたら今のところ八咫さんか玄ちゃんだけだな。』

 

 

今のところはそうだろうな。玄武の防御は強力だし、八咫烏はなんといっても飛べる。そしてオールラウンドな攻撃が出来る。利点があるとすればコレだな。

 

 

白虎『むぅ……少し残念だ。』

 

索冥『確かにそのような理由があれば致し方ありませんね。』

 

八幡「いや、明日でよければ鍛錬するぞ?どんな憑霊かも見てみたいからな。』

 

索冥『いえ、そういうわけには参りません!!奥方、シルヴィア様と過ごされる時間は大切にするべきです!!』

 

 

まだ嫁さんじゃねぇよ。

 

 

八幡「シルヴィが許可してくれたら憑霊の鍛錬をする。もしもらえなかったら……まぁ、本戦の1回戦が終わってからでも良いだろ。」

 

玄武『マンちゃんがそうするって言うなら止めないけどぉ〜、大丈夫なのぉ〜?』

 

朱雀『そうだぜ旦那。あんまり無茶するもんじゃねぇぜ。』

 

八幡「別に無茶はしてないぞ?現に俺はまだ体力が有り余ってる状態だからな。予選ではエンフィールドと試合しただけで何も動いてないし。」

 

 

だって実際そうじゃね?俺がまともに動いたのって予選の2回戦だけだよな。

 

 

八幡「だから、憑霊の鍛錬をしたいってシルヴィに言ったらOKしてくれると思うけどな。」

 

索冥『……わかりました。ではシルヴィア様から許可を頂けましたら、鍛錬の方をよろしくお願い致します。』

 

白虎『八幡よ、俺からも言う。憑霊をする機会があったら、よろしく頼む。』

 

八幡「あぁ、その時は頼む。」

 

 

しかし、この2人の憑霊ってどんなのだろうな……あんま想像出来んな。

 

 

八幡「話は終わりか?なら俺は向こうに戻ろうと思ってるが、今って何時だ?」

 

索冥『現在、10月25日土曜日の19時24分33秒でございます。』

 

 

いや、そこまで丁寧に教えてくれなくても良いからね?日付くらい俺でも分かるよ。時間だけで良かったよ?

 

 

八幡「ん、OKだ。じゃあ戻してくれ。」

 

索冥『畏まりました。シルヴィア様にもよろしくお願い致します。』

 

朱雀『じゃあな、旦那!』

 

玄武『ばぁいばぁ〜い。』

 

八咫烏『次に会う時まで、達者でな。』

 

白虎『また会おう、八幡よ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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