学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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修行② 星辰力&星仙術

八幡side

 

 

アレマ【ふむ、君の持つ星辰力は凄まじいね。こんな夥しい量をした星辰力は初めて見たよ。いや〜感服感服。】

 

八幡「自分じゃ分かんないんすけど、そんなあるんスか?俺の星辰力って。」

 

祢々『八幡の場合、この六花(アスタリスク)の中では、1番なんじゃないかな?』

 

アレマ【いんや、八幡ちゃん以上に保有してるのが1人いるんだなーそれが。】

 

八幡「1人?」

 

アレマ【あぁ、でもいい勝負ってとこかね。1ℓのペットボトルがあったとしたら、八幡が700ってとこだね。】

 

アレマ【当然そいつは満タンだけどね。あたいでも勝てるかどうか分からない。それよりも負ける可能性が高いね。】

 

八幡「マジっすか……俺よりもある奴がいるみたいだぞ?祢々。」

 

祢々『へぇ〜そんな人がいるんだ〜。ねぇねぇ!誰なの?』

 

アレマ【この六花最強の魔女、レヴォルフ黒学院の序列1位、【孤毒の魔女(エレンシュキーガル)】が2つ名の『オーフェリア・ランドルーフェン』って奴だよ。】

 

八幡「2つ名の感じからしてヤバそうな奴なのは確かですね。」

 

アレマ【あぁ、確かにヤバい奴だぜ。言っとくけど、会ってみたいとか間違っても思うじゃねーよ?八幡ちゃん。】

 

 

え?速攻でボコボコにされるとかですか?それとも話しかけたら死ぬレベルの攻撃されるとか?

 

 

アレマ【あいつは身体から毒の瘴気を出していてね、謂わば彼女自身が毒そのものと言っても過言じゃないね。】

 

アレマ【だから彼女に近づいただけで気分が悪くなったりする奴らが多いんだよ。】

 

アレマ【今年やる《王竜星武祭(リンドブルス)》があるだろ?その前回優勝者さ。今年も優勝確実かねぇ?】

 

八幡「……何でこっちを見て言うんですか?俺は星武祭に出る気は無いですよ。」

 

アレマ【出てみればいいじゃないか。同期の実力を知るのも勉強だぜ?】

 

 

………は?

 

 

八幡「………同期?」

 

アレマ【知らないかい?【孤独の魔女】は八幡ちゃんと同い年だよ?高1だからね。】

 

 

俺そんなのと同期なのかよ。まぁ別に必ず関わるってワケじゃねぇしな。

 

 

八幡「そんな奴に関わろうなんて思いませんよ。そもそも、今のを聞いて関わろうなんて思いませんよ。それに祢々もつまんな過ぎたのか、反応すらしてませんしね。」

 

アレマ【ははっ、そうかい。それじゃあ続きをやろうか。】

 

 

それからしばらく………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は、星仙術の細かい使い方を鍛錬していた。俺は大胆な攻撃は不得手だが、精密で細かい攻撃は得意な方。少し汚い手ではあるがこれも戦法、アレマさんを俺の幻影で翻弄しながら戦っていた。

 

 

アレマ【八幡ちゃん、星仙術苦手って言ってたよね?】

 

八幡「はい。そうですが?」

 

アレマ【君ね……あたいにこれだけ動かせておきながらも苦手と言うのかい?自分で言うけど、あたい元序列1位なんだけど?それに、星仙術の扱い完璧過ぎやしないかい?あたいから見ても欠点らしいところなんてなかったけどねー。】

 

八幡「そこは一応、沈雲と沈華に教えてもらいましたからね。細かい扱いなら得意なんですよ。」

 

 

まぁ、細かいからこそ相手を惑わすことが出来るんだがな。

 

 

アレマ【それにしたって、何だいあの技は?あんたを斬ったと思ったら黒い煙みたいなものが出てきて消えちまうし、そこだと思っても姿が見えなくなってるし、どうなってるんだい?】

 

 

やっぱり気付くか。この人はやっぱスゲーな。こんな短時間戦っただけなのに、もう俺の技を見切ってる。

 

 

八幡「あぁ、明鏡止水と鏡花水月の事じゃないですかね。」

 

アレマ【そんな技名なのかい?】

 

八幡「実は、祢々の話に出てきた妖怪の技を貰ったんですよ。なんか似てるような気がして。」

 

アレマ【どんな技なんだい?あたいはそこまで真剣に聞いてなかったからね〜。】

 

八幡「明鏡止水は、星仙術で自身の姿を見えなくする、認識をさせなくする技です。鏡花水月は、星仙術で相手に自分の認識をずらす技です。見えてはいてもそれは幻で、本物が何処にいるのか分からなくさせます。どちらも消えることによって、逆に存在感を増加させる効果があります。どうです?逆に何処にでもいるような錯覚や感覚になりませんでしたか?」

 

アレマ【君を鍛えてるつもりが、逆に鍛えられてる感じがするよ。まぁ確かに君の言う通り、そんな感じになったね……何だか負けた気分だよ。】ヤレヤレ

 

八幡「そ、そんな事言わないでくださいよ。まともにやりあったら、絶対俺勝てないですから。」

 

 

これはマジだ。この人全然本気出してないもの!俺、ガチでやってるつもりだよ?

 

 

八幡「ま、まぁ続けましょうよ。まだ伸び代があると思うんですよ。」

 

アレマ【そうかい?それじゃあ次は、ちょいと本気でいこうかね?だいぶ動いたから身体もあったまってきたしね。】

 

八幡「…………マジですか?」

 

アレマ【うん♪マジ♪】

 

 

そんな♪つけないでもらえますかね?見てるだけでもゾッとしてくるんで。

 

 

 

どうやら醒天大聖様は、少し本気を出すみたいです。今回の修行は、中々ハードになりそうだな。

 

そんな環境に慣れた俺も、少しおかしくなってるのは、気のせいだろう。多分。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーおまけーーー

 

 

シルヴィア「どうしたの?5人で来てるのにもう終わり?張り合いないなぁ。」

 

ミルシェ「はぁ…はぁ…う、嘘でしょ?」プルプル…

 

トゥーリア「ゼェ…ゼェ…全然……歯が立たねぇ。」プルプル…

 

パイヴィ「ま、まさか…こんなに仕上がってるなんて……」プルプル…

 

モニカ「はぁ…ど、どうなってるのよ?本当にシルヴィア?」プルプル…

 

マフレナ「と、とても5対1なんて思えません……」プルプル…

 

 

クインヴェール女学園の模擬戦場では、チーム『ルサールカ』の5人と、シルヴィア・リューネハイムが模擬戦をしていたのだが、結果はシルヴィアの余裕勝ち。

 

 

トゥーリア「あんた本当にシルヴィア!?この前までのあんた何処行ったんだよ!?」

 

ミルシェ「全っ然違う……こんなに強くなってるなんて……」

 

パイヴィ「はぁ…強くなりすぎ。」

 

モニカ「私達の攻撃が全く当たらないわ……」

 

マフレナ「シ、シルヴィアさん?一ヶ月前からかなり調子が良いみたいですが、何か良いことでもあるのですか?」

 

シルヴィア「良いこと……そうだねぇ……ふふふっ/////」

 

5人「!?」

 

 

余りの圧倒的な差に気になったのか、マフレナが聞いてみると、考える素振りをしたと思ったら、右手を頰に添えて頰を赤に若干染めていた。

 

 

シルヴィア「うん、あったよ。私にとって凄く良いことが。」

 

シルヴィア「でも、これはあんまり言いたくないかな。」

 

マフレナ「い、いえ!別にそこまでして聞きたいわけではないので!」

 

トゥーリア「えー!?私は気になるなー!教えてくれよー!」

 

ミルシェ「私も知りたいなー。」

 

シルヴィア「そこまで言うなら教えてもいいけど……」

 

2人「え!?ホント!?」ズイッ!

 

シルヴィア「でも、《王竜星武祭》が始まるまでの期間の模擬戦は、2人に付き合ってもらうけどね?」

 

シルヴィア「勿論、強制だからね?」ニコッ

 

2人「」ダラダラ…

 

シルヴィア「どうする?聞きたい?今なら教えてあげるけど?」

 

2人「い、いえ!結構ですっ!」

 

シルヴィア「そう?なら良いけど。あっ!それからもう1つ。」

 

5人「?」

 

シルヴィア「もし、この事も私のスキャンダル狙いで探ろうとするなら、タダジャオカナイカラネ?」ハイライトオフ

 

5人「………」ダラダラ…

 

シルヴィア「分かった?」ニコッ

 

5人「は、はい!」

 

シルヴィア「うん、素直に聞いてくれて嬉しいよ。それじゃあここまでにしようか。今日はありがとうね、またお願いするよ。」

 

 

そう言ってシルヴィアは、模擬戦場から出て行った。

 

 

マフレナ「……一応言いますが、私はしたくありませんよ?シルヴィアさんがあんな表情したのって初めてですから。多分、今日以上に恐ろしい事になりますよ?」

 

トゥーリア「そんな度胸ないよ!?」

 

ミルシェ「あの顔見たら出来るものも出来なくなるよ!」

 

パイヴィ「私はまだ死にたくない。」

 

モニカ「そうね。この事に関しては手を出さないでおきましょう。」

 

 

 

シルヴィアは、今日も絶好調であった。

 

 

 

 


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