学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

363 / 609
※起きた後のデートプラン

 

八幡side

 

 

今日の夜中はシルヴィに言われるまま、というよりも説得されて眠りについて5時間。現在は午前7時で、カーテンの間から朝日の光が漏れている。隣には正しい息遣いをしながら眠っているシルヴィ。流石に今日の二度寝は響いているようでぐっすりだ、そっとしておこう。

 

俺だけでも身体を起こして何か準備をしておこうとも思ったが、そうもいかない。シルヴィが俺の腕にしっかりとしがみついているため、行動することが出来ないのだ。

 

 

………仕方ない、俺も少し寝るか。

 

 

八幡sideout

 

シルヴィアside

 

 

………皆さん、おはようございます。シルヴィア・リューネハイムです。今は朝の8時。普通なら誰でも起きてる時間だね。起きていても身体を動かしていない人もいる時間帯だと思うの。今の私は後者の方かな。あっ、別に動きたくないからそうしてるわけじゃないからね?ちゃんとした理由はあるよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「……………」(ギュー)

 

シルヴィア「……………/////」

 

 

その理由はもう分かったよね?私が八幡くんの抱き枕にされているから。だって起きたらそうなってたんだよ?こんなの身体を起こすわけにはいかないよ。この時間をたんの……有効に使わなきゃ損だよ!

 

というわけで私は今、八幡くんに抱き枕された状態を満喫中なのです。抱き枕の気持ちってこんな感じなのかな?凄く窮屈だけど凄く安心する。それに、八幡くんが抱いてくれているからか分からないけど、頭は冴えているはずなのに眠くなってくる。

 

 

シルヴィア「………もう少し寝ても良いよね?」

 

 

シルヴィアsideout

 

ーーーーーー

 

 

2人が寝てから1時間経ち、現在は9時。未だに2人は寝ているが、寝ている光景でさえも華があった。向き合いながら吐息を重ね合い、八幡の方は腕をシルヴィの腰に当て、自分の方へと寄せていて、シルヴィアの方は八幡の胸に手を当てていた。

 

これがもし雑誌などで取り上げられたとしよう。間違いなく一面トップを飾るだろう。

 

 

2人「「………ん」」

 

 

そんな2人もそろそろ三度寝から起床する時間のようだ。

 

 

シルヴィア「んんぅ……あれ?八幡くんおはよう。起きてたの?」

 

八幡「そういうお前こそ……俺は今起きたばっかだぞ?三度寝だけどよ。」

 

シルヴィア「……八幡くんも?私も一度8時に起きてまた寝たんだ。」

 

八幡「そうだったのか……あっ。」

 

 

八幡はようやく自分の状況に気付いたのか、少しだけ頬を赤に染めた。

 

 

八幡「わ、悪いな……寝てる間に抱き締めちまったみたいだ。」

 

シルヴィア「私は全然構わないよ。むしろやって欲しかったから嬉しかったよ。抱き枕の気持ちもなんとなく理解出来たし。」

 

八幡「役得って奴か?」

 

シルヴィア「お釣りが出るくらいのね♪」

 

八幡「………おはよう、シルヴィ。」

 

シルヴィア「………おはよう、八幡くん。」

 

 

朝の挨拶を交わした後、2人は軽い唇を重ねた。

 

 

ーーー30分後ーーー

 

 

ベッドから出て、身支度、朝食などを済ませた後、2人はソファに座ってのんびりしていた。2人の格好は明らかに外出用の服装だったが、今の時間帯は何処も準備中である事を予想しているのだろう。

 

それに六花は今《獅鷲星武祭》の最中である為、様々な企業の幹部クラスの人間が世界各地からこの六花へと集まっている。統合企業財体に融合したいという企業も多いだろう。2人の事を考えるならば、行政エリアは近づきたくない場所であろう。

 

 

幸いな事に行政エリアは南東の方角にあり、2人のいる外縁移住区はクインヴェール寄りの位置にあるため、真逆方向に位置している。

 

 

八幡「今日はどうするんだ?今日言ってた通り、どこか出かけるか?」

 

シルヴィア「そうだねぇ……八幡くんは?質問を質問で返すようで悪いけど。」

 

八幡「俺は特に何処かへ行きたいというのはないな。シルヴィと過ごせればそれで良い。」

 

シルヴィア「それが一番困る返答なんだよなぁ……じゃあ適当に商業エリアでも探索してみる?」

 

八幡「なんなら行ったことない店にでも行ってみないか?色々と知れて面白いかもしれないからな。」

 

シルヴィア「じゃあそうしよう!じゃあ10時になったらしゅっぱ〜つっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




久々のこのコーナー!

もしもこんなやり方だったら?その2

『仮想世界で』







シルヴィア「スゥー……スゥー……」

八幡「………」

シルヴィア「?……ふふっ。」

八幡「悪い、起こしたか?」

シルヴィア「うん、ちょっとだけ夢見てたの。元の世界の夢を。おかしいんだ。」

シルヴィア「夢の中で、この世界であった事が、八幡くんと会った事が夢だったらどうしようって思って……凄く怖かったんだ………良かった、夢じゃなくて。」

八幡「変な奴だな。帰りたくないのか?」

シルヴィア「帰りたいよ。帰りたいけど、この世界で過ごした時間がなくなるのは嫌。私にとっては大事な2年だもん。今ならそう思える。」


そう言ってからシルヴィアは身体を起こした。


シルヴィア「ねぇ八幡くん、暫く戦いから身を潜めても良いかな?」

八幡「え?」

シルヴィア「……なんだか怖い。すぐ戦場に行ったら、また良くない事が起こりそうで……ちょっと疲れちゃったのかも。」

八幡「そうだな……俺も少し疲れた。」

八幡「………22層の南西エリアに森と湖で囲まれた小さい家があるんだ。2人でそこに引っ越そう。それで……」

シルヴィア「?……それで?」

八幡「……け……結婚しよう。」


八幡にそう言われた瞬間、シルヴィアは目から涙が出てきていた。それも大粒の。

そしてシルヴィアは満面の笑みで………


シルヴィア「……はい!」


夫婦になる事を誓った。

内容は全く変わってません!ちょっとだけ台詞を変えただけです!
さて、どのアニメか分かりますか?


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。