八幡side
ネストル「じゃあ、お互いに良い勝負をしよう。」
八幡「えぇ。明日の試合、楽しみにしてます。」
開会式も終わって、俺たち界龍は今日することがないため学院に帰ろうと思っていたが、各学園のチームから挨拶が来ていた。最初に来たのはガラードワースのチーム・トリスタン。リーダーは去年の《鳳凰星武祭》で準々決勝まで登り詰めた若き天才剣士、序列6位《
次がクインヴェールのチーム・メルヴェイユとチーム・赫夜が来た。赫夜の方は面識のある奴が居たから砕けた感じで話せたが、メルヴェイユは全員知らんかった。選手は調べたが、それだけだ。
そして今、挨拶に来たのが星導館のチーム・ヒュノスティエラ。
4チームからも挨拶が来て、少し気疲れしていた。
セシリー「流石八幡だねー!今回の優勝候補筆頭のリーダーだけはあるねー。」
八幡「嬉しくない注目だ。」
虎峰「仕方ありませんよ。《獅鷲星武祭》でチーム・ランスロットに並んで優勝の最有力候補のリーダーな上に最近では、次期《万有天羅》とも呼ばれていますからね。」
八幡「……それ度々聞くんだけどよ、誰がそんな事言ってんだ?」
セシリー「さぁ?八幡の強さを見た人たちが勝手に騒いでるんじゃなーい?」
だとしたらやめて欲しい。望んでもいないのにそんな事を勝手に広げられては困る。
クローディア「ここに居ましたか、比企谷さん。随分と探しましたよ。それと、チーム・帝龍の皆様も。」
綾斗「こんにちは。」
ユリス「やはり、手強いメンバーだな。」
綺凛「こ、ここ、こんにちは、です!」
紗夜「………」
俺たちを探していたのは、グループが同じ所に入ってるチーム・エンフィールドだった。
陽乃「やっほー!綺凛ちゃん、紗夜ちゃん。元気してたー?」
綺凛「は、はい!お、お久しぶりです!」
紗夜「ん……私も超元気。そっちは?」
陽乃「声量からして元気かどうか疑うけど……私も元気だよ。」
本当に元気なのか?それともああいう性格なのか?
綾斗「比企谷さん、学園祭の歩法、剣術、凄かったです。色々と勉強になりました。」
八幡「あぁ。勉強になったのなら良いが、あまりそれを戦いの中で出すなよ?俺には筒抜けだから。」
綾斗「あはは……気をつけないとですね。」
クローディア「ところで比企谷さん、チームランスロットは見かけませんでしたか?先程から探しているのですが、見当たらないので。(葉山隼人さんについて、少しお聞きしたかったのですが。)」
八幡「いや、見てないな。あの人のチームだ、色んなチームからモテモテなんだろう。それに、俺も少し聞きたかった事があってな。」
クローディア「あら、それは?」
八幡「チーム・ジャスティスのリーダーの事だ。誰かに師事してもらっていたのなら、あの序列は納得出来るが、もし違うのならと思ってな。」
クローディア「そうでしたか。」
しかし、本当に何処にいるんだ?もう帰ったとか?いや、あのチームは目立つからそれは無理だろう。
アーネスト「此処に居たんだね、比企谷くん、そしてチーム・帝龍とチーム・エンフィールドの諸君。」
後ろからは今大会の優勝最有力候補のチーム・ランスロットの面々が現れた。
八幡「どこに居たんですか?」
アーネスト「少し報道陣に質問攻めされててね。思いの外手間取ってしまったんだよ。」
クローディア「そうだったのですか。お手数ですがガラードワース生徒会長殿、私と比企谷さん、貴方と3人でお話がしたいのですが、よろしいでしょうか?」
レティシア「クローディア!何をそんな勝手な事を!」
クローディア「勝手なのは重々承知です。ですがこの件は出来る限り早めに聞いておきたい内容なので。」
アーネスト「うん、分かったよ。」
レティシア「ア、アーネスト!?」
アーネスト「僕も2人に話があったんだ。ちょうど良かったよ。悪いけど、4人は学園に戻っててくれるかい?」
クローディア「すみませんが、控え室で待っていてください。試合前には戻りますので。」
八幡「一応内密な話でな、待ってるか、学園に戻るかにしてくれ。待ってるとしても、聞き耳立てるのは無しだからな。」
3チームのリーダー以外は納得した者もいれば、渋々という人(ユリスとレティシア)もいた。
アーネスト「さて、じゃあそこの応接室を使おうか。入室禁止にすれば外部からの声音、内側からの声音どちらも遮断出来るからね。」
クローディア「えぇ、では話しましょうか。」
3人「葉山隼人(くん)(さん)について。」