学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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各チームの様子

 

八幡side

 

 

八幡「……とまぁこんな所だ。グループ戦で戦うチームは星導館のチーム・エンフィールドとチーム・ヒュノスティエラだ。ヒュノスティエラの方は大丈夫だと思うが、エンフィールドの方は序列入しているのが、1人は元だが4人居る。苦戦になるかどうかは分からんが、取り敢えず1対1の戦法は変わらずに行くつもりだ。これで大丈夫か?」

 

陽乃「もし連携するときはどうする?合図とかいるかな?」

 

八幡「少し苦しいと感じたら、少しずつでいいから両サイドどちらでも良いからそっちの方に近づいてください。もう全員連携の攻撃は出来るわけだしな。特に虎峰とセシリーはやりやすいだろう?」

 

セシリー「まぁあたしたちは前回の《鳳凰星武祭》でタッグ組んでたしねー。虎峰とのコンビネーションには自信あるよー。」

 

八幡「俺と暁彗はぶつからないようにする。3人をカバーできるように位置しておく必要があるからな。」

 

陽乃「なら五角形が丁度いいね。」

 

虎峰「そうですね。それならすぐに駆けつける事も出来ますね。」

 

暁彗「……………緊急時以外は相手から目を離さぬようにすべきだ。注意の散漫は敗北に繋がるからな。」

 

 

よし、良い感じだな。もう少し戦略を練っても大丈夫そうだな。

 

 

八幡sideout

 

クローディアside

 

 

綾斗「えぇ!?グループ戦の中に帝龍が!?」

 

クローディア「はい。これは最初から厳しい戦いになりそうです。」

 

ユリス「むぅ……まさか界龍の【夢幻月影】と

【覇軍星君】と当たろうとはな……他にも実力者揃いの連中だぞ。」

 

綺凛「比企谷さんの実力は間違いなく六花最強クラスです。自分でも手合わせして分かりました。あの時の比企谷

さんは全く本気じゃなかったです。」

 

 

刀藤さんがここまで言っているという事は、ただ実力があるだけではないのでしょう。それは私も実際に会って分かっている事ですが。

 

 

紗夜「だが、相手にとって不足はない。こっちには綾斗がいる。」

 

綾斗「そう言ってもらえるのは嬉しいけど、比企谷さんを相手にするのはかなりの覚悟がいりそうだね。綺凛ちゃんもこう言ってるからね。」

 

クローディア「安心してください、いざとなれば私が前に出ますので。」

 

ユリス「それでは相手の思うツボであろう!リーダーのお前が前に出てどうする!」

 

綾斗「まぁまぁ。でもユリスの言うことも正しいよ。リーダーのクローディアはあまり前に出るべきじゃないよ。リーダーがやられたら終わりだからね。」

 

クローディア「……そうですね。幸い初戦はネストルさん率いるヒュノスティエラですので、考える時間はあります。それまでに戦略は練れるだけ練っておきましょう。」

 

 

クローディアsideout

 

シルヴィアside

 

 

トゥーリア「……はぁ……はぁ……」

 

ミルシェ「はぁ……はぁ……」

 

シルヴィア「どうしたの?もう終わりかな?」

 

マフレナ「つ、強過ぎます。この前より強くなったはずなのに、まだシルヴィアさん1人に勝てないなんて……」

 

パイヴィ「腕を上げたつもりなのに……」

 

モニカ「強過ぎるわよ〜。」

 

 

5人がかりで来てるのにまだまだだなぁ。私で負けてるようじゃ、八幡くんのチームに勝とうなんて夢のまた夢だよ。

 

 

トゥーリア「シルヴィアも強くなってるよな、明らかに。」

 

シルヴィア「当たり前だよ。頑張ってる君たちを見てると、私も頑張らなきゃって感じてくるからね。」

 

シルヴィア「それに、次は《王竜星武祭》連覇が掛かってるから、気合い入れなくちゃね。」

 

マフレナ「は、早いですね。もう来年の《王竜星武祭》に向けて準備ですか?」

 

シルヴィア「八幡くんは必ず勝ち登って来るだろうからね。彼と互角に戦えるくらいの力を身につけないといけないからね。」

 

トゥーリア「【夢幻月影】に?でもあいつってそんなに強いの?」

 

 

………へぇ。

 

 

シルヴィア「じゃあ私と1対1で模擬戦やろっか?あっ、10回やってみない?言っておくけど、八幡くんは私の数倍強いからね?君も知らないのかな?八幡くんが次期【万有天羅】って言われているのを?あっ、そうだよね。知らないからそんな風に言えるんだよね?だからさ、八幡くんよりも数倍弱い私と勝負しようよ。貶している訳じゃないけど、5対1でも勝てなかった子が八幡くんに勝てると思っているのかな?ぁ、その前に八幡くんと戦ってもらおっか?その方が早いよね?どうする?」(ニッコリ)

 

トゥーリア「え、え、遠慮しておきます!」

 

シルヴィア「遠慮しなくてもいいんだよ?」

 

トゥーリア「い、いや、本番前に戦ったら元も子もないから!」

 

シルヴィア「そう?ならいいけど……次八幡くんの事を弱いなんて言ったら……本当に模擬戦だからね?」

 

トゥーリア「は、はい!」(ビシッ!)

 

 

本当に分かってくれたのなら良いんだけどな〜。

 

 

ミルシェ「……皆さん、もうシルヴィアさんの前で比企谷さんの事をバカにするのはやめましょう!笑顔は素敵でしたけど、目が全く笑ってませんでした!オーラもどす黒かったです!もうやめましょう!」

 

3人(トゥーリア除く)「はい!」

 

 

なんか話し合ってるけど、いっか。

 

 

八幡くん、私はクインヴェールだけど君を1番に応援してるからね。優勝目指して頑張ってね。

 

 

シルヴィアsideout

 

アーネストside

 

 

………今月の序列戦で《冒頭の十二人(ページワン)》入りとはね、彼に一体何があったんだ?

 

 

レティシア「アーネスト、あまり考えすぎないようにしてくださいね?」

 

アーネスト「あぁ、ありがとう。大丈夫だよ。」

 

ケヴィン「けど驚くよな。この3ヶ月でここまで上がってくるんだぜ?何があったのか教えて欲しいくらいだぜ。」

 

ライオネル「確かに。3ヶ月前までは剣の腕も普通、動きも普通の星脈世代と比べても変わりはなかった。だが今は動きがまるで違う。」

 

アーネスト「うん。まるで相手の動きが分かっているかのような戦い方だったね。」

 

パーシヴァル「私の方でも調査を続けていますが、これといって何も……」

 

アーネスト「気にしなくてもいいよ。何も出てこないのはあの夏から変わってないからね。でも、調査の継続はお願いね。」

 

 

そして僕はもう一度、自分の学園の在名祭祀書(ネームド・カルツ)を確認した。

 

 

 

 

聖ガラードワース学園序列10位

義剣(ぎけん)】葉山隼人

 

 

アーネストsideout

 

葉山side

 

 

5人「かんぱーい!!」

 

男子1「隼人くん、ついに冒頭の十二人入りしたな!おめでとう!」

 

女子1「いや〜この3ヶ月は凄かったよね〜!」

 

葉山「はははっ、自分なりに頑張ったからな。でも冒頭の十二人に入れて良かったよ。」

 

男子2「また始まったよ。葉山くんの自分は大したことないアピール!ったく憎たらしいぞこのぉ〜!」

 

 

やっとだ、やっとここまで来れた。《獅鷲星武祭》が始まるまでに何とかと思っていたけど……冒頭の十二人に入れたのは幸運だった。

 

これで俺も六花では注目されるようになった。少しはシルヴィアさんも振り向いてくれるだろうね。雪乃ちゃんもね。

 

 

女子2「でもさ、序列って言ったら界龍も凄いらしいよね。」

 

女子1「うん。去年《鳳凰星部祭》に出てた人たちでしょ?確か【砕突(さいとつ)】と【破撃肘(はげきちゅう)】だっけ?」

 

男子1「俺も知ってるぞ!新しく冒頭の十二人入りしたんだよな。【破撃肘】が11位で【砕突】が12位だったよな?」

 

男子2「卒業生が居なくなって繰り上がった序列とはいえ、そこに食い込むなんてすげぇよな。」

 

女子2「やっぱりさ、比企谷さんのおかげなんじゃないかな?」

 

 

っ!

 

 

女子2「だよねー!私界龍の友だち出来たんだけど、その子って序列外だったんだ。でも、比企谷さんに教えてもらったおかげで今は序列44位にまで上がったんだって!」

 

男子1「マジかよ!?一回の序列戦でか!?」

 

女子2「ううん、3回目。1回目は60位で2回目が55位、3回目に私が思い切ってやってみなよって言ったら、勝っちゃったんだよねー。」

 

女子1「それ、負けてたらどうするつもりだったの?」

 

女子2「友達に謝罪と比企谷さんにお会いできた事の感謝を込めて界龍に向かう。」

 

女子1「ズルいぞー!」

 

全員(葉山以外)「wwwww」

 

 

………くそ、こいつらはいつも比企谷だ。いつもいつもあいつの話ばかりしやがって。

 

だが、それは今回で終わりだ。新しく手に入れたこの力でお前の化けの皮を剥がしてやる!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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