では新章スタートです!どうぞ!
獅鷲星武祭と願い
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学園祭も終わって、新入生、転校生、特待生を迎えて、これという行事もなく半年が過ぎた。だが、この半年間は六花の生徒たちや全世界の企業にとって待ちに待った期間でもあった。
その理由は、秋にあるチーム戦の《
《
この3つの大会を合計して《星武祭》と呼ばれ、世界的に絶大な人気を誇っている。
そんな今年の《獅鷲星武祭》の出場チームを見てみよう。
聖ガラードワース学園
チーム・ランスロット
チーム・トリスタン
チーム・ジャスティス
界龍第七学院
チーム・
アルルカント・アカデミー
不参加
レヴォルフ黒学院
不参加
クインヴェール女学園
チーム・ルサールカ
チーム・
チーム・メルヴェイユ
星導館学園
チーム・ヒュノスティエラ
チーム・エンフィールド
この9つが今回の出場チームである。
そして注目はなんといっても、聖ガラードワース学園のチームランスロットであろう。このチームは現生徒会長のアーネスト・フェアクロフが率いているチームであり、過去に2連覇を成し遂げている。例年通り序列1位から5位の選手で固めていて、今年勝てば、晴れて史上初の《獅鷲星武祭》三連覇の偉業を成し遂げられる事に期待がかかっている。。
しかし、今年はチーム・ランスロットと並んでもう1チーム最有力候補がいる。
それは界龍第七学院のチーム・帝龍。リーダーは界龍序列2位の比企谷八幡。《獅鷲星武祭》出場経験のある者は居ないが、個人の能力は高く、チーム・ランスロットにも引けを取らないだろう。《鳳凰星武祭》に続いて、比企谷八幡がどれ程会場を盛り上げてくれるのかも、今大会の楽しみの1つだろう。
他にもクインヴェールのガールズロックバンドチームで前回ベスト8のチーム・ルサールカ、《鳳凰星武祭》での巻き返しを狙う星導館のチーム・エンフィールドの2チームが有力候補だろう。今年の《星武祭》も熱くなる事間違いなしだろう。
陽乃「八幡くん、最有力候補だって!これはもう勝つしかないね!」
八幡「というより、出るからには優勝しか目指すものはないと思うんですが……」
セシリー「優勝目指すのは良いけどさー、あたしは別に叶えたい事とか無いんだよねー。」
八幡「だったら何で自分から出るなんて言ったんだよ?」
セシリー「だってさー、八幡と一緒に戦える機会なんてこれを逃せばもう2度とないのと同じじゃん!だから!」
八幡(お前、そんな理由?俺と一緒に戦いたいから出場するの?いや、まぁありがたいけどよ。)
暁彗「……………私も特に叶えたいものはない。」
八幡「超高級茶葉とか要らんの?調べてみたんだが、中国の一部でしか咲かない葉を使ってるから、1年に10箱くらいしか入荷しないらしい。」
暁彗「……………出る理由が出来た。比企谷八幡、礼を言う。」
八幡(茶葉が目的で《星武祭》出る奴初めて見た。)
陽乃「私は《鳳凰星武祭》で分取った新開発エリアの改築かな。来年には卒業だから。」
八幡「改築してどうするんです?」
陽乃「私が社長の企業を作るんだ〜!」
八幡「それってお母さんと同じ建設系のですか?」
陽乃「違う違う。六花には《星武祭》以外にも楽しめるものがあるんだよーって知らせるために遊び場を作ろうと思っててね。簡単に言うとテーマパークだよ。」
八幡「………その為に新開発エリアの割譲を?」
陽乃「そっ!お母さんとも相談してね、何年後くらいになるかは分からないけど、貰った土地だけでやってみる事にしたんだ。」
虎峰「凄いですね。僕たちよりもずっと先の事を考えておられるんですね、雪ノ下師姉は。」
陽乃「でも、《獅鷲星武祭》で優勝出来なかったら、この計画大きく遅れちゃうし、そしてお金も凄く掛かっちゃうから、今回は何としても勝ちたいんだ〜!」
八幡「どんだけ土地あるか分からないですけど、それを1からやるとなると、凄い時間掛かりますよね。」
八幡(飄々と話してるが、目は本気だ。相当覚悟出来てるな。)
虎峰「僕もこれといってないんですよね。」
セシリー「じゃあお願い保留にするのー?」
虎峰「今はそうですかね。僕があまり欲がないのは皆さん知ってますよね?」
セシリー「あたしは長いこと一緒にいるから分かってるよー。」
陽乃「まぁ虎峰くんは、普段からあまり物を欲しがるような事は言わないからね。」
暁彗「……………今の生活に満足しているということであろう。」
八幡「つまんない奴だな。」
虎峰「えぇ、ですから……って八幡!?今のはどういうことですか!?」
八幡「まぁそれはさておいて、そろそろ戦略練ろうぜ。」
陽乃「ちょっとスト〜ップ。」
八幡「ん?何ですか?」
セシリー「八幡、流石にあたしも見逃さないからねー?」
暁彗「……………願いを言っていないのは卿だけだ。」
八幡「気になるのか?」
虎峰「1人だけ言わないというのは無しです!八幡は何かあるのですか?」
八幡「あぁ。俺は近場なら何処でもいいから、料理屋を作ってもらう事にしてる。」
4人「「「「料理屋?」」」」
八幡「あぁ。ガスなし蛇口なし、料理器具あり食器ありの店を作ってもらう事にしてる。あっ、蛇口なしといってもちゃんと流しはあるからな?じゃないと食器洗えんし。」
虎峰「何ですその特殊な厨房は?火や水はどうするのですか?」
八幡「陰陽術で無駄な金は削減だ。出す金は電気代と食料代と飲料代だけだ。」
陽乃「凄く削減してるじゃん。費用超削減してるからねそれ。」
八幡「まぁアレだ……そろそろ自分で働きたいって思えてきたんだよ。」
セシリー「でー?本音は?」
八幡「シルヴィと2人で仲良く飲食店経営をしたい。」
八幡(だってこれしかなくね?)
虎峰「なっ!!?ずるいです八幡!!僕もそこのスタッフになります!」
八幡「残念でしたースタッフになりたい場合は以下の条件がありまーす。ホールは女性のみ。厨房は男女問わないが、俺と同じくらいの料理が出来る人ー。」
暁彗「……………手厳しいな。卿と同等以上の料理を作れる者などいるのか?」
八幡「さぁ?」
虎峰「もう少しランクを下げてください!!」
八幡「………ごめん。」
虎峰「そんな悪気のないごめんなんて聞きたくなかったですー!!」
陽乃「八幡くん、私はどう?あっ、さっきの言葉を除いてだよ?従業員にするとしたらどう?」
八幡「陽乃さんなら両方合格点ですね。ホールでも厨房でもどちらでもいけそうですし。」
セシリー「あたしはー?」
八幡「セシリーもホールなら合格だな。」
セシリー「ほんとにー?じゃああたし卒業したら八幡のお店で働こうかなー?」
虎峰「僕もそのお店で働かせて下さーい!!」
八幡「いつになったら話し合いできっかな?」
前半部分は記事を表しています。
後半の方はそれぞれの願いを表しています。
まぁ見ればわかりますよね。