学戦都市の“元”ボッチ   作:生焼け肉

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お待たせしました!
お次はレヴォルフ!

お金をコインに変えてジャリンジャリン稼ぐぜ!




学園祭 レヴォルフ編①

 

八幡side

 

 

奴らと会ってから10分くらいして、漸くレヴォルフの校門まで辿り着いた。シルヴィは俺に気を遣ったのか、途中まで何も話さなかったが、痺れを切らしたのか我慢が出来なくなったのか分からないが、俺を励ましてきた。

 

俺はついさっきまで学園祭だという事をすっかり忘れていた。一緒に楽しまないと意味無いよな。

 

 

シルヴィア「うぅ〜ん、やっぱり他の学園と違って暗いよねぇ。まぁ黒学院って黒が付くくらいだから何となく分かるけど。」

 

八幡「俺もそう思う。実際に見た学園はアルルカントを除けば全部だが、これは学園というよりも刑務所に近い感じがするな。」

 

シルヴィア「言わないでよ八幡くん。本当にそう見えてきちゃったよ。」

 

 

嘘を言っても仕方ないからな。言わなきゃ良かったのか。

 

 

俺たちはレヴォルフの中に入ってカジノの場所を探していた。レヴォルフの中は確かに学校だったが、掲示板とか学校的な物は何もないから本当に刑務所みたいだ。

 

 

シルヴィア「………本当に刑務所みたいだね。中には檻もあったりして?」

 

八幡「………それ、オーフェリアとかに聞いてみるか?あったらフラグ建てちまってるからな?」

 

シルヴィア「聞いてみよっか。さっ、早く行こっ!」

 

 

シルヴィは茶髪を揺らしながら歩き出した。今のシルヴィは魔法で変装をしている。俺も出来なくはないが、今の格好は思い切り界龍の制服だから意味はない。シルヴィも制服だが、容姿はクインヴェールでも通用するから問題はない。

 

 

ーーーカジノーーー

 

 

カジノに着くと、中にはカードゲームやルーレットなどのボードゲームもあれば、ダーツやビリヤードといった庶民でも出来るようなゲームもあった。

 

 

シルヴィア「此処がカジノなんだぁ……なんか予想よりも明るいね。」

 

八幡「明るくないと出来ないだろ。うしっ、チップと交換するか。幾らくらいにする?」

 

シルヴィア「どのくらいもらえるのかにもよるかな。1万円なら1000枚とかだったら普通だけど。」

 

八幡「なら聞いてみるか。」

 

 

俺は近くにいる受付の男に近寄って話してみた。

 

 

八幡「なぁ、1万円だったらチップは何枚貰えるんだ?」

 

男「1100枚だ。」

 

シルヴィア「あれ、100枚多いんだね。」

 

男「学園祭ではカモが多いからな。多くやって稼ぐってのも手の内だ。」

 

八幡「そんな事俺たちに言ってもいいのか?俺たちが稼いだら?」

 

男「その時はその時だ。」

 

八幡「成る程な。じゃあ1万円と1100枚を交換してくれ。」

 

シルヴィア「あっ、私も〜。」

 

男「分かった……精々稼げよ。」

 

 

レヴォルフにしては普通だったな。口は少し悪いが、別にイラッと来ないな。

 

 

シルヴィア「じゃあ八幡くん、どれからやろうか?」

 

八幡「よく見たら日本でも親しまれてるのもあるな。麻雀とか花札、壺と茶碗があるから……あれは丁半とチンチロリンだな。」

 

 

でもそれってチップで出来るのか?普通なら木札だが………

 

 

八幡「最初は簡単なルーレットからにしないか?」

 

シルヴィア「良いよ!じゃあ行こう!」

 

 

 

 

 

男「ルーレットへようこそ……ん?お前、比企谷八幡か?」

 

八幡「ん?あぁ、確かにそうだが?」

 

男「ほう、こりゃ驚いたな。まさか界龍の序列2位が来るなんてな。おっと、自己紹介がまだだったな。俺は荒屋敷(あらやしき)兵吾(ひょうご)ってんだ。此処の元序列1位だ。まっ、宜しくな。」

 

シルヴィア「へぇ〜まさかあの【無頼漢】がディーラーをするなんてね。」

 

荒屋敷「おっ、嬢ちゃんは俺の事知ってんのか?意外だな、俺は別に星武祭にも出てねぇから無名なんだがな。」

 

シルヴィア「元序列1位って肩書きだけでも恐ろしいものだよ?それに、君はある意味有名だからね。」

 

荒屋敷「俺がか?」

 

シルヴィア「うん。絶対無敵と言われていた男が何故かオーフェリアさんの決闘を断ったって聞いてるよ。どうして?」

 

荒屋敷「ちょっと違うな。俺は確かに序列1位だったが、別にそんなもんは興味なんて微塵もねぇ。強い奴と戦いたかっただけでよ。あん頃の序列1位と戦ったんだけどよ、一発で倒しちまってな。そして俺が1位になったんだが、誰も挑戦者が来なくてよ。3日で1位を蹴っただけだ。その後にあの嬢ちゃんが来たってわけだ。」

 

 

マジか……レヴォルフの冒頭の十二人は実力者揃いの奴等ばかりだ。その学院の序列1位を一発って……どんなパワーだよ。

 

 

荒屋敷「まぁ俺の過去話なんざどうでもいい。それよかオメェさんたちはルーレットやんのかい?」

 

八幡「あぁ、そうだったな。やらせてもらう。」

 

シルヴィア「私もっ!」

 

荒屋敷「んじゃあ賭ける場所を選んでくれ。始まってから途中で変えるのはナシだぜ?」

 

八幡「………俺は試しに黒全部からだな。」

 

シルヴィア「じゃあ私は赤の奇数!」

 

荒屋敷「んじゃベッドを終了する。球を回すからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー15分後ーーー

 

 

八幡「な、何故だ………」

 

シルヴィア「やったぁ〜!また当たったぁ♪」

 

荒屋敷「嬢ちゃんすげぇな。比企谷よぉ、お前センスねぇな。」

 

 

俺たちはルーレットを10回やったが、俺は10回中3回、シルヴィは10回中8回も当たっていた。持ちチップは俺が

1550枚で、シルヴィが5470枚と大体3倍くらいの差をつけられていた。

 

 

八幡「な、何でこうも当たらないんだ?荒屋敷はイカサマをするような奴じゃないし………俺が単にツイテないだけ?」

 

シルヴィア「あっはは!八幡くんってば中間辺りは当たってたけど、最初と最後が酷かったよね〜。」

 

荒屋敷「あぁ、ありゃ傑作だったぜ。いやぁ〜初日から随分楽しんだぜ。おっ、そうだ。」

 

 

突然荒屋敷が通信を始めた。しかも一方通行式の通信でだ。

 

 

荒屋敷「あっ、プリンちゃん?ちょっと酒以外でいいから飲み物持って来てくれ。3人分よろしくな〜。」

 

 

………そのまま切りやがった。

 

 

シルヴィア「ねぇ【無頼漢】?プリンちゃんって?」

 

荒屋敷「ん?今に分かる。」

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

???「荒屋敷さん!ちゃんと名前で呼んでくださいってお願いしたじゃないですか!!」

 

荒屋敷「いや悪い悪い。もうプリンで定着しててよ。あっ、これ代金な。」

 

???「はぁーって、比企谷さん!?」

 

八幡「よぉプリシラ。」

 

 

そう。プリンと呼ばれていたのは、此処の元序列3位【吸血暴姫】の妹、プリシラ・ウルサイスだった。

 

 

プリシラ「お久しぶりです!1年ぶりでしょうか?」

 

八幡「そうだな。鳳凰星武祭では会う機会無かったからな。」

 

シルヴィア「知り合いなの?」

 

八幡「あぁ、ちょっとしたきっかけでな。」

 

荒屋敷「何だよ比企谷。お前女を侍らすのが趣味なのか?」

 

八幡「んな訳ねぇだろ。そうだったら今頃こいつの姉に殺されてる。」

 

荒屋敷「はははっ!ちげぇねぇな。」

 

 

シルヴィがイジケたらどうすんだよ。

 

 

プリシラ「じゃあ比企谷さん、そちらの女性も楽しんでくださいね!」

 

 

そう言って、プリシラは戻って行った。

 

 

荒屋敷「こいつは楽しませてくれた礼だ。毒なんて入れてねぇよ。つーかあの娘が入れるわきゃねぇからな。」

 

八幡「確かにな。」

 

 

念の為【八咫の眼】で視ておくか………うん、大丈夫だな。

 

 

八幡「シルヴィ、どれが良い?」

 

シルヴィア「じゃあこれかな。」

 

八幡「俺はコレに決めてた。」

 

荒屋敷「んじゃあ俺はこれだな。金は払わなくて良いぜ。こいつは俺の奢りだ。……さっきも言ったな。」

 

八幡「んじゃ奢られてやるか。」

 

荒屋敷「お前からはもらっても良いんだぜ?あっ、嬢ちゃんは払わなくて良いからな。」

 

シルヴィア「ありがとうね〜。」

 

 

荒屋敷「んじゃ、嬢ちゃんの当たりの良さと比企谷のハズレの良さに乾杯!」

 

シルヴィア「かんぱーいっ!」

 

八幡「………乾杯。」

 

 

くそ……あの野郎、最後までバカにしやがって。次のゲームでは俺が稼いでやる!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




レヴォルフの元序列1位がディーラー!?これには驚きましたね。

さて八幡は次回、稼ぐ事が出来るのか?

此処でお知らせです。申し訳ありませんが、明日は朝から夜まで仕事なので、執筆はお休みします。


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