まずはこれからいきましょう!
どうぞ!
※約束の前日と頼み事
オーフェリアside
………こうして会うのは初めてね。オーフェリア・ランドルーフェンよ。今、私は自室にいるのだけど、明日の事で悩んでるわ。
………実は私、部屋着や私服というものを持ってないの。パジャマなら持ってるのだけど、それ以外は制服が私服と言ってもいいくらい無いわ。
………だから明日、私服を着て行こうにも恥ずかしいから悩んでいるわ。今から服を見に行くのもいいけど、私のセンスが良いのかどうかも分からない。その状態で洋服を見に行っても、ただのおバカさんにしか思われないと思うわ。
………どうしたものかしら?
………でも、これも八幡のおかげなのよね。私を………自由にしてくれたのだから。
ーーー時は遡り、3日前ーーー
………私は彼に呼ばれて生徒会室に向かっていた。私としても彼に会うのが嫌なわけではないけど、八幡に会うなと言った人物の顔はあまり見たくはない。
オーフェリア「………オーフェリアよ。」
ディルク『入れ。』
相変わらず愛想の欠片もない低い声が聞こえた。
オーフェリア「………それで、何かしら?」
ディルク「気に食わねぇが、今日からお前は俺の物じゃなくなった。」
………え?どういう事?
オーフェリア「………どういう事かしら?説明して頂戴。」
ディルク「テメェのお気に入りの【夢幻月影】が鳳凰星武祭の願いにお前の解放を言いやがったんだよ。統合企業財体も関わってるとなるんじゃ、俺も手出しは出来ねぇ。つくづく人をムカつかせるのが得意な野郎だ、あいつは。」
オーフェリア「………じゃあ私は……」
ディルク「あ?テメェは今日から【夢幻月影】のモンだよ。チッ!奴の顔がチラついただけでもムカつくぜっ!」
………私が……八幡の物……
ーーーそして現代に戻る。ーーー
………あの日から私は、今日まで開放感溢れるような気持ちになっていた。【猫】の監視も消えて自分の好きな事が出来る。私はこんなに気持ちの良い感情は初めてだった。
………それも束の間、今は明日の事で悩んでる。開放感が溢れ過ぎて明日の準備の事を忘れていたの。私、少し抜けてるのね。
オーフェリア「………どうしようかしら?」
こんな時、頼れる人は………八幡くらいだわ。【戦律の魔女】にはこんな事頼めないし、レヴォルフにはそんな人いない。いるけど、そんなに親しくもない。
………八方塞がりじゃない。
………そうだわ。こんな時は彼から貰った花のアクセサリーでも鑑賞しようかしら。
………花?
………そうだわ、もう1人いたわ。私の頼れる人。でも、こんな事言って引き受けて貰えるかしら?
でも、一か八かね。賭けてみるしかないわ。
pipip--
………早過ぎるわよ。
ユリス『オーフェリア!?』
オーフェリア「………こんにちは、ユリス。1年ぶりかしら?」
ユリス『そんな事はいい!突然どうした!?通信など入れて!?』
オーフェリア「………私がこんな事言うのもおかしいのだけど、貴女にお願いしたいことがあるのだけど、ダメかしら?」
ユリス『な、何!?す、少し待ってくれ!状況がよく分からん!説明してくれ!』
ーーー説明中ーーー
ユリス『成る程な、つまり明日その人物に会うとしても、私服がないから会うのが恥ずかしいという事だな?』
オーフェリア「………えぇ。」
改めて言われると、恥ずかしいわね。こんな理由で1年前に酷い事をした人に頼み事をするなんて。
ユリス『だが、大丈夫なのか?私はいいが、お前の……その……』
あぁ……身体のことね。
オーフェリア「………心配無いわ。その人のおかげで瘴気は漏れ出ないし、花にだって触れられるの。だから平気よ。」
ユリス『っ!!……そうか!それは良かった!ならば善は急げだ!早速行くぞ!』
オーフェリア「………いいの?私は貴女の事を『気にするな!お前がそう思ってくれるだけでも嬉しいのだ!』………」
ユリス『では早速見繕いに行くぞ!待ち合わせは何処にする?』
オーフェリア「………商業エリア付近の広場の噴水でどうかしら?あそこにはお花畑もあるから。」
ユリス『うむ!ではそうしよう!私はもう行く!早く来るのだぞ!』
………ユリスはそう言うと通信を切ってしまった。でも、驚いたわ。こんな私をあんなにもあっさりと許してしまうのだから。
オーフェリア「………ありがとう、ユリス。」
そして私は、待ち合わせの場所に早歩きで向かった。
突然のユリス登場に関係修復?
なんかいい感じですね。
本当はあり得ない話その16
『学校の彼女』
オーフェリア『それでね、お兄さんがお兄さんでお兄さんのお兄さんもお兄さんなの!』
友達1「へぇ〜、やっぱり比企谷くんって優しいんだ!オーフェリアちゃんの事聞くとそう思えてくるよ!」
友達2「そうだよね〜。いつも仲良さそうに登下校してるもんね!」
オーフェリア「えへへ〜♪早く来ないかなー♪」
オーフェリア「はっ!!」
友達2「ん?オーフェリアちゃんどうしたの?というか前髪の一本が可笑しな方向向いてるよ?」
オーフェリア「これは【お兄さんレーダー】っていってね、お兄さんが近くなると反応するの!」
友達「「何そのレーダー!?」」
オーフェリア「むむむ……あっ来た!!」
八幡「オーフェリア、待たせ「おーにーいーさーん!!!」ぐおっ!!?」
ドゴオォォォン!!!
友達1「えっ!?ちょっ、比企谷くん大丈夫!?オーフェリアちゃんは……無事だよね。」
オーフェリア「えへへへ〜お兄さんだ〜♪」
八幡「お、おう……」
オーフェリア「?お兄さん、なんで壁が凹んでるの?」
八幡「ん?いや、ここだけ特別柔らかいんだと思うぞ?」
友達((いやいや!?その言い訳無理あるよ!?あり過ぎるよ!?))
オーフェリア「そうなんだ〜!お兄さん、お弁当……お兄さん!!どうしたのその頭の血!?」
友達((これは言い訳出来ない!!))
八幡「あぁ、大丈夫。これ血糊だから。ただの血のそっくりさんだから平気だ。」
友達((学校に血糊持ってくる人なんていないよ!?比企谷くんそれは無理だよ!?))
オーフェリア「……なんで持ってきてるの?」
八幡「いやな、こういうドッキリやりたくなってな。今日やってみたんだよ。」
オーフェリア「そうだったんだ〜!!私、本物にしか見えなかったからビックリしたよ〜!!」
友達((信じたー!!!?))
八幡「けどオーフェリア。あんま突撃とかするなよ?危ないからな?」
オーフェリア「はーい♪」
八幡「んじゃ、飯食うか。」
オーフェリア「うん♪」
友達((比企谷くん……いつもご苦労様です。))
おまけオーフェリアなら、普通にありそうな日常系ですね。