憑依してしまった以上、救いたいと思った   作:まどろみ

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いつか本編が書き終わったら…紅鮭団次元とか、育成計画次元を書こうと思ってるんだっ!
嘘だけどねっ!!



気だるき異世界を生かせ生きるだけ④

1人、冷静になって考えてみる。

白銀が言っていたアレだ。

 

『最初の殺人に関しては学級裁判が起きない』

 

もし、本当に継続されたままならば…どうなるんだろう?

もし、誰かがそれに気づいたら…どうなるんだろう?

 

考えてしまっているうちに手が止まっていたのか、アタシは慌てたように再びプログラムの作成をする。

キーボードを打つ音だけが無機質に響く。

 

アタシにできるのは、本当にコロシアイを止める事だけ?

コロシアイが起きないように阻止するだけ?

 

本当に?

 

ホントニ?

 

ソレダケ?

 

 

 

「………」

 

 

しっかりしろ、アタシ。

アタシの目的はなんだ?

それを間違えるな。

 

首謀者も含めて、全員で…この学園から出る。

 

その本来の目的を忘れるな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『キーン コーン カーン コーン』

 

才囚学園全体に響くチャイムの音に、アタシはいつの間にか自分が寝ていた事に気づいた。

モニターの映像から、モノクマーズが朝8時を知らせる。

 

まさかの寝落ち…。

 

「ふわぁっ…んー、どこまでやったっけ?」

 

欠伸をしながら、コンピューターを確認する。

えぇっ…と、確か凶器になりそうなものは消去して……そうだ、アバターのプログラムを作成してる途中だ。

 

「…あん?」

 

それなのに、だ。

いつの間にか、全員分のアバターのプログラムが完成していた。

 

なぜだ……。

 

手を動かして、1人1人のアバターを念入りにおかしな所などないかを確認していく。

だけど、どこにも『○○に触れられたら行動不能』だとか『物として扱われる』とか怪しいものはない。

 

でも、怖いものは怖い。

なんで完成してるの?

アタシの記憶違い?

 

「うぅ…気味が悪い」

 

靴を作ってる途中で居眠りした童話のおじさんみたいな事って、起きたらいいなと思ってても…実際はただのホラーじゃん。

 

他におかしな所がないか確認するも、他は特になさそうだった。

マジでなんなのぉ…?

あれか、モノクマの仕業か。

 

……てか、それしか思いつかない。

うん、間違いない。

モノクマorモノクマーズの仕業だ。

そう思えば怖くない。

 

「んー…とりあえず、次にやるのは……みんなで楽しめる事を考えねーとな」

 

コロシアイシュミレーターを楽しめるゲームにすると決めた以上、中途半端なものは許されない。

でもなぁ…みんな好きな事とかバラバラなんだよね。

共通する何かがあれば…。

 

「うーん…」

 

「何かお困りかしら?」

 

考え込んで唸っていたアタシに、コンピュータールームにやってきた東条が開口一番にそう言って微笑んだ。

その手には、何やらいい匂いのするランチボックスがある。

 

「入間さんの分の朝食よ。片手で食べられるパンを持ってきたわ」

 

アタシの視線に気づいた東条が、そう言ってランチボックスを差し出してきたので、すぐに開けて中を確認する。

コロネ、クロワッサン、ブリオッシュ、メロンパン、揚げパン…沢山のパンが入っており、アタシのお腹の虫がそれを見た瞬間に食べたいとばかりに鳴いた。

 

1つだけ手に取り、作ってくれた上に届けに来た東条に「いただきます」と一言言って咀嚼。

うん、美味しい。

嫁として迎えたくなる美味しさだ。

胃袋を捕まれて離さない…癖になりそうだ。

 

「味はどうかしら?入間さんの好みに合うように作ってみたのだけれど…」

 

「むぐむぐ……結婚して」

 

あっ、間違えた。

 

「んんっ…オレ様の好みをよく分かってるじゃねーか!さすがは東条だな!お陰で良い物が作れそうだぜ」

 

「なら、良かったわ。所で…さっきは何を悩んでいたのかしら?」

 

頬をリスのようにパンで膨らませながら食べていると、東条が「良かったら、力になるわよ」と言ってくれた。

メッチャ心強い。

 

「んぐんぐ……実は…」

 

「まずは、口の中の物を食べてからにしてちょうだい」

 

スミマセンデシタ。

 

よく噛んでから飲み込み、アタシは「実はだな!」と東条にコンピューターを見せた。

 

「こいつを使って、みんなで楽しめる……今よりもっと仲良くなれるようなゲームを作ろうと思ってるんだ!けどな、ほら…みんなの好きな物ってバラバラだろ?」

 

「それで、悩んでいたのね」

 

顎に手を当てて「そうね…」と東条が考え込む。

 

「動物と戯れるゲームなんてどうかしら?」

 

「動物?」

 

アタシが聞き返すと、東条は「えぇ」と真剣な顔で頷いた。

 

「動物には癒やし効果…アニマルセラピーというものがあるでしょう?楽しむのは勿論だけれど、みんなの不安を取り除く心のケアも必要だと思うわ」

 

「なるほどな…動物に癒されて、不安を忘れるってやつか」

 

それは盲点だった。

完璧に、ゲーム=遊びって考えだった。

そっか…癒やしか。

 

「犬や猫は勿論だけれど、小動物とかもみんな喜ぶんじゃないかしら?」

 

「おぉ…!」

 

これは…いい。

凄くいいぞ!

何より、動物と戯れるみんなを見てみたい。

採用決定だ!

 

きっと、みんな喜んでくれるはず。

口元に笑みを浮かべながら、アタシはまた一口パンを食べた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなオレ様に感謝するはず。

 

そして、オレ様の事をもっと好きになるはずなんだ。

 

だって…オレ様の発明は世界を救う事ができるんだから。

 

 

だから、

 

 

だから、

 

 

こんな所で…

 

 

 

死ぬわけにはいかねぇんだ

 

 





ここから、何かの予告!


舞台は才囚学園…そこではモノクマによる超高校級達によるコロシアイが起き………「るわけないじゃん。嘘だよー」

「いいか、コレをやるのは…テメーだ、ダサイ原!」

「えっ?僕が?」


あるクエストに挑戦する事になった最原。


「私もさ、怖いよ。最原君がいなかったら、きっと震えてたと思う」

「なんで図書室なんかに行ったんすかね?」

「よし、まずは腕立て100回だ!」

「殺されたいの?」

いつもと変わらない日常…それでも、最原を確実に追い詰める数々のクエストの影が忍び寄る。

「最原ちゃんになら、何されてもいいよ」

「にゃははー。先輩の言う事は絶対だよー?」

「ここまで追いかけてくるとはな…」

果たして、彼が受けたクエストとは…?


「ひゃーっ、ひゃっひゃっ!なぁ、パンツは集まったか?」

「みんなの前で言わないでよ!」


パンツハンター最原の試練 ~集めろ、みんなとの絆~


という、エイプリルフールならではの遊びを前書きと後書きにしてみた。
つまり、全部嘘。

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