白い司令塔(仮)   作:0ひじり0

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どもっ!ひじりです!!

あれー?
感謝感激なんですが…今日凄くUAとお気に入り件数が増えて動揺しております。
いや、本当に飛び上がってしまうほど嬉しいのですが…動揺し過ぎて飲もうと思ったペットボトルを落としてしまい8割以上溢してしまう位でした。

まあ、とりあえず本編どーぞ♪


第弐拾話

「ただいま。」

 

「ただいま戻りました。」

 

一週間ぶりの佐世保鎮守府に帰ってきた。

出迎えてくれたのは電と長門。

 

「ああ、おかえり。」

 

「………なのです…。」

 

とても爽やかな笑顔の長門。

とても拗ねてて頬を膨らませてる電。

対極な反応を見せる二人に私と鳳翔が苦笑いしてしまう。

 

「とりあえず、今日から「夕立っぽい!」…急に出てくるな。」

 

長門の後ろからひょっこりと顔を出した夕立が私に笑顔を向ける。

 

「そうなのか。迷惑をかけるな。」

 

「泥舟に乗った気分でまかせるっぽい♪」

 

「いや、泥舟はダメだろう。」

 

「なのです…。」

 

「あらあら。」

 

大丈夫なのかな…不安になってきたよ。

そんなまわりの反応を微塵も気にせず腰に手を当ててふんぞり返り、むふーっと鼻息をする夕立だった。

 

――――――――――

 

「……………で、どうしてこうなったの?」

 

私の目の前に広がるのは青い海、白い砂浜、輝く太陽…そして、黒いビキニタイプの水着を着て浅瀬ではしゃぐ夕立。

引き締まったお腹が丸出しになって健康的で可愛らしいおへそが顔を出している。

そのたゆんたゆん揺れてるのは本当に駆逐艦ですか?

 

「…………羨ましい……じゃなくて!!」

 

思わず首を左右にブンブンと振る。

 

「提督ぅー♪」

 

夕立はこっちに走って来る。

どことは言わないが揺れに揺れる。

その光景は女の私が見ても凄くアレだ。

そう…某正妻空母風に言うならこうだ…。

 

「流石に気分が高揚します。」

 

「???」

 

無駄にキリッとした顔の私を見てキョトンとした顔で首を傾げる夕立だがそんな事より遊びたいのか直ぐ笑顔を私に向ける。

 

「さあ、一緒に楽しみましょ!」

 

私の手を掴んでグイグイと引っ張る夕立は二の腕で夢と希望が詰まった果実を挟む。

やめて!私のライフはもうゼロだからぁ!!

 

多分だけど男なら歓喜のあまり発狂してしまうその絶景は私にはほぼゼロ距離で46cm三連装砲を被弾したくらいの威力があり、既に私の心は轟沈したよ。

 

「……ふ…ふふ…。」

 

「?????」

 

乾いた笑いを口から垂れ流す私を見てまた首を傾げる夕立は無垢その物だった。

てか、もの凄く話が脱線したけど本当に何で私は夕立と二人っきりでここに居るんだっけ?

 

――――――――――

 

一時間前

 

「提督ー夕立疲れたっぽいぃ~。」

 

「ほら、あと少しだから頑張って。」

 

「ぶぅ―…。」

 

机に顔をついてむくれる夕立は頬を膨らませて駄々をこねる。

なんだか大和に続いて二人目の妹が出来た見たいで苦笑してしまう…………まあ、大和も夕立も私よりおっきいけどね…はぁ…。

 

「頑張ったら何かご褒美がほしいっぽいー。」

 

「ご褒美?」

 

「うん!」

 

ご褒美かぁ…。

まあ…別にいいかな。

 

「いいよ。無理難題じゃなくて私に出来ることならね。」

 

「本当にいいっぽい!!」

 

ガタッと椅子から立ち上がり鼻が触れてしまいそうな位に顔を近付ける夕立。

いきなり夕立の顔がどアップになり、少し仰け反ってしまうが気にしていない模様だ。

 

「う、うん。」

 

「よーし!夕立頑張るっぽい!!」

 

それから何度か間違えたりはあったものの何とか秘書艦の業務を終わらせて夕立が伸びをしていた。

 

「んん~…はぁ。やっと終わったぽいぃぃ…。」

 

「よしよし。よく頑張ったね♪」

 

伸びをし終わって再び机に頭を乗せてだらけてる夕立の頭を撫でると気持ちよさそうに目を細めた。

 

「んふふ~♪夕立、提督に撫でられるの好きぃ…。」

 

「そう?」

 

「ん~♪」

 

そのまま数分間撫でてたがまた急に夕立が立ち上がる。

 

「よし!じゃあ、行きましょ!!!」

 

「……え…どこに?」

 

戸惑う私を余所に夕立は満面の笑みで答える。

 

「海!!」

 

――――――――――

 

そんなこんなで海に来たんだった。

 

「……なんで…海?」

 

「………なんでだろ?」

 

まさかの自分でも分からなかった。

 

「まあ、来たものは仕方ないかな。」

 

「やっぱり提督は優しいっぽい!」

 

私は諦めて無理矢理に納得すると夕立は嬉しかったのか抱き付いてくる。

幻覚かな?

夕立のお尻に尻尾が見える。

そして、千切れんばかりに振り乱してるよ?

 

「あ…でも、私…日焼けしやすいから日焼け止め塗らないとダメなんだった…。」

 

「それは大丈夫っぽい!」

 

夕立がズイッと小さめの手提げを私の前に突き出す。

 

「鳳翔さんが持たせてくれたっぽい!」

 

「………。」

 

お母さんの用意の良さには心底驚かされる。

手提げを受けとると小さな紙が入っていてそれを手に取る。

それはお母さんからの手紙だった。

 

『樹ちゃんへ

日焼け止めとレジャーシートを入れておきます。

夕立ちゃんにちゃんと満遍なく隅々まで塗ってもらって下さい。

もし、塗り忘れがあって日焼けしたら………うふふ♪

 

追伸

電ちゃんがもの凄く拗ねています。

気を付けてくださいね?』

 

「………oh…。」

 

お母さんの手紙を見て落ち込んでしまう。

と言うかうふふってなに!?うふふって!!!

そして、電に関してはごめんとしか言えないよ。

絶対大和に私とお母さんだけで会いに行ったから拗ねちゃってるんだろうなぁ…。

 

「提督?大丈夫っぽい?」

 

「………大丈夫じゃないっぽい…。」

 

落ち込む私に夕立は慰める様に頭を撫でてくれた。

夕立の優しさが心に染みるよ…。

 

「夕立…ありがとう。」

 

「これ位お安いご用っぽい!」

 

ニコッと向日葵みたいに明るくて真っ直ぐな笑顔の夕立に癒され…。

 

「じゃあ、早速塗るっぽい♪」

 

…………ん?

 

「えっと…何を…かな?」

 

「日焼け止め!」

 

固まる私を余所に夕立はテキパキとレジャーシートを敷いて日焼け止めのオイルを取り出す。

 

「えっと…夕立?」

 

「ん?」

 

「何を…してるのかな?」

 

「何って…提督に塗ってあげるっぽい♪」

 

顔がひきつる私とニコニコとしてる夕立。

かくなる上は…。

 

ダッ!

 

「三十六計!逃げるにしk「逃がさないっぽい!」へぶっ!?」

 

ザシャアァ!!

 

背を向けて逃げ出す私だが夕立の野生的な反射神経で私を取り押さえられる。

 

「いや―!!」

 

「観念するっぽい!」

 

体の小さな私が夕立に勝てるはずもなく、そのままレジャーシートまで連行されてしまう。

 

「さあ…素敵なパーティー…始めましょ?」

 

「ひいぃ!」

 

仰向けに寝かされてマウントを取られて身動きが取れない。

しかも、ご丁寧にても足と自分の体で挟まれて抜けずに抵抗も出来ない。

そんな私を見下ろす夕立は凄くニコニコしてるのにオイルを手に付着させた手がわきわきと蠢き私は恐怖する。

 

「えいっ♪」

 

「や、やめっ!!」

 

ぺちゃ。

 

「ひゃっ!」

 

「おおー…提督の肌スベスベで気持ちーっぽい!」

 

ぬるぬると夕立の両手が私の体の上を容赦無く這い回る。

 

「んっ!ゅ…だち…ぁく…く、すぐっ……ひゃう…たぃ…。」

 

多分、顔は真っ赤になっていると自分でも分かるくらいに熱い。

奇声を大声であげる訳にもいかない私は下唇を噛んで必死に堪える。

 

「提督…。」

 

「ゅ、だ…ちぃ…。」

 

私に跨がる夕立に私は必死に目で訴える。

思いが届いたのか手が止まる。

やった!きっと通じたんだ…私は喜びに震えた。

でも…それは違った。

 

「その顔…もっと見せて?」

 

「……………え?」

 

夕立の笑顔は妖艶で目は獲物を見つけた猛禽類の様に鋭く光った。

 

結論から言う。

全身くまなくめちゃくちゃ塗られた。

何度も何度も…時間をかけて。

 

「はっ…ひぅ…。」

 

「ふぅー…満足っぽい!」

 

終わった頃にはレジャーシートの上で倒れてピクピクと痙攣する私とほくほくの夕立が隣で座ってた。

 

私ってこんなのばっかりだよぉ…しくしく…。

 

しかし…今回はやられてばかりではいけない…下克上だ!

 

「んふふー…きゃっ!?」

 

夕立の肩を引っ張り、レジャーシートに倒すと今度は私が素早くマウントを取る。

 

「ゆ・う・だ・ち・ちゃぁ~ん?」

 

「ぽ…ぽい?」

 

今の私なら私達の中で最強のお母さんでさえ倒せる気がする!

 

「お礼に…私が夕立に日焼け止め…塗ってあげるね?」

 

「ゆ、夕立は…いらないっぽい…。」

 

「ダメだよー。女の子なんだから気を付けないとー♪」

 

ちゃー…んと、お礼はしないとねぇ…ふふふ♪

 

日焼け止めのオイルを手に付着させる。

粘りけのある液体が音をたてる。

 

「ゆ、許して…ぽい…。」

 

「んー?」

 

「て…提督…。」

 

夕立は捨てられた子犬よ様な目で私を見つめる。

だが、私は止まらないよ?

 

「だーめ♪」

 

「ぽい…ぽいいぃぃぃぃ!!!」

 

私はめちゃくちゃ塗りたくった。

そして…堪能しました。

夕立の悲痛な叫び声が青い空に響き渡った。

 

――――――――――

 

「うぅ~…。」

 

めちゃくちゃ塗られた夕立はレジャーシートの上で私に背を向けて体育座りをしてすねていた。

 

「夕立ちゃーん?」

 

「…………。」

 

声をかけても返事はしてくれない。

やり過ぎちゃったかなぁ?

 

「ごめんね?つい、楽しくなっちゃって…。」

 

「知らないっぽい!」

 

「もうしないから許して、ね?」

 

後ろから夕立の頭を撫でてなだめる。

嫌われたらって思ったけど抵抗はしないから少し安心する。

 

「また…遊んでくれたら……許す…っぽい。」

 

振り返ってチラリと横目で私を見ながらそう言う夕立。

私は嬉しくなって抱き締める。

 

「もちろん!また、遊ぼう!!」

 

「……♪」

 

また、向こうを向いてしまった夕立だけどもう拗ねている様子ではない。

私は夕立が満足するまで抱き締めて頭を撫で続けた。

 

―続く。




読んでいただきありがとうございました♪

今回からぽいぬですね。
ぽいぬは多分こんな感じで少しアホの子(いい意味で)だと思うわけですよ!
皆様にのイメージと違ったらごめんなさい!!

感想などありましたら自分は喜びます(笑)

では、また次回お会いしましょう♪

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