ハチ「...はぁ」
ホノカ「ハチ君、大丈夫!あの時のハチ君かっこよかったし!」
ハチ「はいはい、ありがとなー」
ホノカ「なんか返しが適当だ!?」
俺は今猛烈に叫びたい。え?なんでかって?そりゃあもう、ね?あんな黒歴史みたいなことしたあとですから...はぁ、最悪だ。
ハチ「はぁ、気にしてもしゃあねぇか。終わったことだしな。」
俺はそう言うと頬を叩く。
ハチ「よし!今はそんなことより、雪穂と亜里沙を探すか!」
ホノカ「うん...」
やっぱりホノカは元気がない。心配なんだろうな。
俺はホノカの頭に手を置き、撫でる。
ハチ「大丈夫だ。あいつは俺の妹分でホノカの妹だ。そう簡単に死にはしないさ。」
ホノカ「そう...かな。うん、そうだよね!雪穂は強い子だもんね!よーし!じゃあ探しに行こう!」
そうして俺らは森へと入っていく。
ハチ「ふっ!」ズバッ!パリーン!
ホノカ「はぁ!」ズバッ!パリーン!
森の中はやはりモンスターが多かった。
その分レベルも上がるが...
ハチ「それにしても、この森、広いな...」
ホノカ「そうだねぇ...あれ?ハチ君、この音って...」
ホノカがそう言って耳をすませる。俺も耳をすませるとキィン!キィン!と、どこかから聞こえてきた。
ハチ「誰かが戦闘をしているな。」
ホノカ「うん、大丈夫かな?」
ハチ「そうだな、雪穂達のことも聞きたいから行ってみるか。」
そうして俺らは音のする方へと向かった。
キィン!キィン!
どんどんと音が近づいてくる。
「はぁ、はぁ、イッキ!これじゃあ切りがないわ!」
「どうやら僕達は、モンスターの群れに遭遇してしまったみたいだ。」
「はぁ、はぁ、この剣、やっぱり使い慣れてないから使いづらいし...」
「これはちょっと、まずいかもね。」
そんな声がしてきたため俺とホノカは急ぐ。
そしてちょっと開けたところで黒髪の男と赤髪の女がモンスターに囲まれていた。
「はぁ、はぁ、...はァァァ!」ズバッ!パリーン!
「ステラ!後ろ!くっ!ステラァァァ!!」
「えっ!?きゃぁぁ!!」
赤い髪の女が1匹のモンスターを倒すのに合わせて後ろからモンスターが飛びかかる。赤髪の女はソードスキルを使ったため反応が遅れた。黒髪の男もモンスターに阻まれる。
もうダメか、そう思った瞬間横からソードスキル『リニアー』が放たれ、モンスターがポリゴンとなって消えた。
「えっ?」
赤い髪の女が顔を上げると、そこには細剣を構えたホノカがいた。
ホノカ「大丈夫?」
ハチ「あらよっと!」ズバッ!パリーン!
その後ろからほかのモンスターを倒しながらハチが追いかけてきた。
ハチ「大丈夫か?危なそうだったから介入したんだが...」
「ああ、助かったよ。ありがとう。」
「わ、私も。ありがと。」
ホノカ「いえいえ、それよりも今は」
ハチ「前の敵に集中だな。」
そう言って俺らはモンスターを見る。
「ありがとう。恩に着るよ。」
ハチ「こんな状況なんだ、困ったらお互い様だ。よし、じゃあ俺らは左をやるから右を頼めるか?」
「わかった。」
そう言って俺とホノカは右を、黒髪のやつと赤髪のやつは左を殲滅することになった。
ハチ「よし、行くぜホノカ!」
俺はホノカよりも先に飛び出す。そして相手の攻撃を右手に持っている曲刀で弾く。そしてそのまま左手で持っている曲刀でモンスターを切った。
ハチ「ホノカ!」
ホノカ「うん!」
そしてそのモンスター目掛けて俺の後ろからホノカが飛び出しそのまま『リニアー』を放った。
パリーン!!
ハチ「よし、まず一体!」
そのまま他にいるモンスター達も倒していく。
パリーン!
ハチ「はぁ、はぁ、これで全部か?」
ホノカ「そう、みたいだね。」
俺らは最後の1匹を倒すとあたりを見回した。
ハチ「よっし、もうモンスターはいないらしい。ふぃー、疲れたぁ。」
ホノカ「でも、レベルも結構上がったよね。」
そう、相手が群れだったため、結構の量のモンスターがいた。それを倒しきったため経験値も結構な量入ってきた。
「ありがとう。君たちのおかげで助かったよ。」
そう言って、黒髪の男が近づいてきた。後ろから赤髪の女も近づいてくる。
ハチ「いや、さっきも言ったように、困った時はお互い様だ。」
「それでも、君たちは僕達の命の恩人だよ。ありがとう。」
「あ、ありがと。」
そう言って2人とも頭を下げた。
ホノカ「あ、頭を上げてよ。えっと...」
ホノカがそう言うと頭をあげる。
「そう言えば自己紹介をしていなかったね。僕はイッキ。武器は曲刀。よろしく。」
「わ、私はステラ。武器は片手剣よ。よろしく。」
ホノカ「イッキ君とステラちゃんだね!よろしく!えっと、私はホノカ。武器は細剣。よろしくね?」
そしてホノカは俺を見る。
俺の番か。
ハチ「俺はハチだ。武器は曲刀。よろしく。」
俺も自己紹介をした。
イッキ「そう言えば、ハチはなんで曲刀を右と左で持っているの?それだとソードスキルを使えないはずじゃあ...」
ハチ「ああ、なんか不具合で俺はシステムアシストが発動しないんだよ。だからソードスキルが使えないんだ。」
そう言うと2人は驚く。
イッキ「そ、それじゃあ、ハチはこれからずっとソードスキル無しで行くの!?」
ステラ「それじゃあ、すぐに死ぬわよ!?」
2人ともそう言ってくる
ハチ「いや、別に大丈夫だ。リアルでも剣は扱ってたしな。なんとかなるさ。」
そう言って、俺は一旦話を切る。そして本題を聞くことにした。
ハチ「なぁ、イッキとステラに聞きたいんだが、茶髪でこの位の身長の女の子と金髪のいかにも外人って感じの女の子は見なかったか?」
そう言って俺は肩らへんの身長だと言うことをジェスチャーする。
イッキ「うーん、見てないなぁ。ステラは?」
ステラ「その子なら私たちが街を出る前に街の外に出ていったのを見たわ。でも、黒髪の女の子も一緒だったはずよ。」
ハチ「そうか。ありがとう。俺らはその子達を探さなきゃいけないからもう行くわ。」
そう言って俺とホノカはイッキ達に別れを告げそこから移動しようとする。そこにイッキが声をかけた。
イッキ「ハチ!僕達も探すの手伝うよ。さっきの恩もあるしね。」
ステラ「ええ、借りはしっかりと返すわ。」
と、言ってくれた。
ハチ「ホノカ、どうする?」
ホノカ「2人じゃ確かに辛いかもね。ここはお言葉に甘えてもいいんじゃないかな?」
まぁ、確かにな。
ハチ「わかった、じゃあ頼む。」
こうして俺らはイッキとステラの協力を得た。
ハチ「ここからは手分けして探そう。」
俺はそういった。
ホノカ「でも、もうそろそろ夜だし、危ないよ?」
ハチ「ああ、だから早急に探し出したいんだ。だから手分けして探そう。落合は始まりの街の武器屋。俺とイッキはソロ行動。ホノカとステラは2人で行動してくれ。」
俺はそう言った。
ステラ「なぜイッキとハチがソロなの?」
ハチ「見た感じ、イッキは剣の扱いになれているがステラはその剣にまだ慣れていなそうだから。それにイッキはリアルで剣を扱ってるだろ?」
そう言うとイッキは驚いた。
イッキ「なぜ、そう思うの?」
ハチ「お前の動きは剣術を習っているものの動きに似ていた。だからだな。」
イッキ「そうなのか。でも、それが分かるってことは」
ハチ「ああ、俺も剣術は習っていたからな。」
イッキ「なるほど、道理で構えが綺麗なわけだ。」
イッキが納得した所で、俺は話を戻した。
ハチ「そういうわけだから俺とイッキはソロで行く。時間が無いからな日が沈んだらすぐに戻ること、それだけは頭に入れといてくれ。んじゃあ、行くぞ!」
こうして改めて雪穂、亜里沙の捜索が始まった。
イッキ:本名、黒鉄一輝
武器:曲刀。
ステラ:本名、ステラヴァーミリオン
武器:片手剣。
はい、パロキャラでした。