イコセニ   作:中原 千

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ついに一万字を越えられました。
やっとスタートラインに立てた気持ちです。

評価バーに色が色がつきました。
思わず二度見をしてしまうほど驚きました。

これからも一層励みます。

それでは、今回は小咲ちゃん視点でスタートです。


第6話

ふぅ、怖かったぁ。

 

うぅ、安心したらまたトイレに行きたくなっちゃったよぉ。

 

こっちのトイレは大丈夫だよね。

 

おそるおそるトイレに入ってみると、

 

 

……よしっ、何事もないみたい。

よかったぁ。

 

 

 

…数分後

 

 

 

なんとか間に合ったよぉ。

 

高校生になってお漏らしなんてことになってたら大変だったよぉ。

 

 

 

 

 

 

もう四時間目が終わりそうな時間になっちゃってる。

欠席した分の勉強頑張らなきゃ。

 

 

 

扉を開けて教室に入ると、

 

 

「あら、小咲。重役出勤ね。」

 

 

と、るりちゃんが声をかけてくれた。

 

 

 

 

「うん。さっきまで保健室にいてね…」

 

 

 

 

 

 

「「「「「「「「「「えっ?! 保健室っ?!」」」」」」」」」」

 

 

 

 

……あれっ?!私、なにか変なこといった?!

 

 

私が混乱していると、るりちゃんが説明してくれる。

 

 

「朝に一条君が保健室に行ったきりっだったから、

皆、気になってるのよ。」

 

 

 

なんだ、そのことかぁ。

って、

 

 

 

「いっ、いっ、一条君っ?!」

 

 

「でっでっ、どうだった、一条君は?

寝顔見た?可愛いかった?写メ撮った?」

 

 

佐藤さんに聞かれる

 

 

「いっ、いやー、一条君がいたことに気付かなかったからよくわかんないよ…」

 

 

「そっかー、残念っ。けど、運悪いよね~小野寺さん。せっかく一条君と一緒に居たのに気付かなかったなんて。」

 

 

「そっ、そうだね。

でもダメだよ。そんなことしたら怒られちゃうよ。」

 

 

「そうかな~。今日の一条君、一段と無防備だったし、結構許してくれそうだと思うんだけどな~。」

 

 

「あはは……」

 

 

ふう、なんとか乗りきれたよぉ……

 

 

「じゃあ小咲、ご飯食べにいきましょう。」

 

 

「そうだね。るりちゃん。」

 

 

「じゃっ、俺も~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でっ、小咲、一条君と何があったの?」

 

 

ブッフゥ「何を言ってるのかなるりちゃん?!」

 

 

あれっ?あれっ?バレちゃってるっ?!

 

 

「いやっ、流石にそんなに分かりやすかったら誰でも分かるわよ。ねっ、舞子君。」

 

「んっ、そだね。」

 

 

「さあ小咲、教えなさい。」

 

 

「俺も今の白は心配だから、少しでも情報が欲しいね。」

 

 

「えっ、えっ、えーっとぉ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なるほどね。何と言うか小咲、そこまでいって何も起きないって、あなたの理性に感心すべきかあなたのヘタレさに呆れるべきか、判断に困るわね。」

 

 

「うぅ…恥ずかしい…」

 

「…これは、やっぱりあれかな…」

 

 

「何か心当たりあるのかしら舞子君?」

 

 

「ああ、実は白ってな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わっはっは

あべこべ世界を謳歌している白さんだよ。

 

いやー、愉快愉快、やっぱり非日常は最高だ。

魔法や異能力は無いけれど、常識が根本的に違うと世界は斯くも鮮やかだ。

今日は間違い無くこれまでで最高の吉日だ。

心の中に鬱屈していた澱まで浄化された心持ちだ。

嗚呼、そしてこの素晴らしい日常的な異常はこれからも続くのだろう。

祝福を。爆焔なんてもたらす輩がいたら地獄の果てまで追い回し怨みの業火で焼くだろう。

この異常に気付いているのは世界中で僕一人。

いや、この異常が異常なのは僕一人。

僕一人だけの、僕一人にとってだけの宝物だ。

しかも、この異常は日常にはならない。

何故なら、この異常を異常と認識するだけの下積みがあるからだ。

フフフ、フアッハッハッハ

 

 

 

ふう、落ち着いた。

 

おっ、彼処にいらっしゃるのは小野寺さんではないですか。

一日に三度も僕に目を付けられるとは不幸なゲフンゲフン

僕に何度も話し掛けられるなんて、なんて幸運な人なんだ(愉悦)

 

 

「小野寺さーーーん!」

 

 

「あっ、一条君。今朝はごめんね。それと、保健室まで運んでくれたんだよね。ありがとう。」

 

 

 

おっふぅ。小野寺さんに何があったんだ。

何か落ち着きっていうか余裕があるし、

今も聖母のような微笑みを湛えているし、

何か逆転した後の残念可愛い小野寺さんではなく逆転前の一番人気で物凄くモテてた小野寺さんみたいだ。

くっ、ここで退いては男の娘が廃る。

いざ、行かん。

 

 

「急に倒れるから心配しちゃったよ。もう大丈夫なの?」

 

 

フッ、決まった。

 

両手を握るだけでなく上目遣いを上乗せして、気持ちオメメもウルウルさせる。

 

さあ、僕の可愛さに悶えるがいい(会心の笑み)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うんっ!もう大丈夫だよ。心配してくれてありがとねっ、一条君っ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……えっ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう次の授業始まっちゃうよっ!早く行こう、一条君!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕は呆けてしまって上の空で小野寺さんに連れられる。

 

 

ちぇっ、なんだいなんだい、僕のアピールに動じないなんてどういう了見なんだ。

そんなことされたら、そんなことされたら、

 

 

小野寺さん本気で意識しちゃうじゃないか。

 

 

僕は上気した頬を見られないように、俯きながら教室に入った。

 

その様子は何とも情けなくて、

やっぱり今日は、厄日かもしれない。




今回出た佐藤さんはオリキャラです。
第2話に登場したオリ主を拝んでた女子と同一人物で性格はお調子者ということ以外決まっていません。
これからの出演予定は未定です。

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