イコセニ   作:中原 千

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今回は時間通りに投稿できました。

日曜のうちに出来るだけストックを溜めたいです。




第25話

一条君の事をるりちゃんに相談する。

 

 

「ハァ……どうしよう……るりちゃん……」

 

 

「落ち込んでたってしょうがないでしょ?」

 

 

……でも、

 

 

「……やっぱ、ダメだよ。

恋人のいる人にアタックするなんて……

人としてダメな気がする……」

 

 

「……まあ、結局あんた何もしてないけどね。」

 

 

グサッ

 

 

うぅ……だって、だってぇ……

 

 

 

「じゃあ、どうするの?諦めるの?」

 

 

 

……それは……

 

 

 

「……あんた、その鍵まだ持ってたの?」

 

 

 

「え?」

 

 

 

「……それとも今更、その十年前に約束した男の子でも、探してみるつもり?」

 

 

………

 

 

「フゥ、まぁいいわ。なら、一条君の気持ちを確かめるチャンスぐらいは作ってあげる。

ちょうど桐崎さんに頼みたいこともあったしね。」

 

 

るりちゃんの眼鏡が妖しく光る。

 

 

「え?!ちょ……何するつもり……?!」

 

 

えっ?るりちゃん、何する気なの?!

なんか、既視感があるよ!

すごく不安だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃の一条……

 

 

「ねえ緑青、僕はどうすればいいかな?」

 

 

「ギャウ!」

 

 

「だよねぇ、やっぱりそうだよねぇ……」

 

 

「ガッ!ギャウ!」

 

 

「そうかぁ、緑青は大人だねぇ……」

 

 

「ギャウ!ギャウ!」

 

 

「フフッ、応援してくれるの?心強いよ。」

 

 

「ぎゃう!ギャー!」

 

 

「えっ?それは紳士のヒミツだよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

※オリ主は動物会話スキルを持っています。

メンヘラ化した訳ではありません。ご安心下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……ハッ!なんか、変な電波を受信した気がする。

 

まあ、それはそれとして緑青から元気をもらったことだし今日も一日頑張ろう!

 

 

 

 

 

 

 

「小野寺さーん!」

 

 

「小野寺さんなら、さっきトイレに行ったよ。」

 

 

 

 

次こそ、

 

 

「小野寺さーん!」

 

 

「小野寺さんなら、教室に戻ったよ。」

 

 

 

あっ、いた!

 

 

「小野寺さ……」

 

 

「さっ、ホームルーム始めるぞー。」

 

 

 

ホームルーム後、

 

 

 

「小野寺さ……」

 

 

「お前らー、次は体育だから着替え急げよー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……orz

 

 

何故だッ?!

 

小野寺さんに話しかけようとすると必ず失敗する……

結局、あのまま小野寺さんと話せないまま家に着いてしまった。

 

どうしようか……明日は休みだ……

もう、休み明けまで小野寺さんに会えないよ……

 

うぅ、緑青よ、せっかくの助言を活かせずすまない……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……翌日、

 

僕は今、プールにいる。

 

理由は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?助っ人?」

 

 

「うん……

ウチの水泳部、かなりの弱小でね、練習試合にメンバーが足りないから、差し支えなければ是非お願いしたいのだけど……」

 

 

エウリュアレ様(宮本さん)の思し召しである。

もちろん、遂行するが、

 

 

「確か、女子水泳部だったよね?どうすればいいの?

女装して出る?」

 

 

「……それはそれで見たい気もするけど違うわ。

選手の方は桐崎さんにお願いしてあるの。

一条君にお願いしたいのは小咲の特訓よ。」

 

 

……おおう、流石女神様である。

僕が欲しかった物を下賜して下さるとは……

ステキ!抱いて!

もう、一生着いていく所存である。

 

 

「もちろん、喜んで協力させてもらうよ。」

 

 

「ありがとう、一条君。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というやり取りが先日あったのである。

さあ、せっかく女神様から賜ったチャンスと勅命である。

慎んでインストラクター役をし、機を見て小野寺さんに説明しよう。

 

 

 

そんな訳で始まった、水泳練習である。

 

今回は波乱とかなくていい。むしろ、ない方がいい。

イヤ、割りとマジで……

 

既に結構ギリギリなのにこれ以上はもう処理能力が間に合わない。

平穏無事が一番である。

 

まあ、みんなの水着姿を期待してもバチは当たらないよね。

率直に言って、楽しみである。

 

 

 

 

……この思考、フラグな気もするけど大丈夫だよね?!

信じていいよね?!

 

 

 

 

 

 




水着回スタートです。

夏に水泳は定番ですが、泳げない作者はプールや海へ行っても、専ら、海の家やフードコートにいます。

海の家はいい文明。


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