イコセニ   作:中原 千

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第13話

「「「「「なぁにィィィィィィィィィィ!!!」」」」」

 

 

 

和洋折衷、異口同音に木霊する。

 

実は仲良いだろお前ら。

 

 

 

「……ボス……

本当ですか……?」

 

 

 

と、イケボ爆弾魔。

……長いからイケボマーでいいや。

 

 

 

「ああ、僕らが認めた仲だ……」

 

 

 

と、断じるお父様。

 

さあ、どっちに転ぶかな?

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「……そりゃすげーーーーーーー!!」」」」」

 

 

 

「坊っちゃんは野望にまた一つ近付いたんスね!!!」

 

 

 

 

……龍達は祝福してくれるようだ。

 

というか、いつ知った?!

僕のハーレム(この世界では逆ハーかもしれない)計画。

 

 

……よく考えると割りと僕、白地だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……お嬢……」

 

 

 

……おや!?イケボマーの様子が……!

 

 

 

 

 

「いつの間にかお嬢もそんな年頃になっていたのですね……」

 

 

 

 

 

おめでとう!イケボマーは ただの保護者にしんかした!

 

 

 

「あの辛い思いを吹っ切られた……

これを喜ばずして何がお嬢のクロードでしょう……」

 

 

 

 

吹っ切った……何処かで聞いた話である。

何かを吹っ切るのが、

堅気じゃない奴の次期当主の間で流行ってたりするのだろうか?

 

 

ともかくこれで一件落着と一息ついていると、

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハイハイッ!質問があるッス!!!

お嬢ちゃん、お二人はどっちからどうやって告られたッスか?!」

 

 

 

 

 

 

 

 

……デスヨネー。

 

うん、これで終わらないの分かってた。

他人のコイバナって面白いよね。分かる分かる。

 

 

だが、なぜ桐崎さんに聞くんだ、龍よ。

僕に聞けばいいじゃんかよ。

彼女今、一杯一杯なんだよ!

気使ってよ。

 

龍の今日の晩飯の減量が決定した瞬間である。

 

 

 

 

「え……え~と、それは……」

 

 

 

 

ほら、桐崎さん目がバタフライしちゃってるじゃん。

遠慮しろよ、龍。

 

 

……なんか、僕相手よりは落ち着いてない、桐崎さん?

 

 

いやいやいや、そんな事はないはずだ。

嘘だと言ってよ、バーニィ。

 

 

 

 

「かっ……彼から"一目惚れです。付き合って下さい。"って……」

 

 

 

ナイスガッツ桐崎さん!!!

アンタ凄ぇよ!!!

 

 

 

 

「おおーーー!

流石坊っちゃん!肉食系ッスねーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

皆が逆ナンだ青春だと沸き立つ。

……ヤバいなこの空気、もうちょい来そうだ。

 

 

 

 

「あっ!最後にもう一つだけいいッスか?

大事な事ッス!!!」

 

 

 

 

……龍よ、また君か。

 

 

 

 

「お二人はもう、

キスは済ませたッスか?」

 

 

 

 

 

 

 

……龍、貴様ァ!

何聞いてるんだよ!

桐崎さん既に満身創痍だったじゃん!

もう立ち上がれないよ!

覚えてろよ、この恨みはきっとすぐにデスソースという形で晴らすからな!フ○ック!

 

 

……仕方ない、ここは僕が、

 

 

 

 

 

「おいっ、龍、いい加減に……」

 

 

 

「坊っちゃん!これは大事な事ッス!

答えるッスよ、嬢ちゃん!!!」

 

 

 

 

龍めッ、これは最後の手段に頼るしかない。

 

 

僕は息を止めて集中する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「そ、そんなこと聞かれたら僕、恥ずかしいよ……」ウルッ

 

 

 

 

 

ブッファア

 

 

 

いつか使った、涙目+上目遣いである。

今回は成功したようだ。

皆、鼻血を出して気絶した。

うんうん、こういうときは色仕掛けに限るね。

さっきの質問は正直「はい」と「いいえ」のどっちが正解か分かんなかったし、ウヤムヤに出来るならそれが一番だろう。

いやー、集英組もビーハイブも「ほとんど」が女性で形成されててよかった。

 

 

 

 

 

……うん、ほとんどが女性だけど男性もちょこっと居るんだ。

 

というか、イケボマーさんだ。

 

 

 

やべぇよ、めっちゃコッチ見てるよ。

凄い眼して僕を訝しんでるよ。

何だよ、此方の世界では女の勘的なものが男に備わってんのかよ。

疚しい感じ察知されてるよ。

 

 

 

「……ああそうだ、私も坊っちゃんに聞きたい事があるのですがいいですか?」

 

 

 

 

やべぇよ、イケボマーの尋問来たよ。

何か眼鏡妖しく光ってるよ、ゴゴゴゴゴって効果音鳴ってるよ。

 

 

 

「お嬢の好きな音楽と食べ物は何でしたっけ、

恋人なら当然こたえられると思うのですが……」

 

 

 

……知らねェ。

 

会話を避けられてるぼくに桐崎さんの好きな音楽が分かるわけないし、僕が教室に居ると桐崎さんは便所飯しかねないからと最近屋上で弁当食べてる僕は桐崎さんがどんな弁当食べてるかすら知らない。

 

詰んだ!

 

こうなったら、桐崎さんからヒントを貰うしかない。

 

えーと、桐崎さんは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

チーン

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お前も鼻血勢かよッ!!!

 

 

……僕、初めて桐崎さんに異性だと意識してもらえたよ。

やったー。嬉しー。

 

けど、致命的に今じゃない!

 

 

何だよ、仕返しかよッ。殺気を当てすぎた僕はイケボマーのプレッシャーに当てられなきゃいけないのかよ!

もうやめて!クロード!とっくに僕のPPはゼロよ!

 

 

……仕方ない、わるあがきするか。

 

 

 

さあ、頭をフル回転させよう。

桐崎さんについて知っていることを全て思い出すんだ。

それを総合的に判断してただ一つの真実を導き出すんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「音楽はクラシック、そして桐崎さんは食事が好きだから基本的に何でもよく食べる。」

 

 

「ムグッ、正解です……」

 

 

 

 

 

 

 

……勝った!!!┗( ・´ー・`)┛コロンビア

 

フッフッフ、僕の灰色の脳細胞は見事答えに辿り着いた!!!

良かった。これで桐崎さんの頑張りに報いることができた。

 

 

 

 

 

 

 

「ガッハッハ、これでお前ェさんも納得しただろう!

お嬢ちゃんも寝ちまったし、今日の所は帰んなァ。」

 

 

 

 

 

 

あっ、そういえば居たね、親父。

 

 

 

 

 

「そうですね……そうさせてもらいます。

それではこれで、失礼します。」

 

 

 

イケボマーが桐崎さんを連れて帰った。

 

……残りの鼻血勢はどうすんの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、

 

 

 

「白ゥ、よくやってくれた!

お嬢ちゃんの好みまで知ってたか、凄ェな。」

 

 

「フフン、まあね!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一条白が知っていた桐崎千棘の情報

 

・イギリス生まれ 以上

 

 

 

一条白「イギリスはクラシックのイメージかな、

食べ物は……鰻のゼリーや魚一匹丸ごと(処理ナシ)のパイよりかは大体おいしいよね、全部でいいや。」




やっと、千棘ちゃん攻略の希望が見えてきたオリ主です。

物語は加速……するといいなぁ。

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