もしも投影品がランクダウンしなかったら   作:プラチナ05

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また遅くなりましたね


士郎は魔術使い

「いや違う。俺は魔術使いであって決して魔術師ではない」

 

俺は当たり前の事を言う。俺はあくまで"魔術を使う者"、魔術使いという訳だ。

何故か、と問われたら俺は魔術を使っているだけで、魔術師の心得は生憎持っていない。

ので、俺は魔術使いなんだ、と俺はこのような事を遠坂に説明した。

 

「なら、ランサーとはどんなことをしてこんなことになった訳よ」

 

遠坂は学校の廊下を指で指しながら言った。

 

「魔術を使って俺がほぼ壊した」

 

「はぁ?そんなこと出来るの?衛宮くんは?」

 

「あぁ、俺は投影魔術を使ったんだ」

 

「え?投影魔術?」

遠坂は呆気に取られたような顔をしてこちらを見てきた。そんな顔する程珍しいのか?切嗣が珍しいとか何とか言っていたけどそこまでなのか?

 

「どうしたんだ?」

その反応が少し気になって聞いてみた。

 

「な、あ、あなた投影魔術なんて使って倒したの?」

 

「あぁ。そうだよ」

 

「馬鹿な事言わないでよ!あの使えない魔術で戦える訳ないじゃない!」

 

軽く答えると遠坂はいきなり叫んだ。

 

「え?使えない魔術?」

 

「えぇ。そうよ。知らなかった?投影魔術ってのは、ちゃんと儀式をして出さなきゃでないのよ。でも出したとしても世界には残しておけない。要は存在があやふやなものだからすぐに消えてしまうのよ」

 

「え....」

 

俺が使う投影魔術とは圧倒的に違い過ぎるため、驚いて言葉を失ってしまった。

 

「もう一度聞くけど、あなたはなんの魔術を使ったの?」

 

俺はどう答えればいいか考える。俺の魔術は投影魔術であることはあるんだがそれを言っても納得しないためそれ以外にどう言えばいいか考える。

 

「あ、そうだ」

 

「なんか思いついた?」

 

「ちょっと待って。投影・開始」

 

分からないなら見せればいい。なんで思いつかなかったんだろうと思う。

パチパチッと閃光がでて無銘の剣ができた。

「え?何それ....え?」

 

遠坂は驚きで言葉が出ていない。

さっき自分で言っていた投影魔術の定義とは異なるからだ。

 

「......ちょっと待って。見てて思ったんだけど、まさかそれ宝具じゃないでしょうね、てそれは流石にないか」

 

「そうだぞ?」

 

「........」

 

今度は声すら出ていなかった。そうだよな。今聞いた話だと俺の魔術は投影魔術とは違い過ぎる。根本は同じだが、それに至るまでの過程が違う。それだと俺の魔術は"異常"だという事。

珍しいとはきいていたけどここまで違うとは。

遠坂が固まってから時間は進んでいく。

 

「よし、まとまった。ねぇ衛宮くん」

 

「やっと喋るのか」

 

「今の話をまとめるとあなたは宝具を投影出来るってこと?」

 

「ああ、その通りだ」

 

「来て、アーチャー」

 

遠坂が呼びかけると色素が抜けた髪の毛の男がすっと出てきた。

 

「どうした?凛。と言っても薄々感づいてはいるがね」

 

「なら話が早いわね。あなたも同じ能力じゃなかった?」

遠坂がそう言って、俺は電撃が走ったように体を震わした。

 

「あぁ、話を聞いている限り似ているな。」

 

あぁ、やっぱりか。その喋り方、声、背丈、その格好。同じだ。

 

「そういうことよ、衛宮くん。.......衛宮くん?」

 

「な、なぁ。あんた」

 

俺は遠坂のサーヴァントに向かって問いかける。

 

「なんだ」

 

「あんたはまさかだけどさ。未来の俺か?」

 

「.........は?」

 

遠坂が力の抜けた顔でこちらを見る。俺でも思う。いきなり自分のサーヴァントに向かって俺か?なんて聞くヤツは頭がおかしいと。

それでも俺は聞きたかった。

理想の姿になった俺に。夢で見た俺を。

 

「......ふむ。そうかもしれないな。今の私は残念ながら荒い召喚で頭が混雑していて思い出せない。そういう事だから返答できないということにしておいてくれ」

 

「っ!.....そうか、わかった」

なんて勝手なことを言うのか。俺の夢の結果はそこにいるのに、そいつは一方的に知らない、忘れたという。

まぁでも、それは時期に分かることだろう。

「待って、あなた今なんて言った?」

 

「え?いや、お前は未来の俺か?って聞いただけだよ」

 

「.......平常心、平常心。で、何で見たの?」

 

「夢だよ。"ある剣を投影"してから英雄の、英霊の夢を見るようになったんだ」

 

俺がそう言い放つと遠坂は考えていた。

 

五分くらいたった。まだ遠坂は何も話さなかった。

「な、なぁ遠坂。今日はもう遅いから帰ってもいいか?」

 

「え?───あぁ、別にいいわよ?」

 

「そうか。じゃあな」

 

「えぇ、さよなら」

 

そう言って俺は家に帰った。

────急いで帰んないと。そろそろ召喚しないと不味いな。

 




なんか衝動的にハイスクールDxDを書いてしまいました。
あっちの方はほぼ投稿しないでこっち優先にします。

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